中東 アザディスタン王国 王宮
議会は既に例のスイールからの提案、中東連盟加盟に傾いていた...先日の会談などは既に確認行為のようなものでありアザディスタンは無論その他の中東国家の内部にも既に根回しは済んでいたのであろう。
なぜこのような大規模な動きを察知できなかったのかは分からない...しかし一体何が起こっているというのであろうか...
マリナ姫の側近であるシーリン・バフティヤールにはスイール王国の意図が図りかねていたのである...スイールはともかくとしてその他の今の中東国家を連盟させたとして何が出来るというのであろうか...むしろ連盟を結成するメリットよりもスイールにとってデメリットの方が大きいはずなのである。
そもそも連盟を結成させるなど現実的なのであろうか...いや既に他国にも根回しは行われているからこそでありそれは達成されているのだからそこは認めなくてはならない事実か...
既に議会は連盟への加盟に前向きでありこの状態ではたとえ皇女であるマリナ・イスマイールが反対したとしても加盟に踏み切るであろう、最もマリナ様は連盟加盟に前向きなのだが...一体あのスイールでの会談でなにがあったのだろうか...それは私には分からないことである。
宇宙 ソレスタルビーイング輸送艦 プトレマイオス
一体何が起こっているの...
それはエージェントからもたらされた情報...中東に存在するスイール王国が中心となっての中東連盟結成の動きとそれに付属するある問題であったのだ。
ソレスタルビーイングとしては別に中東国家が連盟を結成するという行動自体には別に武力介入を行う必要性は存在しない...むしろそれで中東が平和的に連盟を結成出来るのなら望ましい行動と言えるであろう。...だが問題はそうこちらの都合のいいものではなかったのである。
それはスイール王国が条約違反である原子力発電施設及び核兵器開発を行っているという情報であったのだ。
その情報が入ってきたときまさかと私は思った、核など既に過去の遺物と化しており今更それ等の技術を持ち出すなどと...それに技術的には可能だとしてもその動きを今までヴェーダやエージェントが掴めなかったのは明らかに不自然である。
だが入ってきた情報は既に裏が取れており既に疑いようのない事実であったのである。そしてスイール王国に配備されているMSの装備が明らかに異質なものに変貌していることも掴んでいた。
スイール王国に配備されている旧世代のMSであるアンフと呼ばれる機体の画像データが私の手元の端末に存在したのだがそれは通常の機体とは明らかにかけ離れた特徴を備えていたのである。
それはティエレン長距離射撃型のような大型の火器のようなものを背負い込むように装備しておりその外観は明らかに滑腔砲とは異なっていたのである。恐らくはリニアキャノンと推測されたがアンフの機体ではあのような大型のリニア兵器の電力を供給する事は不可能であるはずである。何かしらの改良が施されていることは一目瞭然であった。
アンフだけではない、同じくスイールに配備されているヘリオンの装備も通常のリニアライフルから別種の兵装に換装されているのである。今現在ヴェーダとイアンによって画像データの解析が行われているがまだ詳細は不明である。
核開発が事実であるならば武力介入は行わなくてはならないだろう...しかし今は情報を入手することが先決だと思われた。