五条悟の次に強いやつって言われたいじゃん   作:五条悟のディスク

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ランキング2位ありがとうございます。

また、評価と感想のほうもいただきやる気が持続しています。

今後ともよろしくお願いいたします。




スカウトじゃん

 

 

 

「カゲヤマ、ハヤブサ、ヒビキ」

 

懐から手のひらサイズの人形を複数、抱えるくらいの大きさの二体の人形を取り出し、呪力を込めて放り出す。

 

両方とも夜蛾自身が作成した呪骸であり、独特の愛嬌を持っている。一昔前にはやったブサ可愛いとはこういうものをさすのだろう。

 

呪力の探知を行い、対呪霊の索敵に特化したネズミの人形のカゲヤマ。そのサイズに対して、夜蛾を持ち上げて高速で移動できる馬力を持つフクロウの人形のハヤブサ。音を用いた対象の無力化と妨害を行うことができる、拡声器を持ちヘッドホンをつけたデザインをしたカエルのヒビキ。

 

もし手に負えない特級呪霊であった場合、ヒビキが殿を務め、ハヤブサで撤退するという作戦だ。

 

前衛をヒビキに、後衛にハヤブサという布陣で森の中を慎重に進んでいく。

 

カゲヤマの索敵によって、周囲に呪霊がいないことが確認できたので、呪力で強化した体で森を駆ける。

 

本来ならば、呪霊がまばらにだが存在しているはずなのに一体もいないというのはおかしな話だが今はそのほうが都合がいい。

 

今回の夜蛾の任務はあくまでも特級の存在の有無。そして森は外で見るよりもずっと広い。それは複雑に植生する木々や方向感覚がわからなくなるという要因もあるかもしれないが、とにかく調査を進めなくてはならない。

 

それこそ日が落ちてしまえば万が一呪霊とぶつかったとき圧倒的な不利となってしまう。補佐監督に告げた3時間というタイムリミットは自身が満足に活動できる時間までを加味しての期限だったのだ。

 

走る、走る、走る。

 

ちょうど森の中心部に近づいたあたりだろうか。ふと中心を避けるように進路を切っていることに気が付く。中心の方角に進もうと思う度意識がそばにそれるのだ。

 

「帳か...?」

 

少し離れた場所から見れば、空間にかすかなゆがみがあることに気が付く。

 

「ヒビキ...術式起動、最大出力」

 

ここからはスピード勝負だ。最大出力で帳を破り中を調査したら即離脱する。これがもし特級呪霊が設置したものであれば、相当な実力だ。認識誤認を一級呪術師に付与する帳を張れるのだから、それもうなずける。

 

呪力が上乗せされた爆音が拡声器から放たれ、夜蛾と呪骸が通れる穴をこじ開ける。その瞬間にじわじわと穴がふさがっていく。

 

ハヤブサに持ち上げてもらう形で飛行し、帳の中に足を踏み入れる。

 

 

 

そこに広がっていたのは、隕石が落ちたのかと錯覚させるほどの大きなクレーターだった。

 

 

 

そして何よりも奇妙なのが、残穢が残っていないという点だ。

 

小さな村一つ沈みそうなほど大きなクレーターの上を周回しながらあたりを見渡す。

 

これほどの術式を痕跡一つ残さずに行使できる呪霊、間違いなく特級呪霊だ。まちがいなく今の夜蛾では歯が立たない。

 

しかし、そこはあまりにも静かだった。

 

そして驚くべきは、クレーターのふちだ。周回を飛ぶことで発見した。野営をした痕跡がある(・・・・・・・・・・)ことだ。

 

カゲヤマからの情報により少なくとも今は安全であると判断し、野営場所を調べる。

 

切り株に突き刺さったナイフや串などのサバイバルキット。木々を結ぶロープにつるされた衣服。横穴を開け枯葉が敷き詰められた寝床と思われる場所。そばに置かれているのは筆記用具と数冊のノート。

 

極めつけに乱雑にばらまかれた残穢。先ほどの静かすぎるクレーターに比べこの野営地は生活感であふれていた。

 

これがさすのは、呪霊ではなく人間がこの場所にいたということ。そして報告にない術式の行使。もしこれが呪詛師であればそれこそ太刀打ちできない。

 

だとすればここで活動をしていた呪詛師はどこに。

 

その時、

 

「ッ、ヒビキ!」

 

クレーターの被害がない方向から反応。何者かがそこにいる。

 

すぐにでも術式を放てるようにヒビキとハヤブサを従え、自身もすぐさま動けるように姿勢をとる。

 

 

カサ、カサ、カサ。

 

 

落ち葉を踏みしめて反応がどんどん近づいてくる。

 

そうして陰から姿を現したのは

 

「...熊!?」

 

そこには、大きな魚をくわえた熊。しかし、その熊は呪力を発していた。

 

(この熊が一連の騒動の主犯...?)

 

対峙したことのない状況に置かれ、一瞬気が緩んだ。その緩みによって、熊に気が向いていたため、夜蛾はその後ろに立つ少年に気が付けなかった。

 

「おじさん、何者?」

 

「しまった!」

 

ヒビキの射線を熊の後方に向ける。

 

「子供か?」

 

ちょうど中学生くらいだろうか。くたびれたシャツに半ズボン、橙色の髪をもつ少年が熊の後方から歩いてきた。

 

「君、何者かな?」

 

依然警戒を解かないまま少年に問いかける。

 

「...節円李。なにものって言われても人間?」

 

「どうしてここに?」

 

「育児放棄の親に捨てられたから?」

 

あれ(・・)をやったのも君かな?」

 

後ろのクレーターを目で指しながら問いかける。

 

「もしそうだって答えたら?」

 

「そうだな...聞くことがいくつか増えることになるだろうな」

 

今のところ少年が嘘をついている様子はない。さらには、少年の体から呪力が漏れていることも分かった。もし呪術師なら夜蛾の顔は知っているため、それなりの態度をとると思われるが、態度は初対面の人のそれである。

 

『あー、一ついいかな』

 

馬鹿な!?

 

 

 

(熊が、喋った(・・・)!?)

 

 

 

そういえばおかしかった。呪力をまとっている熊も十分おかしい。大規模のクレーターと身元不明の少年に気を取られていたため当たり前の事実に気が付けなかった。

 

『俺のことはそんなに気にしなくていい...っていっても無理か!』

 

 

ヒューと風が吹く。

 

 

「だからそのノリは無理だって言ったじゃん」

 

『いや、だって...』

 

そしてなぜ少年は当たり前のように熊と会話しているのか!?

 

この時点で夜蛾の頭は情報でいっぱいいっぱいだった。

 

「すまない、熊...のほうはいったい何者なんだ」

 

『俺はそうだな、この森の守り神的な感じかな。とりあえず、いろいろと説明したほうがよさそうだし?円李も久々に人と話すから緊張しちゃうだろうし。とにかくそこ座ってよ』

 

そうして切り株をまな板がわりに、サバイバルナイフで魚をさばき始めた。

 

 

 

 

 

どうやら、話を聞くことはできそうだった。

 

 

 

 

 

「そうだおじさん」

 

 

 

俺の日記、見た...?

 

 

 

そのとき、夜蛾はまだ子供である少年の圧に押されてしまった。

 

そして確信する、この一連の騒動はしゃべる熊でもなく、この少年によって引き起こされたものであると。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 

 

 

・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(あっぶねーーーー!!!!!!)

 

だいぶ若いが、年末番組で芸人をビンタしてそうなその顔。間違いない、一級呪術師の夜蛾さんだ。

 

そうだよな、普通に考えればこんなクレーターが空いてたら確かめに来るよな!

 

でもって日記!原作知識だったりスタンドとかこの世界にはないこと書いてあるし、見られること何にも考えてなかった!

 

マジでなんも考えてなかった、あぶな!

 

 

 

と、内心大慌てだったが初エンカウントはうまく対応できたんじゃないか?今の時系列てきに五条さんと会えるかいまいちわからなかったが、夜蛾さんがいるなら五条さんと接触できる時期にはいるんだろう。

 

いや同期とかだったらどうしよう、背中預けてもらったりした日には呪霊皆殺しにしちゃうよ。

 

と、いけない。まずは熊のことも含めて夜蛾さんに説明しないと。

 

呪術高専に行くためには、夜蛾さんに顔を覚えておいてもらえば安心だし。ここは嘘偽りなく吐いてしまおう。

 

 

まず熊。どうやらこの森の守護神的立場にいるらしい熊。純粋に考えれば、こんな大きな穴が開いてるのに気が付かれなかったのかって話。それは、この熊が認識疎外の帳をおろしていたのだとか。そのおかげ?か俺は中学生になるまで呪術師に悟られることなく森の中で暮らすことができていたようだ。

 

肝心の、この熊が何者かって話。

 

守護神と言っても、霊峰富士を守るための神なんだとか。といっても、最近は信仰も薄れてしまい俺が顔面だらけの呪霊とか戦っているときに手助けできるほどの戦闘力を備えてなかったかららしい。

 

熊の目的は一つ、富士をそのままに保つこと。完全に俺のしりぬぐいをさせる形になってしまった。今は、富士の樹海からエネルギーを供給してもらい、土地を再生させる術式のために準備している。

 

『いや、珍しい話ではないんだよね。君たち呪術師も知ってるとおもうけど、自殺の名所なんて呪霊がめっちゃ湧くの。そのなかでもわけわからない規模の呪霊が発生して、森がボコボコに破壊されちゃうの。だから神の力的なパワーで呪霊を倒して、森林再生の術式を使うんだけど...』

 

『ここ最近は呪術師って組織がちゃんと出来上がって、負の感情の管理とかを積極的にやってくれてるじゃん?そのおかげでそういうのもなかったからさ.....久々に長期休暇でもって気と呪力を抜いていた時にやばい奴がでちゃってね』

 

『そしたらたまたま森にいた彼が見事退治してくれたってわけ。本来は、俺がやらなきゃいけないのをやってもらったわけだからさ。ごはんとか縄張りとかも含めて俺が面倒を見てやろうかと思って、ここ最近は一緒に過ごしてたの』

 

とのこと。

 

熊のおかげで食料に困ることはなくなったし、食べられるものと食べられないものの見分け方も教えてくれた。さらには術式の面倒も見てくれたので、もう熊が親みたいなところはある。

 

一連の話を聞いていた夜蛾さんの顔が面白いことになっている。

 

骨まできれいに抜かれた塩焼きを食べ、どうやら少し落ち着いたようだ。

 

んん、と咳払いをしてこちらに向く夜蛾さん。

 

 

 

 

 

「では君は、呪術師ではないのか?」

 

ごく自然の質問。

 

最強の次に最強を目指すための重要なポイントだ。回答次第で今後が大きく変わるだろう。

 

ここからだぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







というわけでオリキャラの熊でした。

そらあんな大規模の術使ったらすぐばれるでしょ、という問題を解決するための熊です。これ以上オリキャラは出ないかな(わからない)。

あと、オリ主がつかうのはブラックホール的な何かであると理解していただければと思います。

オリキャラは皆さんに想像してほしいのであえて詳しく描写はしない予定ですが、どうしてもっていう人のために

オリ主→某忍者組織の創設者
熊→玄関とかに置いてある熊の置物まんま

でお願いします。



前書きにも書きましたが、ランキングありがとうございます。

これからも応援していただけると幸いです。

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