加藤と志村が登場しますが、とくに加藤は文章にしにくい特徴の無さ(見た目)
二人は基本セットという印象なので描写が難しかった。毎回難い言ってる気が……気のせいだよねうん。
「なあ田中、お前はどこがいいと思うよ? 俺はハワイがいいな」
「バカかよお前。京都しかないだろ」
俺の席の前から話かけてくる男子二人。志村と加藤。
バカと言われた方が加藤で、バカと言ったほうが志村。
加藤はかなりバカだけど良いやつで、志村はチャラいしメガだし茶髪だけどまあ良いやつだ。たまにうざいけど。
「……なんの話?」
そもそもなにがバカなのだろう。
「修学旅行だよ修学旅行! もうすぐだろ?」
「え、はやくない? まだ二年生始まったばかりだけど……」
こういうのって夏休み明けとかじゃなかったけ。
「二年生の始まりの暇な時期に、ってのがウチの校風みたいだぜ」
どうやら午後の授業を使って行き先を決めるらしい。
なんでもクラスごとに行く場所が違う方が当日先生が楽なのだとか。っておい。
班を決めるならまだしも行き先が生徒任せってどうなんだろう。
「志村、昨日から楽しみ楽しみってうるさくってさ。夜中まで電話で寝かしてくんねーの」
「高二の修学旅行だぞ!? いつカワイ子ちゃんと何があるかわかんねーじゃねえか!」
「「ないない」」
「かーっ。冷めてるな~お前ら」
冷めてるというか志村が熱すぎというか。女の子も逃げるだろうけどめんどくさいから言わない。
「彼女とかよくわかんないしな。付き合ってもデートとかめんどくさそう」
「俺も。気が合うね加藤」
「まったく盛り上がらねえなあ。まあいいや、田中は行きたいところとかねーの?」
行きたいところか。まあせっかくの修学旅行だし少し考えてみよう。
ハワイ……飛行機乗るのめんどくさそう、あとパスポートとかも。空港の人ににらまれるの怖いし。
京都は、昔家族で行ったけど人混みに流されて迷子になった挙げ句、妹にめちゃくちゃ泣かれた。
あのときの罪悪感は今でも忘れられない。
だまっていると加藤が心配そうに訪ねてくる。
「まさか行きたくないとか言わないよな?」
俺だってそこまでだらけるつもりはない。
「とりあえず移動がめんどくさそうだから、寝てる間に付く場所で」
「「行きたくないって事だろそれ」」
「ハワイは良いぞ田中! 日本人観光が多いから地元の人も日本語話せるってのに場所は海外! ブロンド美人がたどたどしい日本語と上目遣いで話しかけてくるんだよ。「イマ、コイビトハ、イマスカ……? ってな! うひょおおおおおお! 最高じゃねえか!」
「あ、田中。シャーペンの芯切れたから分けてくれよ」
「いいよ。HBだけど大丈夫?」
「よゆーよゆー」
「聞けよお前ら!」
今日の志村はウザい日だ。
そしてHR
「では指定された場所の希望を紙に書いてください」
俺たちが話していたように完全に選択権はあるわけもなく、最初からいくつかの候補があげれていて、そこから選ぶ方式だった。
ちなみに候補は三つ。沖縄、京都、北海道だ。ハワイはない。
一番前の席でさめざめと泣いている志村が少しかわいそうな気がしなくもない。
壇上に立つ白石さんがみんなに希望用紙を配り説明をする。学級委員の仕事なのかなこれ、先生は横で船漕いでるし……大丈夫なんだろうかこの学校。
みんな悩みながらも書き終えて、それぞれ提出にいく。おれもいかないと。
「よろしく白石さん」
「あ、ありがとう田中くん……あの、田中くん?」
「なに?」
紙を渡し終えたら後は自由時間も同然。だからはやく寝たい。
「……太田くんの家は無理だと思うよ」
「……マジ?」
太田がいてくれたらご飯は出てくるし、片付けもしてくれるし、いろんな場所に運んでくれる、いいこと尽くしなのに。
いや、条件だけなら莉乃がいるじゃん。どこにでもは連れて行ってはくれないけど、それ以外は太田と良い勝負だ。
「じゃあ俺の家で」
「そうじゃなくてっ。田中くんは修学旅行、行きたくないの?」
寂しそうに言われると、なんかすっごい申し訳ない気分になる。
「乗り気ではないかも。太田タクシーも使えそうにないし」
俺が修学旅行を楽しみにできない理由、それは太田ロス。あいつがいなければきっと俺はまた迷子確定だろうし、いろんな人に迷惑をかける。
きっと行きたくないというより不安なのだろう。
「わ、私が付いてるから大丈夫だよ!」
一際響く白石さんの声。
驚いたクラスの視線が一気に集まる。
「お、太田くんほどには頼りないけど、田中くんもちゃんと楽しめる様に頑張るからっ。ずっと、ずっとずっと田中くんのそばにいるから!」
少し息を切らせて言う白石さんの目には少し涙が溜まっていた。
そんなに楽しみで、面倒見るとか言われて断るとかはちょっとできそうにない。ていうか視線が痛い。
「わかった。俺も迷惑かけない様にするから。ごめんね、変な駄々こねて」
「あ、ううん! 私の方こそ押しつけがましくてごめんなさい」
「そんなことないから。あ、白石さんはどこに行きたいの?」
「私は北海道が良いなって思ってるけど」
「どうして?」
北海道の楽しみといえば雪だけど、いくら北海道でもこの季節に雪は降っていないだろう。
「あのね、春の北海道って涼しくて過ごしやすいんだ。みんな京都とか沖縄とか派手なところが良いって思うだろうけど、そういうのんびりしたのも良いかなって」
「そっか。じゃあはいこれ」
返された用紙をさっと書き直してまた白石さんに渡す。
「えっ。これって」
「うん、白石さんがそんなに行きたいならそれが一番かなって」
「い、いちばんって……」
何で顔が赤くなっているのだろうか。たまにこの子の事が分からなくなる。
『二ー三組、北海道が良い奴は挙手!!』
『はい!』
俺たちのやり取りを聞いていた号令をかけた志村をはじめとするクラス全員が、綺麗な挙手をしていた。
「え、え? みんないいの?」
困惑する彼女に怒濤の拍手。人望ってすごいや。
「よかったね」
「うん、ありがと田中くん」
手元にあったノートで顔を隠してお礼を言う彼女はとても可愛らしかった。
ダラダラした文章でしたが、読んで頂きありがとうございました。
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