シックスがいろんな世界に転生してはボコられる話 作:Schun
底無しの悪意を絶えず誰かに向けずにはいられない──
その新生物の本能は
その悪意を満足させる為の手足を欲した
優れた兵隊は簡単に集まった
優秀すぎて孤立を深める者に……
彼自身の「定向進化」を見せつければいいのだから
「この方と同じだ 我々も人間ではない 人間からはるかに進化した新種なのだ!」
──そんな歪んだ破壊への
「彼」のもとで彼等は……
その才能を犯罪に向けて華開かせ
「彼」はその集団を……
……だが人間を超越した悪意と肉体、それは生態系を大きく狂わす未来を作れない歪な進化だった
自らの駒である「指」を使い人間を減らし、魔人を消耗させ、相手に最大の屈辱と絶望を与える為に策を巡らせる。
まさに悪意の権化である彼の得意分野だ。
だが、足手まといだと思われた毛蝨によって自らの成功作品が裏切る事となり、弱点を狙われてしまう。
ならば魔人を殺すのは後の機会にしよう。自分さえ生存すれば「新しい血族」は保たれるのだから。
──力尽きた筈の魔人が高度三千m、亜音速ステルス爆撃機を追いかけ、自らを滅ぼしにやって来た。
その程度、自らの脳が進化させて来た「悪意」により自分が常に絶対的優位に立ち続ける事により勝利を収めるなど訳も無い。
だが、「生存」を計算から排除した……「死」を覚悟した……魔人の一撃に、その悪意と……その鋼の肉体は耐える事が出来なかった。
そして、魔人による審判が下る。
「シックス」
「悪意こそが貴様の強さだ」
「敵の悪意を上回る悪意で常に先手を打ってきた」
「
「ネウロ──────ッ!!」
「我が輩が貴様に……
「……くそっ、動けっ!!」
「ち、畜生ッ!! クソ化物め殺してやるッ!!」
「あらゆる悪意を他人に向けてきた貴様が、いざその悪意が自分に向いた時、そしてその悪意から逃れられないとわかっている時、時間も恐怖も人間より数倍感じるだろう」
「それでいい、それが最も貴様らしい死に方だ」
やめろ……
まさか……
この私が……
こんな屈辱的な死に方を……
私を支えてきた悪意が……
この私を滅ぼすのか!!
かくして一世代限りの人を超えた新種は、人では無い魔人によって滅ぼされる事となる
「喜べ、貴様には世界旅行を満喫させてやろう」
──そんな声が聞こえた気がした