五条悟の次に強いやつって言われたいじゃん 作:五条悟のディスク
感想でいただいたオリ主弱すぎ問題の不具合を修正しました。前話軽く見てからだと嬉しいです。まだまだだと思う方は理想のボコられ方を教えてください。
○月〇日
やはり俺に足りていないのは信頼を置ける絶対的な防御だと痛感した。
五条先輩の無下限術式。無限を現実に持ってきて相手の攻撃に超えることのできない『間』を挟む。
参考になるかもしれないということで五条先輩の術式についていろいろ質問してみた。曰く五条先輩に向かって進むにつれてだんだんと遅くなると。指数関数的に遅くなっていき最終的には近似で零になるほどまでに減速し、結果あらゆる攻撃は五条先輩に届くことはないのだと。
その時ひらめいた。
俺に向かって飛んでくる攻撃の速度を遅くすればいいのだと。俺の術式であれば五条先輩の絶対防御を再現することが可能だ。呪いに関してどうするかっていう懸念については問題ないと思う。
重力操作の術式は物理的なもの以外にもしっかりと呪術的なものにも作用することを知っているから。自分を対象とした相対的な時間停止ができるのであれば、飛来するものに流れる時間の操作もできるはず。
依然背中に走る冷たい感覚は無くならない。
早いところ最強の次に最強と名乗れるくらいにならなくては。
○月〇日
早速実用化に向けて実験をしていたのだが、思わぬ収穫があった。五条先輩の術式より言い方によっては優れているところかもしれない。
放り投げられた消しゴムに干渉して時間停止を行い停止を解くという一連の流れを何回かやっていたのだが、いずれもちぎれたりひびが入ったりと物体を傷つけたのだ。
俺が時間を止めた時と同じ現象、現実世界と対象の内部に流れる時間をいじったことによって生じるズレが破壊という形で影響しているのではないかと。
これにより、防御に加えて相手の攻撃をカウンターできるようになった。殴った相手の攻撃を停止させると同時に腕を破壊するみたいな。
傷ついて発動する術式とかだったらその都度に合わせて術式反転による巻き戻しを使えば問題ない。
意外にも早く完成してしまった。あとは五条先輩みたいにオートマで管理できるように調整していきたいと思う。
○月〇日
考えてみれば圧倒的な火力を持っていないことに今更ながら気が付いた。
重力使いと言えばなんか粒子をまとめてビームを撃つみたいな攻撃をするキャラとかアニメで出てくるけどそういうのを考えたことがなかった。
さらなる強化を目指して考えてみようか。
○月〇日
今日は交流戦に向けての戦闘訓練の実技授業を手伝うこととなった。
内容は至極単純、四対一。俺一人を相手に一年が全員で戦うというもの。京都校にいると噂の相手に対応するためのコンビネーションを鍛えるためだとか。
最も恐ろしいのはやはり呪言だ。当然呪言対策もしてある。自身の意識と体の動きが一致していないのを感知した瞬間に意識を除く体のすべての状態を三十秒前に巻き戻すという術式を発動条件付きで仕込んでおいたのだ。
しかし精度がまだ完璧でないことから、一瞬のスキが生まれてしまい憂太から一発受けてしまったがくらったものといえばその程度。
後は軽くボコボコにしてお終いだ。五条先輩からもボコボコにしてあげてと言われていたので特に問題はないでしょう。
流れとはいえ真希の薙刀をへし折ってしまったのでどっかでお詫びに行かないと。
○月〇日
憂太から呪力操作についてのアドバイスを請われたので自分ができる限りのことを教えてあげた。
教員免許も持っていないのでどういう伝え方をすればいいのか正解がわからなかったが自分が意識していることや気を付けていることを教えてあげた。
加えて黒閃を教えたのだが、なんと一回実演で見せたその次に何回か練習していた時に何回か出ていた。出しちゃったのである。その学習能力というか天性の感覚には驚かされた。
流石にまだ狙って出すことはできないようだ。
里香ちゃんのこともあるしもしかしたら俺や五条先輩に匹敵するようになるかもしれない。
そういえば真希へのお詫びとしてパンダを除く一年を連れてラーメンをおごった。他のやつらもついでだ。パンダについてはその外見ゆえに外に連れ出せないし基本ごはん必要ないし。
○月〇日
術式をよく知るためにも五条先輩にお願いをして相対性理論と量子力学の権威と呼ばれている大学の教授などとお話をする機会を用意してもらい、京都までやってきた。
結果的に分からないことしかわからなかったが、事象の仕組みや予測を聞くことは俺の強化計画の大きな糧となった。時間操作による具体的なイメージの確立や、ビーム攻撃のとっかかりができたことだろうか。
もう一週間もしないうちに交流会があるのでそこで合流するとしよう。
京都観光を楽しむと五条先輩には連絡しておいた。
○月〇日
交流会の前日、ホテルで朝起きたら身に覚えがない携帯電話が落ちてた。
俺が目を覚ますとカシャンカシャンと小さな機械音を立てて人型へと変形した。おでこにあたる部分に火の玉のマーク、眼にあたる小さな点からからくり人形のように縦に伸びる線によってできた四角形の口。
もはやほとんど覚えていない原作に出てきた中でも若干記憶の端っこにいるキャラ、メカ丸のマークに酷似した顔をしたロボットへと変形した。
その後、小さな機械に呼ばれるまま呪術高専京都校の地下室まで招かれた。そこにいたのは全身包帯まみれで片腕を欠損した男だった。
どうやら高レベルの反転術式を扱える一人として体を治せないかと相談された。
俺が行えるのは時間の巻き戻しに付随する状態の巻き戻し。聞けば天与呪縛による傷だそうで生まれた瞬間にこうなっていたとか。申し訳ないが俺にできることは少なかった。
代わりにここ最近で一番調子のいい日を聞いてその日まで体を巻き戻した。
こんなに苦しそうなのを見て見ぬふりはできなかった。連絡先を聞いておこうと思ったが、どうやらこのロマンあふれる携帯をくれるらしい。
通常の携帯としても使えるし何かあれば連絡もできるとのこと。
普通に嬉しかった。
○月〇日
京都校との交流戦は憂太の力によって東京校の勝利で幕を閉じた。
あちら側には東堂とかいう化け物がいたが、一対多の状況でも憂太が勝ち切った。多対一はやっていたが一対多はあまり経験を積ませてやれなかったと少し反省した。
治療班として対応に走ったため結構忙しかった。なまじっかやれることが増えると任される仕事も比例して増えていくのがつらい。
真希の妹さんとも久しぶりに会ったがやはりやりにくい空気になった。真希のほうは訓練や授業もあってある程度距離感や対応がわかるがこちらはさっぱりだった。変にぎくしゃくしてなかったらよかったんだけど。
○月〇日
七海と久しぶりにご飯に行った。灰原は地方の任務の引率で外していたため二人で学生時代によく行っていたラーメン屋さんに行った。
久しぶりに会ったこともあっていろいろ話した。証券会社だったか忘れたがエリート街道まっしぐらだったところ、やはりクソはクソだと熱弁してた。
恥ずかしがって教えてくれなかったが、七海も小さくないきっかけがあって呪術師に戻ってきたのだと。
夏油先輩の話も共有しつつ、何事もないように俺たち大人が頑張らないとと話して別れた。
老けて見えると言ったら余計なお世話だとそっぽを向かれた。元気はまだまだありそうだった。
そして季節は年の暮れに差し掛かる12月。
「さて、今日なんだけど。今日はまた郊外のほうに出て大きいサイズの呪いを祓いに行こうと思います。引率は例にもれず、忙しい五条先輩に代わりまして俺です」
「今日は四人なんですね」
「そうだね、いつもは大体2-2に分けて対抗って形でやらせてるけど今日は現場で複数の呪術師と共闘することを想定する実習だね」
校門に一年を集めて今日やることの説明を行う。
今日は先日発見された大型の呪いを祓いに行く。というのも、ちょうどいい任務があったので俺が選んだのだ。理由は今までにない寒気。今日明日あたりに何かあると考え、生徒をなるべく一か所で管理できるようにまとめておきたかったという理由がある。
「それじゃ、門出たところに車止めてあるから。行こうか?」
憂太や真希が肩に下げた獲物を背負いなおして歩き出したのを確認して門を出る。
「先生!」
「ん?」
憂太が俺の隣まで駆けてきて俺を呼ぶ。その表情は心なしか少し暗いように見える。
「なんか今日嫌な感じというか、変な感じがするんですけど...今日の授業でなんかありますか?」
「だから気のせいだって。だって憂太の呪力感知って超ザルじゃん」
「おかか」
「里香みたいなとんでもないのが常に隣にいたら鈍くもなるわな」
憂太の言葉を否定するパンダと棘。そうなるだろうと二人の意見を肯定する真希だが、俺には憂太の感覚のほうが正しいと思った。自他共に認める俺の直感と同じ、今日に限って声をかけてくるということは憂太もこの変わった空気を感じ取ったということだろう。
なんてこった、勘という面でもとんでもなくすぐれている。もたもたしてたら憂太に抜かれるかも、なんて考えながら一応は引率ということもあるし落ち着くように声をかける。
「うーん、俺が見たところ図体が大きいだけでそこまで危険な奴じゃないよ。今日見て欲しいのはそういった手合いとの距離の取り方を―――――横に跳べ!!」
学生とはいえすでに呪術師として現場に出ていることもあり、俺の声と同時に全員が回避行動をとる。俺達が集まって歩いた場所に落ちてきたのは不思議に胎動する茶色の何か。
ギョロリと目が開くと同時に閃光を放ち爆発する。
瞬時に座標を定義、四方から力を内側に駆ける形で圧縮し同時に事象の巻き戻しも行いばらまかれた呪力と衝撃波を集め、あふれるエネルギーを上方に放って発散させ消滅させる。
開けた場所に降り立つのは二対四つの大きな羽をもちペリカンにしてはくちばしの袋の部分が大きく膨らんだ大きい鳥型の呪霊。
「先生、あれが今日祓う呪いですか」
「だとしたら隣の男は何なんですか?」
「こんぶ」
「あの男...関係者じゃないよな」
一年が各々戦闘準備をとるのを横目に前を見る。
五か月前、一月の中旬に会った時とまるで変わらない姿の夏油先輩が呪いの隣に降り立った。なくなったはずの右足は一見すれば何もないように見えるが、あの場だけ異質な感じがする。呪いを脚の形にまとめて詰めているのだろうか。
どちらにせよ、呪いを意のままに操れる夏油先輩ならではの手法だ。
「やぁ、また会ったね」
「今日はどういったご用件で?」
「内容を急くのはよくないよ。しっかし相変わらず
鳥のくちばしが開かれ中から女子高生が二人にハートのニップレスをした
「オマエら何者だ!侵入者は憂太さんが許さんぞ!!」
「こんぶ!!」
「憂太さんに殴られる前にさっさと帰んな!!」
「えぇ!?」
夏油傑という存在を知らず、今どのような状況であるかを認識していないが故のパンダの悪ふざけ。それに乗り気の棘と真希にも言いたいことはあるが先にため息が出てしまう。棘に関してはこんなに目に見える形で感情を出すのは珍しい。
刹那、視認するよりも早く移動し憂太の手を取り語り掛ける夏油先輩。その予想以上の速さに事の異常に気が付き一年に流れる雰囲気が瞬時に切り替わる。
自己紹介に始まり、やれ大いなる力は大いなる目的のために使うべきだと考えるだの、社会秩序のために呪術師が暗躍する世界は間違っているのだだの。
「一般社会の秩序を守るために呪術師が暗躍する世界、強者のほうが弱者に適応する矛盾が成立してしまっている...なんて嘆かわしい!!」
果てにはこぶしを握り、憂太の肩を組み演技じみた姿で夏油先輩の考える世の矛盾を熱弁する。まだ実地での経験が浅い憂太はいまだに事の変化を理解できずに呆けたままでいる。夏油先輩の言葉にはぁ、なんて気の抜けた返事をしている。
「万物の霊長が自ら進化の歩みを止めているわけさ...ナンセンス!!そろそろ人類も生存戦略を見直すべきだよ」
「それで夏油先輩は何が言いたいんです?」
「先輩?この人って先生の先輩なんですか」
「そうだよ、円李の大先輩。さて何が言いたいかだったね。君は僕の理想を語ったじゃないか、もう一度聞きたいってことかな。それもいいね」
「下等な人類を、非術師を選別し殺戮する。呪術師とその意志と共に生きる人間だけの世界を作るんだ」
何を言い出すんだと一年全員の目が見開かれる中、五条先輩と夜蛾先生を筆頭に何人もの呪術師が校舎からやってきた。どれも見覚えがある、すべてが準一級以上の呪術師だ。
「僕の生徒にイカレた思想を吹き込まないでもらおうか」
「悟~!!円李とはこの前会ったけど君とは久しぶりだね~!!」
「再会を楽しむのはその子たちから離れた後だ、傑」
悪そうな笑みではなく、純粋に友人と再会した時に浮かべる満面の笑みで五条先輩と対面する。
「今年の一年は粒ぞろいと聞いたが...なるほど
禪院家の落ちこぼれ
先の笑みから一転、廃棄物を見るような目で真希を見下ろし真希を威圧する夏油先輩。
「君のような猿は私の世界にはいらないんだから」
バシッ、と肩を組む夏油先輩の腕を払う。
「ごめんなさい、夏油さんが言ってることはまだよくわかりません。けど、友達を侮辱する人の手伝いは僕にはできない!!」
硬い意思を秘める眼を向けてそう言い放つ憂太の姿は、過去に見た姿とは全く変わって見えた。
時間停止を行い夏油先輩の間合いから憂太を引っこ抜き間に入る形で立つ。
「やっぱり夏油先輩、非術師皆殺しにするつもりでしょ」
「そんなことないさ。私は」
「どうでもいい。そんなこと僕がさせないさ。それより傑、いったいどういうつもりでここに来た」
「宣戦布告さ」
宣戦布告?戦争でも仕掛けるつもりなのか?一瞬の思考の間に夏油先輩の声が高専一杯に響き渡る。
お集りの皆々様!!耳の穴かっぽじってよーく聞いていただこう!!!
来る12月24日、日没と同時に!!
我々は百鬼夜行を行う!!!
場所は呪いの
呪術の聖地京都!!
各地に千の呪いを放つ
下す命令はもちろん"
地獄絵図を描きたくなければ、死力を尽くして止めに来い
「思う存分、呪い合おうじゃないか」
感想をたくさんいただきありがとうございます。
なんか盛り上がってきたわ。
ミゲルなぁ、どういじってやろうか...
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