魔法少女リリカルなのは~笑顔のために~   作:sinku0004

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第六話

リニスは自宅へと続く道を歩きながら考え事をしていた。彼女が考えているのは春夜についてだ。

 

彼女が春夜を夕食に誘ったのには理由があった。

 

お礼とお詫びをしたいというのは嘘ではない。彼は溺れていたフェイトを助けてくれた恩人である。リニスにとってフェイトは家族同然の存在だ。

 

第一印象は、ロリコンの変態最低野郎という最悪なものではあったが、それは彼やフェイトの話から払拭された。勘違いとはいえ、恩人である彼を攻撃してしまったのだ。その非礼を詫び、フェイトを助けてくれたお礼がしたいというのは彼女の本心である。

 

では理由とは何か。それは二つあった。

 

一つは彼の戦闘能力について。

 

リニスはそこらの武装局員の1人や2人は簡単に倒せる自信があった。さらに先程の戦闘、フェイトの状態を見たリニスは頭に血が上っていた。殺傷設定にこそしていなかったが、春夜を本気で行動不能に追い込むつもりでいた。

 

しかし、彼はバインドを自力で破壊し、リニスの魔力弾による全力射撃を躱して、デバイスを起動。即座に反撃へと移った。さらに一瞬ではあるがリニスの視界から消えた。気づいた時には彼は銃(デバイス)を構え、照準を定めていた。

 

あの短い戦闘でリニスは春夜の実力を見極めていた。彼は自分と同等以上の実力があると。彼女は春夜の実力に興味を持った。彼の戦闘力について、後ほど合流してきた天野美希と名乗る女性から道中で話を聞いていた。彼女は春夜の教師役で局勤めの両親に替わり、家事なども手伝っているそうだ。彼女が春夜に教えていることは、特別なことではなかった。基礎から応用までリニスがフェイトに教えているものと大して変わらなかったのだ。違うところは訓練日数だけ。

 

結局、彼の戦闘能力は彼自身の才能ということになる。夕食の席を利用して彼と直接話す。それが一つ目の理由だ。そこでリニスは、春夜に共同訓練を申し入れるつもりだった。きっとフェイトにとっても彼にとっても良い刺激となる。まぁそれにはもう少しフェイトの魔法の知識と技能の向上が必要になるのだが。

 

もう一つは、純粋にフェイトの友達になって欲しいというものだ。

 

リニスがフェイトと出会ってから、もう半年が経つ。彼女の母親の教育方針上、フェイトは学校に行っていない。というより母親の仕事の関係上、学校に行けないのだ。

 

(そのために私が居るのですけどね)

 

そのせいでリニスはフェイトにこのまま友達ができないのではないかと心配していた。

 

(彼がフェイトの良き友となってくれればよいのですが、私としてはそれ以上の関係になっても全然問題ないのですけどね♪)

 

リニスが美希と話している間、フェイトは春夜とずっと話していた。好きな食べ物、得意な魔法など会話自体は普通のものだがフェイトはとても楽しそうに話いる。春夜も満更でもなさそうだ。

 

(あれでは、友達というより仲の良い兄妹ですね)

 

目的地まであと数分。リニスは前を歩くフェイトと春夜を見ながら、ニコニコと終始笑顔なのであった。

 

 

 

 

「着きましたよ。これが我が家です」

 

現在時刻1650。4人はテスタロッサ家玄関前に到着した。美希と合流し、テスタロッサ家に向けて出発した時間が1620。リニスの話では20分程だということだが、会話をしながらゆっくりと歩いてきたせいか少し遅れてしまったようだ。日はすでに落ち始めている。

 

「・・・大きいですね。ここに二人で?」

 

「いえ。ここには私とフェイト、それから彼女の母であり私の主であるプレシア、そしてもう一人・・・・・」

 

とその時、テスタロッサ家の玄関が開き中から一人の少女が出てきた。少女の身長は美希と同じくらい。歳は10代前半。茶色の髪の毛を肩のあたりまで伸ばしている。服装はセーラー服。右の襟に「Ⅲ」の形をしたバッジを付けている。

 

春夜は少女の姿を見て驚いた。性格には彼女が装備しいる物に。腰から頭まで伸びる煙突。右肩から伸びる二つの砲。腰についているのはミサイルだろうか。

 

(それに手に持っているのって、どう見ても錨だよな? ということはあれは魚雷か?)

 

春夜はそれが一番疑問だった。あの錨をどう使うのだろうか。まさか打撃武器として近接戦に用いるのだろうか。春夜はそんなことを考えながらリニスと少女の会話を聞いていた。

 

 

「あら、フェイトとリニス。遅かったじゃない。何かあったのかと思って心配したのよ。遅くなるのなら連絡くらいしなさいよね」

 

「雷、留守番ありがとうございます。心配かけてすみません。これからどこか行くのですか?」

 

「あんまり遅いから、あなたちを探しに行くところでだったのよ。え~と、そちらのお二人は?」

 

「紹介がまだでしたね。こちらは、鷹城春夜さんと天野美希さんです。春夜は川に落ちてしまったフェイトを助けてくれました。美希は春夜の魔法の先生です」

 

「「こんにちは~」」

 

「こんちには。雷よ。カミナリじゃないわ。そこのところもよろしく頼むわね。って、フェイト、川に落ちたの!? 大丈夫だった?」

 

「うん。しゅんやが助けてくれたから大丈夫だよ!」

 

「そう・・・・よかった・・・」

 

「雷、詳しい話をするのでとりあえず中に入りましょう」

 

「そうね。いつまでもお客さんを外で立たせているわけにもいかないわね。リニス、案内お願い。私はお茶を入れるわ」

 

「了解です」

 

そう言って雷は家の中へと戻って行った。途中、「お茶よりジュースの方がいいかしら?」と呟いていたが、春夜たちの耳には届かなかった。




久しぶりの更新。この3ヶ月は忙しかった・・・・
7月は学校祭、8月は体育祭があったりイベントがあったり、そして9月は定期試験に就職試験。ですがこれでやっと一段落。月一以上は更新できるはず!


やっちまった・・・・設定が固まんないのに雷さん登場。元々登場予定ではあったけどこんなに早く出る予定ではなかった。
一応、あと1~2話で原作突入します。
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