テイワット大陸転生紀   作:taka@半魚人

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原神で欲しいキャラは全員兄に出されます。どうもtakaです。
深夜にちょくちょく進めてた原神のSSの更新です。
他の作品も少しずつですが進めていますので、楽しみに待っていただけると嬉しく思います。

1話は色んな方に読んでいただいて本当にありがとうございます。
超マイペースで進めていってますが是非見ていってください。
では本編どうぞ。


出会いの一日

目が覚めると見知らぬ天井。

覚めても尚、昨日の事が夢のようだ。

夢であってほしいと思うほど、現実離れした出来事の連続だった。

 

さて、大の大人が泣きに泣いて醜態を晒したわけだが。なんて恥ずかしい。

昨日は泣き疲れてぐっすり寝たし、目覚めは悪くない。部屋を出よう。

部屋を出てみると、ドンッと誰かがぶつかってきた。

「だ、大丈夫?」

ぶつかってきた方を見てみると、尻餅をついた女の子がいた。

「ク、クレーは大丈夫だけどおじさんは大丈夫?」

「うん。俺は平気だけど。」

自らをクレーと名乗るこの子はバッグを背負い赤い衣服を身に纏った小学生ぐらいの女の子だった。

「こらクレー、あまり走るなといつも言っていただろう。おや?起きていたんだねサイトウ。」

「おはようございますジンさん。昨日はありがとうございました。」

ジンさんと話しながら昨日の事がフラッシュバックする。

なんだか顔を合わせるのも恥ずかしい。

 

「おじさんジン団長とお知り合いなの?」

「う、うん。色々あってね。」

「それより自己紹介は済ませたかクレー。」

「あ!クレーはクレーだよ。よろしくねおじさん!」

「俺は斎藤。よろしくねクレーちゃん。」

なんて礼儀の正しい女の子なんだ。可愛らしい。

「これからクレーは見回りに行ってくるから、じゃあねサイトウおじさん。」

と言ってクレーちゃんは行ってしまった。

嵐のように去っていったな。

「ああいう子なんだ。気にしないでくれ。」

「え、ええ。大丈夫ですよ。」

あんな小さな女の子も騎士なのかな?勇敢だなぁ。

 

「なんだか楽しそうね、ジン。」

「リサ。おはよう。」

「おはよう。そちらの方は噂の・・・。」

もう噂になってたのか。

「あ、はい。初めまして斎藤と申します。」

「礼儀正しいのね。私はリサ、図書館の司書をしてるわ。よろしく。」

「よろしくお願いします。」

綺麗な人だな。図書館の司書にしては格好が派手な気もするが。

この人も騎士団の一員なんだよな、色んな人がいるなぁ。

「サイトウ。折角の機会だ、モンド城内を観光していってくれ。」

「わかりました、この度はありがとうございました。失礼します。」

そして俺はジンさんたちに別れを告げ、騎士団をあとにした。

 

騎士団の大きな扉を開き、朝の暖かい日差しが俺を包み込む。

気持ちいいなぁ、こんな平穏な感じ久々だ。

「お!サイトーが出てきたぞ。」

声の方へ向くと、空くんとパイモンちゃんがいた。

「改めて今日からよろしくね二人とも。」

「こいつがいれば安心だぞ!」

そして俺たちはモンド城内を散策することにした。

 

 

「ここは鹿狩り、ここのステーキは一級品だぞ!」

「丁度良いし朝御飯にしようか。」

「俺はお金が無いけどいいのかい?」

「大丈夫。モラに関しては問題ないよ。」

「もら?それは通貨みたいなもの?」

「そう、モラはテイワットの通貨。岩神モラクスの名前からとられてるんだ。」

神様か、この世界では神が実在してるのか。その類のものは信じていなかったけど、この世界には居るんだな。

この世界について何も分からないな。基本的なことから学んでいかないと。

「なぁなぁ空、早く食べようぜ、オイラお腹ペコペコだぞ。」

「はいはい。それじゃテイクアウトして食べ歩こうか。」

 

鳥肉と野生キノコの串焼き、大根の揚げ団子というのを三人で一本ずつ買い観光を始めた。

大聖堂であったり花屋、鍛冶屋など色んな店があるんだと紹介された。

個人的に気になったのはキャッツテールというバーとエンジェルズシェアという酒場があったこと。

お酒は大好きだし、いつか行ってみたいな。

昨日、城内に来たときに空くんたちが最初に行った場所、そこは冒険者協会といってこの世界では冒険者が職業になっていることを知った。

と、城内を観光していたらすっかり夕方になってしまった。

すると、空くんたちは冒険者協会の任務でここを出ると言って、俺に宿屋だったりご飯の資金をくれた。

空くんたちと別れた後、俺は気になっていたエンジェルズシェアに行ってみることにした。

 

扉を開くと、カウンターにいた赤髪の男がこっちに話しかけてくる。

「いらっしゃい。見掛けない服装だな、他所の国から来たのか。」

「ど、どうも、そうなんです。」

なんだか真顔で見つめられると怖いな。

「まぁ座りなよお前さん、飲みたいんだろ。そんな顔してる。」

今度はカウンター席の眼帯の男から話し掛けられる。

男の隣の席に座って、メニューを見てみた。

蒲公英酒?気になるな。

というかメニュー日本語なんだな、なぜか俺が読めるようになっているのか。便利だな。

「この蒲公英酒っていうのください。」

赤髪の男は頷き、準備を始めた。

「初めてにしては良いもの頼むじゃないか、お前さんとは気が合いそうだ。」

「これは名物みたいなものなんですか?」

「あぁ、モンドに来て蒲公英酒を飲むのは基本のきだぜ。」

へえ、余計に楽しみになってきた。

 

「それよりお前さん、最近噂になってた放浪者だろう?」

「え、噂になってたんですか。」

「なんせこいつは騎士団の人間だからな。ほら。」

と言って赤髪の男は頼んでいた酒を差し出してきた。

「ネタバレが早いな。俺はガイア、西風騎士団騎兵隊隊長を務めてる。よろしくなサイトウ。」

「名前まで知られてたんですね。なんだか恥ずかしいなぁ。」

「モンド城内じゃあ一躍有名人だぜ。あんたも知ってるんだろ。」

ガイアさんは赤髪の男を見て言った。

「まあな。アカツキワイナリーの情報網を舐めてもらっては困る。」

「ははは、流石だな。まぁこれも何かの縁だサイトウ、今日は飲み明かそうじゃないか。奢るぜ。」

「そんな初対面で奢ってもらうなんておこがましいですよ。」

「気にするな、奢らせてくれ。」

俺みたいなやつに金を払ってくれるなんて優しい人なんだな。

モンドの人たちは優しい人ばっかりだ。心が温かくなる。

 

すると、入り口の扉が開く。

「おや、もうみんな飲み始めてるのかな?」

酒場には似合わない、男の子が入ってきた。

「これはこれは、吟遊詩人さんじゃないか。」

「今日も歌いにきたよ。ボクを待ち焦がれたでしょ?」

「そんなことを言って、ただ飲みに来ただけだろ。」

顔見知り同士なようで、三人は仲良さそうに会話している。

「おや?見ない顔だね。ボクはウェンティ、吟遊詩人さ。」

「俺は斎藤っていうんだ。君みたいな子供もこんなとこにくるんだね。」

「ちょっと!こう見えても君より遥かに年上だよ。お酒だって飲めるよー。」

「え!それはすみません。」

「まあいいけどね、それより隣いいかい?」

ウェンティくんは俺の隣に座って酒を頼んだ。

 

「サイトウって言ったね。単刀直入に聞くけど君は一体何者だい?この世界の人じゃないよね?」

「えっ!分かるんですか!」

「そんな身形はボクの知ってる限りじゃ見たことないからね。」

ビックリしたな。でもこれで俺のいた世界とは別だということが確信できたぞ。

しかしなんで俺なんかが異世界に来てしまったんだろう。

 

その後、ここにいるガイアさん、ウェンティくん、そしてディルックさんというこの赤髪の男性に俺の境遇について説明してみた。

「あのモンドの栄誉騎士に似た境遇の人がいたなんてな。」

「もしかしたら、旅人の言っていた神と関係があるのかもしれないね。」

「もとの世界に帰れたらいいな、サイトウ。」

「はい。でも、ここの居心地は最高ですよ。俺が生きてきた中で最も。」

「それなら良かった。」

こうして話し込んでいるうちに夜も更けてきて、エンジェルズシェアを出ることにした俺は、みんなに別れを告げる。

 

「今日はありがとうございました。あなた方と出会えて良かったです。」

「ボクたちも良かったよ。これも風神の導きがあったのかな?ふふ。」

「俺も出会えて良かったよ。また飲もうじゃないか、待ってるぜ。」

「ありがとうございますガイアさん、それでは。」

「君に風神のご加護があらんことを、じゃあね。」

 

今日はモンドの沢山の人と交流してきたな、赤の他人の俺なんかに優しく接してくれたり。

なんだか友達が増えた気分だ。

この歳になると新しく人と交流する機会なんてほとんど無かったしな。

いやはや、今日は本当に充実した一日だった。

 

そして今日の寝床も決まったし、寝るとしよう。

明日はどんなことが待っているんだろうか。

そして俺はもとの世界に帰れるのかな、まあ今考えても仕方ないか。

明日のことは明日の俺に任せるとしよう。

こうして俺は、ベッドの中で眠りについた。

 

 

 

続く




いかがでしたでしょうか。
最後の見直しの段階でアンバーがいなかったことに気付きましたが、無理に入れられないと思って無視しましたw
次回では出てくるかな?まあ私次第ですけど。
キャラの性格が大分捏造してる気がしましたがどうでしたでしょうか?
解釈違いが起きると楽しめなくなっちゃいますよね、できるだけゲームで感じた雰囲気を写してみてるんですけど、ご指摘あればよろしくお願いします。
それではまた次回。

原神タノシイネ

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