機動戦士ガンダム00 A.R   作:NY15

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未来

日本 経済特区 東京 

 

 

 沙慈・クロスロードはピザの配達のアルバイトを終え自宅でユニオン宇宙コロニー開発公社の公式サイトを閲覧していた。

 

 ユニオン、米国では数年前から他国より先んじていた宇宙開発をさらに加速させており、官民の双方の関連事業での人材確保が増大していたのである。

 

 アメリカ政府の発表では今後10年以内に大規模な宇宙移民が開始されるとの予定であるのだ。

 

 そろそろ僕も将来について考えなくてはならない時期に差し掛かっている...もちろん漠然とした将来設計として宇宙開発に関係する仕事に関わりたいという思いはある。だからこそその夢をさらに具体的にする必要がある...

 

 そんな折、例のアムロさんから教えてもらったのがコロニー開発公社の存在であった。

 

 ユニオンは大規模な宇宙移民を実現するため更なるコロニー建設及び月面開発を進めているのだという...月面開発の進歩状況は軍事機密ではあるらしいのだがそれなりに進んではいるらしい。いずれにしても宇宙関連技術者の需要は鰻登りでありコロニー公社以外にアイリス社などの民間企業でもそれは同じことであるらしい。特に軍需産業でもあるアイリス社やベル・ファクトリー社などのアメリカ政府に近い企業でそれらは顕著であった。

 

 そういえば以前ルイスに言われたっけか...

 

 考えていないわけじゃない、漠然とだけどルイスの事も宇宙の事も...

 

 もしかしたら将来の事を本気で決めなくてはならない時が来たのかもしれないと僕は感じていたのだ。

 

 

 

 

 

 

 中東 アザディスタン王国

 

 

 刹那・F・セイエイはアザディスタンの街並みを歩いていた。それは今現在のアザディスタンの空気を自らの身で直に感じる為でもあり詳細な情報が手に入らないとしても何かしらの成果を期待してのものでもあった。

 

 しかし現在のアザディスタンの状況は平和そのものと言ってもいい...もちろん犯罪行為などの治安と言う面に目をつぶればの話ではあるが紛争などが発生する様子は全くと言っていいほど感じられなかったのである。

 

 刹那としては内心は複雑なものであった...中東が平和的に纏まるだけであるのならば歓迎できることであったのだが...スイール王国の核開発という事情を知ってしまっている身として、何よりソレスタルビーイングのガンダムマイスターとしてそれを認めるわけにはいかないのである。

 

 

 ここでは何も分からないか...

 

 特に変わった様子も見受けられない街並み、そこで生活する人々には何の変化も感じられなかったのである。

 

 刹那は暫く街を見て回ってから王宮のあるアザディスタン首都に向かうことにした...ここの街とは違い曲がりなりにもアザディスタンの首都であるあの場所は高層ビル群が立ち並び見かけはとても裕福なように見受けられるのだ。(もちろん内情はそうではない)

 

 ここの街から首都までさほど距離は離れていない。

 

 数分後運よくタクシーを拾うことに成功した刹那は運転手に目的地を伝え車の窓から外の景色を眺めていると、運転手が話しかけてきたのだ。

 

 「兄ちゃん、もしかしてクルジスの人かい?...いや、いいんだよ。別に俺はあんたがクルジス人だろうがいいんだけどね。」

 

 「...そうか。」

 

 「しかし、まあ今は中東国家が協力しなきゃならないって言うんだからね。へへっ。そうじゃなきゃ先進国の連中に食い物にされちまう。ソレスタルなんとかってよく分からん連中も現れたことだしね。」

 

 「...そうだな。」

 

 「しかしあれだね、ソレスタルなんとかっていうのは学のある連中の集まりなんでしょうねぇ?あのイオリアとかいう200年前の爺さんのせいで俺たちは貧乏になっちまったって言うのに、今度は戦争根絶だとか言い出し始めていい迷惑ですよ全く。俺には学が無いから分からんのだけれど、そもそも太陽光発電紛争の大元をたどればあの爺さんのせいなんじゃないのかねぇ...それが今更何をって俺たちゃ思うわけですよ全く。」

 

 

 「...」

 

 

「そもそも俺から言わせてもらえば200年後のことを考えるなんて無理のある話なんですわなぁ。学がありすぎるんですよ...ああいう連中は。それでかっこつけて、巻き込まれて割を食うのはいつも決まって俺らみたいな貧乏人なんですよ。暇なんだね、ソレスタルなんとかってのは。」

 

 「暇...?」

 

 「そうですよ。暮らしって、そんな先考えている暇はないですよ。未来のことを考えられるっていうのは余裕のある証拠なんですわ、そういう学のある連中の余暇で考えた余興に無理やり付き合わされるなんてまっぴらごめんですわ。」

 

 

 

 

 

 

 

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