機動戦士ガンダム00 A.R   作:NY15

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The Enemy Below

中東 スイール王国 砂漠地帯

 

 砂漠地帯の上空を2機のMSが特徴的な緑の粒子の光の軌跡を残しながら飛行していた。

 

 その2機のMSはGNドライヴ、太陽炉を搭載したソレスタルビーイングが保有するガンダムであるエクシアとデュナメス...その2機であった。

 

 「こちらデュナメス、ロックオンストラトス、間もなく作戦エリアに到達...」

 

 真夜中の砂漠の空、ため息が出るほど空は澄んでおり見上げれば宇宙の星々がきらめいていたのである。

 

 スイール王国の原子力発電施設が併設されているという軍事基地に対する武力介入がついに実行されようとされていた。ただ今回の介入は本格的なものと言うよりは威力偵察に近いものであったのだ。

 

 作戦エリアに間もなく到達する...その時であった...ガンダムデュナメスの機体に異変が起きたのは。

 

 コックピットに鳴り響くアラーム、急上昇する機体の装甲表面の温度...

 

 

 被弾したわけではないはずである...しかし確かに何かしらの攻撃を受けていることをロックオン・ストラトスはその時点で理解したのである。

 

 「ロックオン!」

 

 

 僚機であるガンダムエクシアのパイロットの刹那から通信が入る...どうやらあちらも同じような状況であるらしい。しかしこの状況は一体...

 

 

 「刹那!状況は不明だ...だが間違いなく攻撃を受けている。機体の高度を下げる!

 

 地面に向かって2機のガンダムが急降下を開始した。ただ降下するだけでなくランダムに機動をし回避運動を交えながら機体高度を落としたのである。

 

 その最中、明らかに先ほどよりも機体の表面温度が低下しているのをロックオンは確認した。

 

 

 間違いない...これはレーザーによる攻撃!

 

 

まさかスイールがレーザー兵器を実用化しているとは...

 

 

 基本的にレーザーは不可視のものであり目視では確認することはできない、つまり回避運動を行うことは難しいのである。特に敵からの先制攻撃の場合は尚更であると言えるだろう。

 

 GNドライヴを搭載したMSにはGN粒子を利用した装甲の強度上昇の恩恵が存在する。敵機から攻撃を受けた場合その衝撃や熱を機体全体に拡散して軽減することが可能なのである...今のレーザーと思わしき攻撃によりガンダムデュナメスの機体全体の温度が上昇したのはその為であるといえるだろう。

 

 

 しかしそれにしてもこのレーザーの出力は...

 

 

 三大国家群ですらこれほどの出力を持ったレーザーを実用化出来ていないはず...被弾し続ければガンダムと言えど無事では済まないであろう。

 

 「刹那!あの基地には航空戦力の配備は確認されていない...なんとか接近して地上の敵MSを叩いてくれ!」

 

 「了解、エクシア、目標を駆逐する。」

 

 刹那のガンダムエクシアがスイールの軍事基地に急降下を開始する。

 

 光学カメラで捕捉した敵MSは特殊な武装を装備したアンフと確認出来ていた...事前の情報収集によれば周囲に滑走路など敵の航空戦力を展開する施設が確認できないことから空からの攻撃を考慮する必要が無いのは幸運と言えたかもしれない...

 

 

 

 

 

いや、おかしい...このような重要な施設を防衛するのにスイールは航空戦力を配備しないという選択を取るであろうか?

 

 ロックオン・ストラトスがそう思案したその時、作戦をバックアップするトレミーから緊急の通信が入ったのである。

 

 「ポイントG555から敵MS急速接近!」

 

 

 「なにっ!?」

 

 一体どういうことだ...事前の衛星による偵察では周囲に航空戦力を展開できる施設は存在しなかったはず...

 

 回避運動を取りながら敵の航空戦力を確認する...確かに間違いなく敵のMSである。機種はヘリオン...30機以上の編隊がこちらに急接近していたのであった。

 

 再び機体の表面温度が上昇する...先ほどよりも緩やかな上昇速度から考えてこの攻撃はあの地上の大出力レーザーではなくヘリオンからのものであるとロックオンは瞬時に判断した。

 

 あのヘリオンもレーザー兵器を装備している...それほどまでにスイールの技術力は...

 

 やられてばかりはいられない、刹那が敵の基地に降下する援護をしなくてはならないのであるから装備されているGNミサイルを敵編隊に向け掃射し続けてGNスナイパーライフルによる射撃を開始する。

 

 発射されたミサイル群が敵MS編隊に襲い掛かり数機の敵機に命中したようであるが中々にあのヘリオン編隊のパイロットの練度は高いらしく殆どが回避されてしまった。

 

 徐々に上昇していく機体表面温度...レーザー兵器という特性上一見するとまるで全く攻撃を受けているようには見えず、またガンダムの耐久性もありはたから見れば緊張感の薄い戦闘のように見えなくもない...しかしその脅威はリニアライフルとは比較にならないほど高かったのである。

 

 中東という地域の特性上雲が発生しにくくレーザー兵器のポテンシャルを最も発揮できるという場所柄のメリット...地の利が向こう側にあるということもその一因ではあった。

 

 降下する刹那の援護もしなくてはならない。

 

 

 

「ハロ、シールド制御頼む。」

 

「任サレテ!任サレテ!」

 

 ロックオンは機体の防御をある程度ハロに任せて攻撃に専念することにしたのである。この支援AIハロを搭載したガンダムデュナメスの特徴は他の3機のガンダムには存在しない長所と言えるだろう。

 

 しかしそれにしても敵MSは一体どこから...

 

  

 

ロックオンは周囲を見渡したその時、敵の基地から少し離れたその場所に砂上を蠢く謎の物体を発見したのであった。

 

 

 あれは一体なんだ...

 

 

 

 

 

 

 中東 スイール王国 数分前...砂漠地帯 軍事拠点付近 砂中潜航MS母艦 ランド・アングラー艦内

 

 

 

 「急速浮上用意、GNスラスター推力変更。浮上後飛行甲板展開、MS隊射出位置に着け!」

 

 「ガンダムと思わしき敵MSを確認...数は2。既に友軍の地上部隊と交戦に入っているものと思われます。」

 

 やはり来たか、ガンダム。ソレスタルビーイング...我らが神聖なる神の土地を汚す者はたとえ三大国家群であろうがガンダムであろうが敵であることには変わりない。

 

 「2番艦サンドウォーム、3番艦グラボイズともに異常なし、急速浮上開始!」

 

 「我々は神の矛である!傲慢にも天上人を騙る不信仰者共に神の雷を!MS隊各員の奮起に期待する!」

 

 

 砂の中に身を潜めていた3隻の巨体が今まさに大地を揺るがし砂上へと姿を現したのであった...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ランド・アングラー級砂中潜航MS母艦

武装

砂中推進用GNドリル

GNビームキャノン

GNフィールド

MS搭載数12機

 

動力

GNドライヴ[T]・原子炉ハイブリッド機関

 

 

 パプテマス・シロッコの協力によりスイール王国が建造した新概念の艦艇。(火星に存在したとされるジオン残党軍の艦艇とは無関係)GNドライヴ[T]と原子炉を動力源として採用しておりその能力は純正の太陽炉に匹敵する。計3隻建造されており2番艦サンドウォーム、3番艦グラボイズともに砂漠地帯に特化した戦闘用MS母艦である。

 

 その特性上きわめて秘匿性が高くヴェーダや三大国家群ですらその存在を掴むことは出来ていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




敵の潜水艦を発見!

Enemy submarine spotted!
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