妹の配信に入り込んだらVTuber扱いされた件   作:江波界司

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祝評価投票数800件突破!
俺たちの戦いはこれからだ!

テンション上がって早めの更新です。
タイトル通り、今回も暴れまっせ。


#進撃の新人

「はぁ……来週何しよ……」

「知らねぇよ帰れよ八重咲」

「そんな事言わないで下さいよ兄者さーん……」

 

 人の部屋で絶賛マンガ読みながらベッドに寝ている少女。

 限界オタクである。

 なんでいるんだって話だが、愚妹と遊びに来ただけだ。

 ただ当の本人が補習に捕まって帰って来てない。

 何してんだかあの馬鹿は。

 もう少し計画的に動けねぇのか。

 考えるのやめよテトリス楽しー。

 

「暇ならゲームでもするか?」

「兄者さんとタイマンで勝てるゲームがあったらやってますよ」

「機嫌悪そうだな。分からんでもないが」

「面白い企画とか無くてちょっと悩んでるんですよ」

「へぇ。意外と大変だったりするんだな」

「そうです、実は大変だったりするんです」

「コラボ配信でもすればいいんじゃねぇの」

「普通そんな頻繁にするものじゃないんですよ? コラボって」

「俺は出ること自体コラボみたいなもんだが」

「兄者さんは色々と規格外ですからね」

「あぁ、なら甘鳥はどうだ? あいつなら誘えば二つ返事でOK出すだろ」

「兄者さん」

「ん?」

「わたしが陽キャとまともに話せると思ってるんですか!」

「陽キャに対する苦手意識強すぎだろ」

 

 こう、マジでまともなやつがいねぇなP.S。

 なんならこれでもマシな方ってのがな。

 生粋の陰キャって、もう社会不適合者みたいなとこあるけど。

 

「兄者さーん、何かいい案ないですかー?」

「雑談でいいだろ」

「もっと面白い事がしたいんですー」

「なんかゲームしろよ」

「一人だとつまらねえー」

「どこの運命の反逆王だっての」

「この前だって、兄者さんが企画したの桜ちゃんとやってたじゃないですか」

「あれは企画してやったってより、いい区切りだし反省会にしてやろうとしただけなんだが」

「鬼ですか、鬼の鬼ぃちゃんですか」

「今鬼に鬼重ねたろ。急に死体人形にジョブチェンジすんなよ」

「兄者さんもせっかく早番で暇なんですから、考えてくださいよ」

「それテトリスやってる人間にする要求じゃねぇよ」

「お願いしますよー。暇つぶしの相手になりますからー」

 

 八重咲は2Pのコントローラーを取りながら、ベッドの上に座り直した。

 普通に誰か呼んでテトリスでもすりゃいいだろうに。

 あー、そういや甘鳥が八重咲とも〜とか言ってたっけか。

 この二人会わせんのってどうなるか分かんねぇな。

 最悪逃げよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【激論】朝まで四天王語り【八重咲紅葉、サイサリス・夜斗・グランツ、甘鳥椿、兄者】

 

「悪いな、ここから先は通行止めだ。P.S二期生、八重咲紅葉です!」

「それはもはや挨拶ですらないが」

「そして、はい、先輩と後輩です」

「現代に蘇りし魔王にしてP.S一期生、サイサリス・夜斗・グランツだ」

「ウィッス! 同じく三期生、甘鳥椿ッスよ〜」

「兄者でーす」

「皆さん今日はよろしくお願いします」

 

 コメント:八重咲かたい? 

 コメント:後輩と初コラボやし

 コメント:つばきちは警戒されるわ

 コメント:盾の夜斗があるから大丈夫

 コメント:贄

 コメント:生け贄は草

 コメント:自称魔王定期

 

「弍号機先輩、よろしくッス!」

「……へ? え、え? は? え?」

「甘鳥、解説」

「あ、はい! 兄者先輩が命名したザ・ビーストって、二号機ッスよね?」

「ああ、そういう」

「あ、ああ、エヴァね! よかった、てっきり二番手的な意味かと……」

「そういえばスミレにもあだ名つけてたなツバキ」

「できれば、もう少し、可愛いのがいいんですけど……」

「オタ先輩?」

「わたし、馬鹿にされてます? 馬鹿にされてますよね? 兄者さん」

「俺に聞かれてもな」

「スミスミ先輩みたいなの欲しいんですけど」

「でも、サキサキ先輩って、なんか違うじゃないッスか」

「確かに、川なんとかさんみたいになりますけど」

「オタ先輩だとむしろ材木なんたらみたいッスね」

「ツバキちゃんが言ったんですけど!?」

「ガールズトークか? 全くついていけねぇ……」

「安心しろアニオタトークだ」

 

 コメント:俺ガ〇ル

 コメント:サキサキかわいい

 コメント:二号機は草

 コメント:汎用人型決戦兵器じゃん

 コメント:サキサキに汎用のイメージないが

 コメント:つばきちは使徒だしw

 コメント:イメージカラー赤っぽいし

 コメント:間とってアスカでいいんじゃね

 コメント:つばきちアニメ語れるのな

 

「ん? そういえば、確かにそうだ」

「甘鳥、アニメ見るんだな」

「そりゃあ、兄者先輩とかサキサキ先輩の話についてけないとッスよ」

「オレには何が何だかなんだよな」

「……ツバキちゃん」

「はい?」

「流派東方不敗は!」

「……! 王者の風よ!」

「全新!!」

「系裂!!」

「天破侠乱!!」

「「見よ! 東方は紅く燃えている!!!!」」

「待て待て待て、何が起きた!?」

「夜斗、少し待ってやれ」

「兄者さん」

「おう」

「この子めっちゃいい子です!」

「そうかよかったな」

 

 なんか和解した。

 にしても何故ガ〇ダム武闘伝。

 まぁコアなファンは多かったりするからな。

 これがオフコラボだったら拳を突き合ってただろう。

 

「そうだツバキ、オレにはあだ名無いのか?」

「あ、そうッスね。……バラモス先輩?」

「そこはゾーマだろお!」

「というか夜斗先輩も二号機先輩になるんですよね」

「ガ〇ダム引っ張んなよ」

「じゃあ、エース先輩はどうッスか?」

「おお! エースか! まぁ? P.Sのまとめ役的な立場ではあるからな」

「敗北者か」

「敗北者ですね」

「敗北者ッス」

「負けてねぇわ!」

 

 コメント:取り消すな今の言葉

 コメント:戻るなエース、乗れ

 コメント:夜斗ゲームだけは上手いけどな

 コメント:運と他の能力が低い

 コメント:勝負は時の運

 コメント:致命傷じゃねぇかw

 

「無難にヤトっち先輩ッスかね〜」

「無難なのか知らんが」

「もうそれでいい。というかそれにしてくれ」

「そういえばツバキちゃん、桜ちゃんのことは普通に桜先輩でしたよね」

「桜先輩とは最初っから距離が近かったッスから」

「ああ、なるほど」

「兄者、今日の企画って兄者が出したんだって?」

「まぁな。素人企画だから面白さは保証できんが」

「兄者先輩の企画ッスか! きっとえげつない罰ゲームが……」

「お前と一緒にすんなよ。今日は、まぁ、朝まで生テレビのパクリでもしようと思う」

「直球ッスね」

「ここにゲームオタクとアニメオタクとP.Sオタクがいるからな。P.Sについてとことん話し合う企画を用意した」

 

 朝まで生討論。みたいなやつ。

 P.Sのいわゆる四天王+甘鳥についてのあれこれを話すゲームだ。

 お題は適当に用意したから、適当に引いて適当に話していく。

 結論は俺が独断と偏見で決めるってことにしといた。

 

「最初のお題、『メンバーの得意武器は?』」

「ゲームっぽいテーマッスね」

「ゲームするなら何を装備するか、みたいな感じですかね」

「そんな感じだ」

「誰から話してくか。スミレ辺りは結構合いそうだな」

「杖とかッスね」

「物理じゃなくて魔法使いの印象ですね」

「なんならヒーラーだな」

「確かに!」

「愚妹は、なんだ?」

「でっかい剣とか持たせたいかもです」

「ロマンあんな紅葉」

「でも桜先輩、武器上手く使えないから結局拳になりそうッスよ」

「ツバキちゃんひどいね!」

「ふむ、反論がねぇな」

「兄者もひでぇけどな!」

「ツバキは何ッスか?」

「短剣」

「兄者さん、その心は?」

「夜道で脈絡なく刺してきそうだろ」

「通り魔じゃねぇか!」

 

 コメント:ジョブ・アサシン

 コメント:つばきちならやりかねない

 コメント:わざわざ肩叩いて振り向かせてから刺しそう

 コメント:刺したナイフ舐めて笑ってそう

 コメント:わざと急所外しそう

 コメント:倒れた奴の手使ってダイイングメッセージ書きそう

 コメント:完全にサイコパス認定されてて草

 コメント:だれも姫の擁護してねぇw

 コメント:脳筋の姫

 コメント:夜斗は武器どころか防具すらない

 

「オレは、なんでも使いこなすイメージないか?」

「近距離限定だろ」

「夜斗先輩、飛び道具軒並み外しそうですし」

「武器が無くなってもいいようにたくさん剣とか装備してるんッスね」

「戦闘中に無くなることあるかよ!」

「前科ありますし」

「あれはTRPGなんだが!」

「器用ってんなら、むしろ八重咲だろうな」

「え、そうですか?」

「確かにそうッスね。前衛から後衛まで何でもできそうッス」

「それ、器用貧乏ってやつじゃ……」

「兄者先輩はなんッスかね。ツバキ的には、指パッチンで爆殺とかしそうって思いますけど」

「魔法使いの分類なのかそれ」

「というより、魔王ですね、それも裏ボス」

「じゃあ兄者も装備無しかよ」

「兄妹揃って脳筋みてぇだなおい」

「兄者さんの場合、装備は己の肉体みたいな?」

「ほぼ全身凶器ッス」

「体が剣でできてんじゃねぇか」

 

 コメント:解釈一致

 コメント:兄者に余計な装備はいらない

 コメント:姫は脳筋、兄者は全能

 コメント:触れるもの皆傷つける

 コメント:破壊神

 コメント:ついに神になるんかw

 

 不名誉な称号だけ増えてくんだが。

 俺なんか悪いことしたかよ。

 ……てか、主題には四天王 +甘鳥だったはずだよな。

 まいいけど。

 次のテーマは、頭の良さ。

 これもまた分類というか判断分かれるけどな。

 

「最下位は桜だな」

「異議なし」

「ッスね」

「流れるように決めますね」

「正直、ツバキがどれくらいかって分かんねぇんだよな。自身ではどう思うよ?」

「どうッスかね。割と平均って思ってます」

「私も期末試験とかは平均ちょっと上くらいにいますね」

「なるほどな。スミレは結構抜けてるとこあるし、ツートップはオレと兄者のどっちかだろうな」

「ねぇよ」

「え、そんな自信ないか?」

「むしろなぜお前に自信があるのか聞きてぇわ」

 

 夜斗、お前P.Sのメンツだとツッコミに回ってるから常識人組っぽいけどな。

 ゲーム以外のスペックは大分低いぞ。

 頭の使い方ヘタなのか知らんが、ゲームできたら最低限数学ももう少しできてくれよ。

 

「頭の良さってのも考えものだけどな。俺も高校時代はテストとか平均だったし」

「兄者先輩ってあれッスよね、全然勉強してね〜とか言って高得点取りそうッス」

「すごいわかる」

「いや、ねぇよ。テスト期間ほぼゲームだし」

「兄者、それでどうやって平均点取るんだ?」

「普通にやってたら取れるだろ」

「……まぁ? 高校の勉強とか社会に出たらほぼ使わねぇしな!」

「だから、お前のその自信はどっから来たんだっての」

「もしかしてヤトっち先輩、割と桜先輩と五分五分なんじゃ?」

「んなことねぇよ! 流石にアレよりはいいわ!」

「ここにいないのをいい事に言いたい放題言ってますね」

「言われるだけのことはある」

「兄者さん、ブレないですねー」

 

 コメント:兄者と姫は不動

 コメント:これ二位だれだよ

 コメント:一位と二位の間に越えられない壁ありそう

 コメント:ビリとブービーの間にもあるぞ

 コメント:夜斗>>>>>>>>>>>>>>姫

 春風桜:ライン越え

 コメント:見てたw

 コメント:姫が越えられないんだよな

 

 ライン超えてんのはお前の知能だろ。

 下方向に。

 愚妹で思い出したが、マシュマロでも案募集したんだっけか。

 

 マシュマロ

『兄者と姫の産まれた年が逆ならどうなってたと思う? 

 姫が姉で兄者が弟者でも、姫虐と魔王なのに変わりはない?』

 

「だそうだ」

「姉だったら桜先輩、賢くなるんッスかね」

「あれは天性の馬鹿だからな」

「兄者さんが弟って、想像できないですね」

「兄者って呼んでるからだろ」

「歳上だったとしても、色々やって最終的に桜が泣かされてそうだな」

「あれが歳上だったら余計に面倒だろうな」

「どういうことですか兄者さん」

「ブレーキが効かん」

「え、桜先輩って、今ブレーキかかってます?」

「兄の言うことだから聞くってことは結構あるぞ」

「じゃあアレで全開じゃないんッスか? ヤバいッスね」

「やべぇんだよあれ」

「そろそろ人扱いすらしなくなってませんか?」

「けどあれじゃねぇか? 弟がいたらちゃんと姉貴っぽくなったりよ」

「ないな」

「即答ですね!?」

「昔、年下のいとこがあいつに懐いてたんだよ。で、何に憧れたのかお姉ちゃんっぽいことをしたらしい」

「お姉ちゃんっぽい事って何ッスか?」

「知らねぇ。俺も聞いた話だ。んで、昼前に遊びに行って夕方帰って来たら、いとこがガン泣きしてたんだと」

「本当に何したんッスか桜先輩!?」

「以来、そのいとこからかなり敬遠されてる」

「桜……」

「桜ちゃん……」

 

 コメント:草

 コメント:ほぼ姫の暴露大会

 コメント:この回ずっと姫バカにしてて草

 コメント:姫ェ

 コメント:ほんとに何したんだよw

 コメント:兄者にやられたことじゃね? 

 春風桜:兄者シュリンプ

 コメント:えび? 

 コメント:海老? 

 コメント:姫えび好きだなw

 コメント:シャラップじゃね? 

 コメント:使えない英語使うから……

 

 その後も雑談レベルの話をして配信は終了。

 素人企画の割には盛り上がったんじゃなかろうか。

 まぁメンツがメンツだし。

 アイツらならあっち向いてホイだけで一枠埋められそうだし。

 そういや、意外にも八重咲と甘鳥が打ち解けてくれたな。

 甘鳥の場合、アニメの勉強中って印象も受けたが。

 スミレさんかよ。

 勉強の方向性がおかしいっての。

 まぁ、仲良きことは美しきかなってな。

 これで少しは甘鳥も馴染めただろ。

 あのやべぇ奴らに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 数日後。

 また別の配信だろう切り抜きが上がった。

 

「でもサキサキ先輩、どう見ても壁じゃないッスか」

「誰の何が絶壁だってェ!?」

 

 仲良いな。




まさかの姫未登場!
それでも虐待したいんじゃあ!
ちょっとずっと伏線は置いといたんですけど、
もしかしたらちょっとシリアスになるかも……。

姫と兄者を映したまま開始されるコラボ配信
廃棄される夜斗の尊厳、困惑するP.S関係者
バカへ投下されるドSの所業
配信するガ〇ダム二号機とそのコラボ相手
遂に集う頭のイカれた配信者達
果たして、平和を望む兄者の物語はどこへ続くのか?
次回、Vファンゲリヲン新劇場版:Q
さ~て、この次もサービスサービスゥ♪

つまりそういうこと。

Q.アンケート更新したら兄者くる?
A.一択だとアンケートつくれない

Q.皆の登録者数ってどのくらい?
A.パイセン>姫+兄者>八重咲>夜斗>ツバキ
という世界線です。


感想、高評価、誤字報告、マシュマロ、ファンアートありがとうございます!
もっと、もっとだ、もっとよこせ!
(訳:いつもまことにありがとうございます。できれば感想、高評価など頂けると大変嬉しいです)
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第三回 あなたの推しは?

  • 春風桜
  • 八重咲紅葉
  • 吹雪菫
  • サイサリス・夜斗・グランツ
  • 甘鳥椿
  • 音無杏
  • 紅上桃

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