日本 経済特区 東京
夢を見ていた...どこか分からないけど美しい湖畔を鳥たちが悠然と飛んでいる光景を私は見ていたのだ。ふと青い小鳥が私の目の前を横切る...私はその鳥を目で追いかけたのだ。
その青い鳥の行く先にさらに別の...白鳥が湖の上を羽ばたいていたのである。
その白鳥が不意に女性の姿へと変わる...その女性は私と目が合うと微笑みかけ、そして彼方にかかる虹へ向かい飛び去ってしまったのだ。
どこからともなく音楽が鳴り響いた、その音楽の歌詞、曲調に絹江・クロスロードは聞き覚えが無いものであったのだがとても優しく、希望へ溢れる印象を抱かせるものであった。
その歌詞は虹の彼方にある理想郷を歌ったものであり、生きる勇気や希望を与えるものであったのだ。
そうだ、私はあのとき...現れたガンダムをビルの窓から見た。
あのガンダムが放った禍々しい光は私やビルを飲み込み確かに消滅させたはず...
ああ、違う...あの光に飲み込まれる前に私は聞いた...それは赤ん坊の泣き声。
どこから響いてきたのかはわからない、しかしその直後私の内側からあのガンダムが放った光とは違う別の光が溢れ...
日本 経済特区 東京
瓦礫の街へと変わった東京を防護服を着こんだ大勢の救助隊がその自らの使命を全うしていた。
救助隊の一人は額を流れる汗を煩わしく思い、拭うような動作をするが防護服を着こんでいる為それは叶わなかった。
酷いありさまだ...突如として東京に現れた3機のガンダムは市街地を瓦礫の山へと変え、逃げ惑う人々をそのビームで焼き払ったのである。そしてあのガンダムが放ったビームにはどうやら厄介な特性があるとの報告を救助隊のメンバーは受けていたのだ。
それはあのビームには何かしらの毒性を示す有害物質が含まれている可能性があるとの報告であったのだ。
現時点では詳細は不明、しかしその有害物質のようなものが残留している可能性も懸念されこのような防護服を着ての救助活動を行っていたのである。
本来であればもっと大勢の人数を動員しての救助活動となる筈であったのが防護服の数には限りがあり、国防軍や米軍、民間企業に協力を仰ぎその調達を急いでいるのであった。
ふと、ある瓦礫の山に私は注意をひかれた。ここは...
そうだ、この場所は確かJNN本社ビルがあった場所である。ガンダムの攻撃によって完全に破壊され今はその面影は全く残っていなかったのであるが...
それを私は不自然に感じたのである...なぜかこの場所だけ他のビルや施設よりも徹底的に破壊されているという印象を抱いたのだ。
確かに他の場所も酷い状況ではあったのだが、ここほどではないだろう。恐らくこの場所に生存者は存在しないように思われたが...
私がJNN本社があった場所を後にしようとしたその時、ビルの小さな瓦礫がその山から崩れ落ちパラパラと音を立てたのを確認したのである。
揺れてはいない...まさか...
私はその場所に駆け寄り瓦礫の中を探り始めた。
道具を使い慎重に作業を進めると瓦礫の中に空間が出来上がっているのが確認できたのである。
そしてそこにはある一人の女性が倒れこんでいた。
ありえない、あの攻撃を受けて...
奇跡だ...奇跡が起きたとした考えられない。
私は大声で生存者発見を叫び、慎重に彼女を瓦礫の中から救い出したのである。
絹江をどうしようか最後まで悩みましたが生存させることにしました。