五条悟の次に強いやつって言われたいじゃん 作:五条悟のディスク
まじで書き方わからん
円李の知るところではないが、彼が修行の場として選んだ山は自殺の名所であった。
呪霊は人間の負の感情が溜まる場所に発生しやすい。また感情の大きさや規模、人口に比例してその強さもどんどん強くなる。
特に自殺の名所ともなれば、その場に渦巻く感情も大きく当然発生する呪霊も強くなる。さらに自殺スポットとして有名であれば気味の悪いという、人間の無意識下での感情がその呪霊をダメ押しとばかりに強くする。
呪霊の規模、使ってくる技。そして狡猾さ。今回、円李が対峙したこの呪霊は呪術師が定める階級でいうところの1級レベル。これは狡猾さや特級を特級たらしめる要因がないための判断。初見殺しによる精神破壊の術式という純粋な能力で判断する場合には特級に近いレベルに達するだろう。
単純な悪意のみではなく、その命を代償にばらまかれた負の感情は際限なく呪霊を強化する。
呪術を習いたてのガキが戦うべき相手ではないのは一目瞭然。ただし、それは一般的な呪術師の話だ。
彼が最終的に目指しているのは最強の次に最強の呪術師。
つまりは、
「あっぶね!!」
後方に大きく飛び、体を捻りながら呪霊の拳のラッシュをギリギリのタイミングでかわし続ける。
引力を発生させる核、
「古典的な策だけど、こういうのはどうよ」
木々に張り付けた引石を稼働させる。森の隙間を通って伸びていた腕は、木々と複雑に絡み合った上に引石に固定され身動きが取れなくなった。
本体の様子を確認するために空に落ちる。そこにあったのは、残った三本の腕で周囲を薙ぎ払い動かすことができない腕の拘束をはがそうと暴れる呪霊の姿。
『ヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダ』
「うるさ」
びっしりと並んだ口から放たれる耳障りな音を聞き流し、次の手を打つために呪力を練る。
ギロリ
そうつぶやいた瞬間、一体いくつあるのかわからない数の瞳と目が合う。
『オ、オレオレハ死ヌシカ...デキキナカッタノニ』
「やっばい...!」
『ドウシテオマエハイキテルンダァァ!!!』
何十もの光が瞬くと同時に、呪霊から顔が射出された。
それは誘導ミサイルのように俺のほうへ飛んでくる。回避運動をとるために重力を操作するが、上下左右前後のすべての方向から飛んでくる。
顔面誘導ミサイルの正体は、人間一人分の命。死を選択するほどの大きな恨みや絶望がそのエネルギーを何倍もの大きさに増幅させ、着弾した相手に術式を刻むとともに倍増した呪力により木っ端みじんに爆発四散させる能力を秘めた術式。
弾頭に触れられた時点で呪霊『百面怨業鬼』の術式、数十年かけてため込んだ感情をぶつけることで対象の精神を、内側から破壊する術式が発動する。
そんなことを知らない円李だが、直感でこれに触れてはいけないことを察知。
故に、自身の術式による正面突破。
右手で印を結び、初めての実践で放つ術式の名を告げる。
「
その瞬間、円李を取り囲むように接近していた顔面は目が、鼻が、口が裂け文字通り裏返った。
そうして同時に、それぞれの顔面の中に置いた引石を起点にBB弾ほどの大きさまで圧縮する。途中、起爆した個体もあったが爆風ごと圧縮されそのすべてが無効化された。
「大切な顔なんだ、返すよ」
圧縮した球を呪霊に向けて打ち込む。いまだ自由である3本の腕を狙って放たれた球。接触した瞬間に圧縮した呪力を解放。円李を焼くはずだったその爆炎は本体である体もろともその腕を吹き飛ばした。
被害を出さずに呪霊をせん滅する。ならば、引石を用いた最大出力で無に収束させる。先ほど顔面の中に引石を正確に設置できたのは、構造が簡単かつ大きくなかったため、必要とされる呪力も大きくなかった。呪霊本体はとにかく巨大であり、加えて円李の射程範囲外。
よって、チリ一つ残さないように術式を打ち込むには近づいてその全容を正確に把握する必要がある。
引石の作用する範囲を広げて、引き込んだのち無に還してもいいのだが、まだそれほどの技量は持ち合わせていなかった。よって円李の取る戦略は、呪霊の中心に立ちその地点で今持てる最大の術式を打ち込む。
背後に呪霊の方向向きの力を受けて、最高速度で突っ込む。
呪霊は人間よりも簡単に、素早く欠損部位を回復できる。破壊されたことで自由となった体を持ち上げ、新しく腕を再生し握りつぶし叩き落すためにその腕を振るう。
しかしその腕に対して小さい円李は、最初にばらまいた引石から引力や斥力を受けて読みにくい軌道をとることでそれをかわす。
本体に向かってくることを察した呪霊は、一度腕をまとめ枝分かれするように6本の腕から何百という腕として『面』で押しつぶす行動をとった。
まだ、円李は実際に術式を対象に使ったことがなかった。練習や狩りの中で、練習として使うことはあったが実践の中で使ったのはこの戦いが初めてだ。
では、なぜこうも対等に、いや一級を凌ぐほどの戦いができるのか。
それは特級に近い分類にカテゴライズされる強さの呪霊とせめぎ合うことで、その才能が、呪術を扱うための能力がより美しく洗練されていったからだ。
本人は単なる生まれ変わり程度の認識ではあるが、生まれ変わったその体に備わっている才覚は並のレベルではない。
ただのハイセンスではここまでには成らない。
幾百の腕をかわし、払い、また呪力によって消滅させ前に進むたびにどうやって呪力を回せばいいのかを無意識下で理解する。
最強の次に最強となりうる術師であるということだ。
『シンデヨォォォオオオオ!!!!』
並べられた顔面をかき分けて現れた巨大な顔が大きく口を開き、触れるだけで蒸発してしまいそうな呪力が収束していく。
ついに自身が押されているのだと、このままだと祓われてしまうと自覚した呪霊は今までにため込んだ純粋な呪力によって広範囲を吹き飛ばす選択を選ぶ。
そして放たれた熱線を前にしても速度は全く落ちない。薄く伸ばした引石を盾のように展開し、射線のど真ん中を突っ切る。
熱線を防ぎ切った引石をドリルのような形状に変化させ呪霊の本体を貫く。
貫通するまでの時間から呪霊の中心を定め、とどめの術式を発動させる。
両の掌を合わせ呼ぶ術、それは
「
空間が軋む。
いまだ伸ばされるその腕を押しつぶし掬い上げるように大地が隆起し、本体の中心を目がけて収束していく。そうして圧倒的な引力のもと引き上げられた瓦礫は呪霊を覆いつぶし一つの大きな
「
本体に集まっていた岩石や木ごと覆うように黒い幕が広がり、瞬きの間に点のように収束し消えてなくなった。
こうして、円李の初めての戦闘は周囲に広がるクレーターを残して終了した。
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(あっぶねーーーーーーーーーー!!!)
マジで危なかった、本当に死ぬかと思った!
何であんな大きいのが初戦なの?だいたい最初にかませ犬みたいのが出てきてとにかく戦えるって実感できるのが道理じゃないの?
(いやまてまて、俺は最強の次に強いやつになるんだ、これくらいはへーきへーき)
そう心の中で唱えて、戦闘を終えて一種の昂揚状態になっている己を落ち着ける。
なんでかはわからないが、自身の術式の使い方を誰に教えられたとかいうわけでもなく実感として理解できた。
閉じていた感覚が無理やりこじ開けられるような感覚。今の一戦を終えて、引力を用いた術式の扱いはほぼ完ぺきと考えていいだろう。
原作の地爆天星は最初に中心の核を破壊されると無効化されてしまうが、俺が術式として再現したこれは中心に置いた引石の座標を中心として術式を作用させる。あくまでも基準座標をとるために引石を置いているだけで、破壊されても一度発動したのであれば中止するための指示を出さない限りその地点めがけて物体が集まっていく。
先の戦いでは引石を破壊されることはなかったが、目論見通りうまく術が発動してよかった。
これで最強キャラが持つ圧倒的な範囲攻撃は完成でいいだろう。
次に目指すべきは小回りの利く技と、敵の攻撃を退ける防御を考えなくては。
誤字脱字報告してくださった方、感想を送ってくださった方、執筆の励みになりますありがとうございます。
感想・評価をいただけるとやる気が増幅します。
また今後登場するクロスオーバーでない技(出てくるかもしれないし出てこないかもしれない)としては
・相手に超重力をかけて拘束・圧殺
・ブラックホール的なもの
・対象にかかる重力の操作
採用するかは執筆している感じによります。
ではでは、またよろしくお願いいたします。
2020年11月29日
技募集が規約違反に引っかかってしまったようです。
感想にてコメントを送ってくださった方、申し訳ない。
2020年12月2日
普通に考えてあの規模の呪霊が二級はないですね。なので、その辺を編集しました。コメント欄での指摘、ありがとうございます。
節円李は五条悟
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と同い年
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年下
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年上