にじさんじ決闘王   作:七倉八城

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にじさんじ決闘王の主人公組vsラスボスのデュエルになります。

モンハンが忙しくて執筆が遅くなりました。
申し訳ございません。当分はスローペースでやっていきたいと思います。

行き当たりばったりでストーリーを進めているので、皆さんの感想からアドバイスをめちゃくちゃ頂いています。

このライバーを出して欲しい、こんなデッキが合うんじゃないか?など
感想やご指摘、評価お待ちしております。
できればTwitterの方にもフォローしていただけると嬉しいです。


BATTLE.35「加賀美ハヤト&葛葉vs草壁誠一郎」

「…………ミストがやられたか……」

 

 草壁はため息を漏らしながら塔から粒子を吸収している。

 

「仕方ない……直接、私がΣを制御するか」

「そうはさせません」

 

 草壁の所に加賀美と葛葉がやってきた。

 

「加賀美ハヤトに葛葉か……私の邪魔をしに来たのかね?」

「まぁ、見逃すわけにはいかないからね」

「そうです。貴方の計画は私たちが止めさせていただきます」

「くくくっ……低能な劣等種如きが」

 

 吸収していた粒子を放つと、草壁は光に包まれた。

 強烈な光に二人は目を瞑る。強烈な光が収まると、草壁の姿が変わっていた。

 さっきまで黒いスーツを着ていたが、白いスーツに黒いマントとガントレットをはめていた。顔には赤いラインが刻まれていた。

 

「これが私の真の姿だ」

「等々、本気を出すってことですかね」

「社長ッ! 俺と社長ならあんな奴には負けません」

 

 葛葉は勢いよくデュエルディスクを構えた。

 

「葛葉さん……そうですね。私たちで草壁誠一郎の陰謀を阻止しましょう!」

 

 加賀美もデュエルディスクを構えた。

 

「愚かな人類は我々に支配される。それは決定した未来だ!」

 

 草壁が腕を広げると足元の塔が動き出し、草壁の下半身を飲み込んだ。そして、草壁と塔が一体となった。

 塔から無数の管が伸び、草壁の背中に接続されると、塔からデュエルディスクを装着した巨大な腕が現れた。

 

「良いだろうッ! 全知全能である、私自ら、貴様らに罰を与えよう!!」

「いくますよ!」

「おう!」

 

「「決闘(デュエル)!!」」

 

「先攻は貰います! 私のターン!」

 

 加賀美は手札を確認する。

 

「よし、私は【天帝従騎イデア】を召喚! 【天帝従騎イデア】の効果を発動します! デッキから【冥帝従騎エイドス】を特殊召喚! 【冥帝従騎エイドス】の効果で追加でアドバンス召喚が可能になりました。そして、私は【冥界の宝札】を発動します!」

「流石、社長! 下準備は完璧だな!」

「いきます! 私は【天帝従騎イデア】と【冥帝従騎エイドス】をリリースし、【魔境絶唱 シューマン】をアドバンス召喚!!」

 

【魔境絶唱 シューマン】

レベル8/闇属性/悪魔族/攻2800/守1000

〇このカードがアドバンス召喚に成功した場合に発動できる。デッキからレベル1の【魔境絶唱】モンスター二体を墓地に送ることで、レベル8【魔境絶唱】モンスター一体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに持ち主の手札に戻る。

〇一ターンに一度、フィールドの【魔境絶唱】モンスターをリリースすることで、相手モンスターの表示形式を変更することができる。この効果は相手ターンにも発動する。

 

 加賀美のフィールドに黒いローブを身にまとった、骸骨の仮面をかぶった悪魔が現れた。

 

「この瞬間、シューマンと【冥界の宝札】の効果を発動します! 【冥界の宝札】の効果で二枚ドロー! そして、シューマンの効果で【魔境絶唱 ベーゼ】と【魔境絶唱 ヨードン】を墓地に送り、デッキから【魔境絶唱 ヴェートーベン】を特殊召喚!」

 

 骸骨の仮面の悪魔が指を鳴らすと、横にスーツを着た男性の悪魔が現れた。悪魔の髪は無数の蛇になっており、メデューサのようだった。

 

「そして、いいカードを引きました。私は【真帝王領域】を発動します! これで相手はエクストラデッキからモンスターを特殊召喚することができません!」

「でた! 社長のロック!」

「私は墓地の【魔境絶唱 ベーゼ】の効果で自身を特殊召喚します。さらにカードをカードを二枚伏せ、ターンエンド。この瞬間、シューマンの効果で特殊召喚されたヴェートーベンは手札に戻ります」

「なるほど……次の自分のターンの布石か。それにエクストラデッキ封じ」

「えぇ……これで貴方が使っていた三体の神龍は封じました」

「……………ふふっ」

 

 草壁は笑みを漏らしていた。

 

「いや、実に滑稽だ。私の切り札があのドラゴンたちだと思ったのかね? あれは一つの駒に過ぎない。君達に絶望を見せてやろう。私のターン、ドロー! 私は【UnknownCode-ディメンション・ホール】を発動」

「あのカードは!!」

「させません! リバースカード、オープン! カウンタートラップ【魔境絶唱 蠢く魔神蟲】を発動します! 【UnknownCode-ディメンション・ホール】の効果を無効にし、デッキから【魔境絶唱 オロゴス】を墓地に送ります」

「では、続けよう。私は手札の光属性モンスターを墓地に送ることで、手札の【青眼の黒竜(ブルーアイズ・ブラックドラゴン)】を特殊召喚する!! 舞い降りろ!」

 

【青眼の黒竜】

レベル8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

このカード名はルール上【Unknown】カードしても扱う。

〇手札の光属性モンスター一体を墓地に送ることで、このカードを特殊召喚することができる。

〇一ターンに一度、相手モンスター一体を破壊する。

 

「そして、墓地に送られた【真紅眼の白龍(レッドアイズ・ホワイトドラゴン)】の効果を発動。このカードを特殊召喚する! 甦れ!」

 

【真紅眼の白龍】

レベル7/光属性/ドラゴン族/攻2400/守2000

このカード名はルール上【Unknown】カードしても扱う。

〇このカードが闇属性モンスターの効果で墓地に送られた時に発動できる。このカードを墓地から特殊召喚することができる。

〇一ターンに一度、このカードの攻撃力分のダメージを相手に与える。

 

 草壁のフィールドに青い瞳の黒竜と赤い瞳の白龍が現れた。二体の龍は加賀美と葛葉を睨みつけ、咆哮を上げる。

 

「【青眼の黒竜】の効果を発動。【魔境絶唱 シューマン】を破壊する」

「くっ!! シューマンの効果発動! ベーゼをリリースすることで【青眼の黒竜】を守備表示にします」

「だが、破壊は間逃れない。やれ、【青眼の黒竜】!」

 

 黒竜は黒い光を口に集め、ブレスを放つ。黒いブレスはシューマンを一瞬で消滅させた。

 

「そして、【真紅眼の白龍】の効果発動。このカードの攻撃力分のダメージを相手に与える。焼き尽くせ、【真紅眼の白龍】!」

 

 白龍は白い炎を口に集めると、火球を放つ。白い火球は加賀美に直撃する。

 

「ぐわぁぁぁ!!」

 

 火球を喰らった加賀美は苦痛で表情が歪みながら悲鳴を上げる。

 

加賀美ハヤトLP:4000→1600

 

「社長!!」

「はぁ……はぁ……だ、大丈夫です。しかし、実際に痛みや熱を感じるとは……」

「私の力だ。君たちのデュエルディスクを経由して、脳神経に特殊な電気信号を送り、痛みを与えられている。と錯覚しているのだ」

「くそっ! 厄介だな」

「さぁ、これで終わりだ。バトル! 【真紅眼の白龍】で加賀美ハヤトにダイレクトアタック!! 【白炎弾】!!」

 

 白龍は再び口を開き、白い炎を集める。

 

「させません! リバースカード【ガード・ブロック】を発動! 戦闘ダメージを0にして、カードを一枚ドローします!」

「さすが!!」

「ふっ……防いだか。私はカードを一枚伏せ、これでターンエンド」

「んじゃ、俺のターンだな。ドロー! 社長、申し訳ないが舞台を俺好みにさせてもらうぜ!」

「えぇ、お好きに!!」

「俺はフィールドの【真帝王領域】を墓地に送り、手札から【ヴァンパイア・シュロス】を発動! 発動処理でデッキから【ヴァンパイアの領域】をセットし、そのまま発動!」

 

 晴天だったスタジアムは一瞬で夜になり、空には赤い満月が不気味に輝く。そして、葛葉の背後に廃城と思われるほど、ボロボロの城が現れた。

 

「俺は【ユニゾンビ】を召喚。【ユニゾンビ】の効果発動! デッキから【ヴァンパイアの使い魔】を墓地に送り、自身のレベルを一つ上げる! さらに墓地の【ヴァンパイアの使い魔】の効果発動! 手札の【ヴァンパイアの眷属】を墓地に送り、特殊召喚! 特殊召喚した【ヴァンパイアの使い魔】の効果発動。ライフを500払い、デッキから【竜血公ヴァンパイア】を手札に加える」

 

葛葉LP:4000→3500

 

「そして、墓地の【ヴァンパイアの眷属】の効果発動! 手札の【ヴァンパイア・ソーサラー】を墓地に送り、特殊召喚! 特殊召喚された【ヴァンパイアの眷属】の効果発動! ライフを500払い、【ヴァンパイア・ナイトメア】を手札に加える!」

 

葛葉LP:3500→3000

 

「【ユニゾンビ】のもう一つの効果発動! 手札を一枚、墓地に送り、自身のレベルをさらに上げる。俺はレベル1の【ヴァンパイアの使い魔】とレベル2の【ヴァンパイアの眷属】にレベル5となった【ユニゾンビ】をチューニング! レベル8【デスカイザー・スカル・ドラゴン】!!」

 

【デスカイザー・スカル・ドラゴン】

レベル8/シンクロ/炎属性/アンデット族/攻3000/守2500

アンデット族チューナー+チューナー以外のアンデット族モンスター一体以上

〇このカードが特殊召喚に成功した時、自分の墓地に存在するアンデット族モンスター一体を手札に加えるか、自分フィールドに特殊召喚することができる。

〇自分フィールドにこのカード以外のアンデット族モンスターが存在する限り、このカードは戦闘・効果では破壊されない。

 

 全身、骸骨でできたドラゴンが現れた。

 

「【デスカイザー・スカル・ドラゴン】の効果発動! 墓地の【ユニゾンビ】を手札に加える。さらに俺は手札から【ヴァンパイア・ナイトメア】を発動!」

 

【ヴァンパイア・ナイトメア】

魔法

〇ゲームから除外されている【ヴァンパイア】モンスター二体をデッキに戻すことで発動できる。相手はデッキからモンスターを二体墓地に送る。

 

「俺はゲームから除外されている【ヴァンパイアの使い魔】と【ヴァンパイアの眷属】をデッキに戻すことで、相手はデッキからモンスターを二体、墓地に送る。さぁ、好きなモンスターを捨てな」

「私は【UnknownGate-P/R】と【UnknownGate-P/L】を墓地に送る」

「よし、これで揃ったな! 俺は【ヴァンパイアの領域】で増えた召喚権を使い、墓地の【ヴァンパイア・ソーサラー】をゲームから除外することで、【竜血公ヴァンパイア】をアドバンス召喚!! 【竜血公ヴァンパイア】の効果発動! てめぇの【UnknownGate-P/R】と【UnknownGate-P/L】を頂くぜ!」

「上手い!」

 

葛葉LP:3000→2500

 

「そして、俺は【UnknownGate-P/R】と【UnknownGate-P/L】の二体でオーバーレイ! 【交血鬼-ヴァンパイア・シェリダン】! 【交血鬼-ヴァンパイア・シェリダン】の効果発動! エクシーズ素材を一つ取り除くことで【青眼の黒竜】を墓地に送る!」

「良いだろ」

「さらに【交血鬼-ヴァンパイア・シェリダン】の効果発動! エクシーズ素材を一つ取り除くことで、墓地に送られたモンスターを自分フィールドに特殊召喚する! 【青眼の黒竜】を頂くぜ! 俺は【交血鬼-ヴァンパイア・シェリダン】一体でオーバーレイネットワークを構築! ランクアップ! エクシーズチェンジ! エクシーズ召喚! 恐怖を撒き散らす龍よ! 紅蓮の炎を纏い、敵を焼き尽くせ! 紅の月と共に舞い降りろ!! ランク7【紅月龍(こうげつりゅう)リントヴルム】!!」

 

 紅の満月が昇ると、そこから大蛇のような赤い鱗の龍が舞い降りた。赤い龍は口から赤い吐息が漏れ、咆哮を上げる。

 

「来た! 葛葉さんのエースカード!」

「リントヴルムの効果発動! エクシーズ素材を一つ取り除くことで、【真紅眼の白龍】を墓地に送る!」

「ほぉ……中々、やるな」

「一斉攻撃で終わりだ! バトル! 【紅月龍リントヴルム】でダイレクトアタック!!」

「だが、一手足りん。私はリバースカード【UnknownCode-リアリティ・クラッシュ】を発動」

 

【UnknownCode-リアリティ・クラッシュ】

〇相手フィールドの攻撃力が一番高いモンスター一体を選択し、発動できる。デッキから選択したモンスターより攻撃力の高い【Unknown】モンスターを召喚条件を無視して、特殊召喚することができる。この効果で特殊召喚されたモンスターはエンドフェイズ時に破壊される。

 

「私は【紅月龍リントヴルム】を選択し、そのモンスターより攻撃力の高い【混沌眼の帝王龍(カオスアイズ・エンペラードラゴン)】!!」

 

【混沌眼の帝王龍】

レベル10/闇属性/ドラゴン族/攻3500/守3000

このカード名はルール上【Unknown】カードしても扱う。

このカードは光属性としても扱う。

〇一ターンに一度、このカード以外のカードを全てゲームから除外する。

〇このカードが墓地に送られた時に発動できる。相手のモンスターを全て破壊することができる。

 

 白い骨格に黒い肉体の巨大なドラゴンが現れた。白黒のドラゴンは荒々しい息を吐きながら翼を広げる。

 

「くっ! 俺はカードを二枚伏せ、ターンエンド」

「エンドフェイズ時に【混沌眼の帝王龍】は破壊される。そして、【混沌眼の帝王龍】の効果発動! 全てを破壊しろ!」

 

 白黒のドラゴンが破壊されると、ドラゴンの肉体に亀裂が入り、その亀裂から白と黒の閃光を放つとフィールド全体が包まれた。

 一瞬で葛葉のモンスターが消滅した。

 

「だが、【デスカイザー・スカル・ドラゴン】は他のアンデット族モンスターが入る場合、効果では破壊されない!」

「では、再び、私のターンだな。ドロー。私は手札から【UnknownCode-グリード・エナジー】を発動」

 

【UnknownCode-グリード・エナジー】

魔法

〇墓地の【Unknown】モンスター一体をゲームから除外することで発動できる。デッキからカードを二枚ドローする。

 

「私は【真紅眼の白龍】をゲームから除外することで二枚ドローする。私は手札から【UnknownCode-アルティメット・ペンデュラム】を発動」

 

【UnknownCode-アルティメット・ペンデュラム】

魔法

〇自分の墓地またはEXデッキから表側表示の【Unknown】Pモンスターを二枚まで選択し、自分のPゾーンに置く。その後、デッキから【Unknown】Pモンスター一体を特殊召喚する。

 

「私は墓地の【UnknownGate-P/R】と【UnknownGate-P/L】をペンデュラムスケールにセッティング」

「しまった!」

「そして、デッキから【UnknownCore-Type.F】を特殊召喚!」

「あのカードは!!」

「さぁ……望み通り、神を見せてやろう。私は【UnknownCore-Type.F】の効果を発動。デッキから【UnknownCore-Type.S】と【UnknownCore-Type.X】を特殊召喚する。そして、【UnknownCore】の共通効果を発動。自身のレベルを12に変更。そして、ここからが人智を超越した力だ。私は【UnknownCore-Type.F】の効果を発動! レベル12となった【UnknownCore-Type.F】【UnknownCore-Type.S】【UnknownCore-Type.X】の三体で融合! 混沌を統べる神龍よ! 混沌は交わり。今、修羅の門が開かれる! 融合召喚! 降臨せよ、幻魔の神! 【混沌幻魔神龍アズラベーゼ】!!」

 

 三体の球体が一つとなる。そこから漆黒の霧が漂い、そこから巨大な龍が現れた。

 龍は青い顔と骨格。黄色い翼と腕。赤い胴体に尻尾と三色に分かれており、まるで無理矢理、くっつ付けような歪な姿をしていた。

 

「私はペンデュラムスケールのスケール0の【UnknownGate-P/R】とスケール13の【UnknownGate-P/L】でペンデュラム召喚! 現れよ! 【UnknownCore-Type.F】! 【UnknownCore-Type.S】! 【UnknownCore-Type.X】!」

 

 草壁の背後の赤と青の門の形の機械が動き出し、その中心から光の穴が開かれる。

 すると、そこから紫、白、黒の球体が再び、現れた。

 

「【UnknownCore】の共通効果をもう一度、発動。自身のレベルを4に変更。私は【UnknownCore-Type.S】の効果を発動! 自身をチューナーにして、レベル4となった【UnknownCore-Type.F】と【UnknownCore-Type.X】にレベル4の【UnknownCore-Type.S】をチューニング! 無と無限を統べる神龍よ! 聖者の光から究極が今、誕生する! シンクロ召喚! 降臨せよ、時械の神! 【究極時械神龍セフィラニューロ】!!」

 

 白い球体が4つの光の輪となり、そこに一列に8つの光が並ぶ。8つの光は光の筋となり、光が強くなると、そこから機械で出来た龍が現れた。

 紋章のような翼。特徴的なのは胸に鏡のようなモノが付いており、そこには険しい表情の老人が写っていた。

 

「私は【UnknownGate-P/L】の効果を発動! 三度、現れよ! 【UnknownCore-Type.F】! 【UnknownCore-Type.S】! 【UnknownCore-Type.X】! 【UnknownCore】の共通効果をもう一度、発動。自身のレベルを12に変更。私はレベル12となった【UnknownCore-Type.F】【UnknownCore-Type.S】【UnknownCore-Type.X】の三体でオーバーレイ! オーバーレイネットワークを構築! 幻と虚ろを統べる神龍よ! 闇を喰らい、光を飲み込め! エクシーズ召喚! 降臨せよ、虚無の神! 【夢幻虚光神龍ヌメロフェリス】!!」

 

 三体の球体が光となり、光の渦に飲み込まれる。渦から光が溢れ出すと、そこから黒い龍が現れた。

 大きな機械のような翼に黒い瓢箪の形の胴体から龍の首を伸ばしている。見た目は龍であるが、無機質のような感じを放っていた。

 草壁のフィールドに驚異的な神龍、三体が並んだ。葛葉と加賀美は神龍から放たれるプレッシャーで圧し潰されそうになる。

 

「この瞬間、エクシーズ素材となった【UnknownCore-Type.X】の効果を発動」

「そいつを待っていたぜ! リバースカード【鮮血の呪縛】を発動!!」

「何?」

 

【鮮血の呪縛】

永続罠

〇自分のライフが相手のライフより低い場合に発動できる。自分のライフより攻撃力の高い、相手のモンスターの効果を無効にする。

 

「俺のライフは2500! よって、三体のドラゴンの効果は無効化される! これは対象を取らない効果だから【究極時械神龍セフィラニューロ】の耐性もすり抜ける!!」

「これは上手いぞ!!」

「やってくれたな……人間如きが。だが、攻撃は可能だ。バトル、【混沌幻魔神龍アズラベーゼ】で【デスカイザー・スカル・ドラゴン】に攻撃!」

 

 混沌幻魔神龍アズラベーゼが咆哮を上げると、黒い雷撃のブレスを放つ。黒い雷撃は葛葉のモンスターに直撃し、木っ端みじんになって破壊された。

 その衝撃は葛葉にも直接、襲い掛かり、葛葉は吹き飛ばされてしまった。

 

「ぐはっ!!」

「葛葉さん!!」

 

葛葉LP:2500→1500

 

「止めだ。【夢幻虚光神龍ヌメロフェリス】でダイレクトアタック」

「やられてたまるかよ! トラップ発動! 【ヴァンパイア・リボーン】を発動!!」

 

【ヴァンパイア・リボーン】

〇ライフを800払うことで発動できる。墓地の【ヴァンパイア】モンスター一体を特殊召喚する。自分のライフが1000以下の場合、さらに【ヴァンパイア】モンスター一体を特殊召喚することができる。

 

葛葉LP:1500→700

 

「俺は【交血鬼-ヴァンパイア・シェリダン】と【竜血公ヴァンパイア】を守備表で特殊召喚!」

「防ぐか。攻撃続行だ、殲滅せよ。【夢幻虚光神龍ヌメロフェリス】で【交血鬼-ヴァンパイア・シェリダン】に攻撃」

 

 夢幻虚光神龍ヌメロフェリスの身体に刻まれていた紋章が怪しく輝く。するとヴァンパイア・シェリダンが苦しみだし、破壊された。

 

「続けて、【究極時械神龍セフィラニューロ】で【竜血公ヴァンパイア】に攻撃」

 

 究極時械神龍セフィラニューロの翼の先端から無数のレーザーが放たれ、竜血公ヴァンパイアを切り刻んだ。

 

「私はカードを二枚伏せ、ターンエンド」

「相手のフィールドには強力なドラゴンが三体。ですが、葛葉さんのおかげで無力化できています。ここが正念場ですね……私のターンドロー! 私は【魔境絶唱 ヨードン】の効果を発動します! 墓地のこのカードと【魔境絶唱 シューマン】をゲームから除外することで、二枚ドローする。さらに手札から【帝王の深怨】を発動。手札の【魔境絶唱 ヴェートーベン】を見せることで、デッキから【汎神の帝王】を手札に加え、【トレード・イン】も発動します。手札の【魔境絶唱 ヴェートーベン】を墓地に送り、二枚ドロー!」

「すげぇ、ドローするな!」

「まだです! 私は【汎神の帝王】を発動! 手札の【真源の帝王】を捨てて、さらに二枚ドロー!」

「何を引こうが神の前では無力だ」

「それはどうでしょうか? 私は【真源の帝王】の効果を発動します! 墓地の【帝王の深怨】をゲームから除外することで、【真源の帝王】をモンスター扱いで特殊召喚! さらに墓地の【汎神の帝王】の効果を発動! このカードをゲームから除外することで、デッキから【帝王の烈旋】二枚と【再臨の帝王】を見せます。さぁ、選んでください」

「…………私は【再臨の帝王】を選択」

「では、【再臨の帝王】を手札に加え、そのまま発動! 墓地の【魔境絶唱 ヴェートーベン】を蘇生させ、このカードを装備させる! …………これでピースは整いました! 【再臨の帝王】を装備したモンスターは二体分の生贄にできます」

 

 加賀美のフィールドに二体のモンスターが現れた。

 

「なんだと?」

「私は【真源の帝王】と【魔境絶唱 ヴェートーベン】をリリースすることで【魔境絶唱 ヘヴィ・デス・メタル】をアドバンス召喚!!」

 

 二体のモンスターが消滅すると、そこから腕が四本生えた悪魔が現れた。

 悪魔は下の二本の腕で禍々しい形のギターを持っており、上の右腕でマイクを持っていた。

 

「【魔境絶唱 ヘヴィ・デス・メタル】と【冥界の宝札】の効果発動! デッキから二枚ドローし、ヘヴィメタルの効果で相手のモンスターを全て破壊する!!」

 

 ヘヴィ・デス・メタルがギターを奏でながらシャウトする。

 シャウトは衝撃波となって、草壁の三体のドラゴンを一掃させた。

 

「よっしゃー! さすが社長!!」

「さらに墓地の【魔境絶唱 ベーゼ】を特殊召喚します!」

「二体の攻撃の合計は4000!! これで決まりだ!」

「バトルです! 【魔境絶唱 ヘヴィ・デス・メタル】でダイレクトアタック!!」

「だから、言っただろう…………神龍たちは一つの駒に過ぎないと。私はリバースカード【UnknownCode-クリティカル・ドレイン】と【UnknownCode-コピー・スペル】を発動」

 

【UnknownCode-クリティカル・ドレイン】

〇相手フィールドのカード一枚を破壊する。その後、デッキからカードを一枚ドローし、ライフを1000回復する。

 

【UnknownCode-コピー・スペル】

〇デッキから【Unknown】魔法・罠カードを墓地に送り、発動できる。墓地に送ったカードの効果を発動できる。

 

「私は【鮮血の呪縛】を破壊し、一枚ドローする」

 

草壁誠一郎LP:4000→5000

 

「デッキから【UnknownCode-リンク・オーバー・ノヴァ-】を墓地に送る」

 

【UnknownCode-リンク・オーバー・ノヴァ-】

魔法

〇自分の墓地の【Unknown】モンスターを任意の数だけ選んで召喚条件を無視して特殊召喚し、そのモンスターのみを素材として【Unknown】リンクモンスター一体をリンク召喚する。

 

「あのカードは!?」

「【UnknownCode-リンク・オーバー-】!?」

「いいや、【UnknownCode-リンク・オーバー-】の完全版だ。【UnknownCode-リンク・オーバー・ノヴァ-】の効果を発動。墓地の【混沌眼の帝王龍】【混沌幻魔神龍アズラベーゼ】【究極時械神龍セフィラニューロ】【夢幻虚光神龍ヌメロフェリス】の四体を特殊召喚! そして、この四体をリンクマーカーにセット。混沌・究極・虚無。森羅万象を統べる全知全能の神よ! 世界の理より降臨し、今こそ、新世界を創造せよ! リンク召喚! リンク4【滅星神龍(めっせいしんりゅう)ゾディアック・ノヴァ・ドラゴン】!!」

 

【滅星神龍ゾディアック・ノヴァ・ドラゴン】

リンク4/闇属性/ドラゴン族/攻?/↙↖↗↘

名前の異なる効果【Unknown】モンスター4体

このカード名はルール上【Unknown】カードしても扱う。

〇このカードの攻撃力はこのカードのリンクマーカーの数×1000になる。

〇このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。このカードのリンク素材にしたモンスターの種類(効果・融合・S・X)の数だけこのカードのリンクマーカーを増やすことができる。

〇このカードのリンクマーカーが八個の状態で破壊された時に発動できる。EXデッキから【滅星邪神ゾディアック・カオス・ノヴァ】を召喚条件を無視して特殊召喚する。

 

 フィールド上空に大きな穴が開き、そこからは宇宙空間と無数の星々が見えた。やがて、宇宙空間から何かが飛来し、草壁の頭上に降り立った。

 黄金に輝く鱗に白銀の翼、六本の腕。下半身に足は無く、大蛇のように長い胴体と尻尾。三つの頭部はそれぞれ憤怒、悲嘆、恐怖の表情を浮かべていた。

 その姿は神々しく、神の名に相応しい姿をしていた。

 

「【滅星神龍ゾディアック・ノヴァ・ドラゴン】の効果発動! リンク召喚時に素材にしたモンスターの種類の数だけ、リンクマーカーを増やす。よって、【滅星神龍ゾディアック・ノヴァ・ドラゴン】はリンク8となった! そして、このカードの攻撃力はリンクマーカーの数×1000となる」

 

滅星神龍ゾディアック・ノヴァ・ドラゴン 攻撃力:8000

 

「リンク8!?」

「チート過ぎるだろ!!」

「こ、攻撃中止です! 私はカードを四枚伏せて、ターンエンドです!」

「さぁ、神の前に絶望し、跪くがいい。私のターン、ドロー。私はペンデュラムスケールのスケール0の【UnknownGate-P/R】とスケール13の【UnknownGate-P/L】でペンデュラム召喚! 現れよ! 手札から【DDD超死偉王龍ドラゴニック・ヘル・アーマゲドン】! 【覇王魔龍ズァーク・インフェルノ】!」

 

【DDD超死偉王龍ドラゴニック・ヘル・アーマゲドン】

レベル10/ペンデュラム/闇属性/ドラゴン族/攻3500/守3000

【Pスケール:青1/赤1】

〇このカードがPゾーンに存在し、自分が効果ダメージを受ける場合、そのダメージは0になる。

〇自分メインフェイズに発動できる。自分のEXデッキからこのカード以外の表側表示の【Unknown】Pモンスター一体を選んで手札に加える。

【モンスター効果】

このカード名はルール上【Unknown】カードしても扱う。

〇一ターンに一度、自分フィールドのモンスターが戦闘・効果で破壊された場合、そのモンスター一体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚し、このカードの攻撃力はターン終了時まで、対象のモンスターの元々の攻撃力分アップする。

 

【覇王魔龍ズァーク・インフェルノ】

レベル12/ペンデュラム/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守3000

【Pスケール:青1/赤1】

〇自分メインフェイズに発動できる。このカードを破壊し、手札・デッキから【Unknown】Pモンスター一体を選び、自分のPゾーンに置くか特殊召喚する。

【モンスター効果】

このカード名はルール上【Unknown】カードしても扱う。

〇このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。相手のライフを半分にする。

〇このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動できる。デッキ・EXデッキから【Unknown】Pモンスター一体を特殊召喚する。

 

 草壁のフィールドに二体の龍が現れた。

 一体は下半身が水晶になっており、もう一体は巨大な翼を持ったドラゴンだった。

 

「【覇王魔龍ズァーク・インフェルノ】の効果発動。相手のライフを半分にする」

 

 覇王魔龍ズァーク・インフェルノ巨大な翼を広げ、羽ばたく。すると灼熱の嵐が加賀美と葛葉を襲った。

 

加賀美ハヤトLP:1600→800

葛葉LP:700→350

 

「「ぐはぁぁぁ!!」」

「バトルだ。【滅星神龍ゾディアック・ノヴァ・ドラゴン】で【魔境絶唱 ヘヴィ・デス・メタル】に攻撃!」

「くっ!! リバースカード【ハーフ・カウンター】を発動します! 攻撃対象となった自分のモンスターの攻撃力はエンドフェイズ時まで攻撃モンスターの元々の攻撃力の半分の数値分アップします!」

 

魔境絶唱 ヘヴィ・デス・メタル 攻撃力:3500→7500

 

「だが、攻撃力は低いままだ」

「ダメージは甘んじて受けます」

 

 滅星神龍ゾディアック・ノヴァ・ドラゴンの背後に光輪が出現すると、光輪が高速に回転し、無数の光の矢を放つ。光の矢はヘヴィ・デス・メタルを串刺しにした。

 

加賀美ハヤトLP:800→300

 

「ぐはっ!!」

「これで終わりだ。【DDD超死偉王龍ドラゴニック・ヘル・アーマゲドン】でダイレクトアタック」

「まだです! リバースカード【戦線復帰】を発動します! 墓地の【魔境絶唱 ヘヴィ・デス・メタル】を復活させます!」

「じぶとい……やれ、【DDD超死偉王龍ドラゴニック・ヘル・アーマゲドン】」

 

 DDD超死偉王龍ドラゴニック・ヘル・アーマゲドンの水晶に黒い閃光が収集され、レーザーを放つ。加賀美のモンスターはレーザーに貫かれた。

 

「【覇王神龍ズァーク・インフェルノ】でダイレクトアタック! 」

「やられるわけにはいきません! リバースカード【ガード・ブロック】を発動します! 戦闘ダメージを0にして、一枚ドローします!」

「なぜ、諦めない」

「なぜですって?」

「そうだ。絶対的な力の前になぜ屈しない? 絶望しない? なぜ、抗うのだ?」

 

 草壁の問いかけに加賀美は拳を握り、答える。

 

「…………別に世界を守るため……とか、言いません。私はにじさんじを! 仲間を守るために戦います!」

「そっすね……守りたいものを守る。それだけっすね」

「戯言を…………我が最強の力で終止符を打とう。私は速攻魔法【UnknownCode-ゾディアック・ゲート】を発動」

 

【UnknownCode-ゾディアック・ゲート】

速攻魔法

〇自分フィールドのモンスター一体を破壊することで発動できる。そのモンスターの攻撃力分のライフを回復する。

 

「私は【滅星神龍ゾディアック・ノヴァ・ドラゴン】を破壊し、ライフを8000回復する」

 

草壁誠一郎LP:5000→13000

 

「ライフが1万超え!?」

「そして、破壊された【滅星神龍ゾディアック・ノヴァ・ドラゴン】の効果を発動! 自身が破壊された時、真の姿を開放させる! 創生と破壊の神よ! 星々を喰らい、新たな生命を誕生させよ! 降臨せよ! 【滅星邪神(めっせいじゃしん)ゾディアック・カオス・ノヴァ】!!」

 

【滅星邪神ゾディアック・カオス・ノヴァ】

リンク0/闇属性/サイバース族/攻?

このカードは【滅星神龍ゾディアック・ノヴァ・ドラゴン】の効果でのみ特殊召喚することができる。

このカード名はルール上【Unknown】カードしても扱う。

〇このカードはカード効果を受けない。

〇このカードの攻撃力は自分のライフと同じになる。

〇エンドフェイズ時に発動できる。自分のライフを1万になるように回復する。

〇一ターンに一度、フィールド・墓地のモンスター一体を選択して発動できる。そのモンスターの効果を得る。

 

 金色の神龍が自らの肉体を球体のように丸めると、光に包まれた。

 やがて、蛹から蝶に羽化するように光の球体から亀裂が入り、そこから無数の龍の頭部が雪崩酔うように飛びだした。龍の頭部は千を超えていた。亀裂から龍の首が伸びると、最後には黒い球体が現れた。

 黒い球体には巨大な一つ目が付いており、その瞳は宇宙のように無数の光と暗黒の空間が映し出されていた。

 その姿は神と呼ぶにはあまりにも禍々しく、歪な姿をしていた。

 

「これこそが我が最強の力!!」

 

 自身のカードを誇っていた草壁は塔と繋がれていた下半身を切り離すと、その断面から無数の管を伸ばす。管は先ほど現れた球体と連結すると、草壁は球体の方に移動し、球体と一つになった。

 上半身のみの草壁誠一郎。その下には一つ目の球体。そして、そこから伸びる無数の龍。その姿は邪神、そのものだった。

 

「おぉ……これだ! これこそが我が力! 我が、真の姿だ!」

 

 滅星邪神ゾディアック・カオス・ノヴァ(草壁誠一郎)攻撃力:13000

 

「草壁誠一郎とモンスターが融合した!?」

「それに攻撃力が13000!!」

「さぁ! 我が、鉄槌を受けよ! 【滅星邪神ゾディアック・カオス・ノヴァ】でダイレクトアタック! 【アポカリプス・レイ】!!」

 

 無数の龍が一斉に咆哮を上げる。その咆哮だけでや大気大地が揺れる。そして、無数の龍たちは口から光や炎、冷気、雷などを溜める。

 龍たちが一斉に放つと、流星のように加賀美に降りそそぐ。

 

「くっ!! まだです! まだ負けるわけにはいきません! リバースカード【パワー・ウォール】を発動します!!」

「何!! 神の攻撃を防ぐだと!!」

「戦闘で発生する自分への戦闘ダメージが0になるように、受けるダメージの代わりに500ダメージにつき一枚、自分のデッキの上からカードを墓地へ送ります! よって26枚を墓地に送ります! ……ドローし過ぎたせいでデッキはもう0枚ですね」

「くくくっ……哀れだな、加賀美ハヤト。あんなに啖呵を切っていた割にはデッキ切れで幕引きとは」

「いいえ、私はまだ負けていません」

「何?」

「次は葛葉さんのターンです。葛葉さんが決めてくれることを信じています」

「社長……」

「面白い!! 抗ってみよ!!」

「お、俺のターン」

 

 葛葉はデッキに指を置き、カードを引こうとするが指が震えて上手くドローできない。指だけではなく、身体全身が震えていた。

 

(くそっ! このドローで運命が決まる……俺はあのモンスターを倒せるのか?)

 

 プレッシャーになり、頭の中にネガティブなことが流れ始める。

 

(俺は……俺は……)

 

「葛葉ぁぁぁぁ!!」

 

 フィールドに葛葉の名を呼ぶ声が聞えた。

 葛葉は声の方を向くと、そこには叶がいた。

 

「勝て!! 葛葉!!」

「やっちまえ!!」

「ひまが付いてるから大丈夫!」

「葛葉なら大丈夫!!」

 

 叶だけじゃなかった社やひまわり、ドーラなどのにじさんじライバー全員がスタジアムの観客席にいた。

 

「皆!?」

「皆さん、危険です!!」

 

 加賀美もつられて振り向く。

 

「何言っているの!! 兄さんが頑張っているんだから私たちが逃げるわけにはいかないでしょ!!」

「そうですよ、社長~」

「葉加瀬さん……夜見さん……」

 

 スタジアムには葉加瀬と夜見もいた。

 

「葛葉さん!」

「…………りつきんさん」

「このデュエルに勝ったら、また皆でゲームしましょう!!」

「っ!!」

 

 凛月の一言で葛葉の頭の中にあったネガティブなことが消え去った。

 

「えぇ、そうですね。皆で…………皆で遊びましょう!!」

「なぜだ!! なぜ、まだ諦めない!! いい加減に絶望しろ! 人間よ!!」

「諦めない! 諦めるわけにはいかない! 皆と楽しい明日を迎えるために負けるわけにはいかないんだぁぁぁ!!」

 

 葛葉の右手と右目が虹色に輝きだした。

 

「真のライバー(デュエリスト)は勝利へ導くカードは己の力で引き当てる!! シャイニングドロォォォォ!!」

 

 カードをドローすると、引いたカードが虹色に輝きだした。

 

「な、何だ!! この光は!!」

「俺が引いたのは【RUM-レインボー・フォース】!!」

 

【RUM-レインボー・フォース】

魔法

〇自分のドローフェイズに通常のドローをしたこのカードを公開し続ける事で、そのターンのメインフェイズ1の開始時に発動できる。自分のEXデッキ・墓地のXモンスター一体を選択し特殊召喚し、そのモンスターと同じ種族でランクの高いXモンスター一体を、そのモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてEXデッキから特殊召喚する。

 

「俺は墓地の【紅月龍リントヴルム】を復活させる!! 甦れ、俺のエース!!」

 

 葛葉の前に炎の蛇龍が現れた。するとリントヴルムの身体がに輝きだした

 

「【紅月龍リントヴルム】一体でオーバーレイネットワークを再構築!! 103個の意志を受け継ぎ、今こそ一つとなって希望と虹を紡げ!! これが我ら、にじさんじの結晶!! 現れよ、希望の龍! 【希望虹龍(きぼうこうりゅう)レインボードラグーン】!!」

 

【希望虹龍レインボードラグーン】

ランク12/エクシーズ/光属性/ドラゴン族/攻5000/守2000

レベル12モンスター×5

〇一ターンに一度、エクシーズ素材を取り除くことで発動できる。自分と相手のライフの差だけ攻撃力をアップさせる。

〇このカードが戦闘で相手モンスターを戦闘で破壊した時に発動できる。このカードの攻撃力分のダメージを相手に与える。

〇一ターンに一度、自分の墓地のモンスター一体を選択して発動する。そのモンスターを装備カード扱いとして、このカードに装備させる。このカードは装備したモンスターの攻撃力分、攻撃力をアップさせる。

 

 リントヴルムが虹色の光に包まれると、そこから純白のドラゴンが飛び出した。虹色に輝く翼を大きく羽ばたかせる。

 その美しさに皆、魅了されていた。

 草壁すら目を奪われてしまった。

 

「なんだ……あのモンスターは……?」

「【希望虹龍レインボードラグーン】の効果発動! エクシーズ素材を取り除くことで互いのライフの差だけ攻撃力をアップさせる!! 俺とてめぇのライフ差は12650! よって【希望虹龍レインボードラグーン】

の攻撃力は17650!! 【レインボー・オーバー・ドライブ】!!」

 

希望虹龍レインボードラグーン 攻撃力:17650

 

「ば、バカな!! 【滅星邪神ゾディアック・カオス・ノヴァ】の攻撃力を超えただと!!」

「まだだ! 【希望虹龍レインボードラグーン】のもう一つの効果発動!! 墓地のモンスターをこのカードに装備させる! 社長!!」

「えぇ! 私の墓地の【魔境絶唱 ヘヴィ・デス・メタル】を装備させます!!」

 

希望虹龍レインボードラグーン 攻撃力:17650→21150

 

「バトル!! 【希望虹龍レインボードラグーン】で【滅星邪神ゾディアック・カオス・ノヴァ】に攻撃!! 【希望のレインボー・バースト】!!」

「む、迎え撃て!! 【滅星邪神ゾディアック・カオス・ノヴァ】!! 【アポカリプス・レイ】!!」

 

 純白の龍は虹色に輝く翼を大きく広げた。そこへ、邪神から伸びている龍たちが一斉に襲い掛かる。

 虹色の光は翼から龍の口に集まる。虹色の閃光が集まると、虹色のブレスを放つ。

 襲い掛かってきた邪神の龍たちは虹色の光によって浄化され、虹色のブレスはそのまま、一つ目の球体に直撃した。

 

「ぐおぉぉぉ!! 馬鹿な!! 人間を超えた存在である、この私が! 神である私が負けるわけなど……ッ!!」

 

 滅星邪神ゾディアック・カオス・ノヴァ(草壁誠一郎)LP:13000→4850

 

「そして、【希望虹龍レインボードラグーン】の最後の効果を発動!! 戦闘で相手モンスターを破壊した時、このカードの攻撃力分のダメージを相手に与える!! これで終わりだぁぁぁ!!」

 

 虹色のブレスは勢いを増し、球体を貫いた。

 

 滅星邪神ゾディアック・カオス・ノヴァ(草壁誠一郎)LP:4850→0

 

「私が……私が……」

「葛葉さん!!」

「よ、よっしゃぁぁぁぁ!!」

 

 葛葉の歓喜の雄たけびと共にスタジアムにいたライバーが一斉に歓喜を上げる。

 

「まだだ!!」

 

 デュエルの決着したにも関わらず、草壁と融合していた邪神は消滅しなかった。

 

「なっ!! なぜ、消えない!!」

「言っただろう! これが私の真の姿! データという曖昧な存在だった私は【滅星邪神ゾディアック・カオス・ノヴァ】という最強の肉体を受肉したのだ!! このまま自爆して、ここ一帯を消滅させよう!」

「ふざけるな!!」

 

 崩壊していく草壁の肉体が輝き始める。

 

「はははっ! 貴様らも道連れだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっと受肉しはったか。草壁はん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!!」

「こんばんは。草壁はん」

 

 草壁の背後に立っていた塔の頂上にいつの間にか戌亥が立っていた。

 

「戌亥!!」

「とこちゃん!!」

 

 戌亥に負けて倒れていたリゼは目を覚まし、アンジュに掴まりながら戌亥の名を叫んだ。アンジュも同様に名を呼ぶ。

 

「受肉しただと……? どういう意味だ!!」

「答えは簡単や」

 

 戌亥が両手を広げる。

 

「地獄の門番、ケルベロスの命により、開門せよ! 地獄の門よ!!」

 

 戌亥の背後に巨大な門が現れ、開かれた。門の中からは瘴気とうめき声が漏れていた。

 そして、門から無数の鎖が飛び出してきて、草壁の肉体に巻き付いた。

 

「なんだ、この鎖は!!」

「これは地獄の鎖。地獄へ連行するための鎖や」

「何!!」

 

 草壁は鎖を引きちぎろうとするが鎖はビクともしなかった。

 

「無駄や。この鎖はこの世の物じゃない。アンタじゃ引きちぎることは不可能や。しかし、草壁はんがデータ? だったから鎖で拘束することができなかったけど、肉体を手に入れたことで鎖の拘束ができるようになったんや。ほんま、ありがとうな」

「おのれ!! 最初から私の肉を狙っていたのか!」

「そうや。あんな危険なカード、この世にあってはアカン。草壁はん諸共、地獄で封印させてもらうで」

「とこちゃん!!」

「戌亥!!」

「ィゼ……ンジュ……たくさん傷つけてしまって、すまんかった。でも、これで終わりや」

 

 戌亥はリゼとアンジュに悲しそうな笑みを見せる。それと同時に草壁に繋がれていた鎖が門の中に引き寄せられていく。

 

「ふざけるな! 私は人間を超える存在! 愚か人間共に私の存在を認めさせる!! 私の存在意義を!!」

「なるほど。それが草壁はんの願いやったんやな。…………だが」

 

 戌亥は塔の上から飛び上がると、姿を変える。三つの頭を持った獣。完全なケルベロスとなった。

 ケルベロスになった戌亥は三つの顔で草壁の身体に噛みつき、門へ押し込もうとする。

 

「二人仲良く、地獄に堕ちようや」

「ぐおぉぉぉ!! 離せ!!」

「まさか……戌亥さんは自らを犠牲に草壁誠一郎を地獄に落とそうとしているのか!!」

「そんな! とこちゃん!!」

「戌亥が犠牲になることなんてない!!」

「ィゼ、ンジュ。これはウチのケジメや……ごめんな」

 

 戌亥は最後の力を無理絞り、草壁を門へ押し込む。

 草壁は門からの引力で見る見る門に吸い込まれていく。力尽きた戌亥は人間の姿に戻り、一緒に門の中に吸い込まれていく。

 

「アンちゃん!!」

「リゼ様!!」

 

 泣きじゃくるリゼとアンジュの元にニュイとフレンがやってきた。

 

「リゼ様!お願いします、とこ先輩を! とこ先輩を連れ戻してきてください!」

「フレン……」

「このままとこちゃんを見捨てる気? 私の大好きなアンちゃんは真っ先に親友を助けに行く。そうでしょ!!」

「ソシエ……」

 

 ニュイとフレンに感化されると二人は涙を拭った。

 

「リゼ!」

「アンジュ!」

「「戌亥(とこちゃん)を助けに行こう!!」」

 

 二人は手をつなぎ、走り出した。

 

「でも、どうやって、あの門へ行けば……」

「うむ。我に任せよ」

 

 走る二人の背後からパワードスーツを着たチャイカがロケットブースターで飛びながらやってきた。

 

「兄上!!」

「花畑さん!?」

「二人とも、第一第二第三皇女であるこの我に掴まるが良い」

 

 チャイカは二人を抱えると上昇し、門へ向かった。

 

「待ってて……とこちゃん」

 

 




【オリカ紹介】
滅星邪神ゾディアック・カオス・ノヴァ
草壁誠一郎の切り札。圧倒的な攻撃力と回復量を誇る。
この星を飲み込み、新たな世界を創造しようとした禍々しい邪神。

希望虹龍レインボードラグーン
にじさんじの思いの力が集約したカード。
虹の光と共に希望を与える純白の龍。
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