怪獣娘×令和ウルトラマン クロスオーバーユニバース   作:特撮恐竜

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何とか年内に間に合いました・・・。年を明ける前で尚且つ放送終了前にプロトタイプを全て投稿出来て良かった・・・。


新型エネルギーを守れ‼︎(後編)

ジュンはウインダム、ミクラスと共に東京にあるティーテリウムの工場に来て工場長から話を聞いていた。工場長は3人にタブレットに写る怪獣に襲撃された工場を見せている。

 

「見てくれ、GIRLS諸君‼︎これが九州、これが大阪・・・どれも大規模な被害を受けている‼︎」

「うわぁ・・・かなり破壊されてますね・・・・・・。」

「この怪獣はどうやって神出鬼没に日本の各地に姿を見せているんでしょうか?」

「空を飛んでいるとしか考えられん‼︎いや、地中か‼︎・・・水中もあり得る‼︎」

「ティーテリウムを食べてお腹が膨れる物なの?」

「確かにあれ単体では何の変哲も無い物質だ。だがエネルギー融合を起こせ莫大な熱量を得ることが出来る‼︎」

「でも、それってまだ研究中なのでは・・・?」

「GIRLS諸君‼︎そこは考えるんだ‼︎相手は我々の常識が通用しない本物の怪獣なんだぞ‼︎」

 

東京のティーテリウム貯蔵工場にて工場長から話を聞いている間、ピグモンは既に襲撃された工場の写真を映し出して分析を行なっている。そして怪獣が写った写真をアップすると怪獣の部分を鮮明化し、その姿を露にして過去のデータと結び付ける。

 

「この怪獣は・・・過去のドキュメントに記録を確認しました‼︎」

「本当テスか、ピグモン⁉︎」

「はい、間違いありません‼︎この怪獣は・・・変異昆虫シルドロンです‼︎」

「シルドロン・・・過去のドキュメントに記録があったわ。過去にも高純度エネルギーを求めて暴れ回っているわね。」

 

ピグモンはシルドロンの画像を写し出してエレキングとキングジョーに見せる。そして今回起こる全ての事件と結び付けた。

 

「これで全て合点がいきました・・・シルドロンは餌である高純度エネルギーを求めてティーテリウムの貯蔵施設を襲っていたのですね。」

「このままティーテリウムを食べ続けたらエネルギー融合を起こすかもしれないわ。」

「そうデスね・・・下手に手出し出来なくなる前に何とか手を撃たなければ・・・。」

 

ピグモン達が結論を決めた時、いきなりサイレンが鳴り響く。異常事態が起こったと感じたピグモンはエレキング、キングジョーの2人を引き連れて司令室に入り、職員に何があったのか訊ねる。

 

「どうしました⁉︎」

「大変です‼︎ティーテリウムを貯蔵している生産兼貯蔵施設に怪獣が出現しました‼︎」

「直ちにモニターに映像を出して下サイ‼︎」

 

キングジョーの指示で映像を写し出すとそこにティーテリウムの貯蔵タンクに向かってくるシルドロンの姿があった。シルドロンの姿を見たピグモンは直ちに近くにいたミクラス達に連絡を取る。

 

「ミクミク、ウインウイン、ジュンジュン‼︎聞こえますか⁉︎」

『ピグモンさん‼︎』

「そちらに怪獣が出現しました‼︎種別も特定出来ています‼︎怪獣の名はシルドロンです‼︎」

『私達もソウルライザーに残っているデータから怪獣の種類を特定しました‼︎今、職員達を避難させているところです‼︎』

「それなら話は早いです‼︎応援としてアギアギ達を向かわせますのでそのまま全職員の避難に努めて下さい‼︎」

『了解‼︎』

「それと怪獣の体内温度も調べて下サイ‼︎もしエネルギー融合が起こって体内温度が上がっていたら更なる対処法を考えなければならなくなりマス‼︎」

 

キングジョーからの通信を聞いたウインダムは自身のソウルライザーでシルドロンを分析する。その横でジュンが職員達の避難誘導に回っており、ミクラスが工場長を下がらせようとする。

 

「皆さん‼︎逃げて下さい‼︎工場から出て安全な場所に‼︎」

「止めろおおおおお‼︎俺のタンクを壊すなああああああ‼︎」

「何してるんですか⁉︎逃げますよおじさん‼︎」

「何言ってるんだ‼︎離せGIRLSの怪獣娘君‼︎私にはこの工場を守る義務があるんだ‼︎放置など出来るものかあああああ‼︎」

「ギイイイイイイイイイイ‼︎」

 

シルドロンが真っ直ぐタンクに向かう中、ウインダムは怪獣の分析を終える。サーモグラフィーに写るシルドロンの体温は60℃と平均の体温だった。分析を終えるとサーモグラフィーを表示したままGIRLS東京支部にいるピグモン達に報告を挙げる。

 

「ピグモンさん、シルドロンの体内温度はまだ大丈夫です‼︎まだエネルギー融合は起こしていません‼︎」

『でしたら今の内に何とかする必要がありそうですね。・・・応援が来るまでの間、シルドロンを引き付けて貰えませんか⁉︎』

「・・・出来るだけの事はやってみます。ミクさん‼︎」

「へ?」

「シルドロンをタンクから遠ざけますよ‼︎」

「うん‼︎」

 

ウインダムとミクラスがシルドロンに向かって額からのレーザーと口からの熱線を放とうとした時、後ろからいきなりミサイルが飛んで来た。

 

「ミサイル⁉︎」

「何処から飛んで・・・あれは‼︎」

 

ウインダムが額のスコープで確認するとGGFの戦闘機がシルドロン目掛けて何発もミサイルを放っていた。それを見たウインダムはソウルライザーで再びピグモンに連絡を入れる。

 

「ピグモンさん‼︎再びGGFの戦闘機がミサイルを撃ってきました‼︎」

「え⁉︎GGF⁉︎」

「・・・それじゃあれが噂の・・・。」

「地球防衛軍かああああああああああ‼︎これまでまともに姿を見せて来なかったというのに今更になってええええぇぇぇぇ‼︎」

 

ミクラスがウインダムに向けて驚きの表情をする中、あらかたの避難誘導を終えたジュンが彼女達の隣に立つと双眼鏡で戦闘機を確認する。その横で叫ぶ工場長の前でGGFの戦闘機が放ったミサイルがシルドロンに着弾した。

 

「ギイイイイイイイイ‼︎」

 

シルドロンは後ろからの爆発と衝撃を受けて振り向くと自身に向かってミサイルを放つ戦闘機を確認する。GGFの戦闘機は再びシルドロンに向かって何発もミサイルが放たれるがシルドロンは額の水晶を点滅させるとミサイル攻撃を両腕で塞いだ。

 

「ミサイル攻撃を防いだ⁉︎」

「まさか・・・額の水晶を光らせて危険を予測しているのか⁉︎」

 

実は工場長の推察通りシルドロンは額の水晶を点滅させる事で敵の行動を予測する事が出来る。その能力で再びミサイルが来ると分かったシルドロンはビームすら跳ね返す装甲に覆われた両腕を攻撃から自身を守るように覆う。そしてミサイルが幾らか着弾するも両腕に命中したミサイルには殆ど効果が無かった。すると戦闘機は更にシルドロンにミサイルを放ち続ける。しかし、全てのミサイルがシルドロンに着弾する筈もなく幾らかはそのまま地面や建物、ましてエネルギータンクに着弾して大爆発を起こしてしまう。

 

「お、おい‼︎明らかにミサイルによる被害の方が酷くないか⁉︎」

「まさか火力だけでシルドロンを⁉︎」

「防衛軍の馬鹿野郎おおおおおおおおお‼︎ここにミサイルが来たらどうなるかくらい分かるだろおおおおおお‼︎」

 

工場長が怒りを露わにする中、流れ弾がウインダム達の後ろに着弾する。大きな大爆発が起こって4人は吹っ飛ばされる。

 

「「「「うわああああああああああああああああ⁉︎」」」」

 

衝撃で吹っ飛ばされた4人のうち、ミクラスとウインダムは壁に後頭部を大きくぶつけて気を失う。地面に転がったジュンは意識をとりもどすとあ頭から血を流している工場長を確認して彼を支える。

 

「大丈夫ですか⁉︎」

「あ・・・ああ・・・。」

 

工場長に意識がある事を確認すると意識を失ったミクラス、ウインダムを見てどう動くべきか判断に悩む。すると空から赤いビキニ状の獣額に身を包んだ怪獣娘『マガジャッパ』を連れた青い翼の怪獣娘『マガバッサー』が降り立ってくる。

 

「皆さんお待たせしました‼︎・・・ってふえええ⁉︎」

「大分ヤバい事になってません⁉︎どうなってるんですかこれ⁉︎」

「GGFの流れ弾にやられて・・・な。」

「大丈夫ですか⁉︎兎に角すぐに安全な場所に」

「俺の事はいい‼︎それより民間人の工場長と気を失っている2人を頼めないか?」

「ええっ⁉︎で、でも・・・。」

「頼む‼︎俺は俺自身で何とかする‼︎」

 

マガバッサーとマガジャッパは顔を見合わせてどうするか悩む。数十秒間の沈黙が続くとお互い頷いてマガバッサーが気絶した2人を、マガジャッパが工場長を支える事となった。

 

「それじゃあ・・・わたし達はミクラスさん達を連れてここから行きますけど・・・。」

「本当に大丈夫なんですか⁉︎」

「大丈夫だ‼︎俺、悪運だけは自信あるからさ‼︎」

「・・・分かりました‼︎3人の事は任せて下さい‼︎」

「工場長、行きますよ。」

「あ・・・ああ・・・。」

 

マガコンビが3人を連れてここから去っていく。彼女達がミクラス達を連れて確かに脱出した事を確認したジュンはミサイル攻撃に巻き込まれて破壊されたタンクから溢れるティーテリウムをすするシルドロンに目を向ける。

 

「ヤバいな・・・空爆のせいでティーテリウムが溢れて怪獣の餌場になってる・・・。」

 

その時、ジュンの左腕にブレーザーブレスが具現化された。自身の左腕にブレーザーブレスが現れた事でジュンはやるべき事を理解する。

 

「ブレーザー、力を貸してくれるのか・・・?」

 

ジュンはポケットに忍ばせたブレーザーストーンを取り出してブレーザーブレスに装填する。そしてスイッチを押すとジュンの体は光に包まれてウルトラマンブレーザーの姿へと変わる。ティーテリウムを貪るシルドロンの前にいきなり光となって現れたブレーザーはその頭に拳を叩き込んだ。

 

「ルロオオオオオオイ‼︎」

「ギイイイイイイイイイ⁉︎」

 

眩しさと顔面に受けた拳に怯んだシルドロンは大きく後退する。自身から距離が離れたシルドロンを確認するとブレーザーは大きく構えて戦闘態勢に入った。

 

「なあジャッパ、あれって・・・。」

「ウルトラマン・・・ブレーザー・・・。」

「ギイイイイイイイイ‼︎」

 

シルドロンはブレーザーを敵と認識すると自身の右腕の鋏を差し向ける。ブレーザーはそれを避けてシルドロンの背中にチョップを浴びせた。シルドロンが怯んで前に動くとそのまま膝蹴りに入る。ブレーザーの膝蹴りが横腹に命中するとシルドロンは怯んで悲鳴を上げた。

 

「ギイイイイイイイイ‼︎」

 

ブレーザーはそのままシルドロンに向かって肘打ちで追撃を掛ける。しかし、シルドロンも体勢を立て直してブレーザーに正面を向けると額の水晶を点滅させ、両腕の装甲で肘打ちをガードする。

 

「ルロオオイ・・・カッテ、カッテェ・・・。」

 

シルドロンの装甲の固さに思わずブレーザーは肘を抑えて離れてしまう。その隙にシルドロンは再びエネルギータンクに向かっていくとティーテリウムをすすり始めた。

 

「‼︎・・・ルロオオイ‼︎」

 

ブレーザーが後ろからシルドロンにしがみつくと自力でエネルギータンクから引き離そうとする。シルドロンは自分にしがみついて食事の邪魔をしてくるブレーザーを鬱陶しく感じて体を振り回してブレーザーを振り解く。距離を引き離されたブレーザーが思わず蹴りを放つ。しかし、額の水晶でブレーザーの動きを読んだシルドロンは再び両腕で蹴りを弾く。再びブレーザーはシルドロンの装甲の固さに悶えた。

 

「カッテェ⁉︎カッテエェェェ・・・。」

「やっぱりあの装甲、凄く固いんだ・・・。」

「ああ、ウルトラマンが固そうに手や足を抑えている姿を見りゃよーく分かるぜ・・・。」

 

工場の職員達が集まった避難所にいたアギラとレッドキングは思わずブレーザーの様子について語り合う。ブレーザーが足を抑えている間にシルドロンは左腕の鋏でブレーザーを殴り付け、その体を吹っ飛ばす。

再びエネルギータンクからティーテリウムをすするのを再開した姿を見たメカニカルな獣殻に身を包んだキングジョーが再びソウルライザーにサーモグラフィーの画面を写してシルドロンを観測する。するとシルドロンの体温が少しずつ上がっていく姿が現れる。

 

「これはマズいデス。・・・体温が上がってきてイマス。」

「ええっ⁉︎それじゃあ・・・。」

「ハイ、シルドロンはエネルギー融合を起こすつもりデス。倒すなら今の内でないト‼︎」

「しっかりしろブレーザー‼︎」

「頑張ってウルトラマン‼︎その怪獣を倒すには今しかないんだよ‼︎」

 

アギラ達が声援を送る中、ブレーザーは再びシルドロンに挑んでいた。しかし、ブレーザーの拳や蹴りはいずれもシルドロンの装甲に弾かれており、その度に腕や足を痛みで抑えていた。

 

「カッテエ・・・ホントニカッテェェ・・・。」

「ギイイイイイイイイイイ‼︎」

 

シルドロンは食事の邪魔をするブレーザーを右腕の鋏で掴んで押さえ付けると左腕の鋏で何度も何度も殴り付ける。硬い装甲に覆われたその鋏の威力にブレーザーがダウンしかける中、何処からともなく火球が飛んできた。シルドロンは額の水晶を光らせて火球を防ぐ。

 

「思っていたより・・・硬いわね。」

 

空中に浮遊していた黒の獣殻に身を包み、額に黄色い結晶を備えた宇宙恐竜の怪獣娘『ゼットン』は呟くと再び額にエネルギーを集め始める。そしてエネルギーを溜めると再び火球を放った。シルドロンは相変わらず両腕の鋏でゼットンの火球を防ぐ。その瞬間をチャンスだと感じたブレーザーはシルドロンに飛び掛かる。そしてシルドロンの背後を取ったブレーザーは怪獣の両腕に手を伸ばした。

 

「ギイイイイ⁉︎」

 

シルドロンは思わずブレーザーを振り解こうとするがブレーザーが先に動いた。ブレーザーはシルドロンの両腕の装甲を掴むとそのまま力を込めて引っ張り始める。シルドロンはブレーザーが自身の装甲を引きちぎろうと考えている事を感じ、必死で振り解こうと体を激しく揺らす。しかし、ブレーザーもシルドロンが自身を振り解こうとしている事を感じて更に力を込めて引きちぎりにかかる。

 

「ルロオオオオオオオオイ‼︎」

「ギイイイイイイイイイイイイイイイイ‼︎」

 

ブレーザーが大きく叫びながら引っ張ったその時、遂に両腕の装甲が剥がされた。シルドロンは緑色の血液を両腕から飛び散らせながら大きな悲鳴を上げる。

装甲を無理矢理剥がされ、守る盾を失ったシルドロンを確認したブレーザーはスパイラルバレードを形成する。そして両腕の装甲を剥がされた痛みで未だに悶えるシルドロンに向かって突っ込み、その体にスパイラルバレードを突き刺した。光の槍が突き刺さったシルドロンは大きな大爆発を起こす。シルドロンを完全に倒した事を確認したブレーザーは祈りのポーズをするとそのまま飛び去っていった。

 

 

 

 

その翌日、頭に包帯を巻いたジュンは自身が通う高校に登校しながら隣を歩くアキに睨まれていた。ジュンは自身を睨むアキに疑問を抱いて訊ねた。

 

「どうしたんだよ、そんなに睨んで。」

「ミクちゃんとウインちゃんから聞いたよ。2人と工場長さんを逃す為に危険な現場に残ったって・・・。」

「仕方ねえだろ・・・あの状況だったら真っ先な脱出させなきゃいけないのはあの3人なんだから。」

 

アキはその言葉を聞いて黙り込む。彼女は立ち止まって沈黙し、数秒後にジュンに向き合って再び口を開いた。

 

「うん・・・確かにジュンのした事は間違いじゃない。けど、忘れないで欲しいんだ。」

「あ?」

「ジュンはGIRLSの一員になったんだよ。だから・・・もしもの時はボク達の仲間を頼って。そして1人で突っ走って無茶な真似だけはしないで。」

「・・・アキ・・・分かった。」

「分かってくれたらそれでいいよ・・・じゃあ学校行こうか。」

「ああ・・・。」

 

アキが先に前を向いて歩き始めるとジュンはポケットに入れたブレーザーストーンを握り締める。そしてアキの言葉を思い起こしながらウルトラマンとして戦う自分の事を考えていた。

 

(アキ・・・俺は・・・。)

「ジュン、何してるの?遅刻しちゃうよ。」

「ああ、悪い‼︎今行く‼︎」

 

ジュンはアキの言葉を聞くと彼女に向かって走り出す。そしてアキの隣に並び立つと一緒に学校に向かって歩いていった。




これにて怪獣娘×ブレーザーの読み切り版は以上となります。
本格連載にはかなり時間が掛かりますが必ず連載する予定です。また連載する際、原作とは違う怪獣だらけになる事になるとは思いますが怪獣娘の世界の設定上、どうかご理解下さい。
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