……おひさしぶりです。
一言言わせてください
ウマ娘の二次創作が書きたい!!!!
太陽が真上できらめき、辺りの定食屋が賑やかになる時間帯。
私は自身の家に看板を立て掛けた。
そこに書いてあるのは英語で言う『open』と同じ意味を持つ文字列だ。
つまり、ポーション屋ふらすこ、ついに開店である。
言い訳をさせてほしい。
店名についてである。恐らく思ったんじゃないだろうか?名前そのまま安直すぎないか、と。
これには一応ワケというか、少々の経緯がある。
まず最初に言うと私はあまりネーミングセンスが良くないと自覚している。
なのでシャレオツな店名なんて思いつくわけがないのである。
だから、私は友人に助けを求めた。
まあ、ゆんゆんのことなのだけど。
が、ここで問題発生ゆんゆんもネーミングセンスがなかった。
いや、ないとは違う。ゆんゆんはいわゆる安直な奴しか思いつけないのである。
まあ、ここまでなら普通にゆんゆんの案を却下すればいい話だった……が。
ここでめぐみんが『ふふふ、店名に悩んでるようですね!しかし私が来たからにはもう安心!天才であるこの私が最っ高にカッコいい店名をつけてさしあげましょう!』とか言って乱入してきたのである。
率直に言おう、めぐみんはセンスがない。
……めぐみんというか紅魔族のセンスは基本終わってて、ゆんゆんとか私が異端なのだけど。
で、そこからさらに厄介なことにめぐみんとゆんゆんが競い合い始めたのである。
その結果、どっちの方が私の店の店名にふさわしいかを決定する戦いが始まり、その審査員に私が選ばれ。
私がまだマシであるゆんゆんの方を選んだわけである。
そんなこんな店名がこれに決まったわけだ。
なのでネーミングセンスはゆんゆんが全て悪い。
まあ、『アルティメットカオスブラッドリキッド』とかにならなかっただけマシである。
ちなみに今のはめぐみんが出した案の中ではまともな方に入る。
そんな経緯もありつつ、開店したポーション屋ふらすこなわけだが、現在進行形で閑古鳥が鳴いていた。
まあ、当たり前である。どこぞの悪魔のいる魔道具店よりも立地悪いし、宣伝とかも特にしてないのだから。
そもそもまともなポーションのほうが少ないポーション屋だ。恐らくこのポーション屋が有名になる頃には悪い噂が流れまくっていることだろう。
そんな少々ネガティブ気味なことを考えていたら、カランコロンというベルの音共に店の扉が開いた。
どうやらようやく記念すべき最初のお客様のようだ。
お客様の第一印象は……チンピラと言ったところだろうか。
くすんだ金髪に冒険者なのか装備を身に着けた男である。
その客は頭を俯けにし(おそらく格好付け。紅魔族と気が合いそうだ)深刻そうな言い方で質問をしてくる。
「ここが、あのポーションを作ったやつが経営してる店か?」
「あのポーション?」
「最近、色んな店に置いてある回復ポーションだ」
ああ、あれか
どうやらあのポーションの製作者である私に興味を持って来たらしい。
自分で言うのもあれだが、ここまで早く私に目をつけるとはなかなか良い目をしている。
「ああ、そうだが」
「よし、ならあんたに頼みがある」
男はそういうと、少し息をため……言った。
「俺に!!透明になれるポーションを売ってくださぁああああああああい!!!!!!!!!」
ちなみに土下座しながらである。
近所迷惑になりそうな程の大声量で叫んだこの男はどうやらダストというらしい。
「透明になれるポーションか」
「そうそう!売ってくれないか!?」
「使用目的は?」
「え?そりゃもちろん覗……じゃなかった、ほら透明ならモンスターに気づかれず不意打ちとかできるだろ?」
嘘をつくな、覗き目的だろう。
はぁ、全くこいつに見る目なんてなかった。私も見る目がない。
こいつには裸の女体しか見えてないようだ。
私は犯罪者の犯罪に手を貸すつもりはない、透明化のポーションなんて売るつもりはない。こいつにはとっとと帰ってもらおう。
そもそも
「透明化のポーションは存在しない」
「え?は?ないの?」
「ない。半透明になれるポーションなら存在するがな。子供を脅かすくらいには使えるがいるか?」
「なんで俺がガキを驚かせなきゃいけねーんだよ」
「ならとっとと帰れ。貴様に売れるもんはない」
「は?客にその口の聞き方はねぇんじゃねぇのぉ?」
男は私の言葉に反応し、悪い顔をした。
前世でバイトでみたクレーマーの顔と似ている。面倒くさい。
「もう一度言う。覗き魔に売るポーションはない」
「覗き魔じゃねぇわ!?不意打ちのためつってんだろ!はっはーん、さてはお前あれだな!俺が透明化のポーションを飲んで女湯に入り込むと思ったから透明化のポーションがないって嘘ついて俺を帰らせようとしてるんだろ!俺の目は誤魔化せないぞ!」
こいつ本当に面倒くさいな。
こうなってくると、むしろ向こうから手を出して欲しくなってくる。そしたら正当防衛が成り立つし。
ただ、まあ、開店初日に暴力沙汰というのは印象が悪い。
ここは穏便に済まそう。
私は、棚の一つ『使えないポーションエリア』から赤色のポーションを取り出した。
「はぁ、全く面倒な。ほれ、これでいいか?」
「お、これが!……いや、待てさてはお前俺をとっとと帰したいからなんでもないポーション渡して帰らせようとしてるな」
「違う。飲んでみろ。それは一滴でも飲めば効果があるからな」
「は!嘘だったら訴えてやるからな」
そういうと男はポーションの蓋を外し、一滴だけ口に入れた。
しかし、男の体は透けたりはしなかった。
男もそれを気づいたようで、ニヤニヤとしながらこちらへ問いかけてくる。
「おいおい何も変わってねぇじゃねぇか?嘘ついたな?嘘ついちまったな?」
「そこの鏡を見てみろ」
私が立て掛けられている鏡を指差す。
そこには男は映っておらず。男が着ている装備だけが映っていた。
「おおおおお!!!!本当に透明化のポーションじゃねぇか!おい!これいくらだ!?」
「本来二十万エリスなのだが……まあ、初めてのお客様だ。半額の十万エリスでどうだ?」
「半額でも高えじゃねぇか……いやしかしこれで……十万……十万か……。よし買った!」
男は高額の値段に少し悩み、そして買った。全くどれだけ裸体が見たいのだ。
前世の私はここまで性欲に溢れてなかったと思うが……
男は私に金を放り投げて、ポーションをぶんどると、待ちきれないと言わんばかりに外へ駆け出した。
「よっしゃああああああああ!!!!これで覗き放題だぜぇぇえええええええ!!!!」
こうでなかったことを祈る。
てかやっぱり覗き目的じゃないか。
はぁ、これが初めてのお客様か……幸先不安にも程がある。
「フハハハハハハハハ!!!!開店してそうそうチンピラに絡まれた不幸なサイコパス娘よ。喜べ!我輩が来てやったぞ!」
幸先不安にも程がある!!
クソ悪魔が首だけを動かし、棚に飾られているポーションを見る。
そして一言、顎に手を起きながら言った。
「ふむ、見事にゴミしかないな」
「おい、事実だとしてもムカつくものはムカつくぞ」
「フハハハ、悪感情をどうもありがとう。しかしあまり美味しくはないな。汝はもう少し感情に起伏をつけるべしだ。でなければ煽り甲斐がない」
「そんな甲斐性はいらん」
確か悪魔というのは人の悪感情を食べるのだったか。こいつと話す際は感情の起伏を薄くするポーションを飲んでもいいかもしれない。
「しかしゴミを売ったところで何にもならないだろう。この店の売り上げは大変なことになるだろうな」
「かまわん。そもそも趣味みたいなものだ。私はお前と違って金が有り余ってるのでね」
「フハハハ!我輩が貧乏なのは今だけだ。近いうちに大きい商売をするつもりでな。そこで大きく儲けるつもりだ」
何故だろう。失敗する未来が見える。
そして原因も予想できる。
まあ、こいつが失敗する分にはざまあみろと言った感じだが。
「で、なんの用だ。そんな大きい商売をするならこんなところにいないで奴隷のようにせっせと働いたらどうだ?」
「フハハハ!全てを見通せる我輩が無駄なことをするわけがないだろう?ここに来たのはその大きい商売の成功率を上げるために来たのだ」
「はぁ……言っておくが私は協力しないからな」
「そんなことではない。単刀直入に言おう。うちの店主をこの店に入れるな」
「……あー」
思い出すのは私とウィズの初対面。
ウィズは、私の持っていたゴミみたいな、いやゴミを何故か使えると言いながら大量に買っていった。
「前に言ったがあの残念店主は何処か頭のネジが外れているのだ。そんなやつがこんな店に来てみろ。全財産をぶん投げて全部買ってもおかしくはない」
確かにちょっと想像してみればすぐに『これ、すごく使えますよ!』とか言いながら大量に買っていくウィズの姿が頭の中で描くことができた。
「確かに、すごくすごくしそうだな」
「だろう?分かってくれたのなら契約を結ぼうではないか」
「で、私のメリットは?」
「……汝としていた不平等な契約を平等にしてやろう。なんならそちらに優位でも良い」
「……そこまでするか」
このプライドだけは無駄に高い悪魔がここまで譲歩するとは、そこまでこの店にウィズを入れたくないか。
「そこまでだ。汝にも見せただろう、あのドラゴンの素材使った鏡に映らなくなるだけのポーション。む、そういえばあれはどうしたのだ?棚には置いてないようだが」
「ああ、さっきチンピラが買っていった」
「そうか、奇特なチンピラもいるものだな」
世の中不思議な人は案外多いものだ。何故かゴミを買ったりと。
恨まれても面倒だし、ウィズのついでにあれも出禁にしておこう。
「分かった。うちのポーションを高く買ってくれるならウィズをこの店に入れないでやろう」
「ほぉ、やけに聞きわけが良いな」
「だから早く帰れ」
正直とっとと帰っていただきたい。
こいつが来てからというもの、うちの店に興味を持った客が変態悪魔をみてそそくさっと離れていってるのだ
つまりこいつはいるだけで業務妨害である。
「フハハハ!そこまで言うなら仕方ない。契約も通って今我輩は気分が良い。少々遊んでいこうと思ったが帰らせてもらおう」
「そうか、帰れ」
私がそういうと悪魔はフハハハハ!!と高笑いしながら出ていった。
お陰様で店に近づいていた客がびびってどこかへ行ってしまった……本当に邪魔なやつである。
……ところでゆんゆん。君六時間前くらいからそこにいないかい?
早く入ってこい。
マジな話競馬とかの知識がないので諦めてます。
競馬の世界、ちょっと調べてみましたけど難しいですね。