ルウム開戦当日、ヘンメ達は、ヨルムンガンドの作成準備に取り掛かっていた。ヨルムンガンドは複数のパーツから結合され、戦場では敵に牙をむく大蛇と化す。ヘンメは、制御室で完成する瞬間を心待ちにしていた。
すると、
「艦長、あれを………!!」
その先に居たのは、ジオン公国公王の乗る旗艦『グレートデギン』率いる艦隊だ。
「おお、こいつは………。」
「凄い…………。」
その壮大な光景に、シノとヤマギも絶句する。
さらに、
「光信号、本艦にです。」
グレートデギンが、光信号を送って来た。
内容は、
『艦隊決戦ノ偉観ハ偏二貴艦ト新兵器ノ健闘ニアリ。』
と言うものだった。
それに敬礼し、艦長は、
「返答、『戦果ヲ挙ゲ、必ズヤ機体ニオ応エシマス』」
と言った。それを通信使が返答した。その様子は、ヨルムンガンドの制御室に居たヘンメにも伝わった。
「フフフ…………フハハハハハ…………フハハハハハハハハハハハハハ!!!!」
と、歓喜の高笑いを上げるヘンメ。
「シノ、観測用レーダーの装着は出来てるよ。」
そう言ったのは、ヤマギだ。
観測用のレーダーを、フラウロスのバックパックに着けているのだ。
「応よ。てなわけで艦長、ヨルムンガンドの準備が終わり次第、流星号も出すぜ。」
「ああ。頼む。」
艦長の承諾を得たシノは、拳を打ち鳴らし、デッキにへと向かった。
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ルウムの回線は、連邦の初激から始まったしかし、連邦の方が船の品質も、兵の連度も高く、何より数が多い、次々とムサイは撃ち落とされて行く。
「艦長、そろそろ出るぜ!!」
『ああ。よろしく頼む。』
『観測データを頼むぜ。』
『シノ、赤のスイッチね。』
ヤマギ、プロホノウ艦長、ヘンメの声を受けたシノは、
「ノルバ・シノ、四代目流星号!!行くぜ!!。」
勢いよく、カタパルトから発信した。
砲撃をすいすいと躱し、射程距離まで近づく。
「レーダー起動!!レーザー通信よし!!観測データ、行くぜ!!」
と、カンペを読みながら言う。ちなみに、言葉の三割も理解できていない。
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『こちらヘンメ、観測データだ届いた。これさえあればこっちのモンだ。行くぜ!!』
と言う威勢のいい声がブリッジに響く。
「よし、データ良好。大尉、何時でも撃てます!!お好きな時に。」
『応!!さてと、どいつから狙うとするか………。』
オリヴァーの声を受け、サラミス級の一隻に狙いを定める。
『行くぜ。第一射、発射!!』
その声と共に、核融合プラズマビームの第一射が放たれた。その光線は、一直線に飛んで行き、サラミス級一隻の中心に当たり、真っ二つに叩き折った。
「命中!!敵サラミス級轟沈!!」
観測者の声が届く。
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「なんて威力だ……………。」
グレート・デギン内、公王と共に開戦を傍観していた公王最愛の息子、ガルマは唖然とした。
「おい、あれは何と言う兵器だ。」
執事に問いかけると、
「あれは施策艦隊決戦砲、『ヨルムンガンド』にございます。核融合プラズマビームを、観測データを元に発射します。最大射程は300㎞だとか。」
「なるほど、展開力ではMSにかけるが、確かに凄まじい火力だ。ただ、」
モニターに目をやると、今度は弾が貫通し、サラミス級を一撃で二発、轟沈させて見せた。
「流石に凄まじすぎやしないか?」
「それは、…………確かに。」
「それに、もうすぐシャアたちが到着する。そうすれば、あんな味方を巻き込みかねない大出力砲は………。」
そう言いながら、安心して椅子に座り、前髪をいじり、考え込んだ。
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『よし、命中!!しかし技術中尉、弾が無くなって来たぞ。』
ヘンメが言う。ヨルムンガンドの核融合プラズマビームは弾倉式だ。すでに9発撃っているヨルムンガンド、弾倉は四発×三のため、残りは三発だ。
「ヨーツンヘイムに予備弾倉があります。
オリヴァーはそう言う。
『分かった。って、ん?おい中尉、あれは何だ?』
ヘンメが言うが、オリヴァー達の居るブリッジからは、何処を指しているか見えない。
するとオペレーターが、
「接近警報!!背後からです!!」
「何っ!?」
「連邦め!!まだ予備兵力を、」
「いや違う!!あれは、」
次の瞬間、緑色の人型起動兵器が、背後から飛び、過ぎ去っていった。その正体は、
「06?」
MS‐06。ザクⅡだ。
「ザク?完成していたのか?」
他のクルーも驚くが、ヤマギは考え込んでいる。すると、ブリッジの正面に、赤いザクが現れた。
「赤い、ザク?」
「あの色、まさか、」
すると、赤色のザクのモノアイが点滅し、こちらに発光信号を送って来た。
『この場を、譲られたし、MSの襲撃は、作戦計画に乗っ取った行動なり。シャア・アズナブル。』
「【赤い彗星のシャア】か。でも、僕達にMSの襲撃が知らされて無かったって事は、」
「私たちは元々、」
モニクも真実に気が付き絶望する。
「「「戦力外だった。」」」
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