八幡side
職場見学から大分日が経ち、7月の半ばに入ろうとしている。そして7月の半ば頃といえば、あれがある。そう…あれだ。忘れてはいけない日が近づいているのだ。
八幡「そろそろ帆波の誕生日だな」
と部室でそう言い放った。因みに帆波は日直の仕事をしているので、今は部室にいない。
かおり「そうだね」
八幡「折本達はもう誕生日プレゼント買ったのか?」
かおり「私はまだだよ」
千佳「実は私もなんだ。雪乃ちゃんは?」
雪乃「私もまだよ。色々と考えてしまって未だに決められないの」
千佳「そうなんだ」
どうやらオレも折本達もまだ帆波の誕生日プレゼントを買えていないみたいだ。悩むんだよな〜ホント。去年の誕生日プレゼントはヘアピンをあげた。あの時はすごい喜んでいたので、嬉しかったのを覚えている。
八幡「何にすっかな〜」
かおり「あ、じゃあさ。明日の休日にさ、みんなで帆波の誕生日プレゼント買いに行かない?去年はそれぞれ考えてたけどさ、今年はみんなで教えあって買わない?」
千佳「あ、それいいかも」
雪乃「確かにいいかもしれないわね」
八幡「そうだな。折本にしたら良い考えだ」
かおり「でしょ〜、って、今バカにしてたでしょ!」
八幡「いや、全然。むしろ褒めてるんだよ」
かおり「ホント?」
八幡「ホントホント。八幡ウソつかない」
かおり「…まぁ、そういうことにしてあげる」
千佳「あはは…じゃあ明日の休日何時に集合する?」
かおり「そうだな〜。1時に海浜幕張駅に集合で良い?」
八幡「オレは良いぞ」
千佳「私も」
雪乃「私もいいわよ」
かおり「よし、じゃあそういうことでよろしく」
と折本が言った同時に部室の扉が開き日直の仕事を終えた帆波が入ってきた。
帆波「?何がよろしくなの?」
かおり「え!?いや、何にもないよ!」
帆波「え?でもさっき言ってたの聞こえたよ」
かおり「え〜…っとそれは…」
まさかこのタイミングで来るとは思ってなかったな。でも矛先が折本に向いているのはありがたい。いや、でも下手したらオレにも矛先が来るかもしれん。くっ、そうならないためには折本が何とかして誤魔化してくれるのを期待するしかない。
かおり「そ、そう!さっきお母さんに頼み事をしたの。それでよろしくって言ったんだ」
帆波「あ、そういう事ね」
フゥ…何とか誤魔化してくれたみたいだ。危ねぇ危ねぇ。でもまさか折本がそんな誤魔化し方を思いつくなんてな。思ってもなかったな。え?なに?折本に失礼だって?仕方ないさ、それが折本なんだからな。
そして時間は進み依頼人も来ずただただのんびりと話したりして過ごした。まぁ、依頼がないのが1番なんだけどな。依頼も来ないということで、今日は早く部活も終わり家に帰った。そして翌日オレは約束通り、待ち合わせ場所である海浜幕張駅に来て折本達と集合して、ショッピングモールへと向かった。
雪乃「一之瀬さんへのプレゼント、一体何が良いのかしら」
モールの中を歩いていると雪ノ下がそう言った。
八幡「そうだな」
かおり「毎年悩むよね」
千佳「それがプレゼント選びだもんね」
八幡「そうだな」
確かに誕生日プレゼント選びは悩むもんだ。相手の事を思い何が良いのか考えてしまい時間が過ぎていってしまう。その後もモール内を歩き周り帆波へのプレゼント探す。そして途中で、雪ノ下の案でキッチン雑貨店に立ち寄った。そこはフライパンなどの基本的な調理器具の他、パペットみたいな鍋つかみとかマトリョーシカを模した食器セットのようなファンシー系アイテムが取り揃えられている。なるほど確かに帆波は料理は得意だしな。それに毎日オレのために弁当を作ってくれるし良いかもしれん。
雪乃「ねぇ、これどうかしら?」
そう言われて呼ばれた方を見ると、そこにはエプロン姿の雪ノ下がいた。黒い生地は色合いとは裏腹に薄手で、雪ノ下が羽織ると涼しげですらあった。胸元に小さくあしらわれた猫の足跡。腰ひもがぴこっとリボン状に結ばれ、それが雪ノ下の引き締まったくびれを強調していた。首回りや腕回りの具合、そして動きやすさを確かめるように、雪ノ下はくるりとワルツでも踊るかのように一回転して見える。そうすると、解けかけた紐がゆらっと動き、しっぽみたいだった。
雪乃「どうかしら?」
さらに雪ノ下は聞いてくる。
八幡「どうと言われても…すげぇ似合ってるとしか言えないな」
千佳「うん、すごい似合ってるよ」
雪乃「ありがとう。けれど、私のことではなくて。一之瀬さんにどうかしら、という意味よ」
八幡「ん〜、帆波にか…そうだな〜良いかもしれんが、もっと違うやつの方がいいんじゃねぇか?」
雪乃「例えば?」
八幡「例えば……そう言われると悩むな」
かおり「確かにそうだね」
千佳「うん、そうだね」
八幡「そうだな。帆波はこうもっと明るい感じのやつの方がいいんじゃねぇの?」
かおり「あ、確かにそうかもね」
千佳「そうだね」
雪乃「なるほど。……ではこういうのかしら?」
と雪ノ下は少し周りを見渡して、近くにあった明るい感じの色のエプロンを手に取り聞いてきた。
八幡「お、いいんじゃねぇ?」
雪乃「そう、では買ってくるわ」
そう言って2つのエプロンを持ってレジの方へと向かって言った。あ、それも買うのね。その後もモール内を歩き周り帆波の誕生日プレゼントを買った…オレ以外は。
かおり「比企谷〜。何買うか決まった?」
八幡「いや、残念ながら決まってない」
かおり「悩みすぎじゃない?」
八幡「悩むに決まってるだろ」
かおり「もう、帆波なら比企谷に貰うものならなんでも喜ぶって」
八幡「その何でもって言われるのが1番困るんだよな」
多分これは何か食べたいものない?と聞かれて、なんでもいいって言われて困るやつだと思う。
かおり「まぁ、じっくり考えなよ。私達はそれに付き合うからさ。ね?千佳、雪乃」
雪乃「ええ、そうね」
千佳「うん、最後まで付き合うよ」
八幡「サンキュ」
こう言って貰えるとありがたい。やっぱり友達はいいものだな。そんな事考えながら、帆波へのプレゼント何が良いのか色々考えた結果、アクセサリーショップで赤色のシュシュを買った。
八幡「やっと買えた」
千佳「良かったねいい物が買えて」
八幡「ああ」
かおり「帆波も喜ぶと思うよ」
八幡「そうか?それだと嬉しいんだが」
雪乃「大丈夫よ。私達が保証するから」
八幡「そっか…ありがとな」
雪乃「どういたしまして」
色々考えて、やっと帆波への誕生日プレゼントを買うことができた。折本達も最後まで付き合ってくれたし、そこは感謝しねぇとな。それに帆波が喜んでくれたら1番良いんだけど、そこは3人に保証されたし、頑張って渡すか。
???「あれー?雪乃ちゃん?あ、やっぱ雪乃ちゃんだ!」
雪ノ下の名前を呼ぶ声がした。オレ達は声のした方へ、見てみるとそこには艶やかな黒髪、きめ細かく透き通るような白い肌、そして、整った端正な顔立ち。輝きを放つような類い稀なる容姿は清楚さを漂わせながらも、人懐っこい笑みのおかげで華やかさが加わっていた。そしてオレはこの人の事知っている。
雪乃「…姉さん」
千佳「え?雪乃ちゃんのお姉さん!?」
雪乃「ええ」
そして雪ノ下の姉が近づいてきて
???「こんなところで何してるの?」
雪乃「友達と一緒に友達の誕生日プレゼントを買いに来たのよ」
???「友達?」
雪乃「こちらの3人が私の友達よ」
陽乃「そうなんだ。あ、私、雪ノ下陽乃。雪乃ちゃんのお姉ちゃんだよ。雪乃ちゃんと仲良くしてくれてありがとね」
かおり「ど、どうも折本かおりです」
千佳「仲町千佳てす」
陽乃「折本ちゃんに仲町ちゃんね。うん、よろしくね。そしてそっちの子は…あ」
八幡「どうも」
かおり「もしかして比企谷、雪乃のお姉さんと知り合いなの?」
八幡「知り合いというか、去年オレが入院中に謝罪に来てくれたんだ」
千佳「あ、そうなんだ」
陽乃「去年は本当にごめんね。あの後、何か困った事とかあった?」
八幡「いえ、その後も何不自由なく生活できてます」
陽乃「そっか。それなら良かった」
すると今までに貼ってあった仮面が剥がれた。どうやら本当にオレの事を心配してくれたようだ。
八幡「ご心配いただきありがとうございます」
陽乃「ううん、こっちもごめんなさいね。轢いてしまって」
八幡「いやいや、こっちも急に飛び出したのも悪いですし」
陽乃「そっか、そう言って貰えて嬉しいよ。じゃあ私行くね。じゃあまたね雪乃ちゃん」
そう言って雪ノ下の姉、雪ノ下陽乃は去って行った。
かおり「なんか嵐みたいな人だったね」
千佳「そうだね。でも、比企谷君がまさか雪乃ちゃんのお姉さんと知り合いだっただなんて思わなかったよ」
八幡「いや、知り合いという程ではないんだけどな。それよりこれからどうする?まだ時間あるなら適当に歩き回るか?」
雪乃「別にいいわよ」
かおり「私もいいよ」
千佳「私も」
八幡「そうかじゃあ行くか」
オレの一言で歩き始める。これと言って目的地はないけど、他愛もない会話をしながら歩き回る。そんな事したながら数分経過しようとしていた。途中で椅子が配置された休憩場所に近づいてきたので。
八幡「大分歩いたし、ちょっとここで休憩するか」
かおり「そうだね。そうしよっか」
雪乃「そうね」
千佳「うん」
オレ達は休憩場所の椅子に座り一息つく。結構歩いたからな、雪ノ下も疲れている様子だ。
八幡「大丈夫か雪ノ下」
雪乃「…ええ、大丈夫よ。ちょっと疲れてしまっただけよ」
かおり「ごめんね。なんか無理させちゃった?」
雪乃「そんな事ないわ。私も楽しかったから」
千佳「そっか…でも無理せず言ってね」
雪乃「ええ」
ちょっと無理させずきたかな。これからはもっと気をつけないとな。そう思い椅子に座る。そして数分雑談しながら休憩していると雪ノ下の顔色もだんだんと良くなってきている。ほっ…良かった。と安心していると放し飼い状態の犬が欠伸混じりににトコトコと歩いていた。犬種はミニチュアダックスフントみたいだが。おいおい、飼い主は何してんだよ。ちゃんと見とけよな。そう思っていると、突然ミニチュアダックスがオレ達の方へ向かって、脱兎のごとく駆け出した。犬なのに。
雪乃「ひ、比企谷君…い、犬が…」
すると雪ノ下がおろおろしている。もしかして犬が苦手なのか?でもこんな雪ノ下を見るのは珍しいな。折本と仲町も少し驚いている様子だ。そんことよりも。
八幡「よっ…と」
がっ、と犬の首根っこを押さえる。伊達に日ごろから嫌がって逃げるうちの猫を無理やり取り押さえていない。この手の動物を捕まえるのは得意だ。犬は悲しげな瞳をしていたが、はっとオレを見上げるとくんかくんかとオレの匂いを嗅いでから、怒涛の勢いで指をぺろぺろしだす。びっくりして思わず犬から手を離してしまった。
八幡「うわっと…」
雪乃「あ、手を離したら…」
雪ノ下が焦ったように言う。が、犬は逃げ出すことなく、オレの足元にじゃれついてからおもむろにごろーんと転がった。腹を見せてはっはっはっと舌を出していた。なんだよこの犬…懐きすぎだろ。
かおり「あ、この犬…」
八幡「?知ってるのか折本」
かおり「知ってるもなにもこの犬、あの事故の犬だよ」
八幡「は?あの事故の犬ということは、この犬の飼い主は…」
かおり「うん、由比ヶ浜さんだよ」
八幡「マジかよ…」
千佳「それに見て。まだ首輪が壊れてるよ」
3人「「「えっ!?」」」
ウソだろ…まだ首輪が壊れてるのかよ。あれから1年たってるんだぞ。買い替えることぐらいできただろう。すると…
「サ、サブレ!ごめんなさい!サブレがご迷惑を」
そう言って駆けつけてきた飼い主が犬を抱き上げて、凄い勢いで頭を下げる。ソイツは折本の言う通りやっぱり由比ヶ浜だった。そして由比ヶ浜は下げていた頭を上げてこっちを見ると、驚いた表情になった。こっちも驚いたけどな。
結衣「ヒ、ヒッキー…」
八幡「はぁ…ヒッキーって呼ぶな」
結衣「別にいいじゃん!」
八幡「本人が嫌がってるのになんで呼び続けるんだよ。嫌がらせか?」
結衣「違うし!」
八幡「それに…まだ首輪買い替えてないんだな」
結衣「あ、…それは…」
そう言うと何かバツが悪そうな顔色になる由比ヶ浜。
八幡「ま、そんな事オレ達には関係ないけどな。けどそんな状態だとまたトラブル起こっても知らねぇぞ。それじゃ行くぞ折本、仲町、雪ノ下」
かおり「うん」
千佳「わかった」
雪乃「そうね」
さっさとこの場から離れよう。コイツともう関わりたくないからな。チラッと後ろの方を見ると、由比ヶ浜は足元を見ていた。何に落ち込んでいるのか知らんが、これはアイツが悪いからな。そんな事考えながら、この場を後にして家に帰った。
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そして数日後、今日は7月20日。帆波の誕生日だ。でも今日は平日、学校がある。だから放課後に部室でお祝いすることになった。
4人「「「「帆波(一之瀬さん)誕生日おめでとう!」」」」
とオレ達は帆波お祝いの言葉を送る。
帆波「わぁ、みんなありがとう!」
かおり「じゃあ、はい、これ私からの誕生日プレゼント」
千佳「私からもあげる」
雪乃「私からも、受け取って貰えるかしら?」
帆波「もちろんだよ!ありがとう!かおり、千佳、雪乃ちゃん」
女子3人は帆波にプレゼントを渡し終える。後はオレだけだな。なんだかそう思えると、緊張してくるな。フゥと深呼吸を入れて落ち着かせる。よし、何とか落ち着いたことだし、帆波にプレゼントを渡すか。
八幡「帆波、これはオレからの誕生日プレゼントだ」
帆波「ありがとう八幡!開けていい?」
八幡「お、おう。いいぞ」
オレがそう言うと帆波はオレがあげたプレゼント袋を開ける。そして袋の中からプレゼントを取り出す。
帆波「これは…シュシュ?」
八幡「あ、ああ。帆波に似合うと思って選んだんだが」
かおり「帆波帆波、比企谷相当悩んで選んだんだよ」
八幡「あ、おい!折本!言うなよ!」
千佳「そうそう。結構悩んでいたよ」
雪乃「確かに悩んでいたわね」
八幡「お前ら…」
ホントマジでやめて。マジで恥ずかしいから。そう思いオレは片手で顔を隠す。
帆波「そっか…そんなに私のために選んでくれたんだ」
八幡「ホント…マジでやめて。恥ずかしいから」
帆波「ふふっ、でもありがとう」
八幡「お、おう」
恥ずかしながらも何とか返事をする。まぁ、でも喜んでくれたみたいだし、良かった。すると、帆波は手に持ってたシュシュで髪をまとめてポニーテールの髪型にした。
帆波「どう、かな?」
八幡「お、おう。似合ってるぞ」
帆波「そう?ありがとう」
かおり「ホント似合ってるよ帆波」
千佳「うん、すごい似合ってるよ」
雪乃「すごく似合ってるよ一之瀬さん」
帆波「ありがとう。後、雪乃ちゃん」
雪乃「何かしら?」
帆波「もうそろそろさ、私達の事下の名前で呼んでくれない?」
雪乃「え?」
帆波「私達さもう長い付き合いじゃん?今までは私達が雪乃ちゃんの事下の名前で呼んでるじゃん。だからもうそろそろ呼んで欲しいなぁて、思ってさ」
かおり「あ、それ私もそれ思った」
千佳「私も」
雪乃「そ、そうね。確かに言われてみればそう、ね。わ、わかったわ。ほ、帆波、さん。か、かおり、さん。ち、千佳、さん…で良いのかしら///」
ちょっと顔を赤くしながら帆波達女子3人の名前で呼ぶ。そして言い終わると雪ノ下はふいっと顔を逸らす。
雪乃「な、何か言って貰えないかしら?///」
かおり「あ、ごめんごめん。そんな急に言われると思ってなくて、ちょっと驚いてしまっただけだから」
千佳「そうそう」
帆波「そうだよ。驚いちゃったけど、嬉しいよ!」
雪乃「そ、そう」
かおり「じゃあ、比企谷。比企谷も雪乃の事下の名前で呼びなよ」
八幡「はぁ!?」
何故か矛先がオレの方へと向かれた。な、何故オレが雪ノ下の事下の名前で呼ばないといけないんだ?
八幡「い、いや、なんでそうなるんだよ」
かおり「え?いいじゃん。じゃあ雪乃の事下の名前で呼んでも」
千佳「そうだよ。あ、そうだ!だったら私とかおりも比企谷君の事下の名前で呼ぶのはどう?」
かおり「いいね!」
いや、何がいいね!だよ。
八幡「いや、でもな…」
かおり「じゃあ私達だけ呼ぶね八幡」
千佳「そうだね。私達は勝手に呼ぶね八幡君」
八幡「なっ!///」
かおり「あ、八幡照れてる〜」
八幡「うっせ!」
千佳「ふふっ」
帆波「ほらほら八幡。女子だけに言わせるつもり?」
八幡「んぐっ」
た、確かに帆波の言う通りだな。女子が言ったのにオレだけ言わない訳にはいかねぇな。そうだ、だったら…
八幡「わかったよ。かおり、千佳、雪乃」
雪乃「!?」
かおり「おお!」
帆波「まさか八幡から雪乃ちゃんの事下の名前で呼ぶなんて、やるじゃん八幡」
千佳「ほらほら雪乃ちゃん。いいの?八幡君に負けてるよ」
雪乃「負けてる…私が…」
お、おお…なにやら雪乃の負けず嫌いを発動させてしまったらしい。そして何か意を決したのか。雪乃はオレに視線を移し。
雪乃「よろしくね八幡君」
八幡「お、おう」
マジか。オレすげぇ緊張しながら平常を装って言ったのに、なんだかアイツは普通に言ってやがる。まぁ、でもこれでオレ達はまた友情を深まったと思う。でも下の名前で呼ぶのはまだ慣れねぇと思うが慣れるまで頑張るか。
雪乃「ではそろそろケーキでも食べましょうか」
帆波「え!?ケーキあるの?」
雪乃「ええ、私が作ったケーキだけれど」
帆波「ホントに!わーい!」
帆波は両手を広げて喜ぶ。ふっ、まったく本当にかわいいな。でもいつの間に作ったんだケーキなんてよ。さすがは雪乃だな。
その後は雪乃が作ってくれたケーキを食べて部活は終了した。
いかがでしたか?ではまた会いましょう。