怪獣娘×令和ウルトラマン クロスオーバーユニバース   作:特撮恐竜

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ゴモラが恐竜の生き残りという設定を考えるとそのミイラが保存されていた洞窟ならこんな生物が人知れず生き残っててもおかしくないかなと思って書いた描写があります。
ウルトラマンって元々SF要素がありますし、その前身であったウルトラQはSF要素が強かったので別に許されると思うのですが・・・どうですかね?

古代怪獣『ゴモラ』登場


出動!GIRLS(前編)

ここは東京内にあるとある洞窟である。とある会社が道路工事のための調査を行っていた過程で新たに洞窟を発見し、2人の洞窟専門の探検家が派遣される事になった。そして今、2人の探検家が洞窟内を探索している。

 

「広いな・・・。」

「ああ、それに奥もかなり深い・・・東京都内にこんな洞窟があったとは・・・。」

「これは・・・我々2人だけでは完全に探索し切るのは難しいぞ・・・。」

「しかも深くて長い・・・こりゃ本格的な探検隊を編成した方がいいかもしれんな。」

 

2人は洞窟内をずっと歩き続け、狭い天井とそこから降り注ぐ地下水を超え、行けるところまで歩き続ける。すると先に光見え、2人は立ち止まる。

 

「あそこ、光ってるな・・・。」

「地上からかなり深い場所だが・・・引き返せなくもない・・・行ってみよう。」

 

2人は光を辿ると広い空間に辿り着く。探検家達は唖然としながら周りを見渡して立ち止まった。そこは様々な色のクリスタルが至るところに散らばっていた。地下水が溜まって出来た広大な地底湖の水は透き通っており、クリスタルによって輝いているその空間を更に色鮮やかに輝かせている。探検家達はこれを見て呆然と立ち尽くすしか無かった。

 

「凄い・・・まるで幻想の世界だ・・・。」

「それにこの広さ・・・世界中探してもここまでの空間を備えた洞窟は存在しないぞ・・・。」

 

1人の探検家が足を一歩踏み出して歩み始める。もう1人の探検家は辺りを見渡しているうちに地下水が溜まった池に近付き、何か生き物がいないか確認する。すると自身の足元の水面で何か蠢く虫みたいな生き物を発見する。

 

「おい‼︎こっちに来てくれ‼︎水の中に何かいる‼︎」

「何⁉︎・・・本当だ・・・何か虫のような生物が這っているな・・・。」

「確かめよう。網を貸してくれ。」

 

相方を呼び戻し、地下生物の捕獲の為に用意した網を水中に突っ込んで謎の生物を捕獲する。2人は直ちに捕獲した生物を持っていた水槽に入れ、確認する。

その生物はフナムシなどを思わせるフォルムの節足動物だったが、フナムシとは違い、頭部から縦に走る軸溝によって体が右、中、左に分かれているように見える。頭部には一対の複眼と2本の触覚を備え、無数の脚を生やしたその生物を見て2人の探検家は驚いた顔をする。

 

「お、おい・・・この虫、なんかアレに似てないか・・・。」

「そ、そんな馬鹿な事がある訳・・・しかし、この虫・・・確かにそっくり・・・いや・・・太古に絶滅した三葉虫そのものにしか見えないぞ‼︎」

「しかも・・・生きてる・・・俺達の目の前で・・・動いてる‼︎」

 

そう、彼らが捕獲したのは遙か昔、古生代のペルム紀と呼ばれた時代の末期に完全に滅びた筈の三葉虫であったのだ。遙か昔に滅びた筈の生きた古代生物を2人は水槽を覗きながら唖然と見つめている。

 

「信じられない・・・生きた三葉虫をこんなところで見れるとは・・・。」

「長年、外界から閉ざされたこの世界ではずっと生きながらえていたんだ・・・もしかしたら三葉虫以外にも滅びた筈の生物がいるかもしれん‼︎」

「よし、湖をもっと調べてみよう‼︎」

 

2人は湖に再び目を向け、水面をライトで照らした。すると水中を泳ぐ小さな魚が見えた。1人が網を突っ込み、魚を捕獲するとその姿を確認する。

 

「な、なんだ・・・この魚は・・・⁉︎」

 

魚を捕獲した探検家はその姿を見て驚きと疑問を浮かべる。何故ならその魚は顎が存在せず、体が固い鎧のようなもので覆われているという現代のどの魚の特徴にも当てはまらない魚だったからだ。その魚を観察していたもう1人の探検家は魚を見て驚いた顔で詰め寄った。

 

「おい、この魚・・・甲冑魚かもしれないぞ‼︎」

「甲冑魚?」

「図鑑や博物館で化石を見たことがある。体が鎧のような骨盤で覆われていた魚達だ。これも大昔に絶滅している‼︎」

「じゃあ・・・‼︎」

「ああ‼︎この魚も絶滅種だ‼︎・・・世紀の大発見だぞ‼︎」

 

2人の探検家は遙か昔に滅びた筈の古代生物を目の当たりにしてはしゃぐ。2人は捕獲した甲冑魚も水槽に入れて写真を間近に撮り、動画にも収めると魚の方を湖に逃してやる。すると甲冑魚はサソリのような体をしているもののその尻尾の先は鋭いものの毒針が無く、大きな鋏を備えた1メートルくらいの大きさの節足動物に襲われる。巨大な節足動物の鋏によって甲冑魚は引き裂かれ、あっという間に湖が血で染まると節足動物は獲物を水底に引き摺り込んでいった。2人の探検家はその光景を見て暫しの間、絶句していた。

 

「い、今のは・・・?」

「ウミサソリに見えたぞ・・・。」

「ウミサソリ?」

「太古の節足動物だ。大昔の海に生息していた節足動物でサソリのような姿をしているからそう呼ばれている・・・。様々な種類がいるらしいが中には2メートルを超える種もいたらしい・・・。コイツらも絶滅している・・・。」

「あんなのがいると思うと恐ろしくなってきた。地底湖にはこれ以上近付くのはやめよう・・・。」

 

相方の言葉に頷いた男は陸地に沿って脚を進めていく。暫く歩いて数十分後、彼らは大きな岩に進行を阻まれた。

 

「何だ?こんなところで行き止まりか・・・。」

「仕方ない・・・地上に戻るか・・・。」

 

探検家達はため息をついて元の道に戻ろうとする。その時、1人が一息ついて岩に背持たれた時、背中から柔らかい感触を感じて男は驚いたように振り向いた。

 

「どうした?」

「いや、岩にしては感触が柔らかすぎて・・・何だこれ?」

 

背を掛けた探検家は岩の正体を確かめようと周りを歩き出す。その後をついてもう1人も足を進めると先に向かった探検家が叫び出した。

 

「うわああああ⁉︎」

「おい⁉︎どうした⁉︎」

「こ、これ・・・岩じゃないぞ・・・‼︎」

 

その言葉に思わず後から来た探検家が驚いた表情で何かを見る相方と同じ方向に視線を向ける。するとそこには自分達より巨大な足が存在していたのだ。

 

「デカい・・・何メートルあるんだ・・・。」

「おい‼︎ここから登れそうだ。この巨大な足の正体を確かめてみないか‼︎」

 

登れそうな岩場を見つけると2人は登って、足の正体を確かめる。すると2人は驚いて唖然としていた。自分達が岩と思っていたのは足の下には巨大な長い尻尾を持つ持つ巨大な怪獣のミイラだったのだ。

 

「か、怪獣だ‼︎早く逃げるぞ‼︎」

「待て‼︎・・・既に死んでるから大丈夫だ‼︎・・・凄い物を見つけたな・・・兎に角戻ってGIRLSに通報しよう‼︎」

 

探検家達は怪獣のミイラを後ろから見ながらその場を後にしていく。そして洞窟を後にしていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

その2日後、東京某所で新たに確認された洞窟から怪獣のミイラが発見された事は当然、GIRLSにも伝わった。今は東京支部の講義室でトモミがいつものメンバーを集めて会議を行なっている。

 

「皆さん、ここに集まってもらったのは他でもない・・・東京のとある洞窟から見つかった怪獣のミイラについてです。」

「ああ、先日のニュースでやってた奴ですね・・・。古代の生物の生き残りが見つかったっていう・・・。」

「珍しいものですよね。怪獣のミイラが見つかったなんて〜。」

「うん、しかも全身、保存状態が綺麗なんて・・・。」

 

最近、スフィアザウルスやキングシルバゴンの襲来はあれどこの第一次大怪獣時代においてかつて怪獣が存在していたという裏付けを表す遺物が発見される事は珍しい。この場にいた全員がそのニュースを聞いて驚いた経験がある。モニターには怪獣のミイラが発見された洞窟があった地図が映し出されている。

 

「ゴモゴモとアギアギの言う通り、この時代において全身がある怪獣のミイラは怪獣の研究においてとても貴重なものになります。また、この怪獣のミイラを使った新たな兵器利用を目論む裏組織も出て来るかもしれないという事で私達GIRLSは怪獣のミイラの回収作戦を行う事になりました。」

「怪獣のミイラ回収・・・。あたし達で・・・。」

「ま、今、この星で怪獣によく携わっているのは私達GIRLSな以上、妥当な判断ね。」

「作戦は3日後となります。皆さん、作戦に向けて備えて下さいね。」

 

会議が終了してからトモミは講義室から出て廊下を歩いていた。すると1人の男性とすれ違う。トモミはその姿を見ると男性に挨拶を交わした。

 

「お疲れ様です、アサカゲ博士。」

「ええ、お疲れ様です。」

 

トモミが挨拶した人物の名はアサカゲ・ユウイチロウ。スフィア対策に当たって新たにGIRLS東京支部の開発課に配属された科学者である。

 

「GIRLSには慣れましたか?」

「ええ、女性が多いので少し心配でしたが多岐沢博士や他の職員、開発課の怪獣娘達のお陰で慣れましたよ。」

「それは良かったです。」

「もう少し、男性を増やしてくれても良さそうなものですけどね。」

「申し訳ありません・・・GIRLSは組織の都合上、どうしても女性が多くなってしまうんです・・・。」

 

アサカゲは溜息をついて、現実は厳しい事を察する。そして、今朝のニュースや今後の予定を思い出すと再び口を開いた。

 

「それより、例の怪獣のミイラ・・・遂に回収に当たるそうですね。」

「ええ、怪獣のミイラはかなり貴重ですからね。今の地球でGIRLSが1番怪獣という存在に携わっていますし、このミイラが怪獣娘にとって何か役に立つ事があるかもしれませんから。」

「私は少し心配ですよ。彼女達はまだ未成年も多い・・・本当に大丈夫なのですか?」

「確かに怪獣娘の皆さんは未成年が多いです。でも、年齢を感じさせない活躍を何度も遂げているんですよ。皆さんならきっと大丈夫です‼︎」

「だといいのですが・・・私はそろそろ失礼しても?」

「ええ、大丈夫ですよ〜。お時間ありがとうございました〜‼︎」

 

トモミが去っていくとアサカゲは1枚のカードを取り出した。そしてカードを暫く見つめていると再び懐にしまい、その場を後にして行った。

 

 

 

 

「てな訳で3日後、あたし、学校休むから‼︎」

「いきなりだな、おい・・・。」

 

会議が終わった後、ミクはカズマの店を訪れて先程まであったことを話していた。カズマはミクからお金を受け取ると彼女が頼んでいた胡麻煎餅を手渡す。

 

「ま、GIRLSの任務なら仕方ないな。先生もその辺は知ってるんだろ?」

「先生には明日話すよ‼︎」

「だったら大丈夫だろ。その間、授業のノートは取ってきてやるよ。ま、どうせミクには分からないだろうけどな。」

「う、うっさいな‼︎あたしだって頑張ってるんだ‼︎」

「悪い悪い。」

 

ミクは頬を膨らませながらカズマを睨むと拗ねた表情で胡麻煎餅を囓る。カズマはご立腹な表情を浮かべるミクの肩を優しく叩きながら謝ると今度は真剣な表情になって彼女と向き合う。

 

「ミク。」

「ん?」

「幾ら怪獣娘とはいえ古代生物の生き残りや怪獣のミイラがあるような未知の洞窟に挑むんだ。気を付けていけよ。」

「うん‼︎」

 

ミクは自身の安否を気遣うカズマの言葉を聞いて機嫌を良くすると満延の笑みで頷いた。

 

 

 

 

 

 

 

そして当日、遂にGIRLSによる洞窟に眠る怪獣のミイラの回収作戦が実行された。現場にはGIRLS東京支部に所属する怪獣娘達が既に到着している。

 

「今回もいつものメンバーだけ?」

「いえ、地底に潜るという事で助っ人をお呼びしていますよ〜。それではどうぞ〜‼︎」

 

ガッツ星人(ミコ)の言葉に答えたピグモンの言葉で大きな目玉のような模様を付けた大きな手の怪獣娘が姿を表す。その怪獣娘を見たザンドリアスとノイズラーは驚いた。

 

「あー‼︎」

「モゲドン‼︎」

「ヤッホー、ザンドリアスにノイズラー‼︎私も来ちゃった‼︎」

 

彼女こそザンドリアス達のバンドの臨時メンバーである地底怪獣の怪獣娘『モゲドン』である。彼女はカイジューソウルの性質上、穴を掘る力に長けていたため今回、ピグモンに助っ人として呼ばれたのだ。彼女が合流したところで作戦が説明される。

 

「まず、ゴモゴモとモゲモゲが穴を掘って洞窟まで繋がる道を作ります‼︎皆さんはその道から突入してください‼︎」

『了解‼︎』

「さてと・・・行きますか、モゲドンちゃん‼︎」

「OK、ゴモラ‼︎」

 

2人が先陣して穴を掘り進め始める。穴を掘る力に長けた2人が穴を掘り始めて数十分後、他のメンバーが突入する準備を整え、穴の中に潜っていく。

 

「それでは皆さん、突入準備はいいですか?」

『はい‼︎』

「それではミッションスタートです‼︎」

 

ピグモンの合図で次々と怪獣娘達が穴に突入していく。彼女達が穴に潜り続けて2時間程、怪獣娘達は洞窟に辿り着いた。次々と穴から怪獣娘が降りてくる。最後にミクラスが着地すると穴に突入したメンバーが全員揃う。

 

「よっしゃ!着いた‼︎」

「よし、1番最後のミクラスが揃ったところで少しだけ休憩しよう。出発は10分後だ。」

 

レッドキングの言葉で彼女達はその場に座り込む。そして10分後、怪獣娘達は立ち上がり、出発した。そして1時間程進むとあの探検家達が来た広い空間に辿り着く。彼女達はその広さに驚きを隠さずにいた。

 

「凄く・・・広い・・・。」

「見て見て‼︎色んな色のクリスタルが光ってる‼︎すっごく綺麗・・・。」

「地球にまだこんな世界が残っていたなんて・・・。」

「話では聞いていたけど・・・こうして見ると予想以上だね・・・。」

「何かここにいるといい曲が思い付きそう・・・。」

 

感激の声を上げるアギラ、ゴモラ、ガッツ星人(ミコ)、ミクラスの横でノイズラーは思わずギターを手に取り軽く鳴らした。その横でマガバッサーとマガジャッパは広い地底湖に目を向ける。

 

「見て、ジャッパ‼︎すっごく綺麗‼︎」

「うん、水が透き通ってる・・・。」

「何たって生きた三葉虫がいるくらいらしいからね。」

「ねえ、何か水中に沢山いるわよ‼︎」

 

ザンドリアスが指を指した先に皆か向かう。そこには数十cm程の大きさの三葉虫が10匹程這い回っている。その中でも1番浅瀬にいた個体を見つけたミクラスは思わず水に手を突っ込み、三葉虫を摘み上げた。

 

「ねえ、一匹捕まえたよ‼︎」

「お、おいミクラス‼︎頼むからこっちに持ってくんな‼︎」

「気味が悪いわ‼︎早く捨てなさい‼︎」

 

女子特有の節足動物に対する嫌悪感をレッドキングとエレキングが見せて後退る中、マガバッサーとゴモラが三葉虫に近付く。

 

「これが大昔に滅びた三葉虫・・・凄い‼︎本当に生きてるよ‼︎」

「この星にまだこんな秘境があったなんてね〜‼︎」

「皆、こっちに来て‼︎」

「生きたアンモナイトがいる‼︎」

 

アンモナイトとは古生代シルル紀末期から中生代白亜紀に掛けて生息していたカタツムリのような殻を纏った頭足類の仲間である。アギラとガッツ星人(ミコ)の言葉を聞いて恐竜と共に滅びた筈のアンモナイトがいる事に驚きを隠せないウインダムは思わず叫んだ。

 

「ええっ⁉︎アンモナイトってあのアンモナイトですか⁉︎確かあれは恐竜と共に絶滅した筈ですよ‼︎」

「ウインちゃん、本当なんだって‼︎」

 

ウインダムを筆頭に皆がアギラとガッツ星人の元に駆け寄るとそこには渦巻状の殻から無数の触手を出した姿の皆がよく知るアンモナイトが泳いでいた。ガッツ星人(マコ)か思わず水中に手を突っ込み、殻を掴むと持ち上げてその姿をよく見る。

 

「確かに・・・図鑑で見た姿にそっくり・・・ううん、そっくりなんてものじゃないわ・・・図鑑で見た姿そのものよ。」

「マジで凄え・・・太古に滅んだ筈の生物が生きてる・・・。」

「あっ‼︎見て‼︎他にもこんなに‼︎」

 

ゴモラが指差した先をその場の皆が確認する。するとそこには水底を這う無数の三葉虫の上で様々な種類の甲冑魚が泳ぎ回っていた。更にその甲冑魚や三葉虫を50cmから1mまでの様々な大きさのウミサソリが複数泳ぎ回り、三葉虫や甲冑魚を狩っている。そしてそこから少し目を離すと更に複数のアンモナイトが水中を漂っている姿が水面から確認出来た。大昔の生物が無数に渡って生息している事に怪獣娘達は唖然としていた。

 

「マジで・・・大昔に滅びた生物が・・・こんなに沢山・・・。」

「弟が持ってた恐竜図鑑で見た事がある生物が沢山だ・・・。ウミサソリや甲冑魚もいる・・・。」

「信じられない・・・この現代でこの生き物達が未だに生きていたなんて・・・。」

「見て‼︎何か大きいのがいる‼︎」

 

ガッツ星人(ミコ)が指差した方向では何か大きな生物が泳いでいた。その姿は2mくらいの大きさのワニのような姿だったがその体表は鱗ではなくむしろカエルなどの両生類のものに近い生物だった。その生物はアンモナイトに急接近すると途端に噛み付き、硬い殻を砕きながら中身を貪っていく。その姿に再び怪獣娘達は唖然としていた。

 

「あれ何?ワニ?」

「多分違うと思います・・・皮膚はカエルなどに近いし・・・多分両生類かもしれません。」

「おい、ウインダム、馬鹿な事言うな‼︎あんな凶暴そうな両生類なんて聞いた事ねえぞ‼︎」

「そうでもないかもと思うよ・・・。」

「ミクラスさん、何言ってんですか⁉︎」

「あたしの弟が持ってた恐竜図鑑で見たんだけどさ、大昔にはワニのような姿の両生類がいたらしいよ・・・今のあれ、図鑑で見たそれにそっくりだった・・・。」

「ええ、わたしも図鑑で見た事あります・・・エリオプスなど、大昔には2、3mくらいの大きさの様々な種類の両生類がいたらしいです・・・今のはその子孫かもしれません・・・。」

「に、2、3mくらいはあるワニのような両生類⁉︎」

「マジで・・・そんなのいたのかよ・・・。」

 

ウインダムの解説にザンドリアスとノイズラーは驚きを隠せない。他の怪獣娘も解説を聞いてウインダムに目線が向いていた。その時、水面が盛り上がり、水しぶきが上がるとワニのような大きな顎を開けて3mくらいの大きさの古代の両生類が彼女達を襲ってきた。

 

「⁉︎・・・何か来る‼︎」

「えっ・・・うわああああああああああ⁉︎」

 

ウインダムの解説に気を取られていた彼女達だが突然水しぶきを上げる音に気付いたノイズラーの声で大口を開けて向かってきた両生類に気付くと思わず飛び退いた。両生類は空を噛むがミクラス達を見ると再び大口を開いて噛みつこうと襲ってきた。

 

「なっ、襲ってきた⁉︎」

「この野郎・・・お前に食わせる物なんかねえよ‼︎代わりにこれでも食らいな‼︎」

 

レッドキングが頭に拳をぶつける。両生類は水中に吹っ飛ばされるとそのままいそいそと中に潜っていく。そして辺りは静寂に包まれた。

 

 

「いやぁ、まさかあんな生物までいるなんて・・・。」

「それにしても・・・どうして三葉虫やアンモナイトなどの生物があの地底湖で生きていたのでしょうか?」

「長い間、外界から閉ざされていたこの地底湖に閉じ込められていたから・・・現代まで生きていられたんじゃないかな?」

「成る程ねぇ・・・地底湖への暮らしに適応して進化しながら現代まで子孫を残して生きながらえていたって事ね・・・。その内、本格的な調査隊を寄越す必要がありそうだな。」

「うん、多分その時はまたGIRLSも協力する事になりそうだね・・・。」

 

彼女達は地底湖を後にして先に進む事にした。前進しながら先程の地底湖の生物について語り合っている。しかし、そんな中、1番のお喋りなゴモラは何故か押し黙っていた。そんなゴモラの様子が気になったアギラはゴモラに問い掛ける。

 

「ゴモたん、どうしたの?さっきから黙り込んで。」

「へっ?ああ、いやね・・・何かこの洞窟に入った時からどうも胸騒ぎがするんだよ。しかも奥に進むにつれて胸騒ぎが大きくなってくるんだ・・・まるでわたしのカイジューソウルが疼いているみたい・・・。」

「そうなの?それって一体・・・うぶ⁉︎」

 

突然前を進んでいたガッツ星人(ミコ)が立ち止まった。アギラは突然立ち止まった彼女に文句を言う。

 

「ちょっとガッツ〜、急に立ち止まらないでよ〜‼︎」

「御免御免・・・でもさ、話している間に着いたみたいだよ。」

「着いたって?」

 

ガッツ星人(ミコ)が指を刺すと目の前には大きな40m程の大きさの巨大なミイラが横たわっていた。どうやら雑談をしている間に彼女達は怪獣のミイラの元まで辿り着いたらしい。怪獣娘達は目の前のミイラを見回っていた。

 

「凄い・・・長くて太い尻尾・・・。」

「生きてた頃は強靭な怪獣だったんだろうね・・・。」

「皆さん、こっちに来て下さい‼︎」

 

頭の付近を調べていたマガコンビが何かを発見したのかマガジャッパが皆を呼ぶ。彼女達はマガコンビの元にやってくると代表してエレキングが訊ねた。

 

「貴方達、何を見つけたの?」

「このミイラ・・・一体何のミイラか分かりました‼︎」

「この頭を見て下さい‼︎」

 

マガバッサーが指差した先には三日月状の角を備えた頭に鼻先に一本角がある顔が確認出来た。それを見たアギラとゴモラは恐る恐る訊ねる。

 

「ち、ちょっとその顔って・・・。」

「ま、まさかわたしの・・・。」

「はい、この頭の角から見てこの怪獣は・・・古代怪獣ゴモラのミイラです‼︎」

 

マガジャッパの言う通り、このミイラの正体は黒田ミカヅキことゴモラの元の怪獣である古代怪獣『ゴモラ』のものだったのだ。ミイラとはいえ初めて見た本物のゴモラ(本物)にゴモラ(怪獣娘)は感嘆とした表情でミイラを眺める。

 

「これがわたしの・・・カイジューソウルの・・・ゴモラ・・・本物見るのは初めてやあ・・・。」

「それは誰も同じだと思うよ・・・。それにしてもまさかミイラの正体が本物のゴモラだったなんて・・・。」

「ゴモたんのカイジューソウルが疼く訳だね・・・それよりどうする?この人数じゃ運び切れないよ。」

「地上に応援を頼もう‼︎俺達が入ってきたところからなら連絡が出来る筈だ。」

 

 

 

 

レッドキングからの要請で到着した応援が洞窟に潜り、漸くゴモラのミイラを回収する事に成功した。今はゴモラのミイラはベースキャンプの元で保管されている。

 

「いやぁ〜、大変だったぁぁ・・・。」

「皆さんお疲れ様です。」

「大勢の応援が無きゃ絶対に成功出来なかったよ〜。」

 

任務を終えて変身を解いた彼女達は皆、椅子に座り込みながら横たわっている。2万tもあるゴモラを運ぶのは相当大変だったらしい。トモミがお盆に冷えたジュースを注いだコップを配っていく。

 

「皆さん、お疲れ様でした。この後は食事にしましょう。沢山用意しましたから。」

「やった〜‼︎あたし、お腹空いてたんだ〜‼︎」

 

そして数十分後、彼女達は夕飯にありついていた。夕食のカレーを食べながら彼女達はゴモラのミイラに視線を向けている。

 

「本物のゴモラを見ながら夕飯を食べる日が来るなんて思ってもみなかったよ。」

「本当だよね。それにしても本当に大きい・・・。」

「しかもパワフルな感じがする・・・ゴモがパワーに優れるのも分かるよ。」

「えへへ〜。それほどでもぉ〜。」

 

彼女達が雑談話をしていると突然雷が鳴り響いた。突然の雷鳴にサチコが驚く。

 

「うわぁ⁉︎何何何⁉︎」

「落ち着けよ、ただの雷だろ。」

「それにしても雲が立ち込めてますね・・・これは一雨来そうです・・・。」

「一旦、本部というか・・・キャンピングカーに戻らない?ご飯はそこで食べてもいいでしょ?」

「そうですね、一旦移動しますか。」

 

彼女達はゴモラのミイラにブルーシートを被せてキャンピングカーに戻る。そして今夜一晩、強風と大雨が発生し、彼女達はそのままキャンピングカーで寝る事になった。しかし、強風は思ったより激しくゴモラを覆っていたブルーシートはやがて剥がれてしまう。そしてミイラに大量の雨水が降り注いだ。

 

 

「お、おいこれって・・・。」

「今日の夜、強風でブルーシートが飛ばされたようですね・・・。」

「じゃあこれって雨がミイラに降り注いだせいか・・・。」

「恐らく・・・。」

 

翌朝、彼女達はゴモラのミイラを確認して唖然としていた。干からびたミイラが何故か元のゴモラの体格まで膨らんでいたのである。

 

「ねぇ、ゴモラのミイラ・・・何か膨らんでない・・・。」

「うん・・・。膨らんでるね・・・。」

「何か・・・過去にゴモラの記録の中で雨で復活した事例が無かったっけ?」

「ああ、アメリカで復活したゴモラの亜種の事ね。でも、これはジョンスン島にいた方だし・・・大丈夫だと思うけど・・・。」

「だったら・・・大丈夫だね‼︎」

「グルル・・・。」

 

ミク、アキ、ミカヅキが話し合っていると唸り声が聞こえてくる。思わず彼女達は周りを見渡した。

 

「ね、ねぇ、今何か唸り声がしなかった?」

「う、うん、確かに聞こえた・・・。」

「耳がいいアタシにも聞こえた・・・間違いないぜ。」

「「ま、まさか・・・。」」

 

ミサオの声を聞いてヨウとユカが思わずゴモラには目を向ける。するとゴモラの目が開き、立ち上がりだした。その光景に彼女達は驚きながら慌て始める。

 

「お、おい‼︎目が開いたぞ‼︎」

「これって・・・まさか・・・。」

「うわああああああ‼︎立ち上がりだしたぁぁぁ‼︎」

「ギャアオオオオオオオォォォ‼︎」

『うわああああああああああああああ‼︎』

 

完全に立ち上がったゴモラは天に向かって雄叫びを上げる。天に雄叫びを上げるその姿こそ、古代怪獣『ゴモラ』が現代に復活した瞬間だった。




ゴモラのミイラを運ぶシーンが省略されたのには理由があります。本格的に連載するとなった場合、ミイラを運ぶ場面で様々な新キャラが加わる予定なのでネタバレになるからです。
また本格連載版では洞窟に生息している古生物が増えます。私自身、恐竜などの古生物が好きなのでその趣味が全開になる予定です。
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