魔法少女リリカルなのは~笑顔のために~   作:sinku0004

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リニスさん登場。少し暴走気味?

29/7/9 一部修正




第三話

「落ち着け! 話せばわかる!」

 

俺は襲いかかる魔力弾の嵐を避け、時にはで障壁で防御しながら懸命に相手に訴え掛ける。

 

「ふふ・・・安心してくださいフェイト。今、このロリコンを消し飛ばしますから」

 

「り、リニス・・・?」

 

「誤解だ! そもそも俺は・・・・あぶなッ!」

 

先程の頭があった位置に黄色い魔力弾が通過する。しかも後ろから。

 

なぜこんなことになっているのか。時間は数分前に遡る。

 

 

 

 

 

「さて、いつまでも濡れた格好でいると風邪をひく。クライシス、収納領域からタオルを」

 

『了解しました』

 

俺は手早く着替えたあと、クライシスの収納領域からタオルを取り出す。この収納領域というのは便利なものだ。

 

クライシスの収納領域は車1~2台分。かなりの物が入る。俺は戦闘用から日用品まで様々な物を入れている。

 

まぁ、あまり大量の物を入れると、処理能力などに影響がでて戦闘に支障をきたすのであまり余計なものは入れられない。現在、収納領域の使用率は1~2割程。5割を超えると影響が出始める。

 

魔法戦闘全力補助モード以外はそこまでの能力は必要ないので、6~7割程度まで、一時的になら使用しても問題ないだろう。

 

俺は取り出したタオルでフェイトの濡れた髪を拭きながらフェイトに話しかけた。

 

「フェイトは何歳なんだ?」

 

「う~と・・・・7歳!」

 

「そうか。ということは3つ下か。一人で遊んでいたのか?」

 

「ううん。リニスと一緒だったんだけど途中ではぐれちゃって、リニスを探してたら、川の近くまで来てそれで」

 

「足を滑らせて川に落ちたと?」

 

「うん。本当に死ぬかと思ったよ・・・」

 

フェイトは、どおやら少しずつ元気が戻ってきたようだ。リニスというのが誰だかわからんが、友達もしくは保護者だろう。どちらにせよ、心配しているだろうから早く送り届けてやらんとな。

 

「ははは。でも、無事でなによりだ。ほれ、いつまでも濡れた服着てないで、早く脱ぎな。俺ので悪いが、着替え貸してやるからから」

 

髪を拭き終わり、次は体を拭いてもらうためタオルをフェイトに渡した。そこで俺は自分が15~16歳程度になっているのに気がついた。クライシスに尋ねてみたところ、フェイトを助ける際に9歳児の体よりこちらの方が良いと判断したので変身魔法を使用したとか。どおりで視線がいつもより高いわけだ。今、解除してもフェイトを驚かすだけなのでとりあえずこのまま。着替えが終わって、落ち着いたら解除しよう。

 

「は~い、あれ? 脱げない・・・」

 

「大丈夫か?」

 

「大丈夫・・・・と脱げた。パンツもびしょびしょだ・・・気持ち悪いから脱いじゃお♪」

 

俺はフェイトに着せるための65式作業服(上)をクライシスの収納領域から取り出す。まったくもう少し恥じらいを持って欲しいものだ。でも、まだ7歳児だし、これぐらい元気の方がいいのかもな。もちろん俺はロリコンではないので7歳の幼女の裸をみて、欲情するようなことはないので安心して欲しい。

 

「体吹いたら、とりあえずこれ着て」

 

そう言ってフェイトにOD色の65式作業服を渡す。その時、フェイトの背後、10m程の距離に誰かが立っているのに気がついた。

 

「フェイト、あの人知り合いか?」

 

俺が指をさしながらフェイトに尋ねる。フェイトは不思議そうな顔をして振り向くと、先程手渡した65式作業服を放り投げ走り出した。

 

「リニス! リニスだぁ!」

 

白を基調とした服。同色で紺色の線が入ったナース帽のような帽子。どおやらあの人がリニスらしい。フェイトはリニスに会えたことがよほど嬉しかったのだろう。リニスに抱きつき泣いている。それはいい。微笑ましいことだ。だが問題が一つだけある。それはフェイトが裸だということだ。

 

リニスを見ていると最初はフェイトに会えて安堵の表情を浮かべフェイトに対して、安心させるように微笑み、頭をなでていたが、その表情が段々と氷の様な笑顔に変化し、気のせいか体から黒いオーラが出ているようにみえる。

 

俺は先程から冷や汗がとまらない。なんで、こんなにタイミングが悪いんだ・・・・ 

 

「あ、あの・・・・り、リニスさん?」

 

「ふふ・・・貴方はフェイトに何をしたんですか?」

 

そういうリニスの右手にはいつの間にか先端に黄色のコアが付いている魔法の杖を手にしていた。

 

「な、何か誤解されていませんか? 私はフェイトを・・・・」

 

「フェイトを・・・・なんですか?」

 

「フェイトを・・・ってこのバインド、解いてくれませんかね?あと、後ろの大量の魔力弾、どうするつもりですか?」

 

「ダメですよ♪ この魔力弾は変態ロリコンの貴方にプレゼントします。フェイトがお世話になったお礼です。フェイト、少し離れていてくださいね?」

 

「あの・・・落ち着いて話しを・・・・」

 

「話は後で聞きましょう。とりあえず、いっぺん死になさい!」

 

リニスの背後に展開されていた、20個あまりの魔力弾が一斉に俺に襲いかかる。

 

俺は力任せにバインドを破壊し、障壁を全力展開。なんとか全ての魔力弾を防ぐことに成功し、安堵した。が、リニスの攻撃は第二波、三波と続いた。

 

そして、冒頭に至るというわけだ。

 

 

 

 

 

「フフフ…」

 

リニスの目にはもはや色がない。なにこれ、超コワイ。

 

それにしてもどうするか。回避行動をとりつつ思案する。このまま相手の魔力切れまで攻撃を躱すとことは可能だと思うが、今のまま魔力弾だけの攻撃とは限らないし。砲撃魔法とか他の魔法とか使われ始めたら、面倒なことになる。説得も厳しそうだ。ここは一旦、気絶もしくは戦闘不能にさせてそのあとに話をしよう。つーか、フェイトに早く何か着せなきゃマジで風邪ひく。というか、それ以前にいつまでも全裸とか、さすがに可哀想だ。

 

「仕方ない。クライシス」

 

『モードはどうしますか?』

 

「強襲モードだ。カートリッジを使用して、いっきに制圧する」

 

『了解。号令をどうぞ』

 

「クライシス、セットアップ!」

 

『了解。セットアップ』

 

俺の号令で、バリアジャケットが展開され、クライシスがM4の形態となる。

 

今回のバリアジャケットは陸自の3型迷彩服。肘と膝にプロテクターも追加された。

 

俺はフェイトに当たらないように、リニスに牽制射撃を行う。リニスは飛行魔法を使用し、空へと退避する。俺はその隙をついて近くの茂みへと飛び込み匍匐状態に。魔法で探されればすぐに見つかってしまうが、今は一瞬でも相手がこちらを見失えばいいのだ。俺は、クライシスに銃剣を外させ、代わりにダットサイトを装着する。

 

「カートリッジロード」

 

使用されたカートリッジが排莢口から排出される。膝を立て、焦らずサイティング。カートリッジをロードしたことにより、もうこちらの位置はバレているだろうが気にしない。俺がこれから行うのは麻痺弾の30発射撃。無誘導だがそのぶん速度がでる。相手は回避もしくは防御の準備をしている。チャージはすでに終わっている。俺は引き鉄の遊びを殺す。そして肩の力を抜き引き鉄を・・・・引けなかった。なぜならフェイトが大声をあげて射線に飛び込んできたからだ。

 

「やめて! 二人とも!」

 

危なくフェイトを撃つところだった。先程とは違った冷や汗が流れた。俺は射撃を中断すると引き鉄から指を離し、立ち上った。

 

「フェイト、いきなり射線に入るなんて危ないじゃないか。間違って撃つところだったぞ」

 

「そうですよ。フェイト、そこを退いてください。じゃないとそのロリコンを殺せないっ!」

 

「ねぇ・・・リニス、なんでそんなこと言うの・・・?」

 

フェイトは泣きながら話し始めた。

 

「しゅんやは私を助けてくれたんだよ・・・・しゃんやもリニスは悪い人じゃないよ・・・? 二人とも喧嘩はよくないよぉ・・・」

 

「え?この人がフェイトを・・・?」

 

リニスは驚いている。こうなればもう大丈夫だろう。まったく。今度はこっちがフェイトに助けられたな。俺はバリアジャケットを解除しクライシスを待機状態へと戻す。フェイトにゆっくりと近づき回収しておいた65式作業服をもう一度クライシスの収納領域から取り出してフェイトに着せる。

 

「ごめんな。でも、もう大丈夫だ。仲直りしたから」

 

「ほんとう?」

 

「ああ。もちろんだ。だからもう泣くな」

 

そう言って頭を少し乱暴に撫でる。そうするとフェイトは「うん!」と元気に頷いた。俺はそれに安堵し、未だに空に浮かんでいるリニスへと話しかけた。

 

「ということで、リニスさん。話し、聞いてもらえますね?」

 

「はぁ・・・今回は私が悪かったみたいですね。話し、聞かせてもらいます」

 

そう言ってリニスはゆっくりとこちらに向かって降りてくる。まぁ色々あったけど、とりあえず結果オーライかな?

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