怪獣娘×令和ウルトラマン クロスオーバーユニバース   作:特撮恐竜

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勿論、サブタイトルが隠されています。

今回は後編の何処かに隠されているので見つけた方はぜひ感想蘭でコメントお願いします!!


光を繋ぐもの(後編)

ゴルバーが暴れ回ったせいでシズマ財団の建物の中には多くの避難者が来ていた。死人こそ出なかったものの多くの怪我人が出てしまった。目の前で治療を受けるミカヅキとベニオ、ミコ、マコにクララを見て思わずツバサは声を掛けてしまう。

 

「あ・・・あの、皆さん大丈夫ですか?」

「君は・・・確かダム子の幼馴染君!平気平気‼︎わたし達怪獣娘は頑丈だから‼︎それにわたし達大怪獣ファイターにとって怪我はつきものだしね‼︎」

「それに俺達怪獣娘は怪我の治りだって早いんだ‼︎心配すんな‼︎」

「そうですか。でも・・・・。」

 

ツバサが視線を移した先には多くの人達が怪我をして手当てや治療を受けている光景だった。見るも痛々しい怪我をした人達を見てツバサはやるせない気持ちになっている。そんなツバサに幼馴染であるウインダムが話しかけてきた。

 

「ツバサさん・・・どうしたんですか?」

「あの怪獣のせいで・・・・多くの人達が・・・。こんな時・・・僕に何が出来るんだろう・・・・・。」

「ツバサさん・・・。」

 

目の前の苦しんでる人達を助けたい気持ちがあっても自分に何が出来るか分からないと思っているツバサは思わず悲痛な声を上げてしまう。そんなツバサにウインダムは声を掛けられずにいた。ゴモラはそんな雰囲気を察してから明るく話しかける。

 

「その気持ちだけで充分だよ‼︎君がそんな顔になっちゃ怪我した人達だって暗くなっちゃうよ‼︎笑顔が1番なんでしょ‼︎」

「ゴモラさん・・・でも・・・。」

 

それでも納得できないツバサの前に白い光と共に銀色の髪の少女が現れる。それはツバサの夢に出てきた少女だった。

 

「ツバサ・・・貴方は・・・光であり・・・。」

「・・・・君は・・・確か夢の中の‼︎」

「どうしたんですか?」

「えっ⁉︎レイカ、見えないの⁉︎ここに銀色の髪の女の子が⁉︎」

 

ツバサの反応に首を傾げるウインダム。彼女に何も見えなかったのかツバサの言葉が理解できずにいた。ツバサはウインダムの方を向いて銀色の少女がいた方に指を差すも振り向いた先にはその姿が見えなくなっていた。

 

「えっ・・・アレ・・・何処に行ったんだ?」

「怪獣娘の諸君、少し彼と話をしてもいいかな?」

 

そこにミツクニがやってきた。ミツクニの言葉に怪獣娘は頷き、ミツクニはツバサを連れて少し離れるとツバサに改めて話しかけた。

 

「君はレイナ君の息子だったね。」

「は、はい‼︎マナカ・ツバサと言います。・・・シズマ会長ですよね。母から話は聞いています‼︎よろしくお願いします‼︎」

「よろしく頼む。早速だが質問させてくれ。君の夢見る未来は何だ?」

「えっ?」

「夢見る未来は人それぞれにきっとある筈だ。私にもそして君にも。」

 

ミツクニの言葉に驚くツバサ。そしてツバサは少し考えた後、その手に抱えている花を見ながら自分の夢見る未来を話す。

 

「この花・・・僕が中学の頃見つけた新種でルルイエと名付けました。発見者として観察したいと思って幾つか種をもらったのですが蕾を咲かせたのはこれだけなんです・・・でもいつかは花を咲かせてくれる・・・そして綺麗な花を咲かせたルルイエを見て大勢の人達が笑顔になれたらと・・・思っています・・・。皆を笑顔にしたい‼︎それが僕の夢見る未来です‼︎」

 

ツバサの話を聞いたミツクニはツバサの前で自身が持っていたGUTSスパークレンスとGUTSハイパーキーが入ったアタッシュケースを開けながら話し始める。

 

「ならば君は君自身の手で未来を切り開かねばならない。かつて勇敢に戦い運命を切り開いた者がいた。夢見る未来を手に入れる為、自分に何が出来るか・・・その答えは誰も教えてはくれない・・・自分の手で見つけなきゃならない答えもある。」

 

ツバサはミツクニの言葉をただ静かに聞いていた。そこに母親のレイナもやってくる。

 

「ツバサ、貴方の思うようにしなさい・・・。」

「母さん・・・。」

 

その時、再び警報がシズマ財団内に鳴り響いた。アナウンスは怪獣の出現を知らせるものだった。

 

『皆さん、再び怪獣が姿を現しました‼︎大至急避難して下さい‼︎』

 

ツバサはあの怪獣が再び現れた事を察するとレイナとミツクニの顔を見て自身の思いを告げる。

 

「また・・・あの怪獣が・・・。あの怪獣のせいで皆がこれ以上泣くのは嫌です‼︎僕は皆を笑顔にしたいんだ‼︎」

「ならばこの建物の最下層に向かうんだ‼︎君に覚悟があるなら光を掴める・・・新たなる光になれる筈だ‼︎」

「ツバサ、貴方の思うままになさい!」

 

レイナとミツクニの言葉に頷くとツバサはルルイエをレイナに預ける。そしてミツクニのアタッシュケースからベルトとGUTSスパークレンスと何も描かれていないブランクのGUTSハイパーキーを受け取った。

 

「母さん・・・ルルイエの事お願いね。・・・母さん、スマイルスマイル‼︎」

 

今にも泣きそうな悲痛の表情を浮かべる母を励ました後、ミツクニから受け取った物を腰に装着してツバサはエレベーターに向かう。そしてエレベーターに乗るとすぐに最下層に降りて行った。

 

 

 

 

 

 

その頃、地上では怪獣娘達がゴルバーから避難する人々を誘導していた。その中にはゴモラやレッドキングなど先程戦っていた者もいる。ゴルバーとの戦いで思ったよりもダメージが残った彼女達は避難誘導に回る事にしたのだ。ゴルバーを見上げるミツクニにピグモンが話しかけた。

 

「シズマ会長、どうして怪獣用の武器を開発したんですか?まるでシズマ会長はこうなる事が分かっていたみたいですが・・・。」

「以前、GIRLSを訪ねた時も言った筈だ。いつの日かシャドウやシャドウビースト、シャドウジェネラルをも遥かに超える脅威が地球に迫る・・・と。恐らくだがあの怪獣はその尖兵に過ぎない。」

 

『シャドウ』それは人類に厄災を齎す謎の存在である。一見すると黒いスライムといった印象が強いが、中には巨大なムカデや怪獣のような姿の強力な『シャドウビースト』、言葉を話す事の出来る『シャドウジェネラル』のような存在もいる。しかし、ミツクニはそれらを遥かに上回る存在が地球に迫る事を予測していたらしい。ピグモンがその言葉を思い出して先日の火星での任務を思い出す。

 

「シズマ会長、まさかとは思いますが・・・あの石像を地球に運んだのはこうなる事を予測してですか⁉︎」

「いや、あの石像に関しては本格的な設備が整った地球で調査したかったからだ。決してこうなる事を予想してではない。」

「ピグモンさん・・・何を言ってるんですか?」

 

後ろからアギラが話しかけてきた。偶々ピグモンとミツクニの近くにいた彼女は2人の会話が気になってしまったらしい。だが、そんな中でも怪獣は容赦無くこちらに向かってくる。

 

「畜生‼︎避難が間に合わねぇ‼︎こうなったらここにいる怪獣娘全員であの怪獣を止めるぞ‼︎」

「ええっ‼︎師匠、本気ですか⁉︎怪獣娘の中でも強い師匠達が束になっても敵わなかったじゃないですか‼︎」

「それでも戦うしかないんだ‼︎ここにいる人達を守れるのは俺達だけなんだぞ‼︎」

「ザンちゃん、怖い気持ちは分かるけど・・・ここにいる人達を守る為にも・・・わたし達に協力して‼︎」

「ううう・・・・分かりましたよ‼︎こうなったらやるだけやってやりますよ‼︎」

 

ザンドリアスもやけくそになりながらゴルバーを睨む怪獣娘の中に入る。そして全員で飛び出そうとした時、地面から眩しい光が灯しだした。

 

「何だ⁉︎」

「凄く・・・眩しいです!」

 

やがて光の中から何かが現れる。それは光が完全に止むと姿を現した。赤と紫のカラーリングに金色のプロテクターと菱形の青いクリスタルを胸に備えた巨人がゴルバーと怪獣娘の前に現れたのだ。それを見た誰かは思わず巨人の名を呟いた。

 

「ウルトラマンだ・・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウルトラマンが現れる少し前、ツバサはシズマ財団の建物の最下層に来た。ツバサがエレベーターから降りるとそこには大きな空洞があった。

 

「何だここ?ここに何があるんだ?」

 

ツバサは目の前の空間に足を進めて行く。少し歩いていくと目の前に信じられない物が見えた。そこには巨大な巨人の石像が膝を付いて置かれていたのだから。

 

「うわあっ⁉︎・・・闇の巨人・・・じゃない‼︎ウルトラマンの・・・石像⁉︎どうしてここに⁉︎」

 

『ウルトラマン』それはかつて怪獣と人間が戦った第一次怪獣時代に現れて人類を襲った怪獣や地球侵略を目論んだ宇宙人の魔の手から地球を守ってくれた存在である。怪獣がいなくなった今、彼らも完全に姿を消したと思っていた。しかし、ツバサの目の前にはそのウルトラマンを象った石像があったのだ。

 

「何でこんな所にウルトラマンの石像が?一体誰が作ったんだ⁉︎・・・というかなんでこんな所に置かれてるんだ⁉︎」

 

色々と混乱を隠せないツバサ。そんな中、巨人の石像に鞭のような何かが衝撃を加えた。ツバサは思わず振り向くとそこには銀と金のカラーリングの女性型の異形が立っていた。

 

『〜〜〜〜〜!』

「う、宇宙人⁉︎どうしてここに⁉︎」

 

最初はその言葉が分からなかったが次第に彼女『カルミラ』が話す言葉が明らかになっていく。

 

『漸く見つけたよ!もっと情熱的な再会を期待していたんだけどねぇ・・・三千万年分の想い受け取ってくれるかいトリガー‼︎』

「トリガーって・・・このウルトラマンの事か‼︎まさかこの石像は本物の・・・ウルトラマン‼︎」

 

最初は誰かが作ったと思っていたこの石像がカルミラの言葉により本物のウルトラマンであった事に驚きを隠せないツバサ。カルミラは再び光の鞭『カルミラウィップ』を振るい石像を壊そうとする。ツバサは思わず先程ミツクニから授かったGUTSスパークレンスを向ける。

 

「止めろ‼︎」

『何だい、人間・・・邪魔だよ‼︎どきな‼︎』

 

カルミラはツバサにカルミラウィップを振るった。ツバサの体は光の鞭で吹っ飛ばされる。ツバサは痛みに耐えながら立ち上がってGUTSスパークレンスでカルミラの足元を撃った。しかし、カルミラは全く怯まない。

 

『何だい?足下に撃っても意味ないよ‼︎』

「そ、それ以上近付いたら本気で撃つぞ‼︎」

 

ツバサはGUTSスパークレンスの引き金を引いた。しかしカルミラは銃撃を腕で簡単に弾いてしまった。

 

『全く無駄な抵抗を・・・外の連中も間もなくゴルバーによって潰されるのにねぇ・・・。』

「ゴルバー・・・まさかあの怪獣の名前か‼︎あの怪獣はお前が出したんだな‼︎」

 

ツバサは目の前の存在がゴルバーを呼び出した事を知り、目の前の存在こそ多くの人々が傷付いた原因だと感じた。ツバサは後ろのウルトラマンの石像に呼び掛ける。

 

「ウルトラマン‼︎僕は皆の笑顔を守りたい‼︎僕にもし・・・皆を守る力を持つ資格があるなら・・・僕に力を貸してくれえぇぇぇぇぇぇぇ‼︎」

 

目の前の存在とそれが操る怪獣から人々を守りたいという思いと人々の笑顔のために戦いたいという思いが石像に届いたのか石像の菱形の部分が青く輝く結晶に変わり、そこから光が放たれた。それはカルミラを吹き飛ばした。

 

『何だい⁉︎ぐぅっ⁉︎』

 

そしてその光はツバサの腰に付いたブランクのGUTSハイパーキーに集まっていく。そしてGUTSハイパーキーに目の前の石像のウルトラマンが描かれた。そしてツバサの頭の中にビジョンが思い浮かんだ。思わずツバサはそのGUTSハイパーキーを手に取った。そしてツバサの目の前に夢の中の銀色の髪の少女が現れた。

 

「君は⁉︎」

「・・・これ以上は・・・後戻り出来ない・・・貴方の・・・覚悟は・・・。」

 

少女の言葉にツバサは一瞬GUTSハイパーキーを握り締めながら怪獣と戦い続ける自分を想像する。しかし、それ以上に苦しんで涙を浮かべる幼馴染や多くの人達の顔を思い浮かべてツバサは自身の思いを叫びながらGUTSハイパーキーのスイッチを押した。

 

「やる!僕にウルトラマンの力を持つ資格があるなら・・・多くの人達の笑顔を守れる‼︎多くの人達を守れる‼︎だから・・・これから先、どんな事が起ころうが乗り越えてみせる‼︎」

〈ULTRAMAN TRIGGER! MULTI TYPE‼︎〉

 

そしてツバサはGUTSハイパーキーをGUTSスパークレンスの銃底に装填した。

 

〈BOOT UP! ZEPERION‼︎〉

 

銃身を開いてGUTSスパークレンスを持った右手を前に突き出すと左側から右側に動かしていく。そして引き金を引いて天に掲げながらその名を叫んだ。

 

「未来を築く希望の光‼︎ウルトラマントリガアアアァァァァ‼︎」

 

そしてツバサの体は光となって石像の胸の結晶に吸い込まれていった。

 

ULTRAMAN TRIGGER! MULTI TYPE‼︎

 

 

 

「お、おい‼︎また怪獣が出たぞ‼︎」

「で、でもどうして怪獣が⁉︎地球から怪獣はいなくなったと聞いてますが‼︎」

「分からん‼︎だが、本物の怪獣に対抗する為にもダークゾーンから強力な怪獣娘を呼び出さなければ‼︎」

 

その頃、シズマ財団の近くの公園で4人の怪獣娘が集まっていた。そこにいたのは黒い獣殻に豊満な胸の『ブラック指令』、白い獣殻に褐色肌の円盤生物の魂を継ぐ『シルバーブルーメ』、赤いマントに身を包んだシルバーブルーメ同様円盤生物の魂を継ぐ『ノーバ』、白と黒のごすろり風の獣殻の放浪宇宙人の魂を継ぐ『ペガッサ星人』だ。彼女達なペガッサ星人の能力である異空間『ダークゾーン』の検証を進めていた。その最中にゴルバーが現れて彼女達はパニックになっていた。

 

「ペガちゃん、頑張って‼︎このままじゃわたし達もあの怪獣に‼︎」

「ペガッサ、ファイトだ‼︎」

「無理ですよ‼︎やはりこの力では吸い込む事しか‼︎」

 

その時、ダークゾーンから1人の少女が降りて来た。頭にアンモナイトのような貝殻を手には鋏を付け、スク水のような獣殻に覆われた小さな少女はかつて超古代の光の巨人を倒すも人々の光で復活した巨人によって倒された邪神の魂を継ぐ怪獣娘『ガタノゾーア』であった。

 

「ガタちゃん⁉︎」

「馬鹿な‼︎変身した状態で降りて来ただと‼︎確かあの時ペガッサによって変身解除された筈だぞ‼︎」

「それ以前にどうして今になって降りてきたんだ⁉︎」

「・・・・来る・・・・。」

 

かつて池袋で酒入りのチョコの影響で彼女はブラックスターズの面子にも制御出来なくなり、最終的にはペガッサのダークゾーンに封じ込められた筈だった。そのガタノゾーアが降りて来た事に彼女達は驚いていた。当のガタノゾーアはシズマ財団の建物の方をずっと眺めて小さく呟いた。

 

「・・・今、ガタちゃん、何か言った?」

「来る・・・とはどういう事だ?」

「皆さん、アレを見て下さい‼︎」

 

ブラック指令達はペガッサ星人の指差す方向を向いた。すると大きな光が立ち上がって中から光の巨人が現れた。ブラックスターズの面子もその巨人を見て驚いた顔をしていた。

 

「あ・・・アレは・・・‼︎」

「馬鹿な⁉︎本物の・・・ウルトラマンだと⁉︎」

「ねぇ・・・なんかあのウルトラマン、どっかで見た事無い⁉︎」

「まさか、邪神を倒した伝説のウルトラマン・・・‼︎」

「ウルトラマン・・・・ティガ・・・⁉︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

GIRLSの怪獣娘達もそのウルトラマンを見て驚きを隠せない状況になっていた。今まで過去の記録でしか目にした事ない本物の怪獣だけでなくウルトラマンまで現れたのだから。

 

「見て見て‼︎凄い凄いよ、ウルトラマンだよ‼︎」

「感激ッスよ‼︎まさか・・・本物のウルトラマンを見れるなんて‼︎」

 

牛を思わせる角を持つミクラスとマガバッサーがはしゃぐ中、ベテランの怪獣娘達はウルトラマンのその姿を見て話し合っていた。

 

「おい・・・あのウルトラマン・・・何か火星で俺達が運んだ石像のウルトラマンに似てないか⁉︎」

「うん、確かに似てる・・・っていうかあの石像のウルトラマンそのものじゃない⁉︎」

「嘘でしょ・・・ねぇピグっち・・・あの石像・・・まさか本物のウルトラマンだったの・・・?」

「も・・・もしかしたら・・・そうだったのかもしれません・・・。しかもあのウルトラマン・・・ウルトラマンティガに似てませんか⁉︎」

「確かに・・・あのウルトラマンはティガにそっくりデス‼︎でも、所々ティガとは違う部分がありますからやはりあの巨人はティガとは違うウルトラマンでショウ‼︎」

 

実はあのウルトラマンの石像は火星に行った怪獣娘がシズマ財団と協力して運び出したものである。怪獣娘の力で遺跡の最下層まで辿り着いたシズマ財団はそこでウルトラマンの石像を見つけて怪獣娘の力を借りて地球に運び出したのだ。

 

「まさか・・・あの石像が本物のウルトラマンで・・・怪獣が再び現れた今復活するとは・・・これは調査が必要だわ。」

「でも、ウルトラマンが来てくれたという事はあの怪獣と戦えるという事だよ‼︎頑張ってウルトラマンを応援しようよ‼︎」

 

ゴモラがウルトラマンに声援を送る事を求める中、ミツクニとレイナはピグモンの隣に立ちウルトラマンを見上げていた。

 

「光の巨人・・・第一次大怪獣時代の記録から考えてはいたが・・・やはりこの世界にもウルトラマンが・・・。」

「ツバサ・・・。」

「今、何か言いました?」

「ああ、何でもないわ。気にしないでちょうだい。」

 

ウインダムはレイナの周りに聞こえないくらいの声の呟きに思わずレイナの方を振り向いた。レイカはその言葉に首を傾げるもウルトラマンは怪獣に戦闘態勢をとり、そのまま向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

『嘘・・・本当に僕がウルトラマンに・・・。』

 

少し時間を遡ってツバサは先ほどの石像のウルトラマン『ウルトラマントリガー』になった自分の姿をビルの窓で確認していた。すると目の前にいたゴルバーがトリガーを敵だと認識して向かってきた。

 

「グオオオオオォォォギャアアアアァァァァ‼︎」

 

トリガーもゴルバーに戦闘態勢をとってゴルバーに向かっていく。

 

『止めなきゃ・・・僕がこの怪獣を止めなきゃ‼︎今の僕はウルトラマンなんだ‼︎』

「デヤアッ‼︎」

 

トリガーはゴルバーにタックルを仕掛けて次に頭にチョップを決める。ゴルバーが怯んだ隙にパンチを3発撃ち込んだ。しかし、ゴルバーも負けじとトリガーの腕を掴んで投げ飛ばした。ビルを砕いてトリガーは倒れるもすぐに起き上がり向かってきたゴルバーを蹴りで押し返した。そしてゴルバーの頭を抑えるとその頭に膝蹴りを決めて前蹴りを放つ。バックスタッフでゴルバーから距離を取るとゴルバーも向かってきてトリガーを押し返した。

 

「グオオォォォギャアァァァァ‼︎」

「ディアッ⁉︎」

 

すぐにトリガーは起き上がるもゴルバーの額からメルバニックレイが放たれる。幾つもの破壊光弾がトリガーに迫るもトリガーは右手を前に突き出して青白い光弾『トリガーハンドスラッシュ』を放った。それはメルバニックレイを相殺する。

 

「グオオオオォォォギャアアアァァァァ‼︎」

「デュアッ⁉︎」

 

ゴルバーは翼を広げて飛びながらトリガーに突進する。まともに受けたトリガーはふらつくもすぐに態勢を立て直してゴルバーに反撃しようとする。しかし、それ故にトリガーは背後から迫る影に気付かなかった。

 

『お、お前はさっきの⁉︎』

『あたしに会う為に人間を取り込んで復活したのかい?随分情熱的じゃないか‼︎』

 

トリガーの背後をとったカルミラはトリガーの右腕を右腕で、左腕で首を抑えつけた。思わぬ乱入にトリガーは対応できずにカルミラに抑えられてしまった。カルミラは喜びと恨みが重なった言葉を放ち、更に右腕を締め付けた。

 

 

 

 

 

 

「嘘・・・この状況で敵が増えた⁉︎」

「まさか宇宙人まで現れるなんて・・・あの宇宙人が怪獣を送り込んだ元凶でしょうか?」

「違う‼︎アレは宇宙人ではない‼︎」

 

この状況を呟いたゴモラの横のピグモンの言葉にミツクニは反論する。目の前の女性型の巨人が宇宙人ではないと聞いて怪獣娘達は驚きを隠せなかった。

 

「ええっ⁉︎アレ、宇宙人じゃないんですか⁉︎」

「ああ、アレは・・・石板に描かれた闇の巨人‼︎アレこそが私が以前君達に警告したシャドウを遥かに上回る脅威だ・・・遂にこの日が来てしまったのか・・・‼︎」

「闇の・・・巨人⁉︎」

「あ、アレが・・・シャドウを遥かに超える敵・・・。」

 

 

 

 

 

 

ゴルバーは降り立つとカルミラに抑え付けられているトリガーに向かっていく。ゴルバーはトリガーを鋭い爪で2度引っ掻くもトリガーの前蹴りで後ろに後退する。トリガーはカルミラの右腕を振り払うと右腕でカルミラに2度肘打ちを撃つ。しかし、すぐに距離を取ったカルミラは発勁でトリガーを押し返した。

 

「 フッ‼︎」

 

トリガーは目の前のゴルバーに再び引っ掻かれ、カルミラの前蹴りを受ける。何とか持ち直したトリガーはカルミラに裏拳を放つが彼女はトリガーから距離を取ったため空振りに終わる。再びゴルバーが迫るもトリガーの蹴りがゴルバーを後退させた。トリガーは更に威力が増したキックをゴルバーに放つ。ゴルバーはそれを受けて地面に倒れた。

 

「グオオオォォォギャアァァァァ⁉︎」

「フッ‼︎」

 

その間にカルミラは右手に闇で覆われた何かを形成する。それを左手でなぞると水色の光のバトン『カルミラバトン』が形成された。

 

「ハッハッハッハッハッ‼︎」

 

カルミラはカルミラバトンの中心を持つとそれを回してトリガーの体に打ち付けた。何度も光のバトンで打ちのめされたトリガーは地面に土煙を上げて叩きつけられる。体力の限界が近づいて来たのかカラータイマーが鳴り始めた。地面に倒れたトリガーの背中を踏みつけたカルミラは馬乗りになってマウントを取りトリガーの首を抑えて2度殴り付ける。

 

「ハッハッハッハッハッ‼︎」

「ジェアッ‼︎」

 

トリガーは何とか態勢を変えてカルミラを押し返そうとする。しかし、カルミラの拳が胸に命中して抵抗する力が削ぎ落とされていった。そんな中、ゴルバーが息を吹き返してこっちに向かって来た。トリガーの中のツバサ状況をどうすれば逆転出来るか考えていた。

 

『どうすれば・・・この状況を・・・⁉︎』

 

その時、ツバサの頭の中にシズマ財団に運ばれた巨大な剣を構えるトリガーのビジョンが映る。そしてシズマ財団に運ばれた剣がトリガーの武器だと知ったツバサは思いを込めて剣を求めた。

その時、シズマ財団に運ばれた剣『サークルアームズ』がトリガーの手元に飛んできた。トリガーは立ち上がりサークルアームズを振り回してカルミラを振り払うとそのまま真っ直ぐこっちに向かってくるゴルバーに向かって行った。そしてゴルバーとすれ違った時にその剣でゴルバーに強力な斬撃を入れた。

 

「グオオォォォギャアァァァァ⁉︎」

 

ツバサはGUTSスパークレンスからトリガーのGUTSハイパーキーを引き抜いてサークルアームズのスロットに装填した。

 

〈MAXIMUM BOOT UP! MULTI‼︎ ZEPERION SWORD FINISH‼︎〉

 

サークルアームズから放たれた光の斬撃光線『ゼペリオンソードフィニッシュ』がゴルバーに命中した。ゴルバーは大爆発を起こすも満身創痍の状態だった。

カルミラは配下の怪獣が戦闘不能なのを悟ると右手からカルミラウィップを形成してトリガーに叩きつける。トリガーはサークルアームズを駆使してカルミラウィップに対抗した。激しく鞭と剣がぶつかり合う。激しく打ち合いを続け、トリガーはサークルアームズに力を貯めて斬撃光線を放つ。斬撃光線がカルミラウィップを掻き消した時、トリガーはサークルアームズを地面に突き刺す。

そして両腕を腰の位置まで引いてすぐに両腕を真っ直ぐ胸の前に突き出して交差させ、そのまま左右に両腕を開いて光のエネルギーを集めていく。そして腕をL字に組んでかの超古代の巨人『ウルトラマンティガ』と同じ名を持つ必殺光線を放った。『ゼペリオン光線』それはカルミラに向けて真っ直ぐ放たれるもカルミラのフィンガーナップで再び立ち上がったゴルバーに命中する。

 

「ジェア‼︎」

「グオオォォォギャアァァァァ⁉︎」

 

ゼペリオン光線の威力を上げてそのままゴルバーに撃ち続ける。やがてゴルバーは耐え切れずに大爆発を起こした。ウルトラマンの勝利にその戦いを見ていた全ての人々が喜びの声を上げる。

 

「よっしゃああああああ‼︎ウルトラマンが勝ったあぁぁぁぁぁ‼︎」

「残るはあの宇宙人だけだね‼︎」

「頑張ってー‼︎ウルトラマーン‼︎」

 

しかしカルミラは潮時だと感じたのか闇のオーラの中に消えて行った。

 

『ハッハッハッ‼︎そうじゃ無いとつまらないねぇ‼︎』

 

そして制限時間が来たのかトリガーの体は光の粒子になって消えて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありがとうございました‼︎シズマ会長‼︎」

 

ツバサは人間に戻るとミツクニにGUTSスパークレンスとGUTSハイパーキーを返そうとした。しかし、ミツクニはその手を阻んだ。

 

「これは君が持っていなさい。・・・ツバサ君、君をGIRLSに推薦したい。今、私はGIRLSに我がシズマ財団の優秀な人員を出向させようと思っているんだ。その中に君も入って欲しい。」

「えええっ⁉︎僕がGIRLSにですか⁉︎」

 

ミツクニの言葉に驚くツバサ。ツバサとミツクニの会話にピグモンが怪獣娘を引き連れて問い詰める。どの怪獣娘も厳しい目でミツクニを見ていた。

 

「シズマ会長、貴方には色々と聞かなければいけない事があります。私達GIRLSに全てを話して下さい。」

 

自分に対して厳しい目を向けるピグモンにミツクニは怖気つく事なく頷いた。

 

「勿論だ。後日、我々シズマ財団が今までの遺跡の調査で知った全てを君達に伝えよう。」

 

 

 

 

 

その日の夜、とある豪邸で1人の少女と少年がTVニュースを見ていた。ツバサとレイカと同じ学校の制服に身を包んだ2人はTVに映るトリガーとゴルバーが戦う映像を見ていた。

 

『本日、シズマ財団近くにかつて地球からいなくなった筈の怪獣が現れました。しかし、怪獣は突如現れた光の巨人によって・・・』

「本当に今もいたんだ‼︎光の巨人・・・ウルトラマンが‼︎お父様は正しかった訳ね‼︎」

 

ニュースに湧き立つ少女と反対にその少年はトリガーに向けて怪訝な表情を浮かべながらブランクのGUTSハイパーキーを握り締めていた。




次回予告(CV:マナカ・ツバサ)
「GIRLSにスカウトされGIRLSに入るか悩む僕の前に怪獣『ギマイラ』が現れる。更に復活した第二の闇の巨人『ダーゴン』。そのパワーに対抗するためにはこっちもパワーを上げるしか無い‼︎次回‼︎

怪獣娘×ウルトラマントリガー


明日への飛翔


スマイルスマイル‼︎」
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