Death mark Vegito 作:名無しのななな
ベジットさんが警備員をロッカーの中にしまった後、職員室を調べることにした。
この廃校には所々鍵がかかっている教室がある。その鍵が見つかるかもしれない。
「この職員室を調べよう。鍵がや別のものがあるかもしれない。」
「…悪いな。少し荒らしちまった。」
「まあ、仕方ないんじゃない?」
花彦くんとベジットさんが対峙したため職員室内が荒れている。しかし、机や棚は一切なかった。強いて言えば空のロッカーくらいだ。
すると、壁にライトを当てると何かが書いてあった。
「あいぜん…?」
「しゅら…さま?」
萌が首を傾ける。
「…阿修羅像のことか?」
語感からパッと思いつくのは阿修羅像だ。
「その阿修羅像とはなんなんだ?仏像か?」
「ああ。三つの顔と六本の手が特徴で戦いを象徴する守護神のはずだが…」
「戦いの守護神…か」
「何でここに書いたんだろう?ほかの教室にはなかったよね?」
「たしかに…」
ただの落書きなのだろうか。信仰心の強い奴が潜り込んで偶然ここに書いただけかもしれない。【愛染修羅様】
「花彦君との関連性はなさそうだね…」
大人を嫌っている花彦くんが信仰しているとは思えない。
子どもが大人を嫌う理由といったら大体は想像ができる。汚い大人によって怪異となりこの世に来てしまった、など考えられる。
しかし、ここには何もない。鍵があればよかったんだが…
「なあ、この扉は何だ?」
するとベジットさんが職員室の隅に扉を見つけた。
「暗かったのによく見つけたな」
「まあな」
やはり人間をやめている人だと勘も働くのだろうか。扉の横には職員準備室と書かれている。
「入ってみようぜ?」
扉を開ける。ここには棚や机がある。調べる必要がありそうだ。
萌は木製の棚を手際よく漁っていくとペーパーナイフ、赤いボールペンなどを見つけては「要らないかな」と元の位置に戻している。
ベジットさんは「こいつは確か…」とぶつぶつ言いながら口紅や女子の上履きを見つけていた。
俺の方は車に常備されている発煙筒を見つけた。
「あまり収穫はなさそうだね…」
シルシを消すのに必要そうなものは見当たらない。
「一度切り上げて別のところでもさが…」
ベジットさんがそう言いかけた時、フッ…と急に懐中電灯が消え、部屋は暗闇に包まれた。
「…神出鬼没だな」
「え?どうしたの?なんでライト消したの?」
「静かにしろ。」
ベジットさんが警告をする。つまり…
「花彦くんが近いのか」
「いや、近いんじゃない。おそらく…」
隣の職員室にいるぞ。
すると職員準備室の扉がグワン!と大きくたわんだ。
「もしかして入ってくる…!?」
まずい…ベジットさんは生き残れるかもしれないが俺と萌は…
「落ち着け。床に何かある」
ベジットさんの声のあたりからギィィ…と何かが開く音がした。
「収納スペースだよそれ!入ろう!」
音を頼りに俺と萌は収納スペースに入った。中は地下室のようになっていた。
「ベジットさんは!?」
「あいつがここに留まって出れなくなる可能性もあるだろう?俺がおとりになってやる。」
「…分かった。」
普通の人間なら死にに行くようなものだろう。だがベジットさんは一度花彦くんを撃退している。今回もそれに賭けさせてもらおう。
数秒後…収納スペースに入った後、小さな地震が起きたのは言うまでもない。
レポートに千文字使いたくないめうこの小説に千文字使いたいめう