残火の太刀・太陽の子   作:1056隊風見鶏少尉

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ふわっふわなかんじかもしれません
深夜の酔いもあってアレかもしれません
今後投稿するか分かりません読んでくれて誠にありがとうございます。
文章が拙かったらごめんなさい
あと鬼滅の刃で誰も残火の太刀やってないならいいじゃないって思った。後悔はしていない。


第1話

 かつて、鬼の祖を追い詰めた鬼狩がいたように。

 

 鬼狩りの牙は残っていた。

 

 

 ーーかつての始まりの呼吸と同じ毛色の者が。

 

そのものは柄も鞘も煤で真っ黒に(・・・・・・・・・・)染まっている刀(・・・・・・・)を持ち、太陽の如きものだという。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ーーふん」

 

 欠伸が出るほどのろい攻撃を避けて丈が2メートルは超えるであろう大熊(・・)の横腹に拳を当て力を込める。

 

 バキリッ

 

 軽い音を立てて骨が折れる音と熊の断末魔が響く。動けなくなった熊に黙祷を捧げてから腰に差していた柄も鞘も煤で真っ黒に(・・・・・・・・・・)染まっている刀(・・・・・・・)を抜いた。

 刀身はそれに反して不気味なほど白刃を保っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今世に生を授けられて何十年、儂はもう十分すぎるほどに生きた。

 

 儂がまだ生きているのは幸運とそうじゃな……復讐(・・)というべきか。

 儂の伴侶と息子、娘を亡き者とした者へのな。

 

 

 家内たちを亡くしたショックで数年はふらふらと彷徨っているとある家にたどり着いた。聞けば儂と同じ呼吸の、それも祖にのものらしい。儂のはあくまでそれを受け継がず、取り込み改良したもの。祖には及ばぬ、頭を深く下げ詫びを入れしばらく出て行くと言ったがしばらく住まわせてもらうことになった。なんでも父・竃門炭十郎殿は病にふせっており良くない予感がすると、もしものは時は貴方が我が家族を守って欲しいと……

 かつて家内を守れなかった身、同門の、それも我が祖の者の願いをどうして跳ね除けれましょうか。この『陽元(ひのもと)の呼吸』ただ一人の使い手、陽元源流斎。承った。

 ーー竃門炭十郎殿の予感通り、それ(・・)は来た。

 それは炭十郎殿が峠の時に現れた。

 

 「ーー炭十郎殿、儂は出ます。どうか炭十郎殿は皆様と一緒に。

 葵枝殿、炭治郎殿、禰豆子殿、竹雄殿、花子殿、茂殿、六太殿、皆さまはここにいてくだされ。決して外には出ず、大きな音がしても儂が戻って来るまでは出てこないで下され。これは父君のーー炭十郎殿との約束である」

 

 あとは母君に任せ、儂は刀を取り母屋を出る。少し歩くとソイツはいた。

 外見は人だが擬態した鬼といった姿だ。

 整った容貌に洋風の服装、青白い顔色をしている。

だが内に秘めるものは、人ではない。しかし竃門家にたどり着くまでにいた鬼のようでもない。

 

 「ーーなんだ貴様は」

 

 そう問うてくる人外の言葉を無視し、言葉を紡ぐ。

 

 「……陽元(ひのもと)の者たちを知っているか? 貴様が殺めたのか?」

 

 「……きさまのような老いぼれ用はない。あるのは後ろの家の者たちだ疾く失せろ」

 

 「ーーならばこの刀に見覚えは?」

 

 よく見えるように頭上に掲げる。これまで出会った鬼と呼ばれるものすべてに聞いてきたがどれも違った。このものならばそうなのではと、敵なのではと我が刀、祖と同じように鬼に猛威を奮った証を示す、すると目の前の男は分かりやすいくらいに顔色を変えた。

 

 ーーお前か。

 

 「ーーーーうぬが打ち損じた陽元(ひのもと)の者だ。名を陽元源流斎、我が家に手を出したこと、後悔しながら死んで逝け」

 

 構える間にヤツは踵を返して逃げ出そうとした。しかし、逃すものか我が怨敵よ。

 

 「ーー受けよ怨敵、『壱ノ型・刃雪陽光(じんせつようこう)』」

 

 チンッ、と鍔が鳴り、逃げようとしていた鬼ーー鬼舞辻無惨の四肢を切り離す。

 

「『陽元の呼吸・二ノ型・炎天極楽(えんてんごくらく)』」

 

 四肢が切断され、再生する間に接近し怨敵をさらに切り刻む。『陽元の呼吸・二ノ型・円天極楽』、壱ノ型とは違い、刀を円状に振るった遠心力で切り刻むというものであるが、それだけで無惨の身体は何十分割もされていた。

 

 ーー細切れか、それこそ灰も焼き尽くさんと死なぬか。

 

 全身を分割してなお再生する目の前の怨敵ーー鬼舞辻無惨を見て我が陽元の奥義(・・)を迷わず使うことを決めた。

 

 

「陽元の呼吸・奥義【残火の太刀】ーー」

 

 瞬間、無惨と源流斎のいた山中の温度が変わった。

 

 

 (なんだこれは、これはまるで、忌まわしきーーーー)

 

 鬼舞辻無惨は突如として変わった老人と場の温度、雰囲気に困惑していた。

 

 これはまるで、

 

 まるで、われらを縛るーー

 

 

 「ーー『【西・残日獄衣】』」

 

 ーー太陽のようではいか。

 

 「陽元の呼吸・奥義【残火の太刀・東・旭日刃】」

 

 ただそこにいるだけで肌を焼き、炭化させるような、それこそ太陽の光を直に浴びた時のような攻撃。

 その隙に近づかれ、刀身が斬る瞬間に白熱に達し、四肢と首を切り落とす。

 

 切った首以外は炭化させたが、髪の毛の一部を変化させて首元の炭化が始まった部分を切り落とし、再生を始めた。

 

 「ーー鳴女ぇぇぇぇッッッ!!」

 

 断末魔のように醜い声が響く。煩いぞ、疾く逝ね。

 

 二撃目で頭部を両断しようとした時、襖が鬼の前と後ろ、そして儂の上下左右に展開される。

 

 だか引かぬ。しかしーー

 

 一歩踏み込み、その領域外から出る。しかしながらその襖から何者かが出てきた。一人は刀を持った剣士。顔には6つの目をもつ異形の者。一人は優男に見受けられる青年だが周囲に冷気を纏わせる異形。一人は奇怪な刺青をした異形、一人は小柄でか弱い老人のような異形。一人は壺の中から現れた人とは違う異形……邪魔だどれも。

 それぞれが連携なぞ知らぬとばかりに背後から左右から上下から後ろから襲ってきた。怨敵は目の前だというのにまこと邪魔なものよ、それも襖の中に入ろうとしている。このまま怨敵を追うのは恐らくかんたんである。この異形が突然出てきたように同じ襖に入ればいけるだろう。しかし問題はこっちである、今行けば炭十郎殿の約束を犯意にしたのと同義である。ならばーー

 

 

 ーーお前は儂が殺すぞ、怨敵よ。

 

 「陽元の呼吸・奥義【残火の太刀・南・一刀火葬】」

 

 後ろにある竃門家を守るべくここに残り、【南】を使う。構えた刀を地面に突き刺す。それで終わり(・・・)じゃ。たとえ、月に似た斬撃を飛ばそうとも、氷で作った像や周囲に氷毒を巻こうとも、破壊の一点で向かってこようとも、四人に分身し攻撃してこようとも、巨大な金魚のようなものと手をこちらに迫らせようとも全て些事である。

 

 瞬間、圧倒的な熱量が周囲を蹂躙する。我は【南】を纏っていたため無事ではあったがそれで解けてしまった。しかし周囲はそうはいかんだろう、その全てが致命傷であった。一人は身体の八割が炭化しており死を待つばかりであった。だが、この程度で手を緩める儂ではない。

 

 「ーー陽元の呼吸・奥義【残火の太刀・東・旭日刃】」

 

 刹那、自身を囲むようにいた異形を斬り刻む。一人だけ六ツ目をしたものが超反応し片腕だけで済んでいたが、逃さん、『陽元の呼吸・三ノ型・爆陽光刃(ばくようこうじん)』ーーーー『陽元の呼吸・奥義【残火の太刀・西・残日獄衣】』

 

 轟ッ、と辺りを熱波で焼き尽くしながら白刃が六ツ目を捉えた。瞬間、全身を業火で焼かれたの如き痛みとともに吹き飛ばされる。

 

 その技はこの場にいた上限の壱『黒死牟』のみが感知したものであった。

 

 黒死牟もそのほかの三人も鬼舞辻無惨が襖で逃げてからすぐに鳴女が逃走用の襖を用意していたとしても我々が逃げ切れるか分からない。

 

その圧倒的な姿に黒死牟はーー弟の姿を幻視した。

 

 「陽元の呼吸・奥義【残火の太刀ーーーーーーーーーーーー】」

 

 走馬灯の如き一瞬、認識できたのは数瞬になにかをしたここと、弐は左腕と右手、参は左脚と右腕、肆は胴体を、そして私は左の三つ目を斬られていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 一度だけ出会ったヤツが儂の怨敵ということは。存外に弱く、臆病なヤツであった、一太刀で身体を灰にしたところで逃げおった。絶対にいずれ殺す。

 

 途中で邪魔が入った、まさか奥義の北を使わざると思わなかった。

 

 深手は負わせた、治りはせぬ傷も与えた、一人は屠った。しかし、それだけである。

 

 「……衰えたのぅ」

 

 全盛期には遠い。儂はゆっくりと息を吐いた。

 

 

 それから刀身を鞘へと戻し、竃門家へ戻る。

 

 「ーー竃門炭十郎殿、あい戻った。安心なされよ、危機は脱した」

 

 家の中へ入り、家主にそう告げる。しかし帰ってきたのは家内の悲しき声のみ。

 儂は反射的に襖を開けると、とてもやすらかな顔をした炭十郎殿が家内たちの涙で濡れていた。

 

 ーー儂は炭十郎殿を看取れんかったか。

 

 儂は炭十郎殿を看取れんかった。しかし家族は全員生きて看取れた。

 炭十郎殿は儂に最期の願いを託した。

 

 

 ーー『家族』と『日の呼吸』を。




大正こそこそ話し擬き

 陽元源流斎は透き通る世界は見えていません。

 陽元の呼吸の型は肆まで
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