反骨の赤メッシュがでろっでろに甘えてくるんだけど   作:コロリエル

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どうも。一週間ぶりです。この一週間で色んな方の二次創作読み漁ったり、アニメ見たり曲聴いたりと、インプットに励んでました。結果、SAOの二次創作書きたくなったのは内緒。

さ、書くぜ書くぜ書くぜー。

という訳で、リハビリ作品です。



地球温暖化と赤メッシュ

 

「……暑っついな」

「……暑ついね」

 

 

 

 ゴールデンウィークは、一昔前はそれなりに過ごしやすい気温で、ボーナスステージのような休みであったと認識していたのだが、いつの間にこんなにも気温が上昇してしまったのだろうか。

 地球温暖化は、もしかしたら深刻なのか。この前クラスメイトの友人が『地球自体が温暖なターンに入っただけじゃね?』って言っていたが、頭の良い奴の考えていることはわからん。

 

 窓の外で腹立つくらい輝いている太陽を睨みつけながら、この暑さをどうしてくれようかと考える。

 クーラー? 三十度超えてないから使うなと親父に厳禁令が出されている。

 水風呂? 下手すりゃ死ぬし、蘭が一緒に入りたがるからノー。

 親父ギャグ? 布団が吹っ飛んだなんて、希望の花のリズムでも言いたくない。

 

 うんうんと悩みながら、蘭の頭をふわりふわりと撫でる。汗をかいているからか、普段より少しだけ髪がしっとりしている気がした。

 

 ……汗かいてる蘭、ちょっと、えっちぃ。

 

 これだから男子は女子から「これだから男は……」と言われてしまうのだろう。男の子だもん。言わないから許して。

 

 

 

「そうかそうか。それならアタシにいい考えがあるぞ?」

 

 

 

 そんな俺達を眺めながら、今にもため息を付くのではないのかと言うほど呆れ顔の巴。

 なんで巴が呆れているのかは、もう言わなくても分かる。長い付き合い云々ではなく、この状況が目の前にあったら、俺でも呆れるし、突っ込む。

 当事者だから突っ込まないけど。

 

 

 

「何……巴……」

「お前が亮から離れれば解決なんだよ!」

 

 

 

 そうだよね、そうに決まってるよね。

 

 現在、場所は俺の部屋。巴が少し前髪を切りたいということで、蘭とふたりでやって来た。お客さんが居たので、終わるまで俺の部屋で待っている、という話になった。

 で、何だかんだでお互い忙しかったこともあり、一週間ぶりの再会となった俺と蘭。お互いにね、ちょー寂しかった。

 

 蘭なんて涙目だったもん。部屋に入るなり後ろから抱きつかれた。

 その後、俺も寂しくって仕方なかったので、ベッドの上であぐらをかいて待機。そこに蘭が真正面から抱きついてきて、今に至る。

 

 そりゃあずっと抱き合ってるんだもん。暑いに決まってるし、汗をかくに決まってる。

 

 

 

「やだ」

「だとよ、巴。残念だったな」

「いや、お前が離しても万事解決だからな? 亮も絶対蘭を離さないだろ」

「離すわけないだろ? 蘭は俺の伴侶となる女性だからな」

「…………」

 

 

 

 何言ってんだこいつ、と言わんばかりの冷たい目。事実を述べただけでここまで絶対零度の目線を向けられるとは思ってなかった。ちなみに俺は一撃必殺技が嫌いだ。三割で勝ち筋を作れると言えばよく聞こえるが、それに頼らなければならない状況に陥る腕を恥じてしまいたい。

 ま、あのゲーム最終的には対人ではなく対ゲームだから、運ゲーなどと言われ続けてるんだろう。どんなに読み切っても、麻痺ったり怯んだり急所食らったりしたら負けだもん。

 

 

 

 

「蘭? 亮から離れるのと、亮にお前の全裸写真見られるの、どっちがいい?」

「もうとっくに全部見られてるから、見せてもいいよ?」

「なんでそんな写真持ってんだよ」

 

 

 

 蘭から思わぬカウンターを貰った巴は、珍しくその顔を真っ赤にしてフリーズし、蘭は俺の胸にすりすりと頭を擦り付け、俺は二人が本気で心配になった。

 後で巴のその写真は、見せてもらった上で消してもらおう。

 

 ようやく動けるようになった巴が、覚悟を決めたようにスマホを取り出す。

 

 

 

「い、言ったな? ホントに見せるからな?」

「見せられたら余計熱くなるから止めてくれ」

 

 

 

 

 主に俺の亮くんが、とは口にしない。流石に俺だって幼馴染の女の子に下ネタ言う気は無い。

 言ったら、なんかダメな気がする。関係が変わる気がする。

 俺は右手にスマホを持って近付いて来ていた巴にチョップをかます。

 

 友達売るな。

 

 

 

「じゃあ、どうやって涼しくすれば良いんだよ」

「涼しくなること半分諦めてるからな!」

「胸張って言うんじゃねぇ!」

「亮、巴、うるさい」

 

 

 

 こうなった蘭が俺から離れることは早々無い。二時間くらい甘やかさないとダメだ。

 俺だって蘭とぎゅーするのは、幸せ。

 

 二人して、幸せ>>>(越えられない壁)暑い、なのだ。皆だって、幸せになりたいでしょ?幸福は義務ですよ?

 

 つまり、そういう事さ。

 

 

 

「ま、そういうわけだ。巴。お前だって、あことぎゅーしたら嬉しいだろ?」

「幸せ」

「目がやべぇぞシスコン」

 

 

 

 一瞬だけ、巴の目が完全に逝っていた。巴だって妹の事が大好きなのだ。この線で行けば巴を言いくるめることは容易だ。

 伊達に十年幼馴染していない。

 

 

 

「じゃあさ、巴は暑っつい暑っつい部屋の中で、あこが抱きついてきたら、ひっぺがすか?」

「そもそも今そんなに暑くないだろ?」

 

 

 

 コイツそういや暑いの強かったわ。

 

 本人自体が暑苦しい、というのもあるかもしれないが、巴は何故か暑いのに滅法強い。

 なのにクーラー付ける時はガン冷え。なんなんだろうかこの矛盾は。

 

 

 

「まぁ、無下にすることはないな。二人ほど密着はしないけど」

「……亮。そろそろ服邪魔じゃない?」

「巴。クーラー付けて。蘭が壊れた」

「あいよっ!」

 

 

 

 ピッ。ピッピッピッピッ。

 

 机の上に置いてあったエアコンのリモコンを手に取った巴が、手馴れた手つきでエアコンを起動。

 駆動音が聞こえたかと思うと、そのままゴォォォォという音と共に冷気が俺たちの体を冷やす。

 

 

 

「……さむい……亮、もっとぎゅーってして?」

「逆効果じゃないか!」

「はいはい。ぎゅーーーーーーーー」

 

 

 

 冷えてきた身体を温めるには、暖を取るものが無い部屋ではくっ付くのが一番。

 先程よりもより密着度を上げてみる。

 

 ……。

 

 …………。

 

 ………………。

 

 

 

 

「さっっっっっっっむっ!!」

「ちょっと巴! 何度にしてるの!」

 

 

 

 あまりの寒さに二人してベッドから飛び降り、巴の手に握られていたエアコンのリモコンをひったくり、液晶パネルに表示されている数字を見てみる。

 

『冷房 風量:五 十八度』

 

 

 

 

「まだ! 五月だ!」

「えー? だって暑いんだろ? 仕方ない仕方ない」

「真夏でも使わないってこんな設定……」

「え?」

「ん?」

「あ?」

 

 

 

 

 蘭の最もすぎる突っ込みに対し、巴が示した反応は疑問。

 

 その瞬間、俺と蘭は今まで感じていた寒気とは違う寒気を感じた。

 まさか、巴はこんな設定を常に使っているのか?

 

 巴の親父さんに合掌。夏の月々の電気代を想像するだけでも震えてしまう。貧乏だからね。仕方ないね。

 

 

 

「兎に角! エアコン消せ! もう暑くない! むしろ寒い!」

「はいはい。ま、アタシとしても二人が離れたから良いんだけどな」

 

 

 

 にやり、と笑う巴の顔を見て、二人してハッとする。

 

 嵌められた……巴なんかに。

 

 そう気づいた瞬間。無性に悔しさがこの身を焦がす。男の子だもん。負けず嫌いここに極まれりな生態だもん。

 

 まあ、それは俺の恋人も同じだったようで。

 

 

 

「……じゃあ巴にくっつく」

 

 

 

 そう口にした蘭は、巴に思いっ切りタックルするように抱き着く。それでも倒れない巴の体幹が恐ろしい。下手したら俺より運動神経が……やめとこう。これ以上は虚しくなるだけだ。

 いきなり蘭に抱きつかれた巴は、ピシッと固まっていた。

 

 すかさず、その様子をスマホで激写、連写、念写。

 

 

 

「な!? ちょ、蘭!? いきなりどうした!? あと亮! 撮るな!」

「「巴、うるさい」」

「ハモるな!!」

 

 

 ぎゅぅぅぅぅ、っと思いっきり巴に抱きつく蘭。普段は俺以外に気軽に抱きつかない蘭の珍しい光景に、思わず写真を撮りまくっている俺。顔を赤くしてこちらに手を向ける巴。

 

 俺の親父が巴を呼びにやって来るまで、このカオスは続いたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なお、その写真がバンド仲間で(ry。

 

 蘭よ。なぜ学ばん。

 

 

 

 




ご閲覧ありがとうございます。書きながら「あれ? こんな感じで書いてたっけ?」と頭が新宿駅構内になってました。やりたい放題やってた、という記憶しか無かったよ。

感想、評価、お気に入り登録等して頂けると、今日の晩御飯がちょっとだけ良くなります。

それでは、また次回。

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