お久しぶりです。
なんかいっつも言ってますがお久しぶりです。
いやーウマ娘が楽し距離Sがつかないいつになったらつくんだよ終わんねぇよチャンミ育成終わんn
「ゆんゆん、これは君の友達としての善意からの忠告だが」
「う、うん、友達としてのね!」
「友人宅に遊びに行く際の菓子はもう少し高価の方が良い。これでは失礼に思われるぞ」
「ええっ!?ご、ごめんねふらすこ……い、今から新しいの買ってくるね!!」
うん、チョロい。
オレオレ詐欺に引っかかる老人よりもチョロい。
騙してる方が不安になってくるほどチョロい。
本日開店したポーション屋ふらすこ。
その店内には、開店前の早朝から入らずに六時間ほどもじもじしていたアホがいた。
と、たった今アホが菓子を買いにいなくなりそうになったのでさすがに止める。
本当にこいつ大丈夫だろうか……?
ま、まあ、最悪めぐみんが止めるだろう、そこらへんの常識はまだめぐみんはある方だ(ゆんゆんとの相対評価)
取り敢えず嘘であることを伝えておく。この嘘を放置して、教えたのが私とバレるとこの店が早くも爆裂魔法の餌食になりかねない。
時間の問題になると思うが。
「お前は、なんというか、紅魔族だよな」
「ねえ、それどういう意味!?」
「ところで、友人なら少しポーションを買ってくれないか?」
「うん、分かった!友達だもんね!」
「そういう意味だ」
はぁ、とため息を吐く。
いつか先程のチンピラのような奴に騙されてとんでもないことになりそうだ。
あと、誰とは言わないが仮面を被ったやつに騙されたりしそうだ。
あの金にがめつい悪魔のことだ。カモには容赦しないことだろう。
「水中で呼吸ができるようになるポーション、かけたところが光るポーション、投げた場所に雷を落とすポーション、へー、ふらすこの割に結構いいポーションもあるね」
「水中で呼吸できるポーションは口を開いた瞬間、大量に水が胃袋を制圧すること、かけたところが光るポーションは一分すら持たずに消えること、投げた場所に雷を落とすポーションは雷とは名ばかりの初級魔法以下であることを除けば優秀なポーション達だな」
「ふらすこのポーションに期待したのが間違いだった」
「おい、一応言っておくが私は使えるポーションも作るからな」
この店に置いてある大半は新たなポーションのレシピ開発でできる失敗作達だ。
なので高確率で使えない。
まあ、工夫次第で使える状況がないわけではないのだが、そういうのって基本上位互換のようなポーションが存在するのだ。
例えば、かけた場所が光るポーションが一分すら持たないポーション。
これの一分が一時間のバージョンが存在する。しかも安価。
そりゃ一時間の方使うわという話。
超超限定的な条件に限定するなら一分の方がいいってことはあるかもしれないが、そもそもそんな超限定的な状況ある?あったところでそれ想定してわざわざ買うか?という話。
まあ、正直に言うとこの店に置いてある大半のポーションは産廃である。
じゃあなんでそんなもの売ってるの?といえば、このこの産廃どもクソ邪魔なのである。
つまりこの店は廃品処理兼倉庫である。
ポーションって処理が大変なんだ……
下手に捨てると、何かしらの害がおきたり、同じ場所に違うポーションを捨てたら混ざってとんでもない効果が発動したりしかねない。
ポーションの研究は楽しいのだが、これだけはどうにかならないものか。
「というか、そういうのはちゃんと書いたほうがいいんじゃ」
「ゆんゆんは馬鹿だなぁ、そんなことしたら誰も買わないだろう」
「それもう詐欺じゃないの!」
「ゆんゆん」
ちょっと……少し、いや普通に……かなり頭の中が残念なところがある我が友人よ、いいことを教えてやろう。
「残念じゃない!そ、それで、何?」
「騙される方が悪い」
「クズ」
おっと、さすがにゆんゆんも軽蔑の目である。
だが、クズという言葉は言われなれてるので特にダメージはない。
しかしだなゆんゆん。
「商売というのは多少黒い部分がないと駄目なんだよ」
「多少どころじゃないって!真っ黒だよ真っ黒!」
「何、訴えられたところで何も問題はないさ。ちょうど最近記憶を消すポーションを作れたんだ」
「何するつもり!?そのポーションで何するつもり!?というか訴えられた時点で店的には悪評じゃないの?」
「どうせこんな店悪評だらけになるだろうから一つ増えるくらい問題あるまい」
「自分の店にそれはどうなの」
こんなゴミみたいなポーションを売っている店にまともな噂が立つはずもない。
火のないところに煙は立たない。
個人的に一番心配しているのは、実物を噂が超えてしまうことだ。
「それがありえちゃうってどういうこと……」
「まあ、暫くは安泰だから安心しろ。そもそも買う人がいないから噂が立ちようもない」
「それはそれでどうなの……」
立地が立地だから仕方あるまい。
こんなアンデッドが好みそうな、というか住み込んでそうな湿気臭い場所普通なら来ないのである。
ああ、ちなみに素材になるのでアンデッド歓迎である。
土くれのクソ悪魔はお断りだが。
「というか繁盛したらしたで、ポーションの研究する暇が消えるので困る」
「そしたら従業員でも雇えば?ふらすこならそのくらいのお金はあるでしょ?」
「従業員なぁ……ふーむ」
ふいっ、とゆんゆんの方を見る。
うーん
「なしだな」
「ねえ何がなしなの!?なんで私の方見ながら言ったの!私だってそのくらいできるからね!」
「いや、別に従業員がなしのなしだよ」
別に他意はない。
ゆんゆんが従業員になったら、ポーションの価格が値下げ交渉で一エリスになりかねないと思ったわけではない。
……本当に従業員がなしという意味でのなしだったのだが、想像してみるとこれがまた脳内で実際見てきたかのように再生される。
ゆんゆんに従業員は無理そうだ。
「というか、それくらいと言ってるがこの店で働くなら全てのポーションの効果、レシピ、素材を覚える必要があるからな?」
「え、そ、それは大変そう……確かにこんなあるポーションを一つ一つ覚えるのはふらすこでもないと無理かぁ」
「まあ、それ以前に犯罪の片棒担がせることになるってのもあるんだけど」
「お願いだから足を洗って!」
「そんなゆんゆんに、飲むとその人の悪が消滅するポーション!お値段なんと一万エリス!」
「……デメリットは?」
「消えすぎて、凄まじいことになる」
具体例を上げるとメスオークが男に対してまともにデートとかをしようとするくらいには消える。
ちなみに性欲は消えないらしく、ものは試しとバカ親父がデートに行ったのだが、涙目で帰ってきた。
ちなみにこのポーション、人間が飲むとろくなことにならない気しかしないので人間で試したことはない。
「なんかヤバそうだからやめとく」
「いい判断だ。このポーションをやろう」
「いらないんだけど、これ何?」
「友達が出来やすくなるポーション」
「ありがとうっ!!!!!」
今日一の大声である、近所迷惑、近所墓地しかないけど。
そうか、それがそんな嬉しいか。
友人が喜んでくれて嬉しいよ。
まあ、中身がただの砂糖水であるが。
……結構真面目な話プラシーボ効果、つまりは思い込みを狙ってである。
実際に友達ができるポーションがあればそれが良いのだが……うちにあるのでは友達から数段階先の仲になりかねん。
ちなみにそのポーションの実験ではねりまきが巻き込まれた。
「流石に私でも友人に友人がいないというのは心配だからな」
「ふ、ふらすこがそんなこと言うなんて……明日は大雪かなぁ」
「知り合いに降格するか?」
「ごめんなさいっ!」
ん、まあ、今言った理由はもちのろん建前である。
本当の理由はとっととこいつに友達作らせないとここに入り浸ってきそうだからだ。
もし、そんなことになれば多分この店に来る客が減る
先程繁盛しなくていいと言ったが、売れなくても困るのだ。
ああ、そうだ。言うまでもないが。
あんま期待はしていない、ゆんゆんだし。まあ、最悪出禁にすれば良い
「あ、ゆんゆんも飲む?」
「昼間から、しかも労働中にお酒を飲まないの!」
酒瓶を取り出したらゆんゆんに怒られた。
解せぬ、別に酔うわけでもないのだからいいだろう。
「だとしても!あんまいいイメージはないじゃない!」
「さっきも言ったが多分この店にいいイメージを抱くやつはいないぞ」
外見取り作ったところで中身がゴミならそれはゴミなのである。
悲しいかな、すっぴんというのはいずれバレるのだ。
「酒臭くなっちゃうよ!さすがに昼からお酒の匂いするなんて嫌でしょ?」
「そこらへんは問題ない。それ対策の香水を使ってるからな。私の香りは安楽少女の香りだ」
「それはそれで大丈夫なの?」
「ほんの少し人から好かれやすくなるくらいだ。つけこみやすくなる」
「大丈夫じゃない!」
「今度ゆんゆんにもあげるよ。友達できやすくなるよ。代わりにお酒飲ませろ」
「え!?ホント!?じゃなぁくって!昼からお酒は駄目!禁止!……あ、あとその香水はあとで頂戴」
「三十万エリスね」
「金取るのね……しかも、た、高い……でも、友達……三十、うぅ……」
ゆんゆんが馬鹿なことにガチで迷ってるのでその合間にお酒をグラスに注ぎ、口をつける
うん、アルコールが足りない。サキュバス・ランジェリーの度数80%のお酒が恋しい
今日開店記念ということで久方ぶりに飲みに行こうか
最近は開店準備で忙しかったし、四日ぶりである
「って!お酒飲んでるし!」
「で、買うの?一応言っておくと値段は適正だからね。素材が手に入りづらいんだ」
「何使ってるの?」
「安楽少女の実とか、色々高いやつ。特にサキュバス系の素材が厄介なんだよ。冒険者は欲望だらけでサキュバス狩ってくれる人どうしても少ないし」
「サキュバスの素材とか使ってるんだ……というかデメリットとかないよね?」
「ゆんゆんは私の作るものに対して警戒がしすぎじゃないか?」
「当たり前の反応だと思う」
「そうか……で、デメリットだが高価であること、あとは効果が一日しかもたないのがデメリットだな」
「高いのはそうとして……効果が一日しか持たない?香水って普通そういうものじゃない?」
「ああ、言ってなかった三十万で、一回分だ」
「やっぱ買わない」
そりゃ残念
「というか、そんな高価なものをお酒の匂いを消すためだけに使ってるの!?」
「だけとはなんだ。人につけ込むのにも使う」
「そっちはどうでもいい!いや、良くないけど!」
「私ほど酒を飲むとそこらの香水じゃかき消しきれないんだよ」
「どんだけお酒飲んでるのよ……」
まあまあ、安心しろ節度はわきまえてる。
酒は飲んでも飲まれるな、有名な格言だな。
ぐびぐび
にしても酔えないお酒はお酒ではなくやはりジュースか何かじゃなかろうか。
「言ってるそばから飲んでるし……昼間から飲んでる時点で節度なんてどこにもない気が……」
「さっきも言ったが別に酔わないからいいだろ?お酒を禁止されると私は死んでしまう」
「別に禁止するんじゃなくて、昼飲むなって言ってるだけなんだけど」
「無理、死ぬ」
「飲んでないときもあるじゃん!」
「飲んでるぞ?私がたまに試験管の中身を飲んでることがあるだろう?」
「え、あれポーションじゃなくてお酒なの?」
「というのはさすがに嘘」
「そ、そうよね。いくらふらすこでもそこまでじゃないよね。そこまで言ったらもうアル中だもんね良かったぁ」
まあ、やってないのは試験管に酒を入れることであって、酒瓶は常に持ち歩いてるし、飲んでるが。
そんなこと言ったらゆんゆんがなにかしてくるだろうから何も言わない。
それにしてもアル中か……褒め言葉だな。
「せめて、ノンアルコールにしない?どうせ酔わないなら同じじゃない?」
「アルコールが入ってないくせに酒を名乗るとは不敬だよなノンアル」
「めんどくさ……」
おうっ
クズなどの事実に関してはいくら言われようがダメージはないが、これは中々にダメージがあるな。
「ゆんゆんもこっち来ない?幸せだよ?友達増えるよ?」
「友達っていえば私が釣れるって思ってるでしょ!」
「実際釣れてると思うけど」
先程友達のためだけに香水に三十万エリス使おうとしていたお前が何を言っているんだ。
「そもそもお酒と友達に因果関係はないでしょ!?」
「いーや。真面目に結構あると思うぞ?酒の席というのは友好関係を広げるにはいい場所だ。みんな酔ってるから無礼講になりやすいし、みんな陽気で話しかけやすい話しかけられやすい。その上失言を拾えれば脅すこともできる。中々に良い手だと思わないか?」
「……確かに、最後が不穏すぎるけど一理あるかも。やってみる価値はあるのかな」
「別に担任を脅してなんかいないからな」
「ふらすこの超自由行動がやけに容認されてるなって思ったらそんなことしてたの!?」
「まあ、あの担任が族長を……っと、これ以上はやめておこう。ともかく酒の力を借りるってのは悪くないと思うぞ。ゆんゆんはお酒初心者だよな?ならば果実酒あたりがいいと思うぞ。あと間違っても一気飲みとかはしないように、死にたいなら別だけど」
「待って!ぷっちんさんとお父さんの二人に何があったの!?それが気になって話が入ってこないんだけど!」
「じゃあ、頑張ってこい」
「……今度その脅しについて詳しく教えなさいよ!」
ゆんゆんは、少し涙目になりながらそう吐き捨てると店から出ていった。
恐らく人で賑わう冒険者ギルドへ向かったのだろう。
……ところで、ゆんゆん。
君は、そもそも酒の席に人を誘うことすらできないと思うのだけど、そこらへんはわかって……ないよね。
あと、誘い方間違えるとそういう行為への誘いになること分かってる……わけないよね。
……いくか、どうせこの店人こないだろうし。
酒が絡むとテンションが少し高くなるふらすこです。
ちなみにふらすこの中の紅魔族好感度
ねりまき>>あるえ>ゆんゆん>めぐみん>>>>ぷっちん>>>>道端に落ちてる手袋>>>>>ぶっころりー
「ちょっと!私達はどこよ!」
「そーだ!そーだ!」
「…………誰だ?」
「「!?」」