機動戦士ガンダム00 A.R   作:NY15

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日常

日本 経済特区 東京 

 

 

 その後、例のプチ・モビルスーツの講習は初日だというのに僕はあの機体に搭乗する事になったのである...

 

 

初めてああいうものに乗った感想といえば想像よりも操作性は良く、素人同然の僕にもなんとか動かすことが出来たのである。お世辞だと思うけど渡大尉は僕に筋がいいと言っていた...

 

 なんでもアームレイカー方式と言うのは操作性は従来のものよりはるかに向上しており、むしろ逆に僕たち学生のような旧式のワークローダーの経験が存在しない人の方が先入観がなくはやく操作に慣れることが出来るかもしれないと渡大尉は言ってはいたが...

 

 

それにしてもプチ・モビルスーツか...名前だけならそれは兵器のようなニュアンスを感じるものである...もっともMSはワークローダーから発展進化したものであり元を正せば作業用こそが真の用途なのかもしれないが...

 

その日はその講習のみで学校は終わり、僕はスペインに帰国するというルイスのお母さんの荷造りを手伝っていた...

 

 「ママ、帰ったらパパによろしくね。」

 

 「ルイスはとても元気でいい子にしてたって言っておくわ。」

 

 

タクシーのトランクに荷物を入れ、僕はルイスのお母さんに声をかける。

 

 「荷物、入れ終わりました。」

 

 「ええ、ありがとう沙慈くん...」

 

 

 ルイスのお母さんはタクシーに乗り込みこの場を去っていった...この後のルイスの事を考えると僕はどうやって彼女を慰めようかと思考を切り替えていた...

 

 まあ流石に別れた直後泣きじゃくるということはないだろう...あるとすればあと数時間後...

 

 

 その後、僕たちはいつもの公園に散歩に出かけたのである...この後バイト先のピザ屋にでも寄って夕食を調達しようかと思っていたのである。

 

 既に日は傾きかけ夕焼けが公園を照らしているような時刻になっていた...帰路に就く子供たちや親子連れ...ベンチで談笑をする老夫婦やカップルの中に僕は見覚えのある人影を発見したのである。

 

 「あ、君...最近見かけなかったけど、どこかに行ってたの?」

 

 その人は僕のお隣さんである刹那・F・セイエイというちょっと変わった名前の人であった。

 

 なにやらベンチで深刻そうな表情で今時珍しい紙媒体の新聞を読んでいる彼の姿がなんとなく僕は気になったのである。

 

 24世紀現在、情報媒体の殆どが電子に切り替わってはいたのだが紙媒体は絶滅してはおらず、細々と生き残っていたのである。今現在でも紙媒体を好む人達は一定数存在しており世間一般では彼らは好事家扱いされてはいるが...少数派と切り捨てるほど少ない存在でもなかったのである。

 

 そしてその刹那が読んでいた新聞は帝東スポーツと呼ばれるスポーツ新聞であった...

 

 僕はそれを見て意外だなと思った、でもなんだか刹那と言う人にも人間らしい趣味があって安心した...という言い方は失礼かもしれないが隣人との会話の糸口を掴めたような気がしたのである。

 

 姉さんが記者と言うこともあり僕もいろいろなニュースをよく見るよう心掛けている...まあスポーツ紙は見る機会は殆ど無いと言ってもいいのだけれどそれでも世間一般で報道されているようなスポーツ選手の活躍であったり野球やサッカーの試合結果だったりは把握しているつもりである。

 

 刹那・F・セイエイは新聞から目を離し僕の方を数秒見つめると、返答を返してくれた。

 

 「そんなところだ...」

 

 

 「そっか...それよりその新聞、どんな記事を読んでいるの...えっ!?」

 

 僕はその刹那が読んでいた帝東スポーツの記事を覗き込んだ...その一面に載っていたニュースのタイトルは...

 

 

 

   怪奇!あの世と交信した人物現る!!彼が目撃した驚愕の真実とは!?世界の理に迫る衝撃の独占インタビュー!!

 

 

 

 

 意外過ぎる...人は見かけによらないと言うけれどまさかこんな趣味がお隣さんにはあるなんて...

 

 

いや、別に人の趣向を否定する気なんて僕にはない...だけれどなんかこう...彼の意外な一面を目撃してしまったような、見てはいけない姿を見てしまったような...

 

 

帝東スポーツといえば一部界隈でカルト的な人気を誇る新聞社である...メインのスポーツニュースとは別にこの手のオカルト記事が一面に掲載されることで有名な新聞なのである。

 

 

 「君ってそういう記事好きなんだね...」

 

 「...」

 

 「...それより突然なんだけど今日時間あるかな?」

 

 「なぜだ?」

 

 「ちょっとお願いしたいことがあって...」

 

 その時、刹那の持っている端末に着信が入ったのである。

 

 

 刹那は新聞をベンチに置き端末を目にすると僕の目からでも分かるくらい表情が変化した。

 

 「すまない、用事が出来た。」

 

 

 

 そういうと刹那は急ぎ足でどこかに去って行ってしまった...ベンチに帝東スポーツを残したまま...

 

 この後の事を考えれば人数が多い方がルイスの気が紛れると思ったのだけれどどうやら刹那はとても忙しいようであったのだ。そういえば彼は一体何をしている人なんだろう?

 

 

 まあ、考えても仕方がない...人には人の事情と言うものがあるのだ。僕はなんとなく気になってベンチに残された新聞を手に取り、ルイスと一緒にピザ屋に向かうことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 数時間後、自宅

 

 

 部屋にルイスの泣き声が響き渡っていた...こうなるとは思っていたけど...

 

 

ルイスはソファーのクッションに顔を埋めて泣きじゃくっている...

 

 

 もうこんな状態が1時間は続いていた...確かに自分の母国を離れて日本まで一人で留学に来る苦労や家族と離れる寂しさは僕の想像以上なのかもしれない...

 

 

 そういえば、あの新聞持ち帰ってきちゃったけどあとでまた会えたら返したほうがいいかな...

 

 

 僕はテーブルにあった帝東スポーツを手に取り刹那が読んでいた記事に目を通した。

 

 

 怪奇!あの世と交信した人物現る!!彼が目撃した驚愕の真実とは!?世界の理に迫る衝撃の独占インタビュー!!

 

 

 またしても本紙矢追記者がスクープ!なんとあの世と交信したとされる人物に独占取材に成功!某国諜報機関に追われる身であるというA氏は完全匿名を条件に本紙だけに取材に応じてくれたのである!彼が目撃した驚愕の世界とは...

 

 そのオカルト記事をそこまで読んだタイミングで僕の視界は塞がれることになったのだ...

 

 

 ルイスがクッションを僕の顔面目掛けて投げつけたのである。

 

 

 「ちょっと!そんな新聞なんか読んでないで慰めて!!」

 

 

 

 

 

 




登場予定の日本国防軍軍人

普小瀬 加賀知

田代 阿豪

伏原 玖里穂

黒野 久瑠

日々似 伝

堂下 衣玖

狩井 団


嘘です

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