機動戦士ガンダム00 A.R   作:NY15

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ある技術者の手記

宇宙 ラグランジュ1 ユニオン、スペースコロニー

 

 私は1年前、このコロニーに特命を帯びて出向したアイリス社に属する技術者である。...当初宇宙開発の促進プロジェクトと思われた業務内容は私の想像を遥かに超えたものであったのだ...そのためこの手記は外部に伝わることは少なくとも30年後になるであろうが、今思えばこの扱っている機密性から鑑みて永久に公開されることはないかもしれない。...だが私はそれでも記録を残しておこうと思う。

 

 

 西暦2306年某日

 

 

 私はその日、我が軍の最重要機密と言われているある複合材料の生産工場に視察に訪れていた。この素材はEカーボンを遥かに凌駕する耐久性を持ちなおかつ軽量であるというのだ。にわかには信じがたい性質ではあるのだが現物を見せられたのでは認めざる負えない……まるで未来人が持ち込んだような技術であるかのようである。

 

 

 西暦2306年某日

 

 あの工場の視察から数日後、私は様々な書類にサインしなおかつ身辺調査まで行われていた。確かに国防に関わる仕事をしているのだから仕方のない事なのかもしれないがそれにしても異常なほど軍は警戒していると私は感じたのである。

 

 私は愛国者である。私の祖国アメリカ、そしてアメリカが率いるユニオンに不利益が被るような事は絶対にしないと断言できる。当然の結果として私の身辺調査の結果は白であったのだ。

 

 

 

 西暦2306年某日

 

 

 私に会社から宇宙に存在するコロニーへの出向が命じられた。

 

 

 唐突ではあったが私は歓喜していた。

 

 宇宙へ行けることへの喜び、そして全容は不明なれどそこで行われているという最先端技術に関われるというのは技術者としてはこれ以上の幸運は存在しないであろう。

 

 西暦2306年某日

 

 

 ここに来てからというもの驚愕しない日と言うのは一日として存在しなかったと私は断言できる。まず初日私に開示された情報を目にしたときそれを信じることが出来なかったのである。しかし己の目でそれを確認したとき私は目の前のそれを現実のものとして認めざる負えなかったのだ。その現実は幼いころ読んだSF小説のそれを遥かに凌駕したものであった。とくにサイコミュと呼ばれた技術に対しては無限の可能性を感じたのである。私の人生でこの技術に関われたことは一番の幸運と言って差し支えないであろう。

 

 

 西暦2306年某日

 

 

 私はあのνに搭載されていたサイコフレームの解析に取り掛かっていた。サイコミュという技術は宇宙世紀世界においても全てが判明しているわけではなくその解析には多大な時間を要するであろう。

 

 私は寝る間も惜しんでこの技術の解析に取り組んでいるのである。しかしこの物質はまるでこの世のものとは思えない...いやある意味ではそれはその通りなのだが。

 

 

 

 

 

 西暦2307年某日

 

 その日、世界中を揺るがすような事件が発生した。

 

 ソレスタルビーイングと名乗る組織がAEU起動エレベーターで行われていた新型機発表に対してMSガンダムを用いて武力介入を行ったのである。

 

 

 私はそのニュースを目にしたときあのMSガンダムに眼を奪われた。...ありえない、ガンダムは宇宙世紀に存在するMSでありν以外にこの世界に存在するはずがないのである。

 

 だがニュースで目にした映像には間違いなくガンダムタイプと思わしきMSが映し出されていた。それは認めなくてはならない事実であろう。

 

 

 あのガンダムは一体...ソレスタルビーイング?イオリア・シュヘンベルグ?

 

 しかし暫くの思考の後この問題に対する私なりの答えにたどり着いたのである。

 

 それはクジラと魚が似たような外見をしているのと同じであろうとの考察であった。

 

 あのソレスタルビーイングのガンダムとνが似ているのは一種の収斂進化のようなものではないのだろうか?

 

 ガンダムという名はともかくとしてアンテナやセンサー、カメラの配置の効率を追求すればあの形が最も効率の良い配置でありその答えがガンダムヘッドということなのではないのだろうか?

 

 

 

 西暦2307年某日

 

 

 私はサイコフレームの機能解明としてある実験を行う事とした。この実験が成功すればサイコミュの可能性がさらに広がることとなるであろう...

 

 

 本実験の概要は...

 

 

 

 

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-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------(ページが数枚破られており実験の内容は不明)

 

 

 

 

 

 日付不明(意味不明の文字の羅列にて判読不能)

 

 

 

 

私は見た、それは真理である

 

 

 

 ニュータイプだ、NTの脳だ、NTは恐ろしい

 

 

 NTは美しい

 

 

 彼等の事を教えてはならない、サイコフレームは!サイコミュは!宇宙世紀の技術は破棄せねばならない!この世界に存在してはならない!!

 

 

 

 

 ああ...見える、見える、彼らはそこに 彼等の世界はそこにある...いや彼らの世界は、彼等以外の世界もそこに!

 

 

 美しい、誰もがこんな光景は見たことがないであろう。

 

 

 

 

 

 ミノフスキー粒子GN粒子エイハブ粒子DG細胞ゼロシステムD.O.M.E.ニュートロンジャマーAGEシステムGUND-ARM... (以下意味不明の文字の羅列が続く)

 

 

あれはそこにある、あれは髭のMS...は全てを破壊する

 

 それは避けられない、全ての到達点がそこにはある これは人間が触れてはならない世界...

 

 

 

 

 

 

 

     System∀

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 本手記はユニオンのコロニーで発見されたものである。当該技術者は行方不明であり現在もユニオンにおいて技術の国外流出も考慮され捜索が続いている・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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