ゲゲル愛好家達と行くハイスクールな世界   作:紋章

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戦いは知恵が大事なのですよ

 グレモリー眷属と別れた桃花は何故かゲームセンターの周りをヘッドフォンをつけて見回りしていた。

 

「~~~♪やっぱりこの曲はいい曲ですよ」

 

 因みに曲の名前は仮面ライダークウガである。

 

「(取り敢えず、探索の得意そうなグロンギの皆さんに連中……特にあの触覚怪人の行方を探るように頼みましたし報告が来るまでゲーセンで遊びましょうかね)そうと決まれば善は急げですよ」

 

 桃花がゲームセンターに向かって走り出そうとすると、ヘッドフォンのせいで気づかなかったのか近くに居た女性にぶつかってしまった。

 

「おっと。すみません、大丈夫でしたか?」

「え、ええ。私も上の空だったから気にしないでくだ……さい?」

 

 ぶつかった際に倒れた女性に手を貸して立ち上がらせ顔を見ると其処に居たのは何処からどう見ても以前、桃花達に撃破されたレイナーレだった。

 

「おや、レイナちゃんじゃないですか。どうしたんですかこんな所で」

「……馴れ馴れしく話さないでくれないかしら下等な人間風情が」

「やれやれ人が居なかったから良かった物を、下手したら今の発言は周りにパニックを引き起こしましたよ」

「私の知った事じゃないわ」

「下等な人間に負けた腐った天使に言われても響きませんよ?」

 

 話していると突然、レイナーレが光の槍を生成して桃花に攻撃を仕掛けた。その攻撃を桃花は事前に察していたのか何気なく横に動いてかわした。

 

「いきなりは危ないですよレイナちゃん」

「……ちっ。本当に忌々しい下等生物ね」

「だからその下等生物に負けた超下等生物のレイナちゃんは何なんですかねー?」

 

 その発言に今まで必死に耐えていたレイナーレの堪忍袋の尾が切れた。

 

「私を侮辱するのも大概にしなさいよ人間!!!!」

「はいはい、エピソードヴァルゴゾディアーツ」

 

 桃花が神器の起動キーである言葉を発言するとその手にロディアが握られた。それを軽く振るうと二人は転移で近くの森に移動した。

 

「これは……ヴァルゴ様の力ですって!?」

「そうそう……ん?何でレイナちゃんがヴァルゴゾディアーツの事を知っているんですか」

「……まあ、何でもいいわ。此処なら私も思う存分暴れられるわ」

「質問は無視なんですね……」

 

 自分の質問を無視したレイナーレにどんな罰(意味深)をするか考えていた桃花だったがレイナーレが取り出した物を見て驚いた。

 

「おやっ!?それは確かゾディアーツスイッチでしたね、しかもホロスコープススイッチとはレア物じゃないですか」

「下等な人間には勿体無いけど特別に見せてあげるわ。上に存在してる星星の力をね」

 

 レイナーレはそう言うと水瓶座のマークの書かれたホロスコープススイッチを押した。

 するとレイナーレの姿が青いラインが入り女性らしい見た目に両肩に水瓶を装備したアクエリアス・ゾディアーツへと変化した。

 

「アクエリアスですか……凄く面倒くさかったと思うのですよ?」

「ふんっ。精精私を馬鹿にしたことを後悔しなさい」

 

 レイナーレのそんな発言を聞いた桃花は馬鹿にするような顔で言った。

 

「後悔?私にそんな事をさせたいのならせめてサジタリウスでも連れて来てくださいよ。エピソードメデューサ」

 

 桃花の発言と同時にロディアが消滅し、代わりに蛇が巻きついた様な杖……アロガントを手に持ち皮膚の一部が蛇皮に変化した。それに対してレイナーレは余程自身があったのか自前の光の槍を一本生成するだけだった。

 

「貴女の神器の事はよく分からないけど所詮はひ弱な人間、光の槍が刺されば死ぬでしょう?」

「当たり前ですよ。何ですか、人を化け物だと思いましたか腐天使(笑)さん♪」

「……そんなに死にたいなら今すぐ殺してあげるわよ!!!」

 

 レイナーレはそう言うとアクエリアスの背中から堕天使の翼を生やして低空飛行で桃花に急接近した。

 その攻撃は一般人やその辺の下級悪魔なら避けれない攻撃だったが普段からグロンギのメンバーに扱かれている桃花からすればまだグムンや肉弾戦に関しては弱いギノガの攻撃が早いように感じられた。桃花はアロガントで光の槍を防御するとそのままアロガントから紫の光弾をレイナーレに向かって放った。

 

「意気込んでた割りにその程度ですかレイナちゃん?こんなんじゃ私、貴女の事を見捨てちゃいますよ」

「……ふふ、そう言う台詞はこれを見てから言いなさい下等種族」

 

 レイナーレがそう言うと両肩の水瓶から水が溢れて来てレイナーレが攻撃を受けた部分にかかるとその部分の傷が瞬時に治った。

 

「おーすごいですねー」

「馬鹿にしてるのかしら!?」

 

 それを見た桃花は棒読みにしても酷い言い方で感想を言った。それを聞いたレイナーレは余計に怒りが増した。

 

「いえいえ。それじゃあ今度は私の手品でも見せるとしますよ」

「……何ですって」

 

 自分の今の能力……最初の頃自分が別口で手に入れようとしていた力が手品扱いされた事が余程気に触ったのかレイナーレは先程までの様に騒がず低い声で言った。

 

「だから手品ですよ。今回の手品は此方、レイナちゃんの大事な水瓶を石化させる手品ですよ?」

 

 桃花がそう言った瞬間、桃花の目が怪しく光、それと同時にレイナーレの両肩が突然重みを増した。

 

「くっ?一体何が……てっ、何よこれ!?」

 

 レイナーレが両肩を見ると其処には見事に石化した水瓶があった。当然その中に合った回復作用のある水も石化してしまい、もはや水の状態を保っていなかった。

 

「そうなってしまえば幾ら回復能力があろうが無意味ですよね?以上白百合桃花の手品でした」

 

 桃花はそう言うとアロガントをレイナーレに向けて光弾を放った。レイナーレは自分が最強と思っていた回復能力が簡単に破られたせいか戦意を失っていて、光弾を避けようとはしなかった。

 

「……あれ?倒したと思ったんですけどね……」

 

 桃花は自己流の気配察知でレイナーレの様子を確認していたがその反応が弱っていないことを知ると怪訝そうな顔になった。

 そして、光弾で出来た煙が晴れると其処にはがっしりとした赤い色の怪人が立っていた。その怪人は胸部から脚部に掛けてオリオン座の青いコアがあり、背中から堕天使の翼が生えていた。

 

「レイナーレ様、ご無事ですか」

「その声は……ドーナシークだったかしら?」

「はい」

 

 ドーナシークと呼ばれたオリオンゾディアーツはレイナーレに肩を貸しながら桃花の方を睨んだ。

 

「貴様が噂の人間か」

「何の噂か知らないのに答えろとは鬼畜ですよ」

「……我々の邪魔をする人間がいると言う噂だ」

「ああ、それは私ですね(レイはアンデッドですし。しかし困った。見るからにあの堕天使やる気ですよね)」

 

 桃花の思った通りドーナシークは今にも桃花に襲い掛かろうとしていた。

 

「……(元々私がレイナちゃんに勝てたのだって相手を興奮させて冷静な判断力を奪ったからなんですよねー。この人は何かそういうのは効きそうに無いですし……どうしましょう?)」

 

 桃花が悩んでいると突然空から何かが降ってきた。

 

「むっ、何だ?」

「あれは……助かりましたね」

 

 やって来たのが誰か分かった桃花は安堵の声をあげる。

 そして、降ってきたそれは周りの確認をして、桃花を見つけると声を掛けてきた。

 

「ここに居たか桃花。探したぞ。それとこの状況は何だ」

「絶賛其処の男が私に襲い掛かろうとしている所ですよドルドさん」

 

 ドルドと呼ばれた人物はもう春だと言うのにニット帽をつけて全体的に白が多い服を着ていた。そして、桃花の発言を聞くとドルドは顔こそ無症状だがその腕がピクリと動いていた。

 

「そうか。大体分かった。要するに其処の筋肉ダルマを排除すればいいのだな」

「ええ♪」

「任せろ」

「ぐっ!?」

 

 ドルドは桃花との話を終えると直ぐにコンドルの姿を模したグロンギ……ラ・ドルド・グに変化し、ドーナシークに急接近すると両手のトンファーを叩き込んだ。

 それをドーナシークはレイナーレが後ろに居る為に避けずに直撃をくらった。

 

「レイナーレ様!此処は逃げますよ!!」

「なっ、ドーナシーク待ちなさ……」

 

 ドーナシークはレイナーレの台詞を最後まで聞かずに地面にオリオンの装備の一つの巨大な棍棒レムノスを振り下ろした。

 

「むっ!桃花、後ろに」

「分かりましたよ」

 

 その一撃で大量の土が舞い上がりドルドは咄嗟に桃花を自分の後ろに置いて土から守った。

 だが、土が舞い落ちきった後にはドーナシークもレイナーレの姿も無かった。

 

「逃げられた……。桃花、すまなかった」

「別にいいですよ、助かりましたし」

 

 その後桃花は疲れたからとドルドの背中に所謂おんぶの格好で居座り町に戻るように言って眠りについた。 

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