いつもはアニメの方はあまり観てなかったのですが、見てみようかな?
ツツジとのバトルから数週間が経った。ジムリーダーから認められたと言う箔がついたアンバーの店は、そこそこの繁盛を見せていた。
ここ最近で一気に普及してきたSNSをツツジも利用しており、そこで『石マニアがお薦めするストーンショップ!』と言う題で投稿したのである。初めはアンバーも、店の宣伝になるならと言う軽い気持ちで承諾したのだが、恐ろしいのは現地の住人達による口コミであった。
観光客が訪れて石屋の場所を尋ねる。すると住人たちは喜んで話すのだ。
「そこの店主はホウエンのジムリーダーと良い勝負をした」
「店主は負けたが、相手の手持ちを残り一匹まで追い込んだ」
「ツツジ本人が彼の事を認め、バッジを渡している」
このような話を聞いていざ店を訪れてみればストーンバッジが飾られており、さらにツツジが絶賛する程の品揃えであるため客は満足する。
そしてその客がSNSで店を紹介して、それを見た観光客が店の場所を尋ねて……このようにループを繰り返すようになったのだ。
だが、その繁盛の裏で問題が発生していた……。
「商品の在庫が少ない!!」
「え?」
ある日の朝。コーンポタージュを飲み終えたマナは首を傾げた。
「ここの所、店の客足が凄い事になってるじゃん?」
「色んな地方の人が、進化の石とかポケモンの化石とか買っていきますもんね」
「だけどさ、俺の店の商品って現地調達したものなんだよ。だから最近は、商品調達と趣味を兼ねた化石発掘が出来てないわけ」
「ま、まさか……」
「そう。このまま行くと在庫切れを起こしてしまう」
さらにアンバーには、客の対応、ポケモンのケア、宝石を狙うヤミカラス達への対処などやることは沢山ある。それらに追われて化石発掘が出来ない事に、彼は精神的に疲れつつあった。
「よって今日からしばらくの間、店は休業です!」
「えぇっ!? 良いんですか突然そんなことやって!?」
「大丈夫。店のブログにも『在庫補充のためにしばらく休みます』って書いておいた。あと、いい加減俺も休みが欲しい! マナさんも働き詰めだったでしょ?」
「そりゃあまぁ、お昼とかは多忙でしたけど……」
「よし決まり! 今日は化石発掘に出掛けるよ!」
「あのー、その道具を私持ってないんですけど……」
「あっ……」
朝のリビングに微妙な空気が流れた。
シンオウ地下通路に潜るための道具などを買うために、ちょっとした気分転換も兼ねて、デパートのあるトバリシティを目指すことになった。2人は自転車をこぎながらヨスガシティを通りすぎ、ズイタウンで一泊し、210番道路を通っていた。
「中々、ここはキツい所だよね……」
「ぜぇ、はぁ、そろそろ休憩、したいです……」
背の高い草や勾配の急な坂道など、お世辞にも通りやすいとは言えない場所に、2人はヘトヘトだった。
「そう言えば、近くにカフェがあるみたいだよ。ズイタウンの牧場からモーモーミルクを仕入れてるんだって」
「良いですね! 行きましょう!」
「凄い元気になった……」
マナが元気になるのも無理はない。モーモーミルクは栄養満点で、美肌効果もあるらしい。やっぱり女性はそう言う話も好きなんだなぁと、アンバーは苦笑した。
そうしてたどり着いたのは、カフェ『やまごや』。ミルタンクの看板が立っており、マナはさらに目を輝かせた。
自転車を停めて店内に入る2人を、1人のウェイトレスが迎えた。
「いらっしゃいませ~☆ カフェ『やまごや』へようこ、そ……」
そのウェイトレスの笑顔が引きつった。一方マナも目を見開き、口角をヒクヒクと引きつらせながら固まった。
(こんな所で何やってんのよ、ジュピター!)
ジュピター。マナと同じくギンガ団の幹部だった女である。
ゲームならハクタイシティで「たんけんセット」を貰えるんですけどねぇ。意外と店とかでも売ってそうなのでトバリデパートにも売ってる設定にしました。
あと、単純に他のギンガ団幹部と絡ませたかっただけと言うのもあります。
それでは、次回をお待ちください。