五条悟の次に強いやつって言われたいじゃん   作:五条悟のディスク

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生五条悟やん

高専の教室が並ぶ一般棟の一室で二人の男が菓子を広げ雑談をしていた。

 

「聞いたかい悟、今年の一年生は大変有望らしいよ」

 

呪霊操術の使い手で一級相当の実力を持つ呪術師の一人、夏油傑。

 

「あ?なにが」

 

欠伸をかましつつ興味なさげに聞き流すのは、若くして呪術界の御三家と呼ばれる五条家の当主となった実力者。自他ともに最強と認められる男である五条悟。

 

「二級呪霊を被害なしで祓ったんだって。まだまだ新人の一年生が二人だけで。今年は楽しくなりそうだね」

 

「別に大したことないやつでしょ、俺にはカンケーないって」

 

気だるげに机に突っ伏しサングラスをもてあそぶ五条を横目に、菓子を口に放り込んで話を続ける。

 

「片方は呪術師の家系らしいけど、片方は非呪術師の生まれなんだって」

 

「だからなんなの」

 

「教師とか一部関係者がこう言っててさ、現在最強を名乗ってる悟の耳は入れておこうかなって」

 

 

 

どうやら、最強の次に最強らしいよ

 

 

 

サングラスを弄っていた五条の手が止まる。

 

「どっちが」

 

「非呪術師の方、しかも基本的な呪術はすべて独学で修めたらしいよ。過去には特級寄りの一級相手に完封したこともあるらしい。そんなこんなで『独学で術式を完全に習得した天才』、『五条悟の次に強い呪術師』とか呼ばれててね、将来有望な呪術師としていま話題になってんの」

 

それを聞いて先ほどの態度から一変、新しいおもちゃを発見したような楽しげな表情を浮かべる。

 

「まだどんなもんかも知らない相手が最強名乗ってんのはすこしうぜぇな」

 

「先生から事の顛末書いてある報告書貰ってきたけど読むかい?」

 

返事もせずに書類を受け取って読む。

 

 

初の任務のターゲットは発見しづらい位置に潜む核を破壊しない限り、祓っても祓っても湧き続ける呪霊。それに対してビルの耐久性を損なわないよう重要な部分を残しフロアを丸々更地にすることで核ごと消し去ったらしい。

 

 

窓がとらえたのはこの表立って活動していた呪霊であり、討伐の難易度からもよく一年だけで対応できたものだ。

 

報告書を机の上に放って、残りわずかとなった菓子を一掴みにしてのみ込む。

 

「ぜひともお会いしてみたいものだね」

 

「一個下だし、すぐにでも会えるんじゃない?」

 

 

ガラガラと、微妙に立て付けの悪い引き戸が開かれ、五条・夏油ともう一人家入の担任を務める夜蛾が教室に入ってくる。

 

 

「お、夜蛾ちゃんじゃーん」

 

「こんにちは、夜蛾先生。家入はどうしたんですか?」

 

「五条はいい加減敬語を使えるようになれ。家入は仕事だ」

 

相変わらず相手にするだけで疲れる五条に頭を抱えつつ教壇に立つ。

 

「風のうわさで聞いたと思うが、今年の一年に入ってきたやつのことだ。本人の要望もあって、自身の実力を正確に測りたいらしい。そこで、高専の中でも折り紙付きの二人に面倒をしばらく見てもらおうと思ってな」

 

「それはその例の一年生だけですか?ほかの一年はどうするんです?」

 

「例の一年生だけだ。他は呪術師の家系からでてるから特別今更何かをするわけじゃない」

 

「その一年坊が呪術師の家系でもないパンピーの家の出で、かつどれくらいの実力かわからないから測ってほしいてことね」

 

夜蛾と夏油のやりとりを聞きながらサングラスを掛けなおす五条。

 

プロの呪術師でもない五条と夏油に依頼が来たのには理由がある。まず純粋な実力としてすでに前線で活躍していても申し分がない二人であるということ、加えて五条の瞳は特別製で目視した対象の術式を読み取ることができるので、能力を測るのに一番適している。

 

「いいよー、最強の次に最強を自負する新入生君には興味を抱いていたところさ、どうする?俺は今日中でもいいけど?」

 

「そういうと思って調整は済んでいる。早速案内しよう、ついてきてくれ」

 

先ほどまで広げていた菓子の袋を圧縮して球状にしたそれを放り投げ、教室を後にする夜蛾に続く。

 

きれいな放物線を描いて、ごみ箱に納まったのは言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

「って、ことだから。とりあえず好きに攻撃してみてよ」

 

「えっと、あの...なにが?」

 

「だーかーらー、最強の次の最強とか名乗ってる君をボコボコにしに来たの。ドゥーユーアンダースタン?」

 

いきなりのことに困惑する様子の一年生、節円李。

 

「そう焦るな。何の説明もなしじゃわかるものもわからなくなるだろ。あー紹介が遅れたな。今回節の相手をしてくれることになった五条悟と夏油傑だ。で、こっちが例の一年生の節円李」

 

状況を説明するように夜蛾が両者の中心に立ってそれぞれを紹介する。

 

「私は二年の夏油傑。で、こっちが同じく二年の五条悟。君の先輩にあたるね、よろしく」

 

「一年の節円李っす、よろしくお願いします。」

 

橙色の髪に外套のような服の上からもわかる筋肉質な体。聞いたところによると、幼少期は森で過ごしていたらしい。一般家庭出身とはどういうことなのかと問い詰めたくもなるが、そのような環境に身を置いていたのならその体の仕上がりにも納得がいく。

 

一歩前に出て挨拶とともに握手を求める夏油、その手を取ろうと円李も手を伸ばすがその手がすんでのところで止まる。

 

「これってもう始まってるんですか?」

 

「...驚いた、最近手懐けたこいつに気が付くとはね」

 

パチンと指を鳴らすと、握手のために差し出された腕を中心に空間が揺らぐ。そして夏油の腕から肩にかけてまとわりつく蛇のような形をした呪霊が姿を現した。

 

夏油の術式は取り込んだ呪霊を従え操る呪霊繰術。試しとばかりに呼び出した呪霊はつい先日の仕事のついでに取り込んだ呪霊だった。この呪霊はまとわりついた対象の呪力を取り込んで、自身の呪力を同化させる高い隠密性をもつ。また光学的な迷彩も備えており、気が付かず接近してきた相手に攻撃を行うという能力を持っている。

 

どこかで調子を見ておきたかったので、いい機会と思ったのだが。夏油の想定よりもできる一年であるようだ。

 

「まだ飼いならしたばっかとはいえ、そうそう気が付かれるものじゃないと思ったんだけどね。すごいよ君」

 

「いや、なんとなく嫌な予感がしたので...ありがとうございます?」

 

「あとその制服、かっこいいね。君が要望したのかな?」

 

「あ、はい。今戦い方をいろいろ模索中でして、もし武器を使ったりするんだったら隠しておけるような服がいいと思いまして」

 

「なるほど、いい選択だ」

 

突然現れた呪霊に対しても驚いた様子もない。加えて危機を察知する第六感、これは戦闘時に大きな力となってくれるだろう。

 

(さて、これが例の一年生ね...悟、君には彼がどう見えてるかな?)

 

後ろに下がり、小声で五条に質問する。

 

「たしかに面白い新入りだね。もしかしたら俺より強いかも」

 

そう話す相方の意外な反応に驚かされる。

 

「さて今度は俺だ。試しに撃ってみてよ、術式」

 

サングラスを懐にしまい、その瞳を輝かせ大きく伸びをしながら前へと進んでいく。

 

「そうですか...では、遠慮なく」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ヤッベー!!生五条悟!!生五条悟だ!!)

 

どうも、円李です。

 

まじもんの五条悟だ!!

 

黒地の布で目隠しって学生からじゃなかったんだ!!きゃー、サングラスとって歩くだけでも風格があるわ。やっば、このためだけに頑張ったといっても過言ではない。

 

落ち着け俺、こんなところでお終いじゃないだろ。

 

それにもういっこやばいのがその隣。なんか気が付かずやり取りしてたけど、この夏油さんって最初のほうから顔出ししてた呪詛師じゃないの?火山頭と目から枝が生えてるやつと話していたやつ。なんとなくラスボスっぽい感じしてたけど、なんなんだ?

 

学生時代は一緒だったんか?

 

怪しいところではあるが、俺の()が、現状危険ではないと告げているのでたぶん大丈夫だろう。あれかな、双子の兄弟がいるみたいな?

 

とにかく今は、五条悟との対決だ。どのカードをきるべきだろうか。高専の結界内だし、相手の大きさからとかも地爆天星とかは使えないし。かといって点無とか危なすぎるんじゃないか?

 

「ほらほら、なんでもいいよ。たぶん無意味だから」

 

 

かっちーん

 

 

この時期の五条さんってなんか無駄に柄が悪いというか、なんか、こう...ねぇ!?

 

こうなったら、やっちゃうからな?やっちゃうよ?

 

「ケガしても知りませんからね」

 

「だーいじょうぶだいじょうぶ。ほらほら、早く見してよ」

 

そうならやってやる。

 

まずはお手並み拝見だ。

 

五条悟を囲むように正方形状に呪力による線が走る。

 

天重維谷(てんじゅういこく)ッ!!」

 

掌印が成った瞬間、線で区切られた範囲内が陥没した。中でも、五条悟の立つ場所は他よりも若干深く沈んでいる。範囲内では無差別に倍以上の負荷が、指定したものには現在5G程度の負荷がかかるようになっているからだ。

 

当然指定するのは五条悟。

 

「ッ!?」

 

ガクン、と五条の膝が折れ視線が一気に下がる。

 

物理的に頭を地につけさせてやるつもりで術式を発動させたのに、なんと膝がつく程度で抑えやがった。

 

全身に呪力が巡ってるところをみると、呪力によって循環機能ふくめ体のすべてを負荷に耐えうるレベルまで強化して耐えているのだろう。しかし、それにしてもさっきみたいに余裕かまして立ってられる様子はない。

 

このままギブアップするまで押し付けて、先ほどの言葉を撤回させてやる。今に至るまでの道を甘く見られたみたいで悔しかったし、せめて参ったの一言ぐらいは引き出してやる。

 

そう思い術式の出力を上げようとしたその瞬間、景色が切り替わり眼前に若干の汗を浮かべる五条の顔が現れた。

 

「は?..ブフェ!?」

 

胴体に入る強烈な一撃。

 

なんでだ!?近接の自信がないから、安全な距離を保って術式を使ってたはずなのに!

 

そして目に入る一撃を入れた拳とは反対の手のひら。まるで何かをつかむかのように広げられた手のひらを見て察する。

 

(引き寄せられた!しかもほとんどの時間もかからずに!)

 

広げられたもう片方の手を拳に変え、刹那の間に二撃目が飛んでくる。これはまずい。呪力の乗せられた一撃、おそらく死にはしないが確実に戦闘不能になる。

 

躱すしかない!!

 

永永無窮(えいえいむきゅう)ッ!!」

 

自身に働く重力による負荷が切り替わり、同時に世界の時の流れからも外れる。

 

五条悟が降りぬいた拳の速度がだんだんとスローになり、最終的にはほぼ静止しているように見えるほど動きが遅くなった。

 

これが俺の術式の本質、時の加速を限定的に現実に持ってくることで再現した疑似的な時間停止。重力操作は副次的な効果に過ぎない。

 

領域の中では加速する時の中での完全耐性を得たが、ここは違う。あくまでも基本となる(ルール)は現実世界。術式を解けば体内と現実の時間とのズレから軽くはないダメージを受けてしまう。ゆえに、ダメージが無視できる程度の時間停止は約二秒。

 

停止した時間の中で二秒とは奇妙な感じがするが、とにかくその間に拳を避けて反撃をする。

 

先ほどの一撃を受けて、永永無窮をもう一度使うことはできそうにない。

 

 

これで終わらせる。

 

 

熊から教わったほぼ必殺の高威力を誇る体術の奥義。

 

打撃を入れるために延ばされた腕をつかみ、五条の体を引っ張る。そうして近づくとともにがら空きになった胴に目掛けて渾身の力を込めて肘を打つ。

 

六大開 頂肘(ろくだいかい ちょうちゅう)!!」

 

自身のみを包むように展開された領域、この中で放たれた一撃は簡易的な領域展延となり術式が多少甘くなっていた五条の胴体を打つ。

 

二秒経過

 

「ッガ!!」

 

運動場の端まで吹き飛ばされる五条。しかし

 

「いってーな...ひさびさに効いたぞ今のは」

 

胴を抑え、舌打ちとともに起き上がる最強(五条悟)

 

(今のでも届かないのか...)

 

全身から力が抜ける。

 

 

 

 

暗転

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





術式整理
・地爆天星-みんな知ってるあれ。広いところじゃないと被害がやばい
・天重維谷-重力による負荷を増加させる。波の相手だったら身動きも取れなくなる。
・永永無窮-ザ・ワールド
・点無-圧縮によって対象を消滅させる
・暁月匆々-領域展開、メイド・イン・ヘブンに似てる

くらい。

戦闘スタイルはまだ悩み中です。

ちなみに、体術は熊に仕込まれました。ただ、実戦経験は皆無なので構えをしていない人くらいにしか正確に当てられません。(戦えないとは言ってない、熊の設定が便利)

原作知識もうっすらとしか覚えてないです。なので、五条さんの術式のこともガバいし、夏油についてもよくわかってません。

あと、対五条戦についてもガバと感じる点はあるかもしれませんが、このころの五条はまだ原作ほど強くないので。そういうことで。





評価・感想ありがとうございます。みなさんの言葉で今のモチベが保たれてます。


もっとくれ




2020年12月5日
中一英語ができていなかったため訂正しました。まじで恥ずかしい。
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