怪獣娘×令和ウルトラマン クロスオーバーユニバース   作:特撮恐竜

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当初は原作同様、デスドラゴを出そうと考えましたが地球怪獣であるデスドラゴは怪獣娘の世界では出せないと考え、オマージュ元であるダイナに登場したティガ怪獣という共通点から別の怪獣を出す事にしました。

剛力怪獣『キングシルバゴン』登場


決意のカズマ(前編)

謎の球体型浮遊生命体が地球に襲来し、カズマがウルトラマンデッカーとなってスフィアザウルスと戦ってから3か月の月日が経った。あれから怪獣の出現は起こらず、平穏な日々が続いていた。しかし、地球全体はバリアに閉ざされたままの状態が続いている。

そんな日々の中、カズマは自身の体を鍛えるべく筋トレに励んでいた。もう1度ウルトラマンに変身する事になるという予感がしていたため、いざという時に備えて体を鍛えていたのだ。腹筋を終えるとカズマは腰のホルダーからウルトラマンデッカーのカードを取り出した。

 

「あれから・・・1度もウルトラマンになれてないな・・・。」

 

カズマは部屋に横たわりながら窓の外を見る。そして手元にあるデッカーのディメンションカードを見上げながら思いにふけていた。

 

「何で・・・俺が・・・・・・ウルトラマンに・・・・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、GIRLS東京支部の講義室では3ヶ月前に現れた謎の生命体『スフィア』について会議が開かれていた。

既に席にはミクだけじゃなく茶髪に眠たそうな目のアギラこと『宮下アキ』、眼鏡をかけた長い白銀の髪を三つ編みにしたウインダムこと『白銀レイカ』、ボーイッシュなヘアスタイルに茶髪のゴモラこと『黒田ミカヅキ』、長いピンクの長髪に眼鏡を掛けたエレキングこと『湖上ラン』、ピンクの短いツインテールのザンドリアスこと『道理サチコ』、長いロールのツインテールヘアーの筋肉質なレッドキングこと『歌川ベニオ』、水色の長い髪のガッツ星人こと『印南ミコ』に彼女と瓜二つの顔の紺色の髪のミコと同じくガッツ星人こと『印南マコ』、グレーのロングヘアーの欧米人のキングジョーこと『クララ・ソーン』、髪にメッシュが入ったボーイッシュなヘアーのノイズラーこと『鳴無ミサオ』癖毛の青いロングヘアーのマガバッサーこと『風巻ヨウ』、青いボブカットのマガジャッパこと『竜波ユカ』の東京支部において主力となる怪獣娘達が揃っていた。彼女達の視線の先には教壇に赤い長髪のツインテールのピグモンこと『岡田トモミ』が立っている。

トモミは全員の視線がこちらに向いている事を確認すると口を開いた。

 

「皆さん、3ヶ月前、突如地球に襲来した謎の生命体についてですが・・・3ヶ月の月日が経った今日でも詳細な事は何も分かっていません・・・。」

「ええっ⁉︎」

「そんな・・・。」

「ただ、1つだけ確定している事があります。こちらを見て下さい。」

 

トモミがモニターに映像を映し出す。それは何処かピンボケながらも3ヶ月前に現れた謎の浮遊生命体に酷似した生命体が特殊な戦闘機と戦闘を繰り広げている映像だった。

 

「その映像は・・・。」

「これはかつての第一次大怪獣時代のある時期の映像です。この映像に映るこの生物をご覧下さい。」

 

そう言ってトモミは映像を一時停止して謎の生命体の部分を拡大する。その生命体を見たミクとヨウは息を揃えて叫んだ。

 

「「あー‼︎そっくり‼︎」」

「ええ、第一次大怪獣時代のとある時期、宇宙から謎の生命体が襲来した時期がありました。その名は・・・宇宙球体・・・スフィア‼︎」

「スフィア・・・確か授業でも学んだね・・・岩などに取り憑いて怪獣になったり・・・他の怪獣に取り憑いて操ったり出来るんでしょ。」

「その通りです・・・3ヶ月前、地球を襲った謎の生命体はかつて地球を襲ったスフィアに酷似しています。か母体と思われる個体から複数の兵隊と思われる個体を出したり・・・固有で怪獣を生み出すという過去に地球を襲ったスフィアには無かった相違点がありますが・・・この生命体はスフィアに極めて近い生命体である事は間違いないでしょう・・・。そこであの存在を第一次大怪獣時代、地球を襲った宇宙球体『スフィア』と同種、もしくはそれが進化した亜種と仮定して・・・GIRLS上層部は仮にスフィアと呼ぶ事にしました。」

「スフィア・・・。」

「現在、分かっているのはスフィアによって地球はバリアで閉ざされ、宇宙船や人工衛星を打ち上げる事も出来なくなった事・・・私達GIRLSにとって・・・怪獣娘にとって・・・これまで乗り越えて来た試練を遥かに超える驚異が襲来したという事です。」

 

トモミの言葉に全員が黙り込む。暫く沈黙が続くとベニオが口を開いて発言した。

 

「それでよ・・・俺達はこれから先、どうすればいいんだ・・・?」

「ここ3か月間、スフィアは動きを見せていません。そこで多岐沢博士率いる開発課によるスフィア対策用の装備が開発される事になりました。更にGIRLS東京支部は新しい優秀な博士を迎える事になりました‼︎」

 

トモミの言葉を聞いて彼女達が頷く中、アキが挙手してトモミに質問をする。

 

「その人ってどんな人なんですか?」

「多岐沢博士によればとても優秀な技術を持ち、機械工学など様々な分野に長けた博士との事です。早ければ二週間後には皆さんに紹介出来ると思いますよ。」

「Ohh、是非とも仲良くなりたいデース‼︎」

 

機械弄りが得意なクララがGIRLSに加わる新たな博士について心待ちにしている中、会議室のドアにノックが鳴る。ノックを聞いたトモミは扉の先に呼び掛けた。

 

「どうぞ。」

「失礼します。ピグモンさん、異常事態が発生しました。至急司令室に来て下さい‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、カズマはデッカーのウルトラディメンションカードを手に取って河川の手すりに肘を掛けながら空を見ていた。

 

「デッカー・・・アンタは一体・・・。」

「カーズマお兄ちゃん‼︎」

「うわああああああああああああああああああ⁉︎」

「きゃあああああああ⁉︎」

 

カズマは黄昏ている中、後ろから突然声を掛けられて驚く。カズマが驚いて絶叫すると少女の方も絶叫した。そのはずみで手からディメンションカードを落とすと慌てて手に取りホルダーにしまった。

その後ろには小学生くらいの年齢の眼鏡を掛けた全体的な髪色が黄色で前髪と後ろの一部が白髪の小柄な少女がいた。カズマはその少女を見ると溜息をついた。

 

「はぁ・・・ビックリさせないでくれよ、アムちゃん・・・。」

「何言ってるの⁉︎カズマお兄ちゃんが勝手に驚いてたんじゃん‼︎」

「いや・・・それはそうなんだけどな・・・。」

 

カズマの後ろにいる少女の名は『羽田アム』。カズマの家の煎餅屋によくお使いで煎餅を買いに来る常連である。その由縁なため、煎餅屋を手伝っているカズマや同じく常連でカズマの幼馴染みであるミクとは顔見知りでもあるのだ。

 

「どうしたの?さっき、何か慌てて隠したように見えるけど・・・。」

「いや、別に何も‼︎俺は何も隠してないぜ‼︎」

「えー、絶対に何か隠したように見えたよ〜?もしかして〜・・・Hな本でも隠したの?」

「何でそんな事知ってんだよ⁉︎」

「お婆ちゃんが言ってたよ。『男の子が何かを隠す時は女の子に知られちゃいけない物を隠してる時』だって。」

「あのさ・・・Hな本ってどういう事か知ってるの?」

「女の人の裸や下着」

「もういい‼︎もういいから‼︎それ以上は聞きたくないよ‼︎ていうか何でそんな事知ってるの⁉︎ていうか何で男の人が隠すもの=それに繋がるんだよ⁉︎」

「お爺ちゃんやお兄ちゃんが家に隠していたものをたまたま見つけちゃったの。その時にお婆ちゃんが言ってたんだ。『男が女に何かを隠すとしたらHな本だって。」

「・・・・・・何つー事教えてんだよ・・・アムちゃんのお婆ちゃん・・・。」

 

カズマはまだ顔も知らぬ顔馴染みの少女の祖母に手摺りに手をつけ、顔を腕に付けながら頭を悩ませる。だと言ってこのままアムに誤解される訳にはいかないと思ったカズマがアムの顔に視線を向ける。

 

「あのさ、アムちゃん・・・さっき隠したのは決してHな本なんかじゃないんだ。」

「えー、本当〜?アムが子供だからって誤魔化せると思ってない?アムだって女の子だよ〜。そう簡単には誤魔化せないよ。」

「本当だって‼︎俺、そういう本自体持ってないから‼︎」

「う〜ん・・・信じられないな〜・・・慌てて何かを隠したように見えたのに〜・・・。」

「俺が隠したのはこれだよ‼︎これ‼︎」

 

カズマがアムに見せたのは最初の大怪獣ファイトで初勝利を収め、笑顔を見せながらカメラの前でピースをするミクラスの写真だった。

 

「ミクお姉ちゃんの写真?」

「ああ、ミクが大怪獣ファイトで初勝利を収めた時の写真さ。ミクがくれたからお守りに持ってるんだよ。」

「成る程・・・カズマお兄ちゃん、ミクお姉ちゃんの事好きだもんね〜。」

「へっ・・・はぁ⁉︎何で⁉︎俺がミクの事を⁉︎」

「だっていつもカズマお兄ちゃんとミクお姉ちゃん一緒にいるじゃん。アレ?まだ付き合って無かったの?」

「何か勘違いしてるようだけど・・・俺とミクはただ単に家が近所で幼い頃から付き合いが続いてるだけだって・・・。」

 

カズマはアムから目を逸らしてミクラスの写真を懐にしまう。カズマの前に回り込んだアムが揶揄うように口を開いた。

 

「え〜、普通はただの幼馴染の写真なんて持ち歩かないと思うけどな〜。それも女の子のだよ。それってやっぱりカズマお兄ちゃんがミクお姉ちゃんの事好きだからなんじゃないの?」

「別にそんな事ねえよ・・・大体な・・・。」

 

カズマは再びアムから視線を逸らして彼方の方に目を向ける。後ろでキョトンとしているアムの前でカズマは考えていた。

 

(正直な話・・・今の俺はそれどころじゃねえしな・・・。)

「どうしたの?難しい事考えている顔して。」

「・・・アムちゃんも大きくなれば分かるさ。」

「え〜⁉︎またはぐらかす〜‼︎」

 

カズマはアムに背を向けるとそのまま真っ直ぐ歩き出す。アムがご立腹そうに頬を膨らませてその後を追っていく。そのままカズマの後をアムが付いてくると2人は人だかりを目撃した。

 

「何だ、アレ?」

「皆、何に目を向けてるんだろう?」

 

2人はそのまま人だかりの方に進んでいく。すると人々は皆、空を指差して上を見上げていた。

 

「皆、どうしたんだ?」

「カズマお兄ちゃん、あれを見て‼︎」

 

カズマはアムが指差した方向を見る。そこには雨が降った後でもないのに見事な虹が見えた。

 

「見事な虹だな・・・って今日は雨なんか降らなかっただろ⁉︎現在進行形で見事なまでに快晴だぞ‼︎」

「うん・・・これは・・・GIRLSに通報した方がいいかも。」

「だな。じゃあ、ミクに」

 

カズマがスマホを取り出してGIRLSに所属している幼馴染に連絡をしようとした時、アムも同じ物を取り出した。しかし、アムが取り出したそれは普通のスマホではなくGIRLSの怪獣娘達が所持するソウルライザーだったのだ。アムのソウルライザーを見てカズマは面食らった表情になる。

 

「どうしたの?カズマお兄ちゃん。」

「あのさ・・・アムちゃん・・・アムちゃんの持っているそれってソウルライザーだよな・・・。前にミクから見せてもらった事があるから分かる・・・。何でそれを君が持ってるの・・・?」

「だってアムも怪獣娘だもん。」

「ああ、成る程・・・ってえええええええええええ⁉︎」

 

店の常連の知られざる秘密に驚くカズマの横でアムはGIRLS東京支部に連絡を取り始める。そしてこの数十分後、ミクラス達は現地に姿を現した。

 

 

 

 

 

その頃、何処かの樹海の中を1体の怪獣が彷徨っていた。その怪獣は銀色の体色にヤギを思わせる角を備え、いかにも凶暴そうな目をした怪獣だった。その怪獣は以前は視力が弱く動く物しか見えなかったが進化した自身の目で空に上る虹を見る。その虹はカズマ達が見ていた虹と同じ物だった。実は虹の先には異次元空間が広がっていたのだ。怪獣はその虹の向こうから多くの音や声を聞き、虹の外にはここより広い世界が広がっている事を感じた。外の世界に出られると感じた怪獣は虹に向かって真っ直ぐ行進して行った。

 

 

 

 

 

 

その頃、怪獣がこちらに向かっている事を知らないミクラス達は空に浮かぶ虹の調査をしていた。様々な機器が並び立つその様にカズマはドラマで見たような光景だと感じた。

 

「凄え・・・マジで本格的だよ・・・。」

「まぁ、よくは分からないけど異常現象だからね。何が起きても対応できるようにしないと。」

「ああ、それもそうか・・・。」

「ってカズマ⁉︎アンタ何でここにいるのよ⁉︎一般人は下がってって言われたでしょ‼︎」

「悪い、気になっちゃって・・・。」

 

ミクラスは自然に会話に入ってきたカズマに突っ込みを入れる。その後ろではアムが変身した怪獣娘『ハネジロー』がピグモンに詳細を聞いていた。

 

「ピグモンさん、これってどうなってるの?ハネジローにも教えてよ!」

「ちょっと‼︎流石にハネジローちゃんにはまだ早いよ‼︎」

「ハネジローだって怪獣娘だもん‼︎自分だけ置いてけぼりなんてヤダよ‼︎」

「・・・仕方ないですね・・・第一通報者であるハネハネには特別ですよ。」

 

ピグモンは興味津々な顔を見せるハネジローに心負けし、分析結果が出された紙を手に取った。分析結果を手に持ったピグモンにカズマを含めその場にいた全員がピグモンに目を向ける。

 

「あの虹は普通の虹ではありません。異常な磁場を放つ虹です。」

「ええっ⁉︎虹から磁場が⁉︎」

 

ピグモンの説明を聞いてまさか虹から磁場が出ているとは思っていなかったゴモラは驚く。そんな彼女の前でピグモンは更に言葉を続けた。

 

「ええ、しかもあの虹の先からただ広い空間がある事が分かりました。恐らくあの虹は異次元空間への入り口だと思われます。」

「異次元空間に繋がる・・・入り口⁉︎あの虹が⁉︎何でそんなのが開いちゃったの⁉︎」

「・・・・・・恐らくですが・・・スフィアが地球に襲来した影響が関係している可能性が高いです。それより心配なのはあの異次元空間から何が出てくるかです。」

「どういう事だよ?」

 

ピグモンはレッドキングの疑問を聞くと自身のソウルライザーを操作する。彼女のソウルライザーの画面には過去の怪獣に関する記録が映し出されていた。

 

「異次元空間に繋がる虹・・・実はこれは過去にも過去の第一次大怪獣時代の記録にもありました。そしてその異次元空間で怪獣に遭遇した記録も残っています。」

「怪獣が⁉︎マジで⁉︎」

「はい・・・その怪獣の名は」

「グオオオオオオオオオオ‼︎」

 

ピグモンの言葉を遮るように何かが雄叫びを上げる。その雄叫びを聞いた者達全員が目を向けたのは雄叫びが聞こえた異次元空間に繋がる虹だった。虹から大きな足音がズシンと大きく音を立ててこちらに近付いてくる。

 

「お、おいおいまさか・・・。」

「冗談じゃねえぞ・・・おい・・・。」

 

足音が大きくなるにつれて虹から大きな影が現れていく。やがてそれは鮮明にカズマ達がいる世界に姿を現した。カズマ達の前に現れたのは樹海の異次元空間に生息する怪獣『シルバゴン』の強化体である剛力怪獣『キングシルバゴン』だった。キングシルバゴンは虹から完全に出てきてカズマ達の世界に足を踏み入れるとこちらの世界を支配するとでも叫びたげに大きな雄叫びを再び上げた。

 

「グオオオオオオオオオオオ‼︎」




ノーマルかキング、どちらの方を出すかどうか悩んでいたのですが私自身、キング版が初めて見たシルバゴンなのと最近のウルトラマンでキングゲスラが野生で登場している事から別にキングシルバゴンが野生で出てきてもいいかと思い、野生のシルバゴンが進化してキング版になったと考えてキングシルバゴンの方にしました。
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