プロローグ ~流星は空へ~
逆転の一手。アリアンロッドってとこの大将を打つために放った俺のスーパーギャラクシーキャノンは、外れた。
「クソォォォォ!!チクショオォォォォォォ!!」
無駄だと分かってるが、俺はそのまま突っ込み、愛機、ガンダム・フラウロスごと吹っ飛んだ。
あのあと、オルガ達はどうなっただろうか………俺は、それを知った。幽霊になって、見てた。
オルガ、三日月、昭弘、あいつらが死んで行くのを。チクショウ。悔やんでも、悔やみきれねぇ。そんな気持ちがあったのだろう。俺が、こんな所で目覚めたのは、
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
気が付いたら俺、ノルバ・シノは、とある戦艦のベッドで目覚めた。
「ッ!!シノ!!」
「あ………ヤマギ?」
俺の隣に居て、俺に飛びついて来たのは、”鉄火団”開業以来からのダチ、ヤマギ・ギルマトン。俺より年下だが、俺より頭がいい。鉄火では無くて鉄華です。
「目覚めたのでありますか?」
「あ?誰だオメェ?」
更に入って来たのは、金髪の若ェ男だった。
「申し遅れました。自分は、オリヴァ―・マイ技術中尉であります。」
「技術中尉ィ?」
「シノ、この人はギャラルホルンみたいな軍隊の人で、武器とかを作る係なんだって。」
分かんねぇ俺の為にヤマギが細く補足してくれる。
「軍人?ギャラルホルンの人間って事か?」
「いや、このマイって人に聞いたところだと………」
「誠に信じ難いのでありますが、貴方方は我々とは違う世界の住人の様です。」
「違う世界ィ?」
「シノ、どうも僕達、別世界に来ちゃったみたいなんだ。」
ヤマギも深刻な顔でうなずく。そこで、俺の脳がまともに起動した。
「はああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
俺の絶叫が響き渡った。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「というのがわが軍の、そして貴方の現状です。」
「なるほどぉ。」
オリヴァーってやつが、俺にも分かりやすく現状を話してくれた。
オリヴァーはジオン公国ってとこの軍人。ジオンは今地球連邦軍(ヤマギ曰く、ギャラルホルンみたいなとこ、)とコロニーの独立を掛けて戦争している。しかし、戦況は不利。その結果、今度敵の大将自ら乗り込んでくる戦いで、一発逆転を狙ってる。ただし、戦況は絶望的。という事らしい。(ヤマギ曰く、クーデリアの嬢ちゃん送り届けてた時みたいな状況だと。)いやぁ、ヤマギの説明がなけりゃよくわかんねぇな。
で、俺達の現状は、俺とヤマギはフラウロスに乗った状態で宇宙を漂ってた。俺達は気絶していて、ヤマギは俺の一日前に目覚めた。そして、フラウロスだが、情報工作をして、俺達には軍としての入隊手続きが施されているらしい。本部の意見では、流星号はここで軍事的な評価を受けるそうだ。そして、俺はその試験パイロット。ヤマギは技術顧問だとよ。言ってることが解らねぇ。俺の階級は少尉でヤマギは准尉だって話だ。俺はそこの技術中尉より偉くなくて、ヤマギより偉い。ヤマギは俺より偉くない。とのこと。立場的には低い方だと。
で、俺はフラウロスの専属パイロットとして、今度の先頭で、このロクマルサンギジュツシケン隊に配属された兵器と共に、今度のさっき話した一世一代の大博打に参加すると。………何か似てるな、俺達の一昔前の状況に。
「そういう訳で、これからよろしくお願いいたします。ヤマギ・ギルマトン准尉、ノルバ・シノ少尉。」
「応よ!こちらこそよろしく頼………みます。」
「よろしくお願いします。」
俺達はそろって頭を下げた。
「それではお二人とも来て頂けますか、皆さんに新入りとして紹介しなければ。」
「分かったぜ。で、どこ行きゃいいんだ?」
「はい、ブリッジへ。それと、貴方達が異世界の住人というのは、くれぐれもご内密にお願いします。」
「勿論だ。そうそう信じられる話じゃねぇからな。」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
《ここからは三人称》
「本日付でこの艦の配属になりました。ヤマギ・ギルマトン准尉です。軍には(ついさっき、)入隊したばかりなので、不束者ですが、どうぞよろしくお願いします。」
()の部分を省略して言った。
「ノルバ・シノ少尉だ。流星号の専属パイロットだ。よろしく。」
「私が、この船、ヨーツンヘイムの艦長を務める、マルティン・プロホノウだ。ヨーツンヘイムへようこそ。」
「副長をの、エーリッヒ・イェーガーだいろいろ、よろしく頼む。」
「ヒデト・ワシヤっす。階級は中尉。よろしくっす。」
「モニク・キャデラックよ。階級は特務大尉。よろしくね。」
それぞれが自己紹介した。さらに、遅れては言って来た男がいた。
「アレクサンドロ・ヘンメ大尉だ。こいつか?完成したMSの試験パイロットってのは、」
「応よ!ノルバ・シノってんだ。よろしく頼むぜ。」
「ほぉ。技術中尉、そのMSって、見せてもらってもいいか?」
「え?構いませんが、」
「ついでに、こいつに俺のヨルムンガンドを見せてやれ。」
「ハッ!」
オリヴァーは敬礼した。そして、艦長の方を振り向き、
「艦長、彼らをブリッジに案内しても?」
「構わん。もう自己紹介は終わったことだしな。」
「シノ少尉、」
「ん?………じゃなかった。何でしょうか、特務大尉。」
向かおうとするシノを、モニクが呼びとめた。
「貴官はジオンの最高戦力であるMSを預かったその事をよく、胸にとどめておけ。」
「?」
シノはモニクの言葉をよく理解できなかったようだ。混乱したシノは、ペコリ。とお辞儀をしてオリヴァー達の後を追った。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「どうだ?これが、俺が任された兵器、ヨルムンガントだ。」
そう言い、ヘンメが格納庫に収納されたそこにあったのは、三つのパーツ。そのうち一つは、砲塔、砲身、制御機構に分かれた大型方だ。さらに、合体時の設計図を見せてもらった。
「へぇ、こいつはすげぇや。」
「ヨルムンガント、有効射程距離は300㎞。敵を遠方から狙い撃つ大蛇。主砲の、『核融合プラズマビーム』は絶大的な威力を誇ります。」
「ほぉ…………。」
ヨルムンガントの説明に、シノはとことん感心する。
「こいつなら連邦の戦艦を一撃で潰せる!最高の一台だよ。」
「すげぇ………。」
シノもまた漢である。目を輝かせ機体を見ていた。
「で、お前のMSも、見せてくれよ。」
「おう!自慢話を聞かせてやるぜ!!」
「ははっ、そいつは楽しみだな。おい技術中尉、案内してくれ。」
「ハッ!こちらです。」
そう言い、二番格納庫へと向かって行った。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「この機体が、シノ少尉の機体、ガンダム・フラウロスで………、」
「おいおい、ちょっと待ってくれよ。」
オリーヴァ―が、二番格納庫に佇む薄桃色の機体の解説をしようとしたら、シノが首を突っ込んだ。
「こいつはそんなダセェ名前じゃねぇ。こいつはこのシノ様の、流星号だ!!」
「りゅ、りゅうせい、ごう?」
「は、はあ、」
ヘンメとオリヴァーは困惑し、ヤマギは肩を竦めた。
「で、では、流星号のカタログスペックの説明をさせていただきます。」
オリヴァーが話の機動を戻し、フラウロスの説明に入る。
「武装は、量産型MSである【MS‐06 ザク】と同型のマシンガン、そして、【ヒートホーク】とは違い、取り回しに長けた、【アサルトナイフ】を装備しています。そして、もっとも強力なのが、背部に設置された【二連装レールキャノン】です。」
「へぇ、」
「この機体はノルバ・シノ少尉が背中に着けているアダプタから、情報を直接脳で処理できるようにする、【阿頼耶識システム】の効果で、高い空間認識能力を実現し、ある程度の格闘戦、マシンガンによる中距離、そして、レールガンによる遠距離と、全方位に、そして、MSが主力となる後の戦争、そして、地球攻略まで視野に入れて作られています。その機体が、このフラウ………流星号です。」
「という事は、ヨルムンガントやムサイとは違い、弾は実弾なのか?」
「はい。というより、現在MSに持たせるビーム兵装は作られておりません。」
「なるほどぉ。」
「フラウロスは、前線に出て、敵を引っ掻き回していただきます。その間に、味方の僚艦から届けられた観測データをもとに、ヨルムンガントが攻撃を繰り出す仕組みになっています。」
「つまり、今度の主役は俺と流星号じゃなくて、ヨルムンガントってことか。」
「はい。」
「よっしゃ、せいぜい引き立ててやるぜ。よろしくな、大尉。」
「へっ、言うじゃねぇか。そう言う奴は嫌いじゃねぇぜ。」
ヘンメとシノは、そう言い、がっしりと握手した。
ジオン逆転の博打、ルウム海戦が、もうすぐ始まろうとしていた。
はい、この小説は前から書きたかったんです。二話はしばらく後になりますが、ルウムの話になります。
鉄血以外の作品から転生キャラは欲しいですか?
-
ほしい
-
いらない
-
どちらでも、、