もはやチートと呼べないよね!?   作:小豆もやし

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脳死でお読みください


第5話

 さて放課後である。私とカナメちゃんは街のオシャレなカフェに来ていた。ここはカップから飲み物、トッピングと全てを選んで自分好みにカスタムできるカフェだ。簡単に言うと、モノは用意してやるからテメェで勝手にやれってことだ。オーナーは300年は生きてるじじい。世界を2度救ったごくありふれた英雄だ。

 

「ごめんなさい、お待たせしてしまって」

 

 カランコロンとドアを開けて入ってきたのは小学生キリコ。彼女はあの後私たちに話があるから放課後ここに来いと伝えて何処かへ走り去っていった。

 

「部活のミーティングがあってね。すぐ終わると思っていたのだけど、案外時間がかかってしまって…」

 

「別に気にしてないよ。ね、アカネ」

 

「ええ、そうですね。些細なことです」

 

 無論嘘である。私のハラワタは煮えくり返っている。まではいかないが、理由もわからず場所だけ伝えられ、更には1時間以上待たせられるのは普通に嫌だ。ムカつく。

 しかし、私がすごく良い顔を使って良い顔しているのには理由がある。こいつから技術を学ぶためだ。1月後の体力測定でまた無様を晒すわけにはいかないのだ。

 

「早速本題に入りましょう。話というのはあなたたちの速さについてよ。制限が解除された私の全力を超えた理由を教えて欲しいの」

 

 話では、この小学生は速く走るの好きなスピード狂いらしい。更に速くなる為に自分を超えた速さの理由、使ったスキルやバフなどを知りたかったそうだ。

 

「ごめんね。別にスキルを使ったわけじゃないの。チートなの」

 

 カナメちゃんがそう言うと小学生はあからさまにガッカリした顔になった。「なんだチートか……」と呟く。そのまま私たちの分のお金を置いて帰ろうとする小学生を金を懐に入れてから止める。

 

「私からも話があるの。少し聞いてくださらない?」

 

「まぁ、別に良いけど」

 

「私に速く走る技術を教えてくださらない?もうあのような無様を晒したくないのです」

 

 私がそう言うと小学生は少し面倒そうな顔をする。が、少し考えるとOKを出してきた。

 

「構わないわ、但し条件があるわ」

 

「なんでしょう」

 

「さっきは部活と言ったのだけど、私は部活に入っている訳ではないの。サークルみたいなものね。私と同じように速さを求めた人の集まりよ。それを正式に部活として認めさせる手伝いをしてほしいの」

 

 うちの学園には部活動が複数存在する。運動部は全て超次元運動部であり、文化部も超次元文化部だ。誰もからもチートやスキル、魔法の使用を惜しまない。人死にが出ることもあるが、すぐに生き返るので問題はない。たまに復活を妨害してくる奴もいるが。

 勿論、陸上部なども存在する。が、そこはバフとデバフと選手が飛び交う戦場である。いかに早く相手を行動不能にするかが試合の明暗を分ける。

 小学生はそんな危険なものではなく、スキルも速度を高めるだけのものを使った、直接攻撃や妨害の無い陸上部を作りたいらしい。

 

「わかりました。全力でお手伝いいたします」

 

「ありがとう。それじゃ、今日はこの辺で。後で連絡するわ」

 

 小学生は店を出て行った。周囲の物を跳ね飛ばして走り去っていく姿が窓から見えた。

 ……妨害無しって無理では?

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