キーンカーンカーンコーンと聴き慣れたチャイムが鳴る。授業の時間だ。
しかし、異世界感がなくてマジで萎える音だ。もっとなんか無かったのだろうか。
「席に着けー。授業始めるぞー」
「でね、昨日のドラマがさぁ、またいいところで終わっちゃってねぇ。終わると思ってなくてさぁ、暫く番組が終わったことに気づかなかったよ」
なはは、と笑う彼女は今も先生が注意していることに気づかない。なんなら学校に来たのに手ぶらでパジャマな事にも気付いて無いのだろう。
「ほんっとに良いところだったんだよ! ゾンビと化したポメラニアンの群れから命辛々逃げ出し、漸く再開した主人公とヒロイン! でもヒロインが実は地球を侵略しに来たエイリアンだって判明して、そこで主人公がっっ?!」
「良い加減に席に着きたまえカナメくぅん?」
「先生、席に着くというより席を突いてます。頭が貫通してます」
「席についたのなら問題ない」
当たり判定デカいな。
「首がふにゃふにゃなんですけど。首が座ってませんけど」
「問題ない」
教師がやってる時点で問題なんだよなぁ。カナメちゃん微動だにしないし。白目剥いてるし、泡吹いてるし。
でもまぁ、死んでも生き返るしまぁいっか!
「えー、では授業を始める。今回の授業は世界観についてだ。説明するタイミングが無いからな。ここで時間をかけて説明していくぞ」
「はい先生っ!」
お、いきなり元気よく手を挙げた奴がいるな。
わかったぞ。下手なギャグを言ってクラスで笑いを取る賑やかし要員だな。つまりモブ。
「2話目でまだ出てきても無い、出てくるかも分からない設定を語っても冗長になってしまいます! そういうのは設定が出てきたらその度にさり気無く、それでいて簡潔に説明していくものです!」
モブの癖にこの世界の真理をついてきやがるぞ。
「ふむ。それもそうだな。では書くことのない授業パートはお終いだ。放課後や休み時間にしてコミュパートに移るとしよう」
先生がそう言い終えると授業終了のチャイムが鳴る。今度はあの萎える音ではなく、名状し難い不安感と、その奥にどこか懐かしさを感じさせるチャイムだった。
やっぱ慣れ親しんだ方のが良いなと思いましたまる。
さて、休み時間である。カナメちゃんは元気にドラマの話をし続けている。同じ話を延々と続ける様はNPC感があってなかなかに恐怖を覚えさせる。
首の座ってない生まれたて状態のカナメちゃんを治したのは、私たちと同じチート転生者のヒカリちゃんである。字面からしてヒーラーである通り、彼女は『死んでなければ全快にできる』チート持ちだ。きっとその能力で敵味方を見境無く癒すことでトラブルに巻き込まれたり、中盤その行為の理由として過去に心に傷を負った事件があることが判明するタイプだ。
もう1人、私たちのクラスにはチート転生者がいる。『触れた対象の時を戻す』というチート持った孤高系男子だ。ぼっちとも言う。主人公っぽい感じだが、苗字が「
そも、主人公は私だし。