日本 経済特区 東京
3機のガンダムスローネは大気圏へ突入、そのまま東京上空へと侵入していた。
チームトリニティのリーダーであるヨハン・トリニティは今回のミッションに少なからずの疑問を抱いていた。それは今までの武力介入の対象であった人類革新連盟に対するものよりもかなり毛色の異なるミッションであったからだ。
東京に存在するJNN本社ビルの破壊及び日本国防軍の首都防空部隊に対する武力介入...特に前者はアレハンドロに破壊の徹底を指示されている。
しかし常識的に考えればJNN本社ビルの破壊など戦争根絶に対して全く関係のない事柄に思われる...仮に後者が本命であればわざわざ東京を攻撃する必要はなく日本国防軍基地を直接攻撃すれば済む話である。
いや、それは私が考えることではない。私たちはガンダムマイスター...世界を変えるために生み出された存在だ...私達には知らされていない何かがこのミッション存在しようとも世界変革の為、ただミッションを遂行するだけ、それだけなのだ。
ヨハン・トリニティはネーナにドッキングを指示、スローネアインのGNメガランチャーの砲身を展開しその目標をJNN本社ビルに照準したのだ。
「スローネアイン、GNメガランチャー...撃つ。」
ヨハンは僅かな疑問に蓋をしその引き金を引いたのであった。
その砲身から発射された大出力のビームはJNN本社ビルの1階部分に直撃、そのままビルをなぞるようにビームを照射し、まるで映画のセットのようにビルは破壊しつくされた。
「目標の破壊を確認...ミッションを次の段階へ移行...首都防空部隊の到着まで待機。」
しかし、そこでスローネツヴァイが機体を降下させ攻撃態勢に移ろうとしていた。
「ミハエル、何している?」
「いいじゃねぇか兄貴!アレハンドロだってどうせ文句は言わねぇよ!なに、市街地に対する攻撃命令が出た時点で向こうも少しの犠牲くらい承知だろうぜ。」
スローネツヴァイとそれに連れられたネーナのドライが高度を落とし悲鳴を上げ逃げ惑う人々に対して攻撃を始めたのだった。
日本 経済特区 東京
沙慈・クロスロードとルイス・ハレヴィは公園から上空を眺めていた。
「あの光は...もしかしてガンダム?」
ルイスがそう呟いた。
3機のガンダム...
たしかちょっと前から人革連に対して武力介入を行っているという新型のガンダムであるとニュースで報道していたっけか...しかし、なぜ東京に?
その時だった、まるで大地を震わせるような衝撃と共にガンダムから朱色の閃光が放たれ爆発音が周囲に鳴り響いたのだ。
とてつもない爆風、そしてその直後周囲は阿鼻叫喚の地獄絵図へと変貌したのである。
僕は理解した、そしてルイスの手を握り走り始めたのだった...
日本 経済特区 東京
ガンダムスローネドライのパイロット、ネーナ・トリニティは逃げ惑う人々を上空からGNハンドガンを用いて執拗に攻撃を繰り返していた。
「能天気に過ごしちゃってさ!世界は変わろうとしているんだよ?それなのに自分たちは無関係な顔しちゃって...死んじゃえばいいよ。」
アスファルトに直撃したビームはまるで火花を散らしたかのように飛び散る...一見美しくも見えるその一粒一粒が凶悪な殺傷能力を秘めておりそれを浴びようものなら人体など簡単に蒸発せしめるものであった。
悲鳴を上げ逃げ惑う人々...ビームが直撃し倒壊を始めるビル群、執拗に繰り返される攻撃...
ある者は逃げ惑う人々に下敷きにされ、ある者はビームの直撃を受け文字通りこの地上から完全に消え失せ、そしてある者は上半身や下半身のみが飛び散ったビーム粒子により削り取られるように消滅し、もはやそれが人であったと確認出来ないほどに成り果てていた。
その時ネーナの目に逃げ惑うある男女一組のカップルが目に付いた...それが彼女の目を引いてしまったのである。
「なにそれ!?イチャイチャしちゃって...」
ネーナはGNハンドガンの照準をそのカップルに定めトリガーに指をかけたその時...
機体に衝撃を受けGNハンドガンは本来の目標からはズレて発射されてしまった。
ビームはビルに直撃し音を立てて崩落を始めた。その瓦礫はカップルやその他大勢の頭上に降り注いだ...
スローネドライに衝撃を与えた主...首都圏防空を担う日本国防軍所属のリアルド部隊が東京上空に到着しスローネに対して攻撃を始めたのであった...