ユニオン 米国 秘密工廠
つかの間の休暇は終わりアムロ・レイの姿は再び米国内の秘密工廠に存在した。ここで今行われているのはアイリス社製の新型ライフルの量産型、トライデントストライカーの量産である。
このリニアライフルは以前から開発が進められてはいたが他の兵装の開発が優先されたためその開発は遅れていた...しかしガンダムの出現でその状況も変わりやっと本兵装の量産が始まったのである。
この新型リニアライフルには銃口が3つ存在し中央は単射用の200mm大口径、両側は連射用の60mm口径となっている。中央に存在する銃口からはチタン合金セラミック複合材製の高初速弾を発射可能でありその威力は以前までのリニアライフルとは一線を画すものである。
本兵装は現在存在するフラッグに順次配備予定...さらに既存のフラッグの改修プランも進められているようである。
以前エイフマン教授が俺のためにカスタムを施したフラッグをベースにそのデータをフィードバックした強化プランが進行中であるのだ。
流石にあのフラッグのように機体の装甲全てを変更するわけではないようだがマグネット・コーティングやフライトユニットの換装などが盛り込まれるとのことである。なお本来であればこの計画にエイフマン教授も関わる予定であったが他に優先すべき事項が多すぎる為本計画に教授は参加しない。
そして何よりも教育型コンピューターによる戦闘データのフィードバックが適用されることであろう。教育型コンピューターは宇宙世紀世界においてMSの動作を助ける役割を担っていた。IMPC(Integrated Maneuver Propulsion Control/統合機動推進制御)と呼ばれる動作システムはMSの基本動作を自動的に補助するシステムでありパイロットがスイッチを切り替えるだけでそれに対応した動作を行うことが可能なのだ。最も本システムは一部の熟練パイロットからは人間を堕落させるシステムとして「インプ」という蔑称で呼ばれていたのだが...俺自身もこのシステムを戦闘中にはあまり活用はしていなかった。
だがMSの動作は必ずしも戦闘時に行われるものだけではないのだ、確かに戦闘時にこれらのシステムに頼りすぎるのは命取りになるやもしれないがその場合はシステムをOFFにするか自らこのシステムをアップデートすればいいだけの事である。
また最適化されたシステムはパイロットの育成にも大いに貢献することになり特に可変機が変形する場合など負担を削減することが可能である。機体を発進・発艦・着陸・着艦・巡行・変形などは自動化されても問題は無いだろうし場合によっては回避プログラムもパイロットの熟練度によっては必要になるであろう。
要はシステムの使いようである、俺自身もこのシステムのアップデートに関わっておりそのデータは順次反映されていくのである。パイロットの慣熟に大いに貢献したこのコンピューターはこの世界においても必ずや必要とされるであろう。
対ガンダム調査隊に招集されたユニオンの精鋭達のフラッグにこの教育型コンピューターのデータを反映、また逆に彼らの動きをデータとして収集できればMSのソフト面での強化につながるのである。
ここに来て対ガンダム調査隊は大きく拡充される予定であった...それは対ガンダム、ソレスタルビーイングだけの為ではなく軍全体のための教導隊としての役割を期待したものでもあるらしい。最もアグレッサーとしての任務や訓練は恐らく行われない為戦闘技術の研究、それも対ガンダム戦も兼ねたものであると想像できる...
アムロの存在は書類上対ガンダム調査隊のメンバーということになってはいたが一度も合流したことは無く今現在この隊がどういう状況なのか把握はしていない...しかしここにきてどうやら本格的にこの部隊が始動する時が来たという事であろう。
便宜上であったアムロの大尉という階級はその功績を軍に認められ少佐待遇に昇進の予定であると先ほど知らされておりまさか自分が佐官になるなどと想像もしていなかった...
さらに調査隊が正規軍となることが確定しており部隊名も対ガンダム調査隊からオーバー・フラッグスに改められる。公にはフラッグのみで編成された第8独立航空戦術飛行隊として機能することになるだろうが実際の任務は前記の通りである。
よくよく考えてみたのですがSEEDやOOも黒歴史に含まれるとしたら転生や転移ではなく厳密にいえばタイムスリップのような気が...