宇宙 ソレスタルビーイング輸送艦 プトレマイオス
「状況を報告して!」
スメラギ・李・ノリエガは何より焦っていた。...少なくともリヒテンダール・ツエーリことリヒティはそう感じていたのである。ロックオン・ストラトスから進言を受けた威力偵察の件はヴェーダも了承した作戦とはいえ作戦実施を許可したのはスメラギさんである...しばらく前のガンダム鹵獲作戦の件といいスメラギさんは責任を感じているのかもしれない。俺が口を挟むことじゃないと思うけどやはりティエリアの主張通り最初からガンダム全機を投入しての武力介入を実施すべきであったのかも...いや、後出しでは何とでも言えるものだ。そもそも今回の作戦は敵の威力偵察であったはずであるのだから、まさか先制攻撃を受けるなど想定外の事態なのだ。それに敵の実力を確かめ情報を持ち帰るのが威力偵察の目的なのである...ある程度のリスクは仕方のない事なのかもしれない。しかしそれにしてもスイールの軍事力はソレスタルビーイングの想定を超えた物であったのは確かである。
「作戦エリア上空を人革連の偵察衛星が通過します...ハッキング完了。AIによる補正が入りますが敵軍事基地周辺の衛星画像出ます。」
戦況オペレーターであるフェルト・グレイスがそう報告する。
そこに映し出されていたの基地を防衛する複数のアンフ...そして謎の大型艦艇3隻であった。
問題なのはその艦艇の特徴であった。いつの間にその場所に現れたのか...もちろんそれも疑問点の一つであったがそのような問題が気にならないほどの衝撃をトレミーのクルー全員に与えたのだ。いや後から考えればその場にいた一人は例外だったのかもしれない...
「そんな...あれは!!」
ティエリアがその画像を確認して驚愕する。間違いない、この俺の目から見てもあの謎の艦艇は太陽炉を搭載している...
「ありえない...あんなものはヴェーダには...計画には存在しないはず!」
なおもティエリアの独白とも取れる発言が続く...あそこまで動揺したティエリアを初めて目にした気がするがそれも仕方のない事かもしれない。
その謎の艦艇の船体後部から発せられていた赤色の煌めき...その特徴は色を除けば太陽炉が発生させるGN粒子そのものの特徴と一致していたのである。
リヒティはその時何気なくクリスに視線を移したのである...好意を抱いている女性であるという理由以外にもなぜかその瞬間どうしても彼女の方を確認したいという思いが脳内に過ったのだ。
そのクリスの表情を見たとき今までに感じた事の無いような何か嫌なものを感じたのである。
クリスは一瞬...ほんの一瞬何か笑みを浮かべたような...
あんなクリスの表情は見た事が無い...フェルトと一緒に買い物に出かける時のあの笑顔とも違う、何か特別な感情を感じさせる笑みであると共に邪悪なものを含んでいるような笑顔であるとも感じたのである...
その時であった...王留美からのある暗号通信が届いたのは。
主人公不在の二次創作...