にじさんじ決闘王   作:七倉八城

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正直、この二人のデュエルが描きたくて力一を悪役にしたまであります。

行き当たりばったりでストーリーを進めているので、皆さんの感想からアドバイスをめちゃくちゃ頂いています。

このライバーを出して欲しい、こんなデッキが合うんじゃないか?など
感想やご指摘、評価お待ちしております。
できればTwitterの方にもフォローしていただけると嬉しいです。


BATTLE.25「舞元啓介vsジョー・力一」

にじさんじ決闘王。

 二日目終了後、【Unknown】カード対策メンバーは以前も会議を行っていたショッピングモールの一角にある加賀美インダストリアルの直営店に集まっていた。

 そこには先ほど、戦った鈴原るるもいた。

 

「あ、るるちゃん。お茶飲む?」

「リゼ様、ありがとう~」

 

 リゼが皆にお茶を配りだす。

 るるはリゼからもらったお茶を一口飲み、落ち着く。それを見ていた加賀美は真剣な眼差しで鈴原に話しかける。

 

「で、鈴原さん。お話を聞いても良いですか?」

「えぇ、もちろん。約束ですから」

「では、この方について何か知っていますか?」

 

 加賀美は近くに置いていたノートPCを操作し、ディスプレイに写った草壁誠一郎を見せた。

 

「あー、確か、今回の大会の協力者ですよね。…………あ、そういえば力一さんがこの方と何回か話しているのを見ましたね」

「っ!? 本当ですか!?」

「はい。でも、内容までは」

「いえ、話していたという事実があるだけでも確証は得れます」

 

 加賀美と鈴原が話していると奥の部屋から黛が出てきた。

 

「皆に報告だよ」

 

 黛の言葉に皆の視線が集まる。

 

「さっき、いちから内部の調査をしている人から連絡があって、その草壁誠一郎が怪しい動きをしているみたい」

「怪しい動きですか……?」

「そう、決勝トーナメントの予選にも使われたデュエルアンドロイドを手配しているみたい」

「デュエルアンドロイドをですか……? 目的は何でしょうか?」

「何にせよ、警戒をしていた方が良いね。あ、ごめんね。話を脱線させちゃって」

「大丈夫ですよ。情報ありがとうございます。……では、鈴原さん。デュエルの時に言っていた力一さんのことについて」

 

 その話を聞いた瞬間、舞元が微かに反応した。

 

「そうですね。力一さんはたの【Unknown】カード所有者と違って、自分の意志で動いています。もちろん、その草壁誠一郎さん? とも、自分の意志で結束しているみたいです」

「やっぱり正気だったか。あの野郎」

「それでカードを返した時に言っていたんですよ」

 

 

 

 

 

――――――――――――――――。

 

 

 

 

 加賀美ハヤトVS鈴原るるのデュエルが始まる数十分前。

 鈴原は力一の前に現れ、カードを差し出した。

 

「力一さん。このカード、返しますね」

「え? はい?」

「このカードは確かに強いですが、鈴原自身が強くなるわけではないのでお返しします」

「てか、るるちゃん。意識あったの?」

「意識ですか……?」

(あ、分かってないな)

「いや、何でもないや。……でも、そっか、分かった。カードは確かに受け取ったよ。おかげで俺も決心がついたよ」

 

 力一さんはカードを受け取ると懐に入れ、笑みを浮かべた。

 

「決心ですか?」

「あぁ、ピエロになる覚悟がさ。俺がラスボスにはやっぱり荷が重かった見たい」

「はぁ……」

「彼女に任せて大丈夫かなって思っていたけど、やっぱりラスボスは彼女の方が相応しい。彼女もそれを願っているみたいだし」

「彼女っていうのは……?」

「るるちゃん。そろそろ時間でしょ。いってらっしゃい」

 

 鈴原の言葉を遮るように力一はその場を去ってしまった。

 

 

 

 

――――――――――――――――。

 

 

 

 

「…………と、言っていましたね」

「ラスボスではなく……ピエロですか? それにラスボスは彼女の方が相応しい。というのが気になりますね」

「変な言い回しだが、要は俺が力一の野郎をデュエルで倒して、洗いざらい話させればいいことだろう」

 

 舞元はお茶を飲み干すと立ち上がった。

 

「俺がヤツを倒して、【Unknown】カードを回収しつつ今回の件について、しっかり追及させてやる」

「舞元さん……よろしくお願いします!!」

 

 

 

 

――――――――――――――――。

 

 

 

 

にじさんじ決闘王。

三日目。

 

「さぁ、皆様。お待たせいたしました! にじさんじ決闘王、三日目に移りたいと思います! 司会は引き続き、夢追翔と解説は加賀美ハヤトでお送りしたいと思います!!」

「よろしくお願いいたします。夢追さん、今日の対戦カードもワクワクする方々の対決ですね」

「そうだね! では、さっそく本日の第一試合に移りたいと思います! 舞元啓介VSジョー・力一!! 奇しくも舞元力一、コンビ対決になりました!」

「はい。舞元さんは自らのライフを削って展開していく。一方、力一さんは自分のライフが相手より低ければ展開できるデッキ。これはライフ管理が重要になっていきますね」

「面白い対決だね! さぁ、選手の入場です!!」

 

 東ゲートが開かれるといつもの農家の作業服ではなく、スーツをビシッと着こなした舞元が出てきた。

 舞元は真剣な眼差しでスタジアムに向かう。観客席からは数々のにじさんじライバーや大空スバルやしぐれういを筆頭に他所属のVTuberからの声援も響き渡る。

 

「東ゲートからはこの方! 燃え上る闘志は誰にも消すことができない! 今回も自らを炎上させ、勝利を掴むことができるか! バーニングデュエリスト! 舞元啓介!!」

 

 舞元がスタジアムに着くと、反対側の西ゲートを見つめる。

 西ゲートが開かれると力一が出てきた。舞元とは対照的におどけたように笑いながら観客に手を振る。スタジアムに着くと舞元と目が合い、微笑みかける。

 

「西ゲートからはこの方! 変幻自在の道化師は今回のデュエルでどんな奇怪な芸を見せるか! トリッキーデュエリスト! ジョー・力一」

「やぁ、舞元さん。こうやって話すのは何か久しぶりだね」

「そうだな……なぁ、力一」

「なんだい?」

「お前は何がしたいんだ?」

「はい? どうしたんだい?」

「お前はなぜ、そうやって悪役を演じているんだ」

「悪役を演じてる……? 何を言って」

「とぼけるなよ。お前のその臭い演技くらい簡単に見破れるぞ。何年、一緒にいると思うんだ」

「…………はぁー」

 

 力一はため息を漏らすと頭を乱暴に掻きむしった。

 

「やっぱり、舞元さんには適わないなぁ……だからといって、このデュエルは絶対に譲れない。俺はもう決めたんだ。滑稽なピエロになることをッ!!」

 

 力一はデュエルディスクを構えた。

 

「力一…………たく、しょうがねぇな。いいぜ、やってやる! 舞元力一、最初で最後の大ゲンカといこうじゃないか!!」

「舞元さん…………俺の全身全霊を持って、アンタを倒す!!」

 

 舞元もデュエルディスクを構えた。

 

「「決闘(デュエル)!!」」

 

「先攻は譲るぜ」

「舞元さん、後悔しても知らないよ? 俺のターン、俺は手札から【成金ゴブリン】を発動! 舞元さんのライフを回復させ、俺はデッキからドローする!!」

 

舞元啓介LP:4000→5000

 

「良いのかよ? 俺のデッキ知ってるだろ? ライフが多い分、展開出来ちゃうぞ?」

「それこそ、俺のデッキを知っているでしょ? これで舞元さんのライフは俺のライフを上回った。俺は【狂化師(クレイジーワイズ)-スカル・ジャグラー】を特殊召喚! スカル・ジャグラーの効果発動! ライフを500払い、デッキから【狂化師-シャドウ・バニー】をサーチする!」

 

ジョー・力一LP:4000→3500

 

「【狂化師-シャドウ・バニー】を召喚! シャドウ・バニーの効果でデッキから【狂化師-ボマー・ライダー】を特殊召喚!」

 

【狂化師-ボマー・ライダー】

レベル4/闇属性/悪魔族/攻1200/守1100

〇自分のLPが相手より低い場合、発動することができる。手札を一枚、墓地に送りデッキからカードを一枚ドローする。

 

 力一のフィールドに三つの骸骨でジャグリングする悪魔と褐色のバニー、巨大な爆弾を玉乗りのように器用に乗りこなす悪魔が現れた。

 

「ボマー・ライダーの効果発動! 手札を一枚墓地に送り、一枚ドロー! 俺はレベル4の【狂化師-スカル・ジャグラー】と【狂化師-シャドウ・バニー】二体でオーバーレイ! エクシーズ召喚! ランク4【狂化師-エキセントリック・マジシャン】!!」

 

【狂化師-エキセントリック・マジシャン】

ランク4/エクシーズ/闇属性/悪魔族/攻2500/守2000

悪魔族レベル4モンスター×2

〇自分のLPが相手より低い場合、エクシーズ素材を一つ取り除くことで発動することができる。墓地のレベル4以下の【狂化師】モンスター一体を選択し、特殊召喚する。その後、そのモンスターの攻撃力の半分、ライフを回復する。

〇一ターンに一度、自分フィールドのこのカード以外の【狂化師】モンスターが破壊される時、ライフを500払うことでその破壊を無効にすることができる。

 

 スカル・ジャグラーとシャドウ・バニーが光となって一つになる。そこから光の渦が現れると、渦の中から蝙蝠の翼が生えた悪魔が飛び出した。

 悪魔は髑髏の杖を軽快に振り回す。

 

「エキセントリック・マジシャンの効果発動! エクシーズ素材を取り除くことで墓地の【狂化師-ソード・タイガー】を特殊召喚する!」

 

【狂化師-ソード・タイガー】

レベル3/チューナー/闇属性/悪魔族/攻1600/守800

〇このカードが特殊召喚に成功した時、発動できる。デッキから【狂化師】カードを一枚手札に加える。

 

ジョー・力一LP:3500→4300

 

「エキセントリック・マジシャンの効果でライフを回復。そして、ソード・タイガーの効果でデッキから【狂化師-フレイム・マリオネット】を手札に加える。俺はレベル4の【狂化師-ボマー・ライダー】にレベル3の【狂化師-ソード・タイガー】をチューニング!! シンクロ召喚! レベル7【狂化師-デビル・マスク】!!」

 

【狂化師-デビル・マスク】

レベル7/シンクロ/闇属性/悪魔族/攻2800/守2200

〇このカードがフィールドに存在する限り、互いのプレイヤーが効果ダメージを受けた時、そのプレイヤーはさらに300ダメージを受ける。

〇一ターンに一度、相手のセットカードを一枚破壊する。その後、相手に500ダメージを与える。

 

 

 四つの光と三つの輪が交わり、光の筋となる。すると骸骨の仮面を付けた悪魔が現れた。悪魔は嘲笑うように不気味な笑みを浮かべる。

 

「俺はカードを一枚伏せ、ターンエンド!」

「ジョー・力一! 一ターン目でエクシーズモンスターとシンクロモンスターを展開した!」

「そして厄介なのが【狂化師-デビル・マスク】ですね。追加でバーンダメージを与える効果。完全に舞元さんメタですね」

「やってくれたな、力一」

「さぁ、お得意の自爆バーンをしちゃうと一気にライフが削れちゃうよ?」

「俺のターン、ドロー! 【テラ・フォーミング】を発動! デッキから【B11(バーニング・イレブン)-バーニング・リング】を手札に加え、そのまま発動!!」

 

 舞元と力一を囲むように炎のリングが現れた。

 熱気で力一のおでこに汗が流れ落ちる。

 

「やめてくれよ。こんなに暑いと汗でメイクが落ちちゃうよ」

「良いんじゃないか? 全国ネットで素顔、大公開で。続けるぜ、俺はバーニング・リングの発動処理で【B11-エルボー】を手札に加える。さらに俺は【増援】を発動!」

「あ、せけぇ! 制限のサーチカードばっかりじゃないか!」

「うるせぇ! 俺は【B11-ダブルアーム】を手札に加える。よし、俺は【B11-エルボー】を召喚!!」

 

 舞元のフィールドに筋肉隆々のレスラーが現れた。両手は包帯が巻かれており、包帯の隙間から炎が漏れだしていた。

 

「【B11-エルボー】の効果で、デッキから【B11-パワーボム】を墓地に送る。そして、【B11-バーニング・リング】の効果発動! 墓地の【B11-パワーボム】を特殊召喚!」

「だが、自身の効果で300のダメージ。さらにデビル・マスクの効果で追加ダメージだ!!」

 

 舞元に火の粉が降りかかる。さらにデビル・マスクが甲高い笑い声を発すると、それが超音波となって舞元に襲い掛かる。

 

舞元啓介LP5000→4400

 

「くっ……だが、こいつは必用経費だ! 特殊召喚された【B11-パワーボム】と手札の【B11-ダブルアーム】の効果発動! 【B11-パワーボム】の効果で【B11-豪火再戦】を手札に加え、【B11-ダブルアーム】の効果で自身を特殊召喚! 俺は【B11-エルボー】と【B11-パワーボム】でリンク召喚! リンク2 【B11-ブレーンバスター】!! 【B11-ブレーンバスター】の効果で墓地の【B11-エルボー】を特殊召喚! さらに俺は【B11-ダブルアーム】と【B11-ブレーンバスター】でリンク召喚! リンク3【B11-フライング・メイヤー】!!」

 

 

 二体のレスラーが光に包まれると、そこから炎を身にまとった巨漢が飛び出した。

 

「【B11-ブレーンバスター】の効果で【B11-ダブルアーム】を手札に加える。さらに手札から【B11-豪火再戦】を発動! 墓地から【B11-エルボー】と【B11-パワーボム】を特殊召喚!」

「だが、またダメージを受けてもらうよ!!」

 

舞元啓介LP:4400→3600

 

「ダメージを受けたことで【B11-フライング・メイヤー】の効果発動! 【B11-エルボー】と【狂化師-エキセントリック・マジシャン】を破壊する!」

「やるね、通すよ」

「さらにリンクマーカー先の【B11-エルボー】が破壊されたことによって【B11-フライング・メイヤー】の攻撃力は800アップ!」

 

フライング・メイヤー 攻撃力:2200→3000

 

「バトル! 【B11-フライング・メイヤー】で【狂化師-デビル・マスク】に攻撃! この時、バーニング・リングの効果で攻撃力500アップ!」

 

フライング・メイヤー 攻撃力:3000→3500

 

「…………通すよ」

(お、間があったぞ。と、いうことは発動はできたようだな)

 

 フライング・メイヤーがデビル・マスクに勢いよくタックルをすると、そのまま力任せに投げ飛ばす。投げ飛ばされたデビル・マスクは地面に叩きつけられると破壊された。

 

ジョー・力一LP:4300→3600

 

「くぅ……やってくれたね」

「追加バーンはさすがにキツイからな。エルボーで追撃しても良いが……俺はカードを二枚伏せ、ターンエンド」

「おや? エルボーで殴らないんだ」

「えぇ、舞元さんと力一さんのライフは同じ、ここでエルボーで攻撃してしまうと力一さんのライフが下回ってしまい、【狂化師】モンスターの共通効果が発動してしまいます」

「あぁ、なるほど」

「それに同じライフの場合、力一は自分のライフを減らす。または舞元さんのライフを回復させるというひと手間を加えなければいけません。それに合わせて、舞元さんはダメージを受けることで起動する効果がほとんどです。ライフが回復すると、その機会が増えることになってしまいます。よって力一さんは自らのライフを減らす。という選択を選ばざる終えなくなります」

「あぁ、社長の言う通りだ。さぁ、力一! チキンレースといこうじゃないか!!」

「まったく……本当に面倒だな。俺は舞元さんのエンドフェイズ時にリバースカード【リビングデッドの呼び声】を発動! 墓地の【狂化師-スカル・ジャグラー】を特殊召喚! 俺のターン、ドロー! 俺はスカル・ジャグラーの効果でライフを500払い、手札の【狂化師-カースド・メッセンジャー】を手札に加える!」

 

ジョー・力一LP:3600→3100

 

「お望み通り、チキンレースといこうじゃないか! 俺は手札の【狂化師-フレイム・マリオネット】の効果発動! 自身を墓地に送ることで墓地の【狂化師-シャドウ・バニー】を特殊召喚! さらにシャドウ・バニーの効果で【狂化師-ジョーカー・ディーラー】を特殊召喚! さらに【狂化師-カースド・メッセンジャー】を召喚! ジョーカー・ディーラーの効果発動! 手札を墓地に送り、三枚ドローする。……いいカードを引いた。舞元さん、面白いことをしてあげるよ」

「…………何をくり出すつもりだ?」

「俺は手札の【狂化師-ガーゴイル・アクロバット】を特殊召喚! さらに【狂化師-カースド・メッセンジャー】の効果で墓地の【狂化師-フレイム・マリオネット】を特殊召喚!」

 

 力一のフィールドに五体の曲芸の悪魔が現れた。

 

「ジョー・力一! 一気にモンスターを五体出してきたぞ!」

「えぇ。この数なら色々な展開ができます!」

「さぁ、ショータイムだ! 【狂化師-スカル・ジャグラー】【狂化師-シャドウ・バニー】【狂化師-ジョーカー・ディーラー】【狂化師-カースド・メッセンジャー】【狂化師-ガーゴイル・アクロバット】の五体でリンク召喚!」

「リンク召喚だとッ!?」

「その雷は大地を砕き、その嵐は天空を破壊する! 魔水晶より復活せよ! 【魔水晶の雷嵐龍 クリスタル・ノヴァ】!!」

 

 デュエルフィールド上空の雲が暗くなり、雷鳴が轟く。舞元の前に巨大な水晶が現れると、天空から雷が水晶に落ちる。すると水晶は雷を纏い、亀裂が入る。亀裂の奥から翡翠色の鋭い眼光が舞元を睨みつける。徐々に亀裂が大きくなり、水晶が粉々になると、そこから水晶を身にまとった龍が現れた。水晶の龍が咆哮を上げると、猛烈は突風が巻き起こり、無数の雷が雨のように落ちる。

 

「【Unknown】モンスターを素だしだと!!」

「召喚条件は名前の異なる効果モンスター五体だからね。頑張れば出せるんだよ……まぁ、リンクオーバーの恩恵は受けないんだけどね」

「やべぇ……完全に意表を突かれた!!」

(フライング・メイヤーの効果を使うとかえって不利になる! ここは……)

「バトル! 【魔水晶の雷嵐龍 クリスタル・ノヴァ】で【B11-フライング・メイヤー】に攻撃! 【ライトニング・ウイング】!!」

 

 クリスタル・ノヴァの翼に雷が集まり、強烈な光となってフライング・メイヤーに襲い掛かる。

 

「させるかよ! 俺はリバースカード【ハーフ・アンブレイク】を発動! フライング・メイヤーは戦闘では破壊されず、戦闘ダメージも半減される!」

「だが、ダメージは受けてもらうよ」

 

舞元啓介LP:3600→3200

 

「舞元啓介! なんとここは踏みとどまった!」

「ですが、モンスターを無効にする【魔水晶の雷嵐龍 クリスタル・ノヴァ】が存在する限り、舞元さんの動きは制限されてしまいます」

「俺はカードを一枚伏せ、ターンエンド。さぁ、どうする? 舞元さん」

「俺のターン、ドロー! おしっ! 俺はリバースカード【B11-ブレイク・タッチ】を発動!」

 

【B11-ブレイク・タッチ】

〇フィールドの【B11】モンスター一体を破壊して発動できる。デッキから名前の異なる【B11】モンスター一体を特殊召喚する。

〇メインフェイズまたはバトルフェイズ中に墓地のこのカードをゲームから除外することで発動できる。このターンのダメージは0となる。

 

「俺は【B11-エルボー】を破壊して、デッキから二体目の【B11-パワーボム】を特殊召喚! パワーボムの効果発動!」

(さぁ、クリスタル・ノヴァの効果を使うか?)

「…………ここは通すよ」

「よし! 俺は【B11-豪火再戦】を手札に加え、そのまま発動! 墓地の【B11-エルボー】と【B11-ダブルアーム】を特殊召喚! そして、俺は【B11-ニーバット】を召喚! 俺は【B11-エルボー】【B11-ダブルアーム】【B11-パワーボム】【B11-ニーバット】の四体でリンク召喚! 燃え上れ! 炎の鬼! 【B11-バーニング・オーガ】!!」

 

 四体のレスラーが光に包まれると、舞元のフィールドが炎に包まれ、炎の中から鬼神が現れた。

 鬼神はクリスタル・ノヴァにガンつけると咆哮を上げる。

 

「バーニング・オーガのリンクマーカーにフライング・メイヤーがいるのでバーニング・オーガの攻撃力は300アップする!!」

 

 

バーニング・オーガ 攻撃力:3000→3300

 

「クリスタル・ノヴァの攻撃を上回ったぞ!」

「二体のモンスターの攻撃が通れば舞元さんの勝利です!」

「さらに俺は【B11-フライング・メイヤー】一体でオーバーレイ! エクシーズ召喚! ランク7【B11-シャイニング・ウィザード】!! バトル! 【B11-バーニング・オーガ】で【魔水晶の雷嵐龍 クリスタル・ノヴァ】に攻撃! バーニング・リングの効果でさらに攻撃力500アップ!」

 

バーニング・オーガ 攻撃力:3300→3800

 

「舞元さん、甘いよ。俺はリバースカード発動! 速攻魔法【UnknownCode(アンノウン・コード)-リンク・オーバーロード-】を発動!!」

「何ッ!?」

「あれは叶さんが使っていた速攻魔法!!」

「俺は【魔水晶の雷嵐龍 クリスタル・ノヴァ】を墓地に送ることで、リンク召喚!! 次元を超えた集いし魂が今、交わり、究極の龍へと昇華する! 究極を超えた究極! 【ダイヤモンドダスト・ブレイザー・ドラゴン】!!」

 

 クリスタル・ノヴァが再び、水晶に包まれるとその上からダイヤモンドが上書きするように全身を包み込んだ。ダイヤモンドに亀裂が入り、粉々に砕かれると、そこにはダイヤモンドで出来た巨大な龍が現れた。ダイヤモンドの龍が咆哮を上げると、砕かれたダイヤモンドが飛び散り、眩い結晶が雪のように舞い散った。

 

「これが俺の切り札だ! さぁ、どうする! 舞元さん!」

「くっ! 攻撃中断! 俺はカードを一枚伏せ、ターンエンド!」

「舞元啓介! ジョー・力一の強力なモンスターの登場に攻め切ることができなかった」

「俺のターン、ドロー! これで終らす! バトル!」

「バルトフェイズ開始時に俺はリバースカード【B11-猛火激戦】を発動!」

 

【B11-猛火激戦】

永続罠

〇フィールドの【B11】モンスター一体を選択し発動できる。そのモンスターと同じ縦列に存在する全てモンスターの効果を無効にする。この効果で対象になった【B11】モンスターの攻撃力を800アップさせる。

 

「【B11-猛火激戦】の効果で【ダイヤモンドダスト・ブレイザー・ドラゴン】の効果を無効にする!」

「させないよ! 【ダイヤモンドダスト・ブレイザー・ドラゴン】の効果発動! 【B11-猛火激戦】の効果を無効にする! 【ダイヤモンド・ロック】!!」

「だが、効果は使ったな! 俺は墓地の【B11-ブレイク・タッチ】の効果発動! 墓地のこのカードをゲームから除外することで、このターンのダメージは0となる!」

「ちっ……生き延びたか。バトル! 【ダイヤモンドダスト・ブレイザー・ドラゴン】で【B11-バーニング・オーガ】に攻撃! 【ダイヤモンド・ミラージュ】!!」

 

 ダイヤモンドの龍が翼を広げ、咆哮を上げる。周囲に舞い散っていた結晶が光だし、龍の頭上に集約されていく。光はレーザーとなって放たれた。光のレーザーはバーニング・オーガを跡形もなく消滅させた。

 

「俺はこれでターンエンド・俺の切り札、【ダイヤモンドダスト・ブレイザー・ドラゴン】を倒してみな!」

 

 ダイヤモンドダスト・ブレイザー・ドラゴンが咆哮を上げると、周囲に落雷が落ちる。スタジアムの地面からはダイヤモンドが生えるように突き立つ。

 雷はスタジアムの地面や観客席の壁をえぐるように破壊する。観客席から悲鳴が上がる。

 観客席にいたエクス・アルビオやフレン・E・ルスタリオなどの異世界組が武器で襲い掛かる雷を払いのける。

 

「これが【Unknown】カードの真の力さ! 全てを破壊せよ!!」

「よせ、力一!!」

「ここにいる人々よ! このデュエルを見ている皆よ! 刮目せよ! この雷は演出ではない! 実際に【Unknown】カードが放っている雷だ! 全てを破壊する驚異の雷だ!」

「力一……?」

(なんだ、あの嘘くさい演技は? 何を狙って…………あぁ、なるほどな。煽っているのか)

「そのカードは危険だ! お前はそのカードに操られているんだ!」

「な、なんだ……? 舞元啓介とジョー・力一は何をしているんだ?」

「夢追さん……あの【ダイヤモンドダスト・ブレイザー・ドラゴン】は危険です! 実際に雷で被害が出ています!」

「え? で、でも演出なんでしょ?」

「実現しているのですよ!」

「…………分かった。話はあとで聞かせてもらうよ! 皆さん、安全な場所に避難してください。スタッフさんデュエルの中止を進言します」

「いいや、続けなさい」

 

 いつの間にかマイクを握っていた草壁誠一郎が夢追の言葉を遮った。

 

「皆様、ご困惑の所申し訳ございません。只今のは特殊演出になります。モンスターが放った雷もエフェクトに過ぎません。もし、当たったとしても何も影響ございませんので、ご安心ください。引き続き、デュエルをお楽しみください」

 

 草壁が皆に気が付かれないように力一を睨みつけた。それに気が付いた力一は舌を出した。

 

「デュエルは続行させてもらうよ。このカードの恐怖を世界中に広めさせるためにも!」

「させるかよ! 俺のターン!」

 

 ドローをしようとデッキに指をオクト、舞元の右目に真っ赤な炎が灯った。右目が真っ赤に燃え上がると、それと比例するように右手も真っ赤に燃えた。

 

「これが俺の力だ! 真のライバー(デュエリスト)は勝利へ導くカードは己の力で引き当てる!! うおぉぉぉぉぉ! バーニングドロォォォォ!!」

 

 舞元は炎をは取った右手でカードを引いた。

 

「シャイニング・ウィザードの効果発動! 【ダイヤモンドダスト・ブレイザー・ドラゴン】を破壊!」

「【ダイヤモンドダスト・ブレイザー・ドラゴン】の効果発動! 【B11-シャイニング・ウィザード】の効果を無効に破壊する! 【ダイヤモンド・ロック】!」

「効果を使ったな! 俺は魔法カード【バーニング・オブ・リンク・フュージョン】を発動!」

「ここで融合!?」

「俺は墓地の【B11-バーニング・オーガ】と【B11-シャイニング・ウィザード】で融合!!  融合召喚! 灼熱の炎を身に纏いし、孤高の戦士が今、リングに舞い降りた! 燃え上れ闘魂! 灼熱のマスク! 【B11-バーニング・マスク・ライジング】!!」

 

【B11-バーニング・マスク・ライジング】

レベル12/融合/炎属性/戦士族/攻4200/守2600

【B11】リンクモンスター+【B11】リンクモンスターまたは【B11】エクシーズモンスター

〇フィールドのこのカードは、戦闘では破壊されず、このカードの攻撃力以下の攻撃力を持つ相手モンスターの発動した効果を受けない。

〇一ターンに一度、相手の魔法・罠カードを全て墓地に送る。

〇自分がダメージを受けた時、発動できる。フィールドの表側表示のカードを全て無効にする。

 

 リングの中央に炎の渦が巻き起こると、そこに真っ赤な覆面を被った屈強なレスラーが仁王立ちしていた。レスラーの頭上から雷が落ちる。レスラーは無傷で雷を纏う。

 炎と雷を纏ったレスラーは【ダスト・ブレイザー・ドラゴン】にガンつける。

 

「俺は【B11-バーニング・リング】の効果発動! 【B11-パワーボム】を特殊召喚! そして、俺はダメージを受ける!」

 

舞元啓介LP:3200→2900

 

「この瞬間、【B11-バーニング・マスク・ライジング】の効果発動! 全てのカードを無効にする!!」

 

 バーニング・マスク・ライジングが咆哮を上げると周囲のカードに電流が流れ、【ダイヤモンド・ブレイザー・ドラゴン】は麻痺するように動かなくなった。

 

「しまった!!」

「バトル! 【B11-バーニング・マスク・ライジング】で【ダイヤモンド・ブレイザー・ドラゴン】に攻撃! 【ライジング・ハイフライフロー】!!」

 

 リングのコーナーポストにバーニング・マスク・ライジングが立ち上がり、天高く飛ぶ。天高く飛んだバーニング・マスク・ライジングは身体に纏っていた炎と雷と共に流星のように流れ落ちる。【ダイヤモンド・ブレイザー・ドラゴン】はバーニング・マスク・ライジングを打ち落とすようにレーザーを放つ。バーニング・マスク・ライジングはレーザーではビクともせず、そのまま【ダイヤモンド・ブレイザー・ドラゴン】に衝突する。落下の衝撃を【ダイヤモンド・ブレイザー・ドラゴン】は受け止められることができず、そのまま地面に沈んだ。

 動けない【ダイヤモンド・ブレイザー・ドラゴン】にバーニング・マスク・ライジングがガッチリ、ホールドする。

 

「【バーニング・オブ・リンク・フュージョン】の効果で追加ダメージを受けてもらうぜ! これで終わりだ! 力一ィ!!」

「あちゃー……やっぱり強いわ」

 

ジョー・力一LP:3100→0

 

「完敗だったね」

「さぁ、力一。ちゃんと話してくれよ」

「そうだな…………でも、それは難しいかもね」

 

 力一は満足気に舞元に笑いかける。

 

「せやな。ここまでは力一はんのシナリオ通りやな」

 

 いつの間にか戌亥が舞元と力一の間に立っていた。

 舞元が動揺している間に戌亥は力一の腹部を殴った。

 

「ぐはっ!!」

 

 力一は地面にうずくまる。そして、戌亥の手には【魔水晶の雷嵐龍 クリスタル・ノヴァ】と【ダイヤモンド・ブレイザー・ドラゴン】のカードが握られていた。

 

「力一!?」

 

 うずくまる力一に舞元が駆け寄る。

 

「戌亥! 何してるんだ!!」

「何って、力一はんの頼みを聞いただけやで」

 

 戌亥はデュエルディスクを構えた。戌亥の周囲にはどす黒いオーラが漂っている。

 

「さぁ、次はウチと楓はんのデュエルや。楓はん、はよ来てデュエルしようや」

 




【オリカ紹介】
B11-バーニング・マスク・ライジング
舞元の切り札。
バーニング・オブ・リンク・フュージョンと組み合わせることで一気に決着を付ける。

トーナメント表
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