八幡side
今日は部活に入らされてた。その部活は雪ノ下が所属していた。ほとんど強制的に入らされたが、帆波達も入ることになった。その後は挨拶みたいなので済まし、今日は終わりで家に帰るだけとなった。
その帰り道
帆波「でもまさか高校2年で部活をするとは思ってもなかったね」
八幡「そうだな。しかも雪ノ下がいるなんてな」
かおり「そうだね。ビックリしたね」
千佳「うん」
まぁ、でも帆波達がいるならまた一緒に帰れるし良いかな。もし、オレだけ入ってたら一緒に帰れなかったな。でも、帆波達と一緒に部活をするのもいいかもしれないな。
帆波「あ、やっぱり私達と一緒に帰れなくなるのがそんなに嫌だったんだね」
八幡「なっ!」
なんでわかるんだよ、エスパーかよ。
帆波「見てれば分かるよ、ね?」
かおり「うん」
千佳「比企谷君って結構わかりやすいよね」
な、なん…だと。そんなにもわかってしまうのか?
帆波「もう、私達それなりの付き合いだよ。それぐらいわかるって」
八幡「さいですか」
帆波「うん、それに一緒に部活するのもいいかもって思ってるし、一緒に帰るのも嬉しいんだから」
八幡「…そっか」
それからしばらく歩いて、それぞれの帰り道に別れる。
帆波「また明日ね」
かおり「うんまた明日」
千佳「じゃあね」
八幡「おう、また明日」
そしてオレは家に帰った。
八幡「たでーま」
小町「あ、おかえりお兄ちゃん」
リビングからひょこっと出てきた小町が返事する。
小町「今日は遅かったね。また帆波お姉ちゃん達とどっかに寄ってきたの?」
八幡「ん?いや、部活入った」
小町「ふーん、部活入ったんだ…って部活!?」
おお、なんともノリツッコミみたいな感じで驚いている小町。
小町「ど、どどどどうしたのお兄ちゃん!?部活なんて!お兄ちゃんが部活をするなんて天変地異の前触れなの!?」
八幡「ひでぇ…」
なんでオレが部活に入っただけで天変地異が起きるんだよ。というかどこで覚えたんだよその言葉。
八幡「まっ、言ってもペナルティーって言って強制入部になってしまってな」
小町「なーんだ、そういう事か〜」
急に態度変えたなこいつ。
八幡「まぁ、そういう事だから帰り遅くなる」
小町「ん?ということは帆波お姉ちゃん達ともう一緒に帰らないの?」
八幡「いや、帆波達も入る事になってな」
小町「へ〜、ってことはまた一緒に帰ってくるんだね」
八幡「そうだな」
小町「どんな部活なの?」
八幡「あ、聞くの忘れた」
小町「なにやってんのさ」
八幡「聞く暇がなかったんだよ。あ、でもその部活に雪ノ下がいたぞ」
小町「雪乃さんが?」
八幡「ああ、オレ達が雪ノ下が所属する部活に入った形になったんだ」
小町「へ〜」
八幡「ま、とりあえず飯にしようぜ」
小町「わかった。準備しとくから着替えてきて」
八幡「はいよ」
その後着替えて小町の作った飯を食べた。でも、ホントなんの部活なんだろう。そんな事を考えながら本を読んでいると、睡魔が襲ってきたので寝た。
翌日
いつも通り帆波達と一緒に登校する。他愛もない会話をしながら学校へ向かった。そして、昼休みいつものように帆波がオレ達のクラスにやってくる。帆波の手には2つの弁当箱を持っていた。それは……
帆波「はい、八幡お弁当」
八幡「おお、ホントに作ってくれたのか?」
帆波「うん、私がやりたかっただけだし、それに八幡に食べて欲しかったから」
そう言われると嫌な奴なんていない。ありがたくいただくとするか。
八幡「サンキュ、じゃあいただくわ」
帆波「うん!」
帆波から弁当を受け取り、蓋を開ける。弁当の中は栄養バランスが考えられており、なんとも美味しそうなものばかりだった。そして早速、弁当の中の1つ玉子焼きをいただくことにした。玉子焼きを口の中に運ぶ。
帆波「ど、どう…かな?」
八幡「うん、前も食べた事あるけど美味いぞ」
帆波「ホント!?良かった〜」
安心したのかそっと胸撫で下ろし、ニッコリ笑う帆波。うん、かわいいな。
かおり「そりゃあなんてたって愛妻弁当だもんね」
それを聞いたオレはむせてしまった。
帆波「ちょっ!かおり!?///」
八幡「お、お前な」
かおり「あっははは顔赤いよ帆波」
帆波「も、もう〜…ていうか私達はまだ結婚してないんだからね」
あ、それを言ってしまったら…
かおり「あ、"まだ"なんだ」
帆波「あっ…うぅ〜…///」
帆波は恥ずかしいのか両手で自分の顔を隠している。オレも片手で顔を隠すようにする。それを見た折本はニヤニヤしている。ホントこいつ腹立つな。
千佳「もうかおり、それぐらいにして私達も食べよ」
かおり「うん、そうだね」
八幡「オレ達も食べるか」
帆波「うん…そうだね」
少しまだ顔が熱いが帆波が作ってくれた弁当を食べ進める。そんな時、昨日事を思い出し。
八幡「そういえばオレ達まだどんな部活か聞いてなかったよな」
かおり「あ、そういえば」
帆波「そうだね」
千佳「確かに聞いてないよね。どんな部活なんだろう。今日の放課後にでも聞く?」
八幡「そうだな。行かないと平塚先生に何されるかわからねぇしな」
千佳「行く理由はそれなんだ」
と苦笑しながら言われた。だってあの人すぐ殴ってくんだよ。教師としてどうなんだよ。でも、いい教師なのにそれが原因で残念にしてるよな。
そして時は過ぎホームルームが終わり、オレと折本と仲町は教室を出ると、平塚先生が仁王立ちで待っていた。いや、あんた暇かよ、仕事どうした?
平塚「さぁ、比企谷部活の時間だ」
あ〜、なるほど。この人はオレがサボらないようにしてたんだな。やっぱり暇じゃん。
八幡「いやいや、最初から行くつもりでしたよ。それに折本達がいるのにどうやってサボるんですか」
するとうんうんと頷き始める平塚先生。えぇ〜、何この人、オレが言うのもなんだけど気持ち悪いよ。
平塚「そうかそうか、それなら良い。精一杯励めよ」
と言って去って行った。ホント、あの人暇人かよ。
八幡「さて、じゃあ行きますか。帆波も先に行ってるそうだし」
かおり「そうだね」
千佳「うん」
オレ達は部室のある特別棟へと向かった。向かう間も他愛もない会話をしながら向かう。そうこうしてるうちに部室に着いたのでオレは部室のドアを開ける。
八幡「うっす」
かおり「おいっす!」
千佳「かおり何そのあいさつ。こんにちは」
雪乃「こんにちは」
雪ノ下は昨日と同じで窓際に近いところで座っていた。
帆波「あ、みんなやっと来た」
そう言ってオレ達に軽く手を振っていた。帆波は雪ノ下少し離れた場所に座っている。さて、どのようにして座ろうか。
かおり「よし、とりあえず比企谷は帆波の隣ね」
八幡「え?」
オレが悩んでいると折本が勝手に決めてくる。
千佳「うん、それがいいと思う」
かおり「ほら、千佳もこう言ってるんだし、早く座る」
そう言いながら押してくる。意外と力お強いんですね折本さん。
八幡「わかったわかった。座るから押すな」
折本の言う通りオレは帆波の隣に座る。折本はオレとは反対側の帆波の隣に座り、仲町はその折本の隣に座る。
八 帆 折 仲 雪
=====机======
という感じの席順で座る。というかホント何も無い部屋だな。あるのは机と今座っているイスとか、前には黒板があるぐらいかな。一体何をすれば…あ、聞かないといけないことがあったんだ。
八幡「なぁ、雪ノ下。この部活は何部なんだ?一体どんな活動をしてるんだ?」
雪乃「え?平塚先生に聞いてないの?」
八幡「ああ、無理やりここに連れてこられたからな、何も聞いてないぞ」
するとハァと深いため息をつく雪ノ下。
雪乃「まったく…入部させるんだったら、説明するのが筋ってものじゃないかしら」
コメカミに手を当てて、頭痛いポーズを取りながら言う雪ノ下。いや、ホント適当すぎだろまったく。
雪乃「そうね、この部活は、持つものが持たざる者に慈悲を与える。人はそれをボランティアと呼ぶの。途上国にはODAを、ホームレスには炊き出しを、モテない男子には女子との会話を。困っている人に救いの手を差し伸べる。それがこの部の活動よ。ようこそ、奉仕部へ。歓迎するわ」
腕を組み立ち上がり言い放つ。
かおり「へ〜、なんか凄そうな部活だね」
千佳「そうだね」
帆波「奉仕部…それがこの部活の名前なんだね」
雪乃「ええ、そうよ」
なるほどな。ボランティアみたいな感じだけど、ちょっと違うんだな。
八幡「活動内容はわかったが、その依頼が来るまで何すればいいんだ?」
雪乃「何をしてくれても構わないわ。読書に勉強、娯楽、基本自由よ」
へ〜、部活だからどんなのか心配していたが、そんなのは必要なかったみたいだな。
かおり「ふーん、じゃあその依頼が来るまでしゃっべっててもいいというわけ?」
雪乃「ええ、そうね」
八幡「折本は勉強した方がいいんじゃないか?」
帆波「そうだね。かおりの成績は低くはないけど、もっと勉強した方がいいよね」
かおり「え!?私だけ!?」
八幡「そりゃあお前、この中で1番成績低いんだから」
かおり「ひどい!?」
だって実際そうだろ?因みにこの中で1番成績高いのは雪ノ下だ。で、その次に帆波、オレ、仲町、折本、という順番となっている。
八幡「安心しろ、冗談だ」
かおり「もう…」
帆波「もし、分からないところがあったら言ってね。私で良ければ教えるよ」
かおり「ありがとう〜帆波」
と言いながら帆波に抱きつく折本。おいコラ、何ユリユリを発動させてんだよ。帆波も帆波で折本の頭を撫でている。
八幡「まぁ、テストが近づいたら勉強でもしたらいいかもな」
千佳「確かにね」
その後も他愛もない会話をしながら過ごしていたが…
コンコン
と部室のドアをノックする音が聞こえる。すると、雪ノ下は姿勢を正して返事する。
雪乃「どうぞ」
雪ノ下の声でドア開かれる。
???「失礼しま〜す」
そう言って入ってきたのは、1人の女子生徒だ。肩までの茶髪に緩くウェーブを当てて、歩くたびにそれが揺れる。というかコイツの格好今時のジョシコウセイみたいだな格好だな。よく見かけるよ。短めのスカートに、ボタンが三つほど開けられたブラウス、覗いた胸元に光るネックレス、ハートのチャーム、明るめに脱色された茶髪、どれも校則を完全に無視した出で立ちだった。そんなことを思っていると、彼女はオレを見てびっくりしたのか、後ずさりした。うん、懐かしいなその感じ、今はメガネをかけてるからそんなのなかったけどな。でも、なんで?そんなに変なのか?
???「な、なんでヒッキーがここにいんの!?」
は?ヒッキーってオレのこと?今まであだ名で呼ばれたことなかったからな。とその前にこいつは誰?
雪乃「由比ヶ浜結衣さんね。どうぞ、そこに腰をかけて」
雪ノ下はオレ達のいる反対側のイスに誘導する。というかホントにコイツ誰なの?コイツなんでオレの事知ってるんだ?
帆波「八幡の知り合い?」
八幡「いや、まったく知らん」
結衣「はぁ!?同じクラスじゃん信じられない!?」
オレにしたら、初対面の人に対して、引きこもりみたいなあだ名つける方が信じられないよ。
かおり「比企谷、同じクラスなのになんで知らないの?」
千佳「そうだよ」
どうやら折本と仲町は知っているらしい。そりゃあそっか。なぜなら折本と仲町は去年と同じで、クラスが一緒なのだ。帆波は残念ながら同じクラスになれなかった。同じクラスになれなくて帆波は頬を膨らませながら拗ねていた。あの時の帆波も可愛かったな〜。
結衣「あ、かおりん(折本)に仲っちゃん(仲町)じゃん。やっはろー」
かおり「あ、うん。やっほー由比ヶ浜さん」
千佳「うん、由比ヶ浜さん」
折本と仲町は由比ヶ浜の事さんで呼ぶという事は、少なくとも友達ではなく、クラスメイトととして接しているみたいだ。
雪乃「比企谷君、あなたね…クラスメイトの名前ぐらい覚えたらどうなの?」
八幡「別にクラスメイトだからって、覚えないといけないという理由はない。それだったら勉強の1つや2つでも覚えるわ」
結衣「なにそれ意味わかんない!?キモイ!死ねば?」
と由比ヶ浜は言った瞬間、周りの空間が凍りつくような感じになる。この空気にした主は、オレの隣に座る我が彼女、一之瀬帆波からだったのだ。顔はすごく怒っている様子で手も握って少し震えていた。ヤバイ!帆波を停めなくてはと思ったが時すでに遅し、帆波は席から立ち上がり。
帆波「由比ヶ浜さん…だっけ?なんで初めて会う八幡にそんな酷い事言うの?」
氷のような冷たい声と眼差しで由比ヶ浜に向ける。だが…
結衣「はぁ!?だってヒッキーがクラスメイトの名前覚えてないのが悪いんじゃん!」
と何故か逆ギレしてくる由比ヶ浜。いや、確かにオレもクラスの事何一つ覚えようとしてないのも悪いけどね。
帆波「確かにクラスメイトの事を覚えようとしてない八幡も悪いかもしれない。けど、キモイとかないんじゃないの?しかもその後、人に向かって死ねって言ったよね?死ねは言わなくても良くない?なんで死ねって言ったの?」
結衣「だって本当の事だもん!」
おい、それを言ったらオレは死んで当然みたいになってないか?
帆波「へぇ〜、そうなんだ…」
更に冷たくなる。オレや折本達は冷や汗が出てきた。こんなに怒ってるのは中学以来…いや、中学以上に怒ってるな。
雪乃「一之瀬さんその辺で」
ヒートアップしそうな所で雪ノ下が止める。
帆波「…わかった」
まだ言い足りなさそうな顔をしながらイスに座る。フゥ、何とか治まった。もし、このままいけばどうなってたか分からなかったしな。雪ノ下が止めてくれて良かったわ。
雪乃「由比ヶ浜さんも何か依頼があるから来たのでしょ?」
でも若干怒りの感情を入れながら由比ヶ浜に聞く。オレは何も言わなかったが、あんだけ言われたら流石のオレもキレる。だが、その感情を表に出さないように押し殺している。折本も仲町も相当怒っている様子だ。
結衣「う、うん…実は…」
と言いながらオレの方をチラチラ見てくる。チッ、オレがいると言いにくいってか…さっきも散々オレの悪口言ってそれかよ……正直イラつくな。
八幡「ハァ〜…」
と深いため息をつく。すると全員オレに視線を向ける。由比ヶ浜も同様こちらを見てくる。
結衣「えっと…何かな?」
八幡「いや、何かな?じゃねぇよ」
自分でも驚くほど冷たく低い声だった。
結衣「う…え…?」
八幡「すまんが雪ノ下、オレはコイツの依頼受けたくない」
結衣「な、なんでだし!?」
ホントうるせぇよ。もうちょっと抑えられないのかよ。
雪乃「由比ヶ浜さん、もうちょっと声を抑えてちょうだい。それと比企谷君、それはどうして?」
八幡「いや、だってオレの事キモイや死ねって言われたんだぞ?すぐ謝るならまだしも、コイツはなんて言った?本当の事だって言ったんだぞ?てことはオレはキモくて死んで当然、と言ってるようなもんだ。そんな奴の依頼なんてオレは受けたくない」
雪乃「…なるほど」
帆波「雪乃ちゃん、私も受けたくない」
結衣「はぁ!?」
一々うるさいヤツだな。叫ばないと生きていけないのかよ。
帆波「さっき八幡も言ってたけど、人の事キモイや死ねって言う人の依頼、私も聞きたくない。すぐお引き取り願いたいよ」
結衣「意味わかんないし!ちゃんと納得のいく説明しろし!」
いやいや、これでもスゲェ納得のいく理由だぞ。コイツ、相当頭悪そうだな。
かおり「ごめん、私も受けたくない」
結衣「なんでだし!」
千佳「そりゃあそうだよ。だって大切な友達の事、悪く言われてるんだよ?そんなの誰だって怒るよ」
帆波と折本と仲町は怒りの視線を由比ヶ浜に向ける。由比ヶ浜も3人に睨んでいた。いや、なんでお前から睨まれないといけない。意味がわからん。すると、雪ノ下が口を開く。
雪乃「…確かにそうね」
結衣「…え?」
由比ヶ浜は弱々しい声になる。多分、雪ノ下なら話聞いてくれるだろうとでも思っていたのか知らんが。
雪乃「私も大切な友達を悪く言われて気分が悪いわ。あなたには悪いけれど、ここから出ていってちょうだい」
結衣「な、なんで?」
雪乃「当たり前でしょ?人に悪口言って謝りもしない。そんな礼節をわきまえない輩のお願い事なんて聞きたくないわ。だから出ていってちょうだい」
ここにいる全員由比ヶ浜の依頼を受けたくないと一致する。あの雪ノ下ですら拒絶したんだ、相当な奴だよ。そして全員からそう言われた由比ヶ浜は……
結衣「もういい!」
そう言って部室のドアを勢いよく開け閉めして出ていった。
八幡sideout
結衣side
なにさ!なにさ!みんな揃ってなんであんな事言うの?ヒッキーもヒッキーでなんであんな酷い事言うの?それに一之瀬さんはなんであんなにヒッキーと近いの?意味わかんない!ヒッキーの隣はあたしなの!だってヒッキーは王子様なんだからね!あたしの大切な家族である、犬のサブレを助けてくれた王子様。あの時、ヒッキーがすごくカッコよく見えた、まるで私の家族を守った王子様。そのヒッキーの隣に居座って、何様なんだしあの一之瀬さんは!ヒッキーはあたしのなんだからね!
そうか、ヒッキーは一之瀬さん達に騙されてるんだ。きっとそうだ。そうじゃなきゃヒッキーはあんな酷い事言わない。おどし?せんのう?みたいなのしてるんだきっと。助けなきゃ!ヒッキーを一之瀬さん達から助けなきゃ!待っててねヒッキー。助けてあげるからね。
結衣sideout
八幡side
由比ヶ浜は去ってから帆波達はひと呼吸おく。
帆波「なんであんな事言うのかな?」
かおり「まさか、あんな人だとは思わなかったよ」
千佳「だね」
帆波「かおりと千佳の友達じゃあないの?」
かおり「ううん、違うよ。ちょっと話したことがあるくらいだよ」
帆波「そうなの?」
千佳「うん、それなのにあだ名つけられちゃって」
八幡「あ〜、確かかおりんと仲っちゃんだっけ?」
千佳「ちょっと比企谷君言わないでよ」
帆波「確かにかおりのかおりんはちょっとわかる気もするけど、千佳のは…」
かおり「そうなんだよね。初めて聞いた時ビックリしたもん。仲っちゃんって言われた千佳の顔、すごい嫌そうな顔だったの覚えてるよ」
千佳「当たり前じゃん。そんなに仲良くないのに急にあだ名つけられて」
八幡「それを言うならオレもだぞ。初対面の相手に引きこもりみたいなあだ名つけられて」
雪乃「あら、あながち間違ってないじゃない」
八幡「おいコラ」
雪乃「フフッ…冗談よ」
コイツ…
八幡「まぁでも、ありがとうな帆波。オレのために怒ってくれて」
帆波「そりゃあ怒るよ。人の彼氏に向かってキモイとか、その挙句死ねだなんて、言われて怒らない彼女はいなよ」
八幡「そうか…折本達もありがとうな」
千佳「どういたしまして」
かおり「そうそう、比企谷が気にすることないって。友達が酷い事言われて黙っていられなかったからね」
雪乃「そうね、あなたは私の数少ない大切な友達だもの」
八幡「そうか…ありがとうな」
4人「「「「どういたしまして」」」」
その後は由比ヶ浜が来る前と同じで他愛もない会話をしながら依頼が来るのを待ったが、その日は来ることはなかった。
いかがでしたか?由比ヶ浜アンチ回でした。この作品では由比ヶ浜はアンチにしていきます。それでも見ていってくれる人がいれば、最後までよろしくお願いします。ではまた会いましょう。