このポーション屋に祝福を!   作:霜降り 

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かなり短めなんで第五話とか言ってるけど番外編に近い


はい、そこ!お前投稿するたびに文字数減ってね?とか言わない!


第五話

ゆんゆんが紅魔の里に向かってカズマと約束をしたあと。

どうせめぐみんが紅魔の里に行きたいと言い出すのに時間がかかるだろうということで、背にたくさんのポーションが入ったバッグを背負いながら私はとある場所へ向かっていた。

正直本音としては行きたくない場所ではあるのだが……まぁ、仕事だ。そこは割りきらなければいけない。

そんなことを考えながら歩くと見えてきた『ウィズ魔道具店』と書かれた看板。

今からあの私を脅して不当な値段でポーションを買ったクソ悪魔に会わなければいけないのがすごく嫌なのだが。

ただ、どうせいつかやらなければいけないことだ。早いとこ終わらせて帰ってポーションの研究でもしてストレスを発散しよう。

どうにかこうにかして直接仕返しできればストレス発散になってそれが手っ取り早いのだが。

ウィズ魔道具店の扉を開ける。

すると、うざったらしい口調の聞いているだけでいらいらしてくる、声が私を出迎え……

 

「いらっしゃいませ!ウィズ魔道具店へようこそ!」

 

なかった、いや誰?

 

 

 

 

あの悪魔の代わりに私を出迎えてくれた人はウィズというらしく、この店の店主らしい。

そういえばあのバニルのやつなんかそんなこと言っていた気がする。

ガラクタばっか取り寄せてくるガラクタ店主だったか……

 

「それでふらすこさんは何かお探しで?」

 

そういえば、まだポーションを入荷に来たと言ってなかったな。っていうかこの反応の感じあの悪魔もしかして店主に無断で私と契約したのか?

 

「バニルのやつとポーションの契約をして、それを持ってきたのだが……もしかして聞いてないのか?」

「えっ!?またバニルさん勝手に契約したんですか!?」

 

ああ、やっぱり知らなかったのか……店主に無断で契約とかクビにされても文句は言えないだろうに。

ていうかまたってことはすでに何回かやってるのかよ……

 

「えっと……その申し訳ないです……バニルさんは今いないので私が代わりに確認させてもらいます……」

「あ、ああ、よろしく頼む」

 

バニルいないのか、なら早いとこ終わらせて帰らせてもらおう。

バックからポーションを取り出していく。

 

「これ何のポーションなんですか?」

「回復ポーションだよ」

 

取り出してる途中でウィズが質問してくる。

まぁ、何を契約されたかもわからないし、気になるのだろう。

本当はこれと同時に媚薬を持ってくる予定だったが……流石に渡しづらい。

 

「へー、凄いですね、これ。私も昔冒険者をしてたのでわかりますが、これはかなりいい物です」

「そう言ってくれるとありがたい、数はいくつか決めてなかったからとりあえず30本だ。受け取ってくれ」

 

そう言われるとウィズは一本ずつしっかり確認していく。丁寧なことだ。

 

「はい、30本ピッタリですね。えーとお金は」

「1本1万エリス、合計30万エリスね。」

「えっ!?そんな安いんですか!?」

 

いや、本当はこれの2倍なんだがな……あのクソ悪魔の奴め。

今バニルいないことだし、契約無視しても良かったかもなぁ。

ただ、破ったら確実に私の秘密を言うだろうしな……あいつ絶対躊躇するタイプじゃないし。

 

「とりあえずお金を用意してきますね、お茶いりますか?」

「いらないから早くしてくれるとありがたい」

 

バニルが帰って来られると面倒くさいし。

 

「わかりました。少し待っててくださいね」

 

そう言ってウィズが店の奥に入っていく。

今話した感じじゃ普通な感じだったが……バニルが言う使えない物ばっか取り寄せてくるってのは嘘なのかねぇ。

いやでもそれだとあのポーションの説明がつかんか

 

 

 

「お待たせしました!30万エリスです。」

 

ウィズから1万エリスの貨幣を30枚受け取る。

これどうするかな……財布には入らんぞ。

とりあえずリュックにくしゃくしゃにならないよう入れておくか、バックのなかのポーションがもれてかからないよう気をつけないと。

さ、用事もすんだし帰らせてもらうか。

 

「あ、待ってください!」

 

と思ったらウィズに呼び止められた。

何か用でもあるのか?

 

「この回復ポーションってふらすこさんの自作ですよね?」

 

何故そんなことを聞く?もしかして安すぎるから不当な手段で手に入れたと思ったのだろうか?

ちゃんと自作なので首を縦に振る。

 

「じゃあ…、もしかして他にもポーション作ってたりします?」

「?確かにしてるが」

 

基本的に純粋に使いみちがなかったり、素材が高すぎて使えないゴミばっかではあるが。

 

「ならそれを見せてくれませんか!」

 

はぁ?

 

 

 

 

 

「これはどんな効果なんですか?」

「それは飲むと周りの人だけが飲んだ人に対して殴りたくなる衝動を起こすポーションだけど……」

「へー、使えそうですね。これください!」

 

いや、使えないよ?使えるわけないからね?

強力なモンスター寄せのポーション作ろうとしたらできてしまった失敗作なのだが……

ウィズに頼まれてバッグに入れっぱなしだったポーションを見せたが……うん、これはバニルの言った通りだ商才の商の字すらない、むしろマイナス。

 

こんな感じで彼女が買ったポーションは5本目である。

こちらとしてはゴミが金になるわけだからありがたいのだが……なんだろうな、騙してる感じがする……別に騙してないし、むしろちゃんとポーションの効果は言ってるのだが。

 

「これはどんな効果ですか?」

 

あー、そんなキラキラした目でこちらを見てくるな、売らないって言いにくくなるだろ。

 

「それは体を冷やすことで熱に耐性を得るポーションだ、冷やしすぎて体が低体温症になる」

「いいですね!これもください!」

「あ、ああ、わかった」

 

今のでウィズの買ったポーションの合計が15万エリスを超えた……よくこの店営業できてるな、バニルどんだけ頑張ってんだ。

ん、まてよ?そういえばバニルはこのウィズの商才に対してかなり文句を言っていた。

つまりバニルからしたらこの店は儲かってほしいわけで

だがそれをウィズに邪魔(恐らく本人自覚なし)されてると。

ふむ、これは使えるな。もしかしたら諦めてたバニルへの仕返しいけるかもしれん。

 

「なぁ、ウィズ。バニルは後どれくらいで帰ってくる?」

「バニルさんですか?結構遠くまで出掛けているので多分後2時間くらいで帰ってくると思いますけど」

 

2時間、十分だ。

そんだけあれば家からポーションを取ってくることができる。

 

「そうか、あ!そうだ!うちにポーションが他にもたくさんあるのだが、持ってこようか?」

 

自分ですら白々しい棒読みだと思う言い方だったが。

 

「ぜひ!見せてほしいです!」

 

はい、引っかかった。

 

 

 

 

「フハハハ!!我輩が帰宅し……おい、待て貴様ら何をしている」

「あ、バニルさんお帰りなさい!見てください!使えそうなポーション沢山仕入れましたよ!ほらこれ!飲むと足が速くなるんです!」

 

代わりにジャンプできなくなるがな。

そんな思考を見通したのか、バニルの顔がどんどん引きつってくのが仮面越しでもによくわかる

かわいそー

だけど私は遠慮しない、ここでトドメをささせてもらおう。

私は今にもブチ切れそうな仮面の悪魔の肩を叩いて全力の笑顔で耳元でこういった。

 

「使えないポーション40個、合計50万エリスまいどあり!そういえば、言ってなかったがうちは返品不可だから……ま、頑張ってね」

 

じゃあ用事も済んだことだし帰るかぁ。

結構時間食っちゃったし、家に帰ってポーションの研究をしよう。

使えないポーションの使いみちができたわけだしな。

 

帰り道後ろから女性の悲鳴がしたが……まぁ気のせいだろ。




かわいそー(棒)
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