にじさんじ決闘王   作:七倉八城

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イブラヒムVS加賀美ハヤト

自分が考えたデッキの中でも好きなデッキなので、楽しく書かれていただきます。

行き当たりばったりでストーリーを進めているので、皆さんの感想からアドバイスをめちゃくちゃ頂いています。

このライバーを出して欲しい、こんなデッキが合うんじゃないか?など
感想やご指摘、評価お待ちしております。
できればTwitterの方にもフォローしていただけると嬉しいです。


BATTLE.30「イブラヒムvs加賀美ハヤト」

にじさんじ決闘王のスタジアム内にある医務室。

 

 そこでジョー・力一はベッドに横になっていた。ベッドの横では舞元が椅子に座っていた。

 

「…………で?」

「で?」

「何であんなのことしたんだよ」

「あぁー……やっぱり聞かれるよね」

 

 力一はバツが悪い顔をしながら頬を掻いた。

 

「えぇーと……どこから説明したらいいかなぁ……」

 

 腕を組みながら唸る。

 

「俺があの人に会ったのは本当に偶然だった」

「あの人っていうのは草壁誠一郎か?」

「えぇ。あの人に会った瞬間、人ではない得体のしれない存在と悟ったよね。だからこそ、俺はあの人の側について正体を知ろうとしたんだ」

「なんで、そんな危険なことを」

「最初は側近か何かとして、側にいようとしたけど、思ったより【Unknown】カードと相性が良くて、草壁誠一郎本人に目を付けられちゃったんだよね」

 

 ため息を漏らす。

 

「あのカードは危険だ。だからこそ、自ら悪役を演じることで、あのカードの危険性を知らしめて俺ごとカードを破壊して欲しかったんだけどね」

「それがどうして、今は戌亥がカードを集めているんだ?」

「あぁ……それは」

 

「できれば私にも教えて欲しいな」

 

 いつの間にか舞元の背後に草壁誠一郎が立っていた。

 

「「!?」」

 

 二人はまったく気配に気が付かなかった。

 気づくどころか、医務室の扉が開かれた気配も感じられなかった。

 

「草壁誠一郎!?」

「どこから!!」

「いやー……さすがピエロ。まんまと騙されたよ。君は少々、反抗的だったが協力的だったからね」

 

 草壁は残念そうな顔をしながら力一を見つめた。

 

「それで戌亥とこは何を狙っている?」

「そ、それは……」

「今、ここでアンタを倒せば全て解決できるってことか?」

 

 舞元は草壁に近づき、睨みつける。

 

「ほぉ……」

「舞元さん、危険だ!!」

「舞元啓介君だったか。実に面白い」

 

 舞元と草壁はデュエルディスクを構えた。

 

「君がどこまで戦える人間か見定めてもらうよ」

「言ってろ」

 

「「決闘(デュエル)!!」」

 

 

 

 

――――――――――――――――。

 

 

 

 

スタジアム実況席

 

「え? 次の解説をお願いしていた舞元さんがまだ来ていない?」

 

 スタッフの話を聞き、夢追は困惑していた。

 

「舞元さん、力一のお見舞いに行くって言っていたけどな」

「そうなんですよ……医務室に言ったら舞元さんもですが、力一さんもいなくて。……それに」

 

 スタッフは夢追の顔に近づくと耳打ちで話す。

 

「実はスポンサーである草壁様もいらっしゃらないんですよ」

「えぇ……どうしよう」

 

 夢追が悩んでいると、そこに一人の人物が近づいてきた。

 

「私がどうかしたのか?」

 

 やってきたのは草壁誠一郎だった。

 

「草壁様!! 良かった! お見えにならなかったので!」

「いやー、すまんすまん。トイレに行っていただけだよ」

 

 草壁は微笑みながらスタッフの方を叩いた。

 

「話は聞いたよ。君は確か……」

「あ、夢追翔と申します」

「そうそう夢追君だったね。解説の件だが、他にデュエルに詳しいライバーはいないのかい?」

「そうなると……一人心当たりがあります」

「では、その人に代役してもらおう。田角社長には私から言っておくよ」

「あ、ありがとうございます!! では、スタッフさん! 社さんを呼んできて貰っても良いですか!!」

「りょ、了解しました!!」

 

 スタッフは慌てて立ち去った。それを見た草壁は自分の席へと戻った。

 

(ジョー・力一め。最後まで戌亥とこの目的を話さなかったか…………まぁ、いい。どちらにせよ、戌亥とこは器として良さそうだからな)

 

 草壁は来賓席に戻ると、先ほどの件を田角に報告し、席に着いた。

 

(そろそろ潮時かもしれんな。計画を最終段階へ移行させるか)

 

 

 

 

――――――――――――――――。

 

 

 

 

「お待たせいたしました! 続きましてはイブラヒムVS加賀美ハヤトの対戦になります! 今回の解説は社築さんにお願いしたいと思います!!」

「宜しくお願いします!」

「急な頼みですみませんでした!!」

「いや、別に暇してたから大丈夫だよ」

「では、社さん。両選手の解説をお願いします」

「了解。イブラヒムは速攻魔法重視のトリッキーな戦法だね。本人曰く、モンスターを三枚しか入れてないようだけど、それでもしっかり回っているし、妨害札も多い。油断していると一気にライフを持っていかれると思うよ。一方の社長はアドバンス召喚を主軸にしたパワーデッキだね。アドバンス召喚は本来は手札消費が激しいはずだけど、ドローソースは豊富な帝と合わせることで、上手くカバーしてるね。イブラヒムの妨害を躱せれば社長のパワーで勝てると思うよ」

「どちらも勝機はあるということですね!! さぁ、両者の準備が完了しました! 選手入場です!!」

 

 東ゲートが開かれるとイブラヒムが出てきた。観客席からの応援に答えるように手を振る。

 

「東ゲートからはこの方! 黄金を操る石油王はトリッキーな戦法で相手を惑わす! その姿は正しく、黄金の魔術師!! イブラヒム!!」

 

 反対側の西ゲートが開かれると加賀美が出てきた。緊張した様子でスタジアムの中央に向かう。

 

「西ゲートからはこの方! 古の召喚法で勝ち進んできた加賀美インダストリアル社長! 悪魔が奏でる旋律で相手を圧倒させる! 絶叫の旋律者! 加賀美ハヤト!!」

 

 両者がスタジアムの中央に立つとデュエルディスクを構えた。

 

「社長、申し訳ないけど勝たせて貰いますよ」

「そういう訳にはいきません。勝つのは私です」

(イブラヒムさんは妨害メインのデッキ。できれば先攻を頂きたいですね)

「社長、提案なんですが……」

「はい?」

「おそらく、互いに先攻を取りたいと考えていると思うんですよ」

「そうですね」

「だから、先攻後攻はコイントスで決めませんか?」

 

 イブラヒムはポケットからコインを取り出した。

 

「構いませんよ」

「では、表なら俺。裏なら社長で」

「ちょ、ちょっとだけ良いですか!!」

 

 コインを投げようとしたイブラヒムを加賀美は静止させた。

 

「なんです?」

「おそらく大丈夫だとは思うのですが…………そのコインって両方とも表だったりしませんよね?」

「はい? 何を言っているんすか?」

「いえ! わかっています! イブラヒムさんが不正をするなんてみじんも思っていませんが…………何でしょうか、カードゲームのコイントスで、トラウマというか……前世の記憶というか……何か嫌な思い出があるような無いような……」

「え、えーと……確認します?」

「いえ! 申し訳ございません! 続けてください!」

 

 加賀美に止められたイブラヒムだったが、今度はしっかりコインを投げた。

 コインは上空で何回か回転して、イブラヒムの手に落ちた。イブラヒムがコインを確認すると、コインは裏だった。

 

「裏なんで社長が先攻で」

「良かった……では、改めて」

 

「「決闘(デュエル)!!」」

 

「では、先攻はいかせていただきます! 私のターン! 私は手札から【帝王の深怨】を発動します! 手札の【魔境絶唱(デモンズヴォイス) アマデウス】を見せることで、デッキから【汎神の帝王】を手札に加え、そのまま発動! 手札の【真源の帝王】を捨てることで二枚ドローします! さらに墓地の【汎神の帝王】の効果を発動します! このカードをゲームから除外することでデッキから【帝王の開岩】二枚と【帝王の烈旋】一枚を見せます」

「……なら、【帝王の開岩】で」

「では、【帝王の開岩】を手札に加え、手札の【帝王の開岩】と【冥界の宝札】を発動します!」

「加賀美ハヤト! ドロー加速パーツを揃えて発動だ!」

「アドバンス召喚するだけで3アドバンテージが取れるのは強いな」

「私は手札の【魔境絶唱 ベーゼ】を召喚します! さらに私はフィールドにレベル1モンスターが存在するので【魔境絶唱 オロゴス】を特殊召喚します! オロゴスの効果で追加でアドバンス召喚ができます!」

「くるか!」

「私はベーゼとオロゴスをリリースすることでアドバンス召喚! 【魔境絶唱 アマデウス】!!」

 

 ベーゼとオロゴスの二体の悪魔が消滅すると、その場の空間に亀裂が入り、空間の狭間から巨漢な悪魔が現れた。巨漢な悪魔は両肩に骸骨の頭が付いており、威圧を放っている。

 

「召喚した【魔境絶唱 アマデウス】と【帝王の開岩】、【冥界の宝札】の効果を発動します! デッキから二枚ドロー! 続けてデッキから【魔境絶唱 ヴェートーベン】を手札に加えます! そして、アマデウスの効果でイブラヒムさんの手札を一枚、墓地に送ります」

「墓地にいったのは速攻魔法です」

「まぁ、そうですよね。続けます。墓地の【魔境絶唱 ベーゼ】の効果で自身を特殊召喚します! 私はカードを一枚伏せ、ターンエンドです」

「加賀美ハヤト! 開幕から全力前回だ!!」

「アマデウスで一妨害、さらに伏せカードがあるけど……イブラヒムは速攻魔法で展開していくからね。どこで止めるかがポイントになるな」

「いやー……やっぱり強いな。俺のターン、ドロー! 俺は手札から【テラ・フォーミング】を発動。止めます?」

「考えます…………どうぞ」

「なら、俺は【黄金の迷宮-ゴルディアン-】を手札に加え、そのまま発動! 【黄金の迷宮-ゴルディアン-】の効果で、デッキから【黄金の神殿-ゴルディアン-】を手札に加え、発動!」

 

 スタジアムは金色に輝く迷宮へと姿を変え、イブラヒムの背後には巨大な黄金の神殿が現れた。

 

「【黄金の迷宮-ゴルディアン-】の効果発動。手札を一枚捨て、デッキから【黄金の守護者(ゴルディアン)-ガーゴイル-】を手札に加え、そのまま発動!」

「それも通します」

「俺はデッキから【黄金の支配者-ミリオン・マネー-】を手札に加え、そのまま発動! 墓地の【黄金の守護者-ガーゴイル-】と【黄金の守護者-ラミア-】をゲームから除外することで、自身を特殊召喚! 現れよ! この世、全ての富を統べる黄金の支配者! 【黄金の支配者-ミリオン・マネー-】!!」

 

 イブラヒムの背後に黄金の鎧が現れた。

 黄金の鎧は赤いマントを翻しながら、両腕を広げると、両手から黄金に輝くコインが湧き水のように溢れ出てきた。

 黄金の鎧は不気味な笑い声を漏らしながら、コインを見せびらかす。

 

「きましたか!!」

「さらに俺は【黄金の守護者-マミー-】を発動!」

 

【黄金の守護者-マミー-】

速攻魔法

〇このカードが自分ターンに発動した場合、以下の効果を発動する。

●手札の【ゴルディアン】カードを一枚墓地に送ることで、デッキから【ゴルディアン】カードを一枚手札に加える。

〇このカードが相手ターンに発動した場合、以下の効果を発動する。

●相手のモンスター一体を選択し、そのモンスターはこのターン攻撃することができない。

 

「それを使わされると【黄金の神殿-ゴルディアン-】と【黄金の支配者-ミリオン・マネー-】の効果が発動してしまいますね! 私はカウンター罠【魔境絶唱 蠢く魔神蟲】を発動します!!」

 

【魔境絶唱 蠢く魔神蟲】

カウンター罠

自分フィールドにアドバンス召喚した【魔境絶唱】モンスターが存在し、モンスターの効果・魔法・罠カードが発動した時に発動できる。その効果を無効にし、墓地に送る。その後、デッキからレベル1の【魔境絶唱】モンスター一体を墓地に送ることができる。

 

 

「やっぱり妨害してきましたか!」

「【魔境絶唱 蠢く魔神蟲】の効果で【黄金の守護者-マミー-】の効果を無効にし、私はデッキから【魔境絶唱 ヨードン】を墓地に送ります。速攻魔法が不発になったことで【黄金の神殿-ゴルディアン-】と【黄金の支配者-ミリオン・マネー-】の効果は発動しません」

「うーん……発動できるっちゃできるけど。社長のフィールドには【魔境絶唱 アマデウス】がいるからな……速攻魔法発動したらチェーンして俺のミリオン・マネーが破壊されるのがオチ。なら、ここはバトル! 【黄金の支配者-ミリオン・マネー-】で【魔境絶唱 アマデウス】に攻撃!」

「私は【魔境絶唱 アマデウス】の効果発動! フィールドの【魔境絶唱 ベーゼ】をリリースすることで【黄金の支配者-ミリオン・マネー-】を破壊します!」

 

 アマデウスの両肩の骸骨から超音波が放たれ、黄金の鎧は破壊された。

 

「まぁ、それは計算の内かな……俺はカードを三枚伏せ、ターンエンド」

「イブラヒム! 切り札である【黄金の支配者-ミリオン・マネー-】を破壊されたが、手札をガン伏せ! 妨害する気満々だ!」

「あの三枚でどれだけ妨害できるかで勝敗が決まるな」【帝王の深怨】

「では、私のターン、ドロー! 墓地の【真源の帝王】と【魔境絶唱 ベーゼ】の効果を発動します! ベーゼを特殊召喚! 墓地の【帝王の深怨】をゲームから除外することで、【真源の帝王】をモンスター扱いで特殊召喚します! 私は【魔境絶唱 ベーゼ】と【真源の帝王】をリリースすることで【魔境絶唱 ショパン】をアドバンス召喚!」

 

 二体のモンスターが消滅し、そこから髑髏の仮面をかぶった女性が現れた。その女性の左腕は無数の蛇のような化け物になっていた。無数の化け物は輪唱するように叫んでいる。

 

「【魔境絶唱 ショパン】と【帝王の開岩】、【冥界の宝札】の効果を発動します!」

「ではチェーンして、速攻魔法【黄金の守護者-ケンタウロス-】を発動! 【魔境絶唱 ショパン】の効果を無効!」

「くっ! ですがデッキから二枚ドローし、デッキから【魔境絶唱 メンデルスゾーン】を手札に加えます!」

「俺も【黄金の神殿-ゴルディアン-】の効果で一枚ドローします」

「バトルです! 【魔境絶唱 アマデウス】でイブラヒムさんにダイレクトアタック!!」

「甘いですよ! 速攻魔法【黄金の守護者-ゴーレム-】を発動します! 【黄金の守護者トークン】を特殊召喚!」

「そのまま【魔境絶唱 アマデウス】でトークンに攻撃です! 続けて、【魔境絶唱 ショパン】でダイレクトアタック!!」

「喰らいます!」

 

イブラヒムLP:4000→1200

 

「私はメインフェイズ2に移行します。墓地の【魔境絶唱 ヨードン】の効果を発動します。ヨードンとオロゴスをゲームから除外することで、二枚ドローします。さらに【魔境絶唱 ドゥーパ】を特殊召喚します。さらにカードを二枚伏せてターンエンドです」

「エンドフェイズ時に俺は【黄金の石板-ゴルディアン-】を発動! 合計三枚ドローします!」

「イブラヒム! ライフを削られましたが最低限の防御をしつつ、手札も確保しています」

「社長の方は確実にアドバンテージを取っているが、さっきの攻撃で決めたかった所はあるな」

「では、俺のターン、ドロー……うむ。どうしようか……取り敢えず、【黄金の迷宮-ゴルディアン-】の効果を発動します」

「させません! 私は【魔境絶唱 ショパン】の効果を発動します! 墓地の【魔境絶唱 ドゥーパ】をリリースすることで【黄金の迷宮-ゴルディアン-】を破壊します」

「くっ……まだだ! 速攻魔法【黄金の守護者-スフィンクス-】を発動!」

「墓地の【黄金の支配者-ミリオン・マネー-】を復活させる気ですね! 私はリバースカード【魔境絶唱 黒雷の霹靂】を発動します。墓地の【魔境絶唱 ベーゼ】と【魔境絶唱 ドゥーパ】を特殊召喚します!」

「マジかー……【黄金の支配者-ミリオン・マネー-】を墓地から特殊召喚!! 速攻魔法【黄金の守護者-ガーゴイル-】を発動!」

「それにチェーンして、【魔境絶唱 アマデウス】の効果を発動! 【魔境絶唱 ドゥーパ】をリリースすることで【黄金の支配者-ミリオン・マネー-】を破壊します!」

「【黄金の守護者-ガーゴイル-】の効果で、デッキから【黄金の支配者-ミリオン・マネー-】を手札に加えます。墓地の【黄金の守護者-ガーゴイル-】と【黄金の守護者-ケンタウロス-】をゲームから除外することで、【黄金の支配者-ミリオン・マネー-】を特殊召喚!!」

 

 イブラヒムの元に再び、黄金の鎧が現れた。

 

「バトル! 【黄金の支配者-ミリオン・マネー-】で【魔境絶唱 アマデウス】に攻撃!」

「リバースカード、オープン! 【魔境絶唱 不滅の旋律】!!」

 

【魔境絶唱 不滅の旋律】

〇自分フィールドのアドバンス召喚された【魔境絶唱】モンスターが攻撃対象になった時に発動できる。その攻撃を無効にして、そのモンスターより攻撃力の低い【魔境絶唱】モンスター一体をデッキから特殊召喚することができる。

 

「【黄金の支配者-ミリオン・マネー-】をリリースすることで、デッキから【魔境絶唱 ヘスメタ】を特殊召喚します! ヘスメタの効果を発動! デッキから【魔境絶唱 ウェディング】を手札に加えます」

「俺はカードを二枚伏せ、ターンエンドです」

「イブラヒム! ハヤトの妨害で上手く動けない!」

「これはキツイな」

「では、私のターン、ドロー! 私は墓地の【魔境絶唱 ベーゼ】を特殊召喚します! さらに私は【魔境絶唱 ヘスメタ】と【魔境絶唱 ベーゼ】をリリースすることで【魔境絶唱 メンデルスゾーン】をアドバンス召喚!! 【魔境絶唱 メンデルスゾーン】と【帝王の開岩】、【冥界の宝札】の効果を発動します! メンデルスゾーンの効果は不発。デッキから二枚ドローし、デッキから【魔境絶唱 バッハ】を手札に加えます。そして、私は【魔境絶唱 ウェディング】を特殊召喚します!!」

 

 空が闇に包まれると、闇から白いドレスを着た女性型の悪魔が現れた。ドレスには複数の目玉が付いており、不気味なオーラを纏っていた。

 

「【魔境絶唱 ウェディング】の効果を発動します! イブラヒムさんのカードを破壊します!」

「あー……」

(俺の伏せカードはトークンを二体出すカードと相手のモンスターを破壊し、ダメージを与えるカード…………これは負けたかな)

「バトルです! モンスターで総攻撃!!」

 

イブラヒムLP:1200→0

 

「決着!! 勝者、加賀美ハヤト!!」

「終始、社長が流れを握っていたな」

 

 加賀美はイブラヒムに近づくと二人は握手を交わした。

 

「いやー、完敗しました」

「こちらこそ、冷や冷やしました」

 

 

 

 

 

――――――――――――――――。

 

 

 

 

スタジアムの通路。

 

 自分の番が近づいてきたため、エリー・コニファーは控室に向かっていた。

 通路の途中で人影が見えた。

 

「やぁ、ずいぶん早い時間に待機するんだね」

「これは草壁様」

 

 ベンチに座っていた草壁は立ち上がり、エリーに近づいた。

 

「先ほどまで来賓席におらっしゃったと思いましたが」

「そんなことは気にする必要なない。エリー君、君はもう用済みだ」

「はい? おっしゃっている意味が分かりません」

「そのカードにふさわしい人間がいるのでね。返してもらおうか」

「およよ……私には使命があります。それを遂行させるまでは、いくら草壁様でも聞くことはできません」

「…………はぁ、どうして、ここの所属タレントはどいつもこいつも思い通りに動こうとしない。嫌になる」

 

 草壁はため息を漏らすとデュエルディスクを構えた。

 

「では、力づくで頂こう」

 

「「決闘(デュエル)!!」」

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