MSの介入。それは、ヨルムンガントの戦力外通知と同じだった。
「私たちは………頼りにされているどころか………最初から宛にもしてもらえなかった。」
モニクは、その真実に、絶望を覚えていた。
「そんな………我々に投げかけられたあの言葉は………嘘だと言うのか………?」
オリヴァーも、その答えに、動揺を隠しきれない。そんな中、
『今更………何言ってんだ。』
響いて来たのは、ヨルムンガント制御室に居る、ヘンメの声だった。
『俺達は最初から冷や飯を食わされたんだ。今更ウダウダ抜かしてんじゃねぇ。たとえ不採用でも、俺は撃つぞ!!』
『管制室!!なに泣き言ぬかしてんだよ!!』
と、シノも言う。
『確かに、俺達は不採用だったかもしんねぇ。ヒヤメシ食わされて、お偉いさんの手のひらで踊らされてのかもしんねぇ。けどよ!!
俺も、ヘンメのおっさんも、流星号も、ヨルムンガントも、まだ死んじゃいねぇ!!不採用だろうがなんだろうが、そんな壁ぶち破って、俺達の力、ニタニタしてるお偉いさんどもに見せつけてやろうぜ!!』
すると、それに感化されるように、
「そうだよ!!諦めたらそこで終わりだろ!?だったら諦める前に、足掻いてやろうぜ!!」
「おうよ!!少尉の言うとおり、見せつけてやろうぜ!!」
「俺達だってジオン兵だ!!指銜えてみてろって言われて、はいそうですかなんて言ってられるかよ!!」
と、クルーたちが次々と感化されていった。
観測室のオリヴァーも、
「そうだ………たとえ不採用でも、どのような兵器でも、我々の仕事は、これを記録すること。試験再開!!ヨルムンガント、観測に抜かりはありません。」
そして、モニクも、そんな様子を見て、
「全く、何でこんなに能天気何だか、いいわ、乗りかかった船よ、最後まで乗ってやろうじゃない!!艦長、ヨルムンガントの試験再開を提案します!!」
「うむ。分かった。ヨルムンガント、試験再開されたし。」
モニクの提案を、艦長も承諾した。
『おいシノ少尉、あんな大口叩いたんだ!!しっかり働いてもらうぜ。』
『わーってるよ!!観測データ送信!!MSの位置情報のおまけつきだ!!』
『分かってるじゃねぇか!!これさえあれば………』
観測データの情報をもとに、MSが取りついていない戦艦を狙う。
『食らいやがれぇ!!』
発射。それはMSを害することなく、敵艦を落とした。
『やるねぇ、それじゃあ俺も!!』
シノもフラウロスを操り、対空砲をかいくぐり、ブリッジの正面に立った。
「食らえ!!ノーマルキャノン!!」
ブリッジに発射。それはマゼラン級戦艦のブリッジから上を吹き飛ばした。すると、近づいてきたザク3機がマシンガンを放ち、戦艦を穴だらけにする。
「お、手助けサンキューな!!」
フラウロスの左手の親指だけを上げ、グーサインを出す。
「お次は、」
次は隣にいたマゼラン級の横に狙いを定める。
「名付けてノーマルガトリングキャノン!!」
両肩のキャノンを交互に放ち、敵の戦艦に穴をあける
「オラオラオラオラ!!!」
戦艦を吹き飛ばすと、ブースターを吹かし、向かってきた戦闘機をマシンガンで落とす。すると、数発のミサイルが飛んできた。
「うおっ、危ねぇ!!」
それをマシンガンで撃ち落とす。戦艦を出撃させようとしていた空母に、キャノンを打ち込み、マシンガンでブリッジを破壊。
弾倉を取り換えながら、サラミス級のブースターにレールキャノンを直撃させる。それを素早く飛び回る赤いザクが即座に落とす。
更に、マゼラン級のブリッジをアサルトナイフで斬りつけ、レールキャノンを数発撃ち、吹き飛ばす。すると、
『イーグルリーダーから各機へ、あの如何わしい色の人型兵器を最優先事項で撃破すべし!!』
『イーグル1了解。』
『イーグル2了解。』
『イーグル3了解。』
『イーグル4了解。』
五機の緑のカラーリングの戦闘機が飛んできた、連携でMSを翻弄し、ザクにミサイルを撃ち込み撃破している。
「骨のある奴が来たか!!食らえ!!ノーマルキャノン!!」
しかし、放ったレールキャノンは躱され、後ろにいたサラミス級に当たる。
『落ち着いて避けろ、砲身が向く先で攻撃する位置が分かる。隙を突き、確実にミサイルで撃墜せよ!!』
『『『『了解!!!!』』』』
「避けるか………けどな!!」
マシンガンを放つ。シノには、他のパイロットと決定的に違う事があった。それは、『阿頼耶識システム』空間認識の能力を高めるそれは、的確にイーグル小隊を撃破していった。
『馬鹿な!!マシンガンの乱射では、戦闘機の速度には………』
「戦闘機は動きが直線的なんだよ!!」
すべての戦闘機を撃墜すると、近くにいた空母にマシンガンを打ち込み、ドッグを吹き飛ばす。
「ヘッ、このシノ様と、流星号を舐めんなよ!!」
『さすがだな、ザクとは違うMSの様だ。』
「ん?」
見ると、傍に、深紅のザクが居た。
「おうよ!!こいつをそんじょそこらの量産産品MSと一緒にすんなよ、こいつはこのシノ様の、流星号だ!!」
『りゅ、流星………まあ、ネーミングセンスは人それぞれだからな。見ろ、これがMS部隊の力だ。』
そう言って、辺りを指した。もう海戦は終了し、敵戦力は散り散りになっていた。
『これからの主力はMSだ。君だろう?|本来観測データの届けられることは無かったヨルムンガントに観測データを送っていたのは《・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・》、』
「そうだが………何か不味かったか?」
『いや逆だよ。君のお蔭で、あのすばらしい兵器が埃を被らずに済んだのだ。あの兵器は残すよう、親友のガルマに掛け合ってみよう。』
「そうか、そいつは助かるぜ。」
『口約束で申し訳ないが、自己紹介をさせてもらおう。私は、シャア・アズナブルだ。』
「ノルバ・シノだ。よろしくな!!」
『ああ、出来れば、末永くお付き合いしたいものだね。薄桃の流星君。』
「へ、そうだな、赤い彗星、」
そう言って、ニヤリと笑う。その返しに、赤いザクのパイロット、シャアは、フッ、と笑い、去って行った。
「やっぱ早ぇな。アイツ。」
さっきの戦闘でもチラチラ見えてたけどよ、とぼやきながら彼もヨルムンガントへ帰還した。
そしてさっきの会話を報告すると、
「ガルマ様が動いてくださる………!!」
「こいつで、ヨルムンガントの未来は安泰だな!!」
と、ヘンメとモニクが喜んだ。オリヴァーも、ひそかにガッツポーズをしていた。
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そして、後日、
「アレクサンドロ・ヘンメ大尉、試作艦隊決戦砲、『ヨルムンガント』を駆り、マゼラン級12隻、サラミス級7隻を撃沈、その功績を称え、二階級特進し、中佐とする。
ノルバ・シノ少尉、フラウロスもとい流星号を、駆り単機でマゼラン級1隻サラミス級3隻、を撃沈、そのほか、味方ザクとの共闘による戦火を称え、二階級特進、大尉とする。
ヤマギ・ギルマトン准尉、フラウロス改修の功績を称え、技術部門少尉の階級を進呈する。
受勲式は3日後、本国で行われる。ヨーツンヘイムのクルーも各員、出席するべし。よってヨーツンヘイムは、ただいまより我々と共に、至急本国まで来られたし。というのが本国からの要請です。」
「了解しました。」
やって来たムサイから、士官服を着た人物が現れた。若い彼は、アズリエル少将と名乗った。白髪の彼がカンペを読みながら告げたのは、シノ達の昇格の知らせだった。
「俺達が………昇格………!!」
「いよっしゃぁ!!」
「ねぇ待って、何か僕まで上がってない?」
「ああ?細かい事は気にすんな!!上がればいいんだろ?カイキュウは、」
「まあそうだけどさ…………。」
と、はっちゃけていた。
「あ、大事なこと言い忘れた。ヨルムンガント、フラウ………流星号は本国にて、改修案が来ています。流星号には、今後の重力戦線に向けた瞬発力、格闘戦力の強化で、ヨルムンガントは、汎用性の上昇をした上で、ヘンメ大尉の専用機とするそうです。」
さらに、アズリエルから、そんなことまで言われた。
「流星号の、」
「ヨルムンガントの、」
「改修!?」
それに驚き、二人はアズリエルに詰め寄った。
「続きは、僕の戦艦、『ローゼンクロイツ』の艦内で話しませんか?ガルマ様もいらしているんですよ。キャデラック特務大尉と、ヨルムンガントの技術試験の責任者も来てほしいのですが、」
「ガルマ様が!?了解しました。」
「責任者というと、私の事になりますかね?私も同行させてもらいます。」
しかし、続きは彼の旗艦でという事になった。
という訳でルウムと双頭の大蛇編は次回で完結です。
オリキャラ紹介
アズリエル・シュタインベルグ
指揮能力が高く、21歳という異例の若さで少将へと昇格した経験の足りなさを持ち前の才能と先見の明でカバーする才能マン。特技は料理だが、何処か抜けているところがある。
モデルは、アンダーテールから。
鉄血以外の作品から転生キャラは欲しいですか?
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どちらでも、、