今回は戦闘描写に力を入れてみましたが終盤になって力尽きてしまい少々雑になりました。すみまそ
しかし、改めて自分の作品を読んでみて思ったのが原作アニメ第一話までの十年間、果たして世界人口はどれぐらい激減するのだろうかと思いました(汗)まじでおっかない世界観だなぁシンフォギア………
今回は今まで最多の文字数ですけども読みやすいように何度も編集と書き直しをしたので読むにあたって支障はないと思います。
それでは本編をどうぞ!
*書いては消しての繰り返しでちょっと文書が汚かったので一部修正しました。
「オラアァ!!」
力強く突き出された剣に呆気なく貫かれるノイズ。
貫かれたまま黒い粉になって崩れるのを待たず、今度は横向きに振り回してアイロンノイズの首を断つ。
「死ね、クソがァッ」
ノイズに向かって暴言罵倒をしつつも確実に数を減らしていく仁。時刻はすでに夜九時を超えており、明かり一つついてない工場は真っ暗である。
普通の人間なら携帯端末などで明かりをつけるなりなんなりして光を探そうとするだろう。しかし仁だけは例外であった。ただの暗闇程度では全神経を機械回路と強化センサー類に改造された仁にとって何の支障にもならなかった。両目の集光比率を少し弄るだけで夜中の空を真昼のごとく明るく映せるからだ。夜目の効くネコ科動物や夜行性の猛禽類の眼を
後方に急接近する飛行物体を確認、数は三。迎撃可能です
「了解っ」
思わぬ奇襲や不意打ちも前もってヴェーダが予測し警告する。ヴェーダの警告に仁は後ろには目を向けず、左腕だけを裏拳の要領で動かし背後の敵を迎え撃つ。ちょうど仁の背後までに来ていたフライトノイズたちは迫ってきた巨大なガントレットを避けられず直撃、またも一撃で崩れ去る。
「次ぃ、次はどいつだ!」
両腕の武器のみならず頭突き、蹴りやタックルなど全身を武器にしてノイズを葬っていく。一撃一殺、いや一撃暴殺と言ってもいい程の暴れっぷり。ノイズの攻撃は最小限の動きで避けるかガントレットと剣で受けて流す。戦いの経験は浅かれどその動きには達人のごとき冴えがあった。ヴェーダの戦闘補助の内一つ、
それは単純に動画や指南書などを見てするモノマネではあらず。長い年月と共にインターネットにて蓄積された膨大なデータと資料をかけ合わせ使用者の肉体に
普通の人間ではあまりにも膨大な情報量に耐えられず神経が焼き切れてしまうが、仁はそれすらも耐えられるよう改造されている。最新製のコンピュータをも凌駕する演算力とメモリーが与えられた彼の頭脳はヴェーダのサポートもあってそのポテンシャルは限界がないに近しい。戦闘を片手間に必要な情報はすぐ検索して入手し有効活用するのが彼のバトルスタンスでもあった。そして
「ヴェーダ、一気に片を付けるぞ!」
B.S.W.002デストロイアームのロックを解除。ヒートエッジの展開及び加熱を開始します
左腕のガントレットが開き、装甲が割れ動き四本の鋭い刃が展開される。展開されてすぐ高熱を浴び始めた刃は紅い光を放ちながらノイズを切り裂く。切り裂かれた断面は赤黄色く、黒粉に崩れるも前に溶け落ちた。
「喜べよ、今日はバーベキューだ!!」
仁の振るう左腕、正確にはガントレットの刃によりノイズたちは急速に倒されていく。直接触れずとも至近距離での刀身から放たれる放射熱だけでノイズの体が融解し弾け散る。ヒートエッジから放たれる高熱にガントレットも熱され赤熱化し始める。
赤を超え所々が白熱化するまで熱されたガントレットはただ相手を掴むだけでも致命傷を通り越して致死のダメージを与えられる兇器となる。腕を振ってノイズの胴体に叩き込み、中型サイズ以上のノイズは頭部にあたる部位を直接掴んでは握りつぶす。小型サイズはただ鷲掴むだけでも内部から沸騰し蒸発する程の熱量を誇った。
力強くて素早く、かつ正確に。
余計な被害は出させずノイズだけを倒すのが仁の理想。しかしノイズは障害物となるものはそのまま位相差障壁で無視するか無理矢理崩してでも人間を襲う。それを防ぐにはノイズが誰かに触れる前に排除するしか方法はない。
右の長剣に左の曲刀を重ね大剣状に変え大きく振り回す。右腕の大剣、左腕のヒートエッジ。交互に一振り、刃が宙を舞うたびに黒い粉が空に舞い散る。刃をもってノイズを斬り裂き、灼熱の鉤爪がまとめて焚き断つ。拳で頭部を砕き、足で蹴り飛ばす。ノイズの群れにて無双を決めている仁。しかしそんな彼を阻止すべくノイズたちも動き出す。
『 』
サソリのような外見とその背に負われた長い砲身が特徴の新型、フォートレスノイズがそれぞれの尾先を向ける。砲口の中から光が覗き始める。そして圧縮された光が放たれるすく前、すでに仁は気付いていておりフォートレスノイズたちより一歩先に動いた。
「ッ…させるか!」
遠距離から攻撃しようとする新型の一体に大剣を投げて刺し穿つ。剣を投げた直後、その一体に飛び込んでは刺さったまま剣の柄に蹴りを叩き込む。二度目の攻撃により完全に沈黙するフォートレスノイズ。近くにいた同種たちもすぐざま頭部を大剣で切り飛ばされるかヒートエッジで焚かれて全滅する。一度の砲撃で高層ビルを全壊出来るわりには呆気ない最期であった。
「ヴェーダ、あと何分だ?」
後五分ニ十三秒です。それを超えての長時間使用は次の戦闘に支障が出るリスクが高いです。なるべく早めに殲滅をおすすめします
「それだけあればっ」
五分、短いけど決して短くはない時間。
ヒートエッジとシーザーブレイドでノイズを討ちながら届く距離ならば頭突きや蹴りも躊躇しない。そんな彼ならばあっという間にノイズを全滅できるだろう。腰よりも体高が低いカエルノイズは蹴り飛ばすだけでも弾け散り、迂闊に間合いに入り込んだアイロンノイズもまたすぐ拳に穴を空けられ倒される。
(クソっ雑魚は雑魚でも数があれば面倒くさいな)
ただ、日本にいた時に一度だけ使ったリパルサーはまだ威力の調整が出来ないので自ら封印している。工場のどこになにがあるか分からない以上、うかつに広範囲を巻き込む攻撃は使えない。下手に誘爆でも起きたりすれば赤柱事件の二の舞いもいいところである。
だから仁は代わりの手札となる武装を考えだした。
高出力を誇る
「ハァ……あと何体残ってやがる?」
フライトノイズは先程の三体で全滅。小型は31体が残っています
しかし、仁。戦闘が始まって時間は経ちましたがまだ通常のノイズだけです。これから遭遇するだろう敵性個体に備えて力は温存しておくべきかと
「フゥー……いや、まだ大丈夫。心配してくれてありがとう。」
「でも、こいつらに時間をかけちゃ助けれる人も助けれないだろ?それじゃこいつらと殺り合ってる意味がない。出来るだけ早く仕留めて次に向かえばいいだけさっ」
ヒートエッジを使って十分が経ちノイズの数も大きく減って目で数えられる程まで落ち着いた。しかし、ヒートエッジにより一度熱されたガントレット、左腕は未だにオレンジ色を浴びていて白いけむりが上がっている。汗こそかいてないものの肩で息をする程には消耗しているのであった。
ヒートエッジはすでに収納されガントレットの装甲も全開で放熱を続けているが、中々熱が抜けようとしない。
まだ消耗が大きいというレベルではないが、いつ例の敵が現われるか分からない。そんな状況で一番消耗の激しい技を使ったのはまだ彼が戦士として未熟である故だろう。
「俺が少し無茶するぐらいでくたばったりはしないって。それに雑魚に囲まれたまま例のヤツと殺り合っても逆に自分の首を締めるだけだから」
相棒の憂いと心配を宥めつつ残った敵の数をもう一度確認する。
「それよりもデカブツが先から見えないんだが………どこに行っちまったんだ?」
大型のノイズなら先程都市の中心部に向かって移動をした模様。痕跡からして追跡は可能です
「ならさっさと残りを片付けて追うぞ!」
都市の中心部に向かったという報告に反応し再び戦意を滾らせて残党を狩る。残ったのは何の特殊能力も備えてないカエル型とアイロン状の手が特徴なアイロンノイズのみ。結局残ったノイズたちは仁の足止めにもなれずもの数分にして全滅した。
そして仁は残ったノイズがないか確認し終えてすぐ都市の中心部に向かって走り始めた。幸い今の仁が出せるスピードは原付き二輪には匹敵するのでノイズの足並みぐらいは追い越せる。
そして仁は都市の奥に進みながら目に映るノイズは一つ残らずに全て切り倒した。数こそ少なかれ、先程のフォートレスノイズから低空飛行していたフライトノイズまでも数体あったので油断はしない。必要なら道端に乗り捨てられた車両たちや建造物も足場として跳ぶのも躊躇しなかった。そして走り始めてからもの十分に逃してしまった例の大型を発見、ハサミ状に開いたシーザーブレイドの刃で首を切り落とした。
周辺のノイズ反応はこれで最後です。ただし、例の敵性個体の居場所が把握出来てない現状、油断は禁物です
「ありがとう、ヴェーダ」
最後の一体だった首亡き大型ノイズの残骸を背に仁は都市の惨状を目にした。突然現れたノイズのせいだっただろうか、多数の車両を巻き込んたでの衝突事故場面がいくつも起きていて中の運転者たちも皆動きがない。ノイズが現れて数時間は経った今も目を覚ましてないのだからすでに命はないというべきだろう。
くそ、ノイズが現れただけでこんなことが起きるのかよ……ッ
試しに近くに転がっているいくつもの車の中を覗くと、朗らかにおかしい角度で首の折れた遺骸ばかりで生存者はいなかった。遺骸が見当たらないものも割れた窓ガラスと座席シートの上に黒い粉が積もっていた車両もあり、仮に事故から生き残ってもすぐノイズに襲われて命を落としたことが分かる。
ノイズが現れる度に犠牲者が出ること自体は覚悟していたが、やはりこう何度も目にするとくるものがあった。静かに齒を食いしばったが、やがて仁は生存者の捜索スピードを上げる。後悔し悔やむのは後になってでも出来るが、誰かを救えるのはその時にしか出来ないのだから。
「……ここにも生存者はいないのか?」
時刻はすでに十一時を過ぎており、さみしげな風音しか聴こえてこない。必死に耳を澄ませて下さいね市内を回りながら生存者を探してみるも結果は0、誰一人見つからない。人がいたという痕跡は多々あれども肝心の生存者はどこにも居ない。戦いが始まる前に生存者を見つけて避難させたかったが思うようには物事が進まない。
「ッ……?」
生き残りが誰一人見つからないせいで心が苦しそうになったが、一瞬だけだが人の叫び声を聞き取る。かすかな音量で普段の市内風景だったなら誰一人気付けなかっただろう。しかし超人の域までに強化された彼の聴覚はそのかすかな変化すらも感じ取ってしまった。急いで声が聞こえたと思わしき方向に向かえばそこにはガラスドアの向こうに椅子や机といったインテリアの家具なとにより塞がれた、ボロいビルが一軒立っていた。
『そこのボロビル、誰かいますか?!もし生存者がいるなら返事をして下さい!!』
見事に中国語を話せるようになった仁は大声で叫んだ。どうか生き残りが一人でもいることを切にねがいながら。そしてその願いが届いたのかボロビルの中から話し声らしきものが聞こえ始める。その声はどんどん増えてくばかりで、正確な数こそ分からないが決して少なくない人数がまだ生きていることが判明した。
そしてビルの中からもまた外の様子を伺うために窓を開けて顔を出し始める生存者たち。
「救助隊ですか?今中には五十近く残っています、あとどれぐらい待てば救助されるんですかッ」
「夫が、私の夫が見えないんですっどうかお探し下さい!」
「こちら身動きがとれない負傷者も二人ほどいます!担架か何かはありませんか?」
「救助隊ではありませんが落ち着いて下さい!まず中に入って現状を説明します。まだ完全に危険が去ったわけではありません、もう少しだけ中で待ってくださいッ」
今まで溜め込んだ不安と助かったという安心感が混ざり合いビルの中だけなく外にもはっきりもトドクほどの騒ぎだった。
「おい、救助隊はどこだ?子供一人しかいないぞっ」
「何ィ?!それじゃまた待つしかないじゃないかっ」
「それよりも子供だぞ、子供!あそこ独りで立っているのが見えねぇのかよ、早く中に入れろ!!」
救助隊ではないことに落胆するもまだ高校生ぐらいにしか見えない少年が外にいることに気付く。その少年自らが外はまだ危ないと警告するも当の彼はその危険な外に独りで立っていた。それから中の大人たちは玄関に作っておいたバリケードを崩してその少年に少しでも早く中に入れるよう動き始めた。
「南無阿弥陀仏………|《人の祈りが天にもすら届いたと申すべきでしょう》」
そして最後に
「まずは現状況がどうなっているのか説明します。まだ外には出ないでください」
仁もひとまず中に入るために玄関の入り口へ近づいた。ちょうど中の人たちも急いでバリケードもどきを崩して中に入れるようにしている最中だ。そして遂に玄関前までにたどり着いた。
(まずは中の人たちに状況を説明して市外の安全な場所に避難させないと)
そしてドアノブを掴んでドアを開けようとして瞬間、
ゾクリッ
咄嗟に左に向かって転んだ。
そして仁が立っていた場所に太長い
棘?ッ……ヴェーダ!!
警告、周辺にカモフラージュの敵性個体がいると推測。攻撃の形状と戦闘パターンからしてמשרתו של המלךNo.92と判断。個体名饕餮の出現を確認
咄嗟の判断で難を逃れるも、襲撃者の姿はおろかどこから放たれたのかすら読めなかった。それぞれ違う方向から放たれたらしき棘。それには反りのついた小さな棘が無数に生えていた。一度でも刺されば抜き辛い上に傷口も複雑になって獲物の身動をほぼ完璧に封じられるに違いない。まるで殺傷用の武器と言うよりは効率良く狩りを行うための猟具にしか見えないソレらに仁は背中に汗が流れずともひんやりと首筋が冷たくなる気分だった。
あんなもん、まともに喰らったら即死もありえるなッ
「俺がこいつを引き連れます、皆さんは今の内に出来るだけ遠くに逃げてください!!」
「大丈夫、こいつは俺が何としても倒すから」
行くぞ、ヴェーダッ
了解。戦闘のサポートはお任せください
窓と玄関のガラス向こうから今の一連を見て固まった人々に警告すると共に走り出す。出来るだけ民間人のいるビルから戦場を遠ざけるために仁はわざと大声で叫びつつビルから遠ざかった。ビルの中にいた人たちが反応するよりも早く。
そして走り去った
来いよ、バケモノ。テメェの相手は俺だ!
車並みのスピードで走る
みつけた
ミツケタ、ミツケタミツケタ見つけたんやけどミツケタァァアッッッ
饕餮はとても気分が昂っていた。始めてニンゲンという肉を食べ始めてからずっとこの状態のままだった。ニンゲンの血肉を吸収する度に頭の中はすっきりとした気分になり思考もだんだん明白となってきた。あらゆるものを吸収しその特性や情報などをその身に反映する能力だった故に人間の知性と思考能力を得たのだろう。
しかし、元々感情的だった饕餮には唯一理性なるものを得られず、結局昔と同じく一度昂った感情一つを抑えられずにいる。
わざと遺してきた痕跡と
見つけたよ、
当のターゲットは自ら罠の穴に入っていることに気付いていない。むしろ喜々と
モウイイよね、タベてもイイヨネッ?見つケタカらコロして、タべてもいいよねェ?
ウン、ワカッタ。コロしたらタベルネ
ありがとう、
ウレシイナァァァウレシイナウレシイナウレシイナウレシイナウレシイナァァァァァァァァァッッッ
ヨーシッガンバルゾー!
まず見つからないように僕の匂いと音を
そして隠れたまま
♪〜、〜〜〜♪
へへっ思わずお歌を歌っちまったけど、音はもうすでに食べたから大丈ー夫ッ誰にもバレないよ?だからお歌いながら獲物が来るのを待とうかな!
切って斬って刃る僕の
きってきってきるボクのオテテ♪キレイィ〜
殺して
コロしてたべてぇ、ヒネって飲んで〜タノシクアッソボウー♪
さぁキレイなキレイナ
キレイなキレイナ〜♪パーティ、ひらいてワラオウヨッ!
なにあじかなー
ナニアジかなぁ
何アジかなぁ♪ おっキタキタ!
やっぱくるよね、あれだけ餌を撒いたら?待ってたよーボクのおにくさん♪
それじゃあ、イキマーっす
大顎と内口を大きく開いて喉の奥とイレギュラーが一直線になるように顔を向ける。胃袋に繋がった喉や呼吸用の気管支とはまた別の器官を身体の外に押し出す。長さだけで60cmには迫る長い筒状のソレはまるで狙撃銃のようでその先には鋭い
そんな発射器官が計三本。喉の奥から伸びた一本以外にも両肩の裏からも一本ずつ違う方向を向いたまま
一直線に飛んでいく中央の一発と風に乗って曲線を描きながら飛んでいく左右の二発。それらはわずかな音もなく飛んでいき
はずだった。
無防備な背中をさらけ出したままだった
……………ハ?
そんな、ありえないよ………そ、ッンナ……ぼくのネライはせいかクダッタハズダ!よけらレルワケがない!!!!
饕餮はとても激昂した。怒り狂い始めた。
始めて感じるこのモヤッとした感情に耐えられず、饕餮は立ち上がっては空に向かって吠えだした。自ら偽装を辞めてターゲットの真後ろにたちあがったまま
コロス、コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロァーッス
オマエヲ、コロァーシテェァァァァァ
もはや目に映るものはなく、ただ感情に任せて。
「フゥーッここまで来ればさすがに巻き込みはないだろうな」
はい、予想戦闘区域とその余波が至る範囲から外れました
「そういえばあいつ、とう…なんだっけ」
個体名饕餮、משרתו של המלךNo.92で予想戦闘力は今の戦力の三倍以上です
饕餮、それがあのバケモノの名前。身体のスペックからすでに負けているようだったが、幸いヤツに頭脳では勝ってた様だ。追い付かれそうになる度にペイントで誤魔化せたおかげでここまで捕まらずに走って来れたんだから。
「んで、あいつは何者なんだ一体?ノイズと言う割にはあまりにも生き物らしいけど」
本来現レベルではまだ閲覧できない情報ですが、緊急ですので簡略化された情報のみが提供されます
「それでもいい。何かしら情報はあって損はないから」
通称、『王の眷属』の一体にして高機動戦闘と隠身能力に特化した個体です。先程の奇襲もその隠身能力によるものだったと推測します
「高機動…つまり足が速い上に隠れるのも上手いってことか。いかにも面倒な相手だけど、お前って一体どこからそんな情報を引っ張り出してんだ?」
それもまた現レベルでは閲覧出来ない情報です
「いつものご返事ありがとう」
相棒といつものやり取りをしながら双剣に分離したシーザーブレイドを構えた。自分よりも素早い相手に動きが単純かつ鈍くなる大剣は不向き故に手数の多さと攻守のバランスが取れた双剣を選んだ。左の直剣はガントレットと共にも防御にまわして右の曲刀で牽制と攻撃を試みる。
「Grrrrrrr、ッシャァァアアアア」
仁を散々追いかけてきた饕餮もまた両腕の大鎌を本物の
カッキン、高い金属音と火花を散らしながら鍔迫り合う二人。しかし身体能力が圧倒的に上な饕餮に力負ける仁。徐々に押され始めるもまだ戦いは始まったばかりだ。
「ッ……ラァ!」
「ギィッ?!………Grrraaaaahhhhhh !!!!」
仁は柔道の足技を応用して饕餮の膝裏を打って姿勢を崩しては跳び離れて距離をとった。うかつに相手の懐に入ったままでは勝てないと判断したからである。しかしそう何度もコケにされて冷静にいられるわけもなく、饕餮は仁への怒りと殺意をさらに燃やした。
片方は常に冷静でいようとするがまだ経験の浅い少年で、もう片方は力こそ持てど人間の戦い方をまったく知らない
ガントレットで殴れば躱され、振るわれる大鎌もまた左の直剣で防がれる。曲刀で斬り込めば大鎌の刃でいなされると共にカウンターの要領で肘打ちが返ってくる。
「くっ……フゥー、これまでとは勝手が違いすぎるだろうが、ッ?!」
ぎりぎり顔に撃たれかけた肘打ちを躱しながら一息整えるもまたすぐ迫る大鎌をガントレットで防ぎ、その腕ごと大きく弾く。が、お返しといわんばかりに曲刀を振るうも簡単に弾かれて距離を置かれてしまう。数十秒の間で交わしあった攻防により圧倒的にも経験と身体能力の差を感じる。これまで一撃も許容せず戦えたのもあくまで饕餮が
自分とほぼ同じ体格と骨格を持った相手は仁が始めてである饕餮には対人戦闘経験は無に等しい。結局一撃を決めかねられずただ攻防を交わすしかない現状に一度は苛立ち感じた。しかしそれ以上に仁の様子が可笑しいことに気付く。
「……まさか、テメェッッ」
仁は得物の双剣を振るい、時には鍔迫り合いながらも相手の隙を伺っていた。そんな中で仁は目の前にある相手から漂う生臭い口臭に混ざった濃密な血の匂いに気付いた。そして赤黒く乾き付いた血痕で汚れた饕餮の口元とその異臭から仁はある事実にたどり着く。
工場地帯に広がっていた殺戮絵図の張本人であるとは予想していたがまさか人の血肉すら食べていたとは思わなかったのだ。
「ッ………お前かッあんなことをしたのはァァアアアア」
饕餮への怒りと戦意を滾らせ、双剣の柄を掴む手に力が入る。そして再び切り合うが今度は仁の方から押し始めた。朗らかに底上げかれた身体能力でのゴリ押しに饕餮も驚いて思わず後退る程だ。剣を振るう度に攻撃の重さはさらに重くなり、剣を振るう腕のスピードと後退る饕餮を追う足並みが速くなっていく。
「テメェは、テメェたまけは必ずこの手で殺す!!!!」
仁、落ち着いて。感情的になりすぎです、一度距離を置いて「うるせぇ、あいつが殺せないだろうがッ!!」………
先程の惨劇がフラッシュバックし思い出すのは、苦痛に満ちた顔を浮かべたまま殺された死体の数々。いつもの日常としてその場にいただけなのに何故あんな理不尽な目に遭わねばならないのだ。何故お前たちはいともたやすく誰かの命を奪えるのだ。胸の奥から込み上がってくる様々な感情に身を任せ我武者羅に両剣を振るい続ける。
「……………」
そんな猛攻に晒されながらも饕餮は一撃たりとも攻撃を許さず全て躱すかいなして時を待っていた。急に感情的になった仁の姿を見て饕餮は逆に冷静になり勝機を伺っているのである。一瞬にして逆転した立場により戦局は饕餮に有利となった。
そして両手のシーザーブレイドを大剣に合体させて次なる一撃を準備する仁。しかしそんな大振りに当たるわけもなく饕餮は軽い動きで簡単に避けては反撃を始めた。
「ッシャァァァアアアアア!!!!」
絶え間なく振るわれる二本の大鎌、そして時々の不意打ちとして入ってくる肘打ちや噛み付きに仁は一瞬にして防戦一方となった。何とか致命傷だけは避けたが、身体の至る所に小さい切り傷が増えてく。
ッ………悪いっヴェーダ、思わずカッとなっちまって
全身に計36箇所の裂傷と切傷を確認。戦闘行為への直接的な支障はありませんが、痛覚による痙直の可能性は大です。
そして今の貴方様ではまだ致し方のないものです。お気になさらず
ガントレットと大剣の横腹に出来るだけ身を隠すも傷は増えてく。急所だけは守れているがこのままでは何も出来ずに終わってしまう。そう考えた仁は一つの賭けに出る。
「ッシ ィ」
「ギィ?」
攻撃の手が一瞬緩んだ隙に、大剣をアスファルトに突き刺しては思いっきり振り上げた。欠片となったアスファルトが土煙と共に饕餮を襲い視野を奪う。思わない一手に一瞬だが饕餮の動きが止まり、それを機に仁は大剣を双剣に持ち替えながら饕餮の懐に潜り込んだ。そしてそのまま両手の剣を振り上げる瞬間、饕餮は朗らかに
「シャァァァ ギヒッ」
ッ……こいつ嗤ってやg『仁、避けてッ』…何ィ?!
しかし、これこそが
「ギシィ、ギシシシシシェシェシェ、シェハハハハハ」
あまりにもうまく行きすぎて嗤いが止まらない饕餮。獲物を狩る狩人としての経験からそろそろ
ザクッ
肉を抉り、突き刺す生々しい音。その音に反応して仁は自分の脇腹を見下ろしてしまい、そ右の脇腹から始まった激痛が彼の全身に走った。
「ッ………ア"ァ"ァ"ァ" !!」
彼の脇腹に突き刺さった五本の刃 いや、五本の
ッ仁、早く距離を「 なよ」…仁?
幸いにも、脇腹から切り上げかけた鉤爪の手は肋骨ごと心臓を切り下ろす前に止められた。全身に走る激痛と口の中から漏れる悲鳴に耐えながらも仁は饕餮の動きを至近距離で止めてみせたのだ。そしてガントレットが嵌められた左腕を掲げて叫ぶ。
「俺をッ…………な"め"て"ん"じ"ゃ"ね"ェ"ェ"ェ"ェ"エ"エ"エ"エ" !!!!!!!!」
「ギ、ギギィ?!」
ブチ、ブチブチチチ。腹の中にある内蔵が引き千切られるも無視して饕餮の左の腕を掴んで引き寄せる。大腸、小腸、十二指腸……いくつもの蔵物が絡みついた状態で引っ張られた饕餮の左腕は何本もの肉綱により仁の腹の穴と繋がれていた。
「ッヴェーダ!!」
ヒートエッジの展開及び加熱……………最高熱量に到達!
「 ォォォォオオオオオオオッッ!!!!!」
そして脇と肘に挟んで固定した大鎌を、ヒートエッジの刃で鉤爪の手を腕ごと切り落とした。肩口からキレイに焚き切られて傷口からの出血はなく、ただ肉の焼ける音がジュワーッと静かに響くのみ。
「………?」
「ハァ、ハァ……フゥー、どうだ。こんのクソ野郎が……ヘヘッ」
饕餮は一瞬何が起こったのか理解出来ずにいた。敬愛する
狩りにおいて窮地に追われた獲物が
「ギシャ、ギシャー……GIIIYAAAaaaaa」
「ハァハァー……」
ありえない、あり得るはずがないと現実を否定するもすでに左腕は切り落とされ地面の上に転がっている。狩人としてのプライドを、משרתו של המלךとしてのあり方を否定されたようだった。うめき声を溢したまま立ちすくめていた。
そして仁もまたヒートエッジで過熱されたガントレットの手甲で傷口を炙り穴を塞いでいた。すでに痛覚はヴェーダにより脳内からカットされたので生の肌を焼く痛みはなく、ただ傷口の断面がじわじわと熔けてはくっついていく感覚しかなかった。
脳内神経伝達物質を生成及び痛覚神経の一時的遮断を開始します
仁、今の一連で消化器官を含めて臓器の八割がもはや再生不能となりました。
「……そうか。出来るだけ人の身体を残すって言ったそばにやっちまったな、こりゃ」
こりゃ身体の一割ぐらいは持っていかれるなー。
痛みこそないが未だに震える手足に力を込めて強引に動かす。先程饕餮の左腕を切り落とす際に手放した剣を拾うために足を動かすがやはりギゴチない動きでうまく前に進めない。そうして悪戦苦闘しながらもようやく双剣の片割れを拾い饕餮の立っている方を向く。相手が無防備を曝け出している間に戦いを終わらせる、そう思い振り向くも饕餮の姿はどこにも見当たらなかった。
「……?」
まさか逃げ出したのか?
そう思いまわりを見渡すも何一つ見つからない。先程切り落としたヤツの左腕と自分の腹の中に入っていた蔵物が落ちているだけだった。
「くそ、今の状態じゃ追えもしないのにッ」
剣で首を切り落とすよりもガントレットで握り潰すべきだったと後悔と自責が心の中で広がるも、時すでに遅し。仕方なく残ったもう一本の剣を拾うついでに地面にぶち撒けられた臓器と左腕の処理にあたるが、再び悪寒が迫ってきた。都外の森林で当てられたのと同じ殺気に思わず振り返るが、今回もまた一歩遅かった。
ザシュッ
………?
振り返る途端に視野が急に動いては地面に倒れ
「………俺の、あ……し…………?」
彼の倒れた地面からすぐ左にあったのは大きな血溜まりだった。そしてその中央には上半身のない、けれど何故か見覚えのあるズボンと靴を履いた下半身があった。その正体は
仁、 さいッ 、 !!!!
いつも身体を共有している
内蔵をぶち撒かれた挙げ句に腰をスパーンされた主人公。このハーメルン内のシンフォギアを原作にする作品ではピカイチの残酷さと主人公への過酷さを誇るんじゃないかと思うんですよねーアハハ
今回は少し白く燃やし尽くした気はしますが、少し休めばすぐに次回を書き始めると思います。なので皆さん、感想とお気に入りをよろしくお願いします。
感想と評価、お気に入りは作者を灰すら残らずに燃やし尽すガソリンと燃料となります。皆さん、この作者もどきを一度、燃やして見ませんか?
投げ入れられるガソリンと石炭と白燐を心待ちにしながら今日はここまででふ。それではまた今度!
今後のR-15タグ付き描写について
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R-15描写は好きだから今後も使って
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毎回じゃなくて、たまに使うぐらいならOK
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むしろもっと苛烈で生々しくしてぇ!
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そもそもやるな
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好きにしたら?