怪獣娘×令和ウルトラマン クロスオーバーユニバース   作:特撮恐竜

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皆さん、お待たせして申し訳ありません。
少しばかり体調を崩していました。
少しずつ投稿していこうと思いますのでどうかよろしくお願いします。


消失海域Xの謎(後編)

トモミから連絡を受けたGIRLS東京支部に所属する怪獣娘達は講義室に集まっていた。講義室にいたのはアキ、ミク、レイカに加えボーイッシュなヘアスタイルに茶髪のゴモラこと『黒田ミカヅキ』、長いピンクの長髪に眼鏡を掛けたエレキングこと『湖上ラン』、ピンクの短いツインテールのザンドリアスこと『道理サチコ』、長いロールのツインテールヘアーの筋肉質なレッドキングこと『歌川ベニオ』、水色の長い髪のガッツ星人こと『印南ミコ』に彼女と瓜二つの顔の紺色の髪のミコと同じくガッツ星人こと『印南マコ』、グレーのロングヘアーの欧米人のキングジョーこと『クララ・ソーン』、髪にメッシュが入ったボーイッシュなヘアーのノイズラーこと『音無ミサオ』癖毛の青いロングヘアーのマガバッサーこと『風巻ヨウ』、青いボブカットのマガジャッパこと『竜波ユカ』ら東京支部において主力となる怪獣娘達が揃っていた。そして壇上にはトモミが立っている。そんな中、このメンバーにアキの幼馴染であり、GIRLSにスカウトされた身であるジュンもこの場に居合わせていた。

当然、ジュンを知らないメンバーはその存在に疑問を抱く。

 

「え?誰?知らない男子がいるんだけど・・・。」

「あの〜、アギちゃん、アギちゃんの隣にいる彼は一体何処の誰かな?」

「あっ、ゴモたん‼︎ここにいるのはボクの幼馴染のジュンだよ。」

「はじめまして‼︎ピグモンさんからGIRLSへのスカウトを受けたヒルマ・ジュンです‼︎よろしくお願いします‼︎」

 

ジュンの言葉を聞いたベニオの頭の中にトモミの話を思い出して納得したように拳を叩く。

 

「ピグモンからスカウト・・・・・・ああ‼︎バザンガが現れた池袋でミクラスとウインダムの救助を手伝った高校生か⁉︎そうか君が・・・。俺はレッドキング‼︎よろしくな、ジュン‼︎」

「ああ‼︎貴方があの大怪獣ファイター初代チャンピオンのレッドキングさんなんですね!よろしくお願いします‼︎」

「お、知ってくれて光栄だ!よろしくな‼︎」

 

ジュンはベニオと硬く握手を結ぶ。それを見てアキは思わず少し面白くなさそうな表情になる。しかし、そんな彼女に構う事なくトモミが口を開いた。

 

「はいはい、お話はそこまでです。ジュンさんとの個人的な挨拶はこの後にして下さいね。」

「わ、悪い・・・ピグモン。」

「ジュンさん、わざわざお越し頂きありがとうございます。怪獣が出現したかもしれないというこの状況でここに来てくれたと言うことは・・・。」

 

トモミの声を聞いたジュンは彼女に向き合うと一旦心を整える。そして決意を口に出した。

 

「はい、俺をGIRLSに仮入隊させて下さい‼︎仮に怪獣が現れたなら、かなりの大ごとになる筈です‼︎俺に出来る事で少しでも多くの人を救えるならばやれるだけの事はやりたいです‼︎だから・・・俺を加えて下さい‼︎」

「・・・分かりました‼︎わたし達に力を貸して下さい‼︎」

「はい‼︎」

 

ジュンがトモミに認められたところで早速本題に入る。モニターには地図と船の写真が映し出された。

 

「皆さん、実は先日より東京湾から出港したこの船達と連絡が途絶え、船が帰ってこなくなる事態が続いています。そしてこの船が消える原因は怪獣の仕業である可能性が極めて高い事が分かりました。」

「ええっ⁉︎怪獣の仕業⁉︎」

「な、何か証拠はあるの⁉︎」

「勿論あります。こちらは消息を絶った船の中で最後に通信が出来た船からの音声です。こちらを聞いて下さい。」

 

ミクとミカヅキの疑問に答えるべく、トモミはパソコンを操作する。すると録音された音声が聞こえてきた。

 

『こちらグロリアス号、灯台が見えたからそろそろ船を着ける。迎える準備を始めてくれ。』

『了解だ。・・・・・・・・・おい、今何処にいる?そちらの船が見えないぞ。』

『えっ⁉︎そんな訳ないだろ。確かに、灯台の灯りが見えていて、そっちに向かって進んでるんだ。俺達の船が見えない訳ないだろ。』

『だがこちらからは確認出来ない。そもそもそっちが見た灯りはどんな灯りなんだ。』

『赤い灯りが見えるが・・・。』

『赤い灯り・・・・・・ちょっと待て‼︎ここの灯台の灯りの色は緑色だぞ‼︎』

『えっ⁉︎じゃあ・・・この光は・・・・・・う、嘘だろ⁉︎灯りが動いた‼︎しかも・・・灯りの下に何かいる‼︎』

『今すぐそこから引き返せ‼︎早く‼︎』

『だ、駄目だ・・・船が引き寄せられて・・・。』

『ギャオオオオオオオ‼︎』

『た、助けてくれ‼︎大きな口の化け物が・・・・・・』

『どうした⁉︎グロリアス号、応答してくれ‼︎グロリアス号‼︎』

 

そして消えた船の名を何度も呼び掛ける声が続いて録音された音声が終了する。音声が終わると再びトモミが口を開いた。

 

「これが数少ない消えた船との最後の通信が録音された音声です。お分かり頂けましたか?」

「ええ、道理で私達GIRLSに出動要請が来る訳ね。」

「大きな口の化け物に・・・さっき聞こえた何かの鳴き声・・・やっぱり怪獣の仕業である可能性が高そうだね。」

「その通りです。先日から起こる船の消失事件に怪獣が絡んでいると考えた政府はGIRLSに出動要請を出しました。よってこれより事件の調査に向かいます。GIRLS出動です‼︎」

『了解‼︎』

 

全員が席から立ち上がって部屋を出て行く中、トモミはジュンに向かって行く。そしてアキと一緒に部屋を出ようとした彼を呼び止めた。

 

「ジュンさん、貴方はアギアギと行動して下さい。貴方はまだ一般人のままも同然ですからね。」

「わ、分かりました・・・。」

「アギアギ、ジュンさんをよろしくお願いします。」

「大丈夫ですよ、ジュンとは幼馴染ですから。」

 

アキはトモミに向き合って頷く。そしてジュンもアキと一緒に部屋を出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、ハングラーは満腹状態なため、海底でその身を沈めながら体を休めていた。そんな中、ハングラーは自身に近付いてくる無数の気配に気付き、目を開く。じっと前を見つめているとハングラーの視線にこちらに近付いてくる何かのシルエットが見えた。それは段々とハングラーに近付いてきてその姿を露わにしていく。それは幾つもの潜水艦だった。ハングラーに向かって行く幾つもの潜水艦は武装されており、いつでもハングラーに向かって攻撃出来る準備が整っている。そして潜水艦隊の中で先陣を切っていた艦体から魚雷が2発放たれる。魚雷が2発とも命中するとハングラーの体に水中の中で爆発が生じた。

 

「ギャオオオオオオオオオ‼︎」

 

ハングラーは折角ゆっくりと休んでいたところで潜水艦からの魚雷が直撃した事による衝撃と熱さを感じた事により、怒りを露わにする。ハングラーが上げた叫びを悲鳴だと思った潜水艦は次々とそれぞれの艦体から魚雷を放って行く。そして連続で自身に襲いくる魚雷な衝撃と連続で浴びた事による痛みでダメージを受けた。ハングラーは目の前の潜水艦隊に怒りを感じると、こちらに向かってくる潜水艦隊に対して迎え撃つように水中の中を飛び出した。

 

「ギャオオオオオオオオオオオオオオオ‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

ハングラーが何処かの潜水艦隊からの攻撃を受けている間にGIRLSは港に辿り着き、GIRLSが所有する2隻の船に調査に向かうメンバーを乗せて目的の海域に向けて出発していた。ジュンが船から海を眺めていると隣にミクラスとウインダムが座ってくる。

 

「隣、いい?」

「私も大丈夫ですか?」

「ん?ああ。」

 

ジュンが2人に頷くと2人はジュンを挟んで隣に座る。そして最初にミクラスが口を開いた。

 

「本当にあたし達と一緒に来てくれたんだね。」

「ん・・・まあな・・・俺に出来る事は限られると思うけど・・・。」

「そんな事ありません‼︎一緒に来てくれて心強いですよ。決してお世辞じゃなく、私達とご一緒してくれる事がありがたいです‼︎」

「そっか・・・。」

 

ジュンは2人の言葉に何処となく嬉しくなる。するとそこにゴモラがやってきた。

 

「やっほー‼︎ミクちゃんにダム子にアギちゃんの幼馴染君‼︎」

「ゴモたん‼︎」

「大怪獣ファイターの・・・ゴモラさん⁉︎どうしたんです?」

「いや〜、わたしも君の事がちょっと気になっちゃってね〜。」

 

ゴモラはジュンの前に回り込むとしゃがんでジュンに視線を合わせる。そして彼女はジュンに向き合うと口を開き出した。

 

「聞いたよ〜。バザンガの現れた現場にいて・・・ミクちゃんとダム子の救出手伝ったって。」

「ええ。」

「わたしからもお礼を言わせて。あの日、2人の事を助けてくれて何であの日そんな事したのかな?あ、別に怒ってる訳じゃないよ。ただ、あの時はバザンガが暴れて危険な状況だったじゃない?何でそんな状況で迷わずに危険な場所に飛び込んで誰かを助けようとしたの?」

 

ジュンはゴモラの言葉を聞くと少し彼女から顔を逸らして床に視線を向ける。その表情からは何処か悲しげな様子が見て取れたためゴモラは慌て出す。

 

「あ、あれ⁉︎わたし、何かマズい事聞いちゃった?」

「いや、大丈夫です。・・・ただ・・・3年前を思い出して・・・。」

「3年前?」

「3年前、両親の昔からの友人が働いている研究所に遊びに行って・・・その研究所で大事故が起きて・・・・・・多くの人が亡くなったんです・・・。」

「え⁉︎・・・そう・・・なの・・・?」

 

突然ジュンの口から語られた話にゴモラだけでなく隣にいたミクラスとウインダムも絶句する。そんな彼女達の前でジュンは語り続けた。

 

「あの時、俺は何も出来なかった・・・。両親は中学生なんだから仕方ない・・・子供なんだから仕方ないって励ましてくれましたけど・・・それでも・・・‼︎俺が少しでも・・・勇気を出していれば・・・助けられた人がいたかもしれない・・・俺は今でもそう思ってしまうんです。」

「ジュンさん・・・。」

「だから俺はあの時、バザンガが暴れているあの場所に飛び出したし、今回もこうやって皆さんに付いてきたんです。今度こそ・・・少しでも多くの人を助けられるように‼︎」

 

ジュンの決意にゴモラだけでなくミクラス、ウインダムも言葉が出なくなっていた。暫く沈黙が続く中、ゴモラが口を開く。

 

「そういう事だったんだね・・・君にも色々と事情があって・・・その経験を基に行動してるんだ。・・・ありがと、話してくれて。少し安心した。」

「何がですか?」

「君がスリルやロマンを求めて考え無しに行動してる訳じゃないって事。君は誰かを助けるために今回のようにわたし達に付いてきたんだね。」

 

ゴモラはジュンに背を向けて前を見つめる。そして再び振り返ってジュンに向かって口を開いた。

 

「約束して。あんまり無茶な事はしないで・・・自分の命を大切にするんだよ。」

「・・・分かりました。」

「ジュン‼︎」

 

その時、アギラがこちらに顔を出してきた。何処となく彼女の表情は不機嫌になっている。

 

「そろそろ船が消える海域に到着するから準備して。」

「ん・・・ああ、分かった。」

 

ジュンはアギラに付いていく。横で頰を膨らませるアギラにジュンは何かを感じて疑問を投げた。

 

「アキ、お前怒ってないか?」

「・・・別に。」

「いや、どう考えても怒ってるだろお前・・・俺何かしたか?」

「そんな事ないよ。ただ・・・ゴモたんやミクちゃん達可愛い子に囲まれて何話してたんだろうな〜って・・・。」

「別に大した事は話してねえよ。何故危険な状況になっていた池袋でミクラスさん達の救出に参加したのか問われただけだ。」

「・・・それだけ・・・。」

「それだけだよ。後は3年前の事を少し・・・かな。」

「3年前って・・・あの事故の⁉︎話す気になったの⁉︎」

「仕方ねえだろ、話さねえと納得させられなかったかもしれないし・・・それに・・・いつまでも引き摺ってられないだろ・・・。」

 

ジュンはそう言い残すとアギラに背を向けて準備に取り掛かる。アギラはそんなジュンの背中を見て思わず呟いた。

 

「自分が1番引き摺ってる癖に・・・。」

 

 

 

 

 

数十分後、ソナーや水中カメラなどの調査の準備が完了する。ウインダムが海に沈めた水中カメラを操縦する中、アギラとジュンは彼女が操る水中カメラの映像を確認している。

 

「・・・・・・何も写らないな。」

「そう簡単には写らないよ。」

 

ジュンが映像から目を離して海に目を向ける。その時、レッドキングのソウルライザーに連絡が入った。

 

「こちらレッドキング。ピグモンか?怪獣らしい奴は確認でき」

『それより大変です‼︎先程GGFが私達GIRLSに黙って海中に潜む怪獣に攻撃を仕掛けたそうです‼︎』

「はあ⁉︎どういう事だよ⁉︎ていうかGGFって何だよ⁉︎」

『・・・・・・実は国連の間で秘密裏に再び本物の怪獣が現れた時に備えて怪獣を倒す為に秘密裏に地球防衛軍が結成されていたそうです・・・その存在は私達GIRLSにすら存在を知らされていませんでした・・・。』

「本物の怪獣が現れた今・・・本格的に動き出したって訳か。それでそのGGFとやらはどうなったんだ?」

『それが・・・複数の潜水艦隊が怪獣に攻撃を仕掛けた結果・・・全て撃沈したそうです・・・。』

「何だよそれ⁉︎役に立たねえな地球防衛軍‼︎」

『けど、お陰で怪獣が確実にいる事が判明しました。艦体から怪獣の特徴に関する情報も届いています。情報によれば怪獣はアンコウのような姿をしていたそうです。』

「アンコウのような姿の怪獣ねえ・・・。」

 

レッドキングのピグモンの通信を聞いてゴモラは思わずソウルライザーを操作する。すると彼女のソウルライザーの画面にアンコウを思わせる2種類の怪獣が写る。

 

「アンコウにそっくりな怪獣といえば・・・ハングラーかアンゴーラスのどちらかと思うけど・・・。」

「あるいはアンコウにそっくりな新種の怪獣の可能性もありそうですね・・・。」

「その答え、すぐに分かりそうですよ。」

 

ゴモラとウインダムは思わず声を上げたジュンの方向を向く。するとジュンの見ているソナーに怪獣と思われる巨大な生物の反応が出ていた。それは真っ直ぐ船に近付いてくる。

 

「嘘・・・ソナーに反応が・・・。」

「こっちに近づいてませんか?」

「皆‼︎すぐに退避するわよ‼︎」

 

隣のもう一隻の船から顔を出したエレキングの声で全員が手摺りなど近くにあるものに捕まり、そこから離脱する準備に入る。すると海面が盛り上がってきた。

 

「ねえ、何か出てくるよ‼︎」

「皆、捕まってろ‼︎」

 

レッドキングの声と同時に船が発進する。その時、海面からハングラーが飛び出してくる。思わず、エレキングが乗る船に同乗していた小さな羽にセーラー服のような獣殻に身を包んだサチコが変身したザンドリアスが思わず叫ぶ。

 

「出たああああああああああああああ‼︎怪獣だああああああああああああああ‼︎」

「しっかり捕まってろ‼︎」

 

2隻の船は海面から飛び出してきた怪獣から逃れるべく全力で運転し始める。思わずジュンが後ろを確認するとこちらに向かって泳いでくるハングラーが見えた。

 

「あのアンコウ怪獣、追い掛けてくるぞ‼︎」

「えっ⁉︎・・・本当だ・・・こっちに近づいて来てる・・・。もっと急いで‼︎」

「怪獣の判別、完了したよ‼︎あれは円盤生物ハングラーだって‼︎」

「ハングラー・・・そうか全てが分かりました‼︎ハングラーは頭のアンテナで灯台の灯に擬態して船を食べてたんです‼︎」

「て事は船の失踪事件も・・・あの怪獣の仕業って事じゃん‼︎」

「GIRLSに連絡しないとな・・・こちらレッドキング‼︎」

 

全てが読めたレッドキングはソウルライザーでGIRLS東京支部に通信を掛ける。ピグモンが通信に出るとレッドキングはこれまでの経緯を説明する。

 

「・・・てな訳だ‼︎」

『成る程・・・やはり本物の怪獣の仕業だったのですね・・・。でも、この前のバザンガといい、何故今になって怪獣が・・・?』

「マズい‼︎追い付かれる‼︎」

 

ミクラスの声でレッドキングが後ろを向くとハングラーは既に彼女達が乗る船のすぐ後ろまで来ていた。思わず彼女達が身構えるもハングラーは2隻の船に目もくれずに通り過ぎていく。

 

「船を追い越した・・・何で・・・。」

「ま、まさか海中でゆっくりしてたところを潜水艦に攻撃されたからでは・・・。」

「この先は・・・港だぞ‼︎急がなきゃ‼︎」

 

2隻の船は全力でハングラーを追い掛けるもののハングラーが泳ぐ速さは彼女達の想像以上だった。ハングラーは2隻の船をぐんぐんと引き離し、港に辿り着いた。

 

「ギャオオオオオオオオオオオオオ‼︎」

「うわああああああああああああああああ⁉︎」

「か、怪獣だあああああああ‼︎」

「・・・もう駄目だぁ・・・お終いだぁぁぁ・・・。」

「あ、足を挫いて・・・いや・・・いや・・・いやああああああああ‼︎」

 

 

ハングラーは大口を開けて乗っていた人間ごと停泊していた船を口に吸い込んでいく。そして何隻かの船がハングラーの胃の中に消えていった。

 

「ギャオオオオオオオオオオオオオ‼︎」

 

咆哮を上げながらハングラーは陸に上陸する。すると何処からともなくミサイルが飛んできた。ハングラーの体に着弾し爆発するとハングラーはその衝撃と熱さに怒りを覚える。するとこちらに向かってGGFと描かれた戦闘機が飛んできた。ハングラーは大口を上げながら手足を収納して空に飛び上がる。そしてその大口の中に戦闘機が飲み込まれていった。

一方でやっと港に辿り着いたGIRLSは船から降りるとすぐさま市民の避難誘導を開始する。ジュンはアギラと一緒に避難誘導に回っていた。

 

「皆さん、GIRLSです‼︎ここは危険です‼︎早く逃げて下さい‼︎」

「慌てないで下さい‼︎慌てないで、案内の者の誘導に従って下さい‼︎」

 

2人が避難誘導している最中、ジュンとアギラの後ろにハングラーが着地して来た。ハングラーは再び足を出して街を歩き始める。思わず2人が後ろを振り向くと、その大きな口から炎が放たれ、並び立つ小屋が爆発しながら燃やされていく。

 

「やべえ・・・思ったより被害状況が酷えな・・・。」

「あっ‼︎あの人‼︎」

「え・・・ええっ⁉︎」

 

アギラはハングラーに向かって銛を構えながら走っていく壮年の男性を見つける。ジュンもその姿に気付き、2人は思わず頭を抱え出した。

 

「あの人・・・何であんな事・・・。」

「早く助けに行こう‼︎」

 

アギラの声にジュンが頷くと2人は男性に向かって駆け出していく。そして必死に男性を制止した。

 

「ちょっとお爺さん‼︎ここは危険ですって‼︎」

「すぐに逃げて下さい‼︎」

「離せ坊主共‼︎長年一緒にやって来た仲間がアイツに喰われたんだ‼︎仇をとらねえと気が済まねえ‼︎」

「いや、銛じゃ無理ですって‼︎多分怪獣の皮膚に掠りもしないですから‼︎」

 

2人が抑えるもそれでもハングラーに突撃せんと男性は暴れ出す。その時ハングラーが吐いた炎が怪獣が暴れた影響で燃料タンクから漏れ出た燃料に引火する。その瞬間、大爆発が起こり、その衝撃で3人は吹っ飛ばされた。

 

「「「うわああああああああああああああ⁉︎」」」

 

3人は地面に思い切り投げ出される。最初にジュンが咳き込みながら立ち上がる。

 

「ゲホゲホ・・・お爺さん‼︎アキ‼︎何処だ‼︎」

「じゅ・・・ジュン・・・。」

 

ジュンは声が聞こえた方に目を向ける。そこには男性を守るように覆い被さるアギラの姿があった。その背中の獣殻は何処となく焦げていた。

 

「アキ‼︎大丈夫か⁉︎」

「う・・・うん。それよりこの人を連れて安全な場所に逃げて・・・。」

「馬鹿言うな‼︎お前も一緒だろ‼︎」

 

ジュンはアギラと男性を肩に抱えるとその場からすぐに離れる。炎が立ち込めておらず、比較的安全な場所を見つけるとアギラはすぐに崩れ落ちる。

 

「お、おいアキ‼︎大丈夫か⁉︎」

「御免・・・無茶しすぎたみたい・・・。」

「ここで待っててくれ。すぐに助けを呼んでくる‼︎」

 

ジュンは物陰に2人を置いていく。アギラはジュンの言葉に頷くと気を失う。ジュンは窓から見えた街を破壊しながら暴れるハングラーに目を向けて拳を握り締める。その時、彼のズボンのポケットが光り出した。

 

「熱⁉︎熱熱熱っ⁉︎何だ何だ・・・。」

 

その時、熱さを感じたジュンは思わずズボンのポケットからブレーザーストーンを取り出す。ブレーザーストーンはまるで自身を使えと言わんばかりに点滅を繰り返していた。その時、ジュンの左腕にブレーザーブレスが装着される。

 

「・・・やっぱりあれは夢じゃなかった・・・俺は本当にウルトラマンになったんだ・・・よし‼︎」

 

ジュンはブレーザーストーンをブレーザーブレスにセットする。しかし、青ライン部分のボタンを押す事を忘れていたジュンは数秒経ってもブレーザーに変身する事は無かった。

 

「え?・・・あれ・・・あっ‼︎このボタンか⁉︎」

 

ジュンはボタンに気がつくとそれを押す。そしてジュンの体はブレスから出た光に包み込まれた。そして光の中から左腕を上げながらウルトラマンブレーザーが飛び出す。

 

「ルロオオオオオオオオオオイ‼︎」

「ギャオオオオオオオ‼︎」

 

ブレーザーは地面に着地すると前回、バザンガと戦った時同様にハングラーを確認してから、祈るようなポーズを取る。その姿を見たミクラスとウインダムは思わずブレーザーに向かって指を刺す。

 

「う、ウインちゃん‼︎あれって‼︎」

「この前の・・・ウルトラマン‼︎」

 

ハングラーの方もブレーザーを見て敵だと確信すると二本足で立ち上がりながらブレーザーに向かっていく。ブレーザーはそのままハングラーのお腹に膝蹴りをかます。

 

「ギャオオオオオオオオオ‼︎」

 

ブレーザーの膝蹴りをまともに腹に受けたハングラーは悲鳴を上げながら四足歩行に戻るとそのままブレーザーに突進する。ブレーザーは今度はハングラーの頭に肘打ちを放とうとした。

するとハングラーは大きな口を開けてブレーザーの腕に噛み付いた。鋭い歯と思った以上に強いハングラーの噛む力に今度はブレーザーが悲鳴を上げる。

 

「ルロオオオオオオオオオオオオイ⁉︎」

 

ハングラーは噛み付いたまま、ブレーザーを振り回す。ブレーザーは何とか振り解こうとするもハングラーの顎の強さに苦戦を強いられる。ハングラーは何度かブレーザーを振り回すとそのままブレーザーを放り飛ばす。そしてブレーザーが地面に倒れた事を確認すると大きくジャンプしてボディプレスを放つ。ブレーザーはハングラーに押し潰されて再び悲鳴を上げた。

 

「ルロオオオオオオオオイ‼︎」

 

ブレーザーは再びハングラーのお腹に膝蹴りを叩き込む。腹への一撃で怯んだハングラーは思わず押し潰す力を緩める。その隙をついてブレーザーが脱出するとハングラーの頭に強力な蹴りが放たれる。頭に蹴りを受けて怯んだハングラーは思わず後退するとブレーザーが頭の触覚を掴んで逃げられないようにする。そして頭の触覚を掴んだまま、顎に何度も膝蹴りを放ち、ハングラーの頭をくらませた。ハングラーが弱った隙にその触覚を強く引っ張り出す。頭の触覚から感じる痛さにハングラーも悲鳴を上げ始めた。

 

「ギャオオオオオ・・・‼︎」

「ルロオオオオオオイ‼︎」

 

そしてブレーザーが力を込めるとハングラーの頭の触覚を引きちぎる。頭に感じた激しい痛みにハングラーは悲鳴を上げながら悶絶し出す。

 

「ギャオオオオオオオオオ‼︎ギャオオオオオオオオオオオオオオオ‼︎」

 

苦しみのたうちまうハングラーを見てブレーザーは掌からスパイラルバレードを形成する。光の槍を見たハングラーは嫌な予感を感じて海に飛び込む。ハングラーが海に逃げるとブレーザーはスパイラルバレードを操作する。すると釣り糸のようなものが形成され、スパイラルバレードは釣竿のような形状になった。

 

「ええっ⁉︎釣竿になった⁉︎」

「まさか・・・奴を釣り上げるつもりじゃねえだろうな・・・。」

 

ゴモラとレッドキングの言葉通り、ブレーザーは釣竿となったスパイラルバレードを海に放つ。釣糸の先がハングラーに食らいつくとブレーザーはそのまま怪獣を引き揚げ始める。

 

「ルロオオオオオオ・・・‼︎」

「ギャオオオオオ・・・‼︎」

 

ハングラーは海面から顔を出しながらも必死に抵抗する。ブレーザーは抵抗するハングラーに対して一気に力を入れて釣り上げる。ハングラーは釣竿に釣られて空中にその姿を現す。

 

「怪獣一本釣り・・・お見事‼︎」

 

ゴモラが称賛する中、ブレーザーはスパイラルバレードを通常の光の槍に変化させる。そしてそれをハングラーに投下した。ハングラーの体を光の槍が貫き、熱でアンコウのような体が焼き焦げる。そのまま串焼きになったハングラーは大爆発を起こした。怪獣との戦いを終えたブレーザーはそのまま何処かへ飛び立っていった。

 

 

 

 

ハングラーとの戦いが終わって2日後、すっかり回復したアキはGIRLSの仲間と一緒に講義室に集まっていた。既に壇上にはトモミが立っている。

 

「それでは本日よりGIRLSの仲間となる新たなメンバーを紹介します。それではどうぞ。」

 

トモミに促され、壇上にジュンがやってきた。その姿にアキは笑みを見せる。あの後、変身を解いたジュンが2人を抱えてミクラス達の元に連れてきた。その結果、彼女と彼女と一緒にいだ男性は無事に救出されたのだ。ジュンはその功績を認められ、GIRLSの一員となる許可を得る事が出来たのだ。

 

「俺に出来る範囲で出来る事をやって・・・少しでも多くの命を救えるように頑張りますのでどうかよろしくお願いします‼︎」

「ジュン・・・本当にGIRLSに入ったんだ。」

「アキ‼︎・・・ああ、これからGIRLSでもよろしく‼︎」

「うん‼︎ジュン、国際怪獣救助指導組織『GIRLS』にようこそ‼︎」

 

アキの笑みにジュンも思わず笑みを浮かべる。そして2人は暫く笑い合っていた。




次回予告
「新たなエネルギー源『液化Tテリウム』の工場が次々と襲撃される事件が発生する。GIRLSに本格的に入隊したジュンはアギラのチームメイトであり親友であるミクラス、ウインダムと共に調査に乗り出す。調査の先で3人が目にした物とは!次回‼︎

怪獣娘×ウルトラマンブレーザー


新型エネルギーを守れ‼︎


強固な鎧を持つ蟲が未来の可能性を貪り食う。」
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