Death mark Vegito   作:名無しのななな

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死印主人公(九条館に入った方)視点となります。


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女性の絶叫の方向からして、明かりが点いていた部屋からだ。再び見上げると明かりは消え、暗くなっていた。俺は即座に玄関口まで走り、今度は思い切り扉をたたきながら叫ぶ。

 

「どうしたんだ!おい!開けろ!」

 

待っていても仕方ない。だめもとでドアノブを捻ると扉はあっさりと開いた。不用心だなと思いながら屋敷内に入ると、広いホールとなっていた。

 

明かりが点いていたのは二階。ホールの中央に階段がある。そのとき、誰かに見られているような、そんな感覚があった。しかし、今は二階に行き、悲鳴が聞こえた部屋に行くのが先決だ。

 

その部屋の扉を開けた瞬間、妙なにおいが漂った。熟した果実のように甘いだが、アロマテラピーとは冗談でも言えない匂い。数日置いた生ものが発行した匂いに近い。

 

この部屋も玄関ホールと同じく西洋風の部屋だ。少し部屋の中に入ると、ぴしゃりと靴底が音を立てた。床が濡れていることに気が付いた。嫌な予感しかしない。

 

すると、唐突に外で稲妻が落ちた。近かったのか、物凄く明るく、一瞬部屋を明るくするのには十分だった。その一瞬の光の中で見えたもの。それは…

 

 

 

 

腹を引き裂かれ、血だまりに横たわる女の体だった。

 

 

 

 

引き裂かれた腹からは、なぜか妖しい草花が飛び出しており、群生するように首元まで伸びていた。

 

この世のものとは思えないグロテスクな光景。まるで最悪な夢を見ているかのようだ。叶うなら夢であってほしい。しかし、現実だ。

 

「九条さや…なのか?」

 

九条さやという人物。俺は絶対にこの名前を知っている。しかし、思い出せない。

 

すると、視界が急に明るくなった。天井の照明がいきなり灯った。誰かがスイッチでも押したのかと思いながら部屋を見渡すが、誰かがいる気配はない。そして、床に目を向けると…

 

 

 

女の死体は消えていた。

 

 

 

血痕だけを残し、妖しい草花も消えていた。目をそらしていたのはほんの数秒の世界。その数秒の世界の中で死体が蒸発するように消えた。

 

ここに来るまで記憶が曖昧なのも全部悪い夢だ。そう思いたかった。しかし、目の前の血痕と果実のような甘い匂いがそうはさせてくれない。

 

俺は体を翻し、その異様な状況から逃げるように走り出した。

 

屋敷中央の階段をひたすら駆け下りた。

 

普通なら、警察に連絡するべきだ。そう、”普通”なら。しかし、女の腹を切り裂くように花が咲いていた。その数秒後、死体は消えていた。

 

こんな話、信じてもらえるとは思えない。死体は消えてしまった。ここで起きたことをなかったことにして九条館から立ち去ろうと玄関のドアノブに触れた瞬間…

 

 

背後でカタンと音がした。

 

 

反射的に振り返るともう一度カタンと音がする。その音は俺を引き留めているような…そんな感覚がした。

 

ホールの中央に戻り、死角になっていた階段横に赤いソファがあることに気が付いた。

 

その赤いソファの中央には…

 

 

人間が座っていた。

 

 

金髪の少女。黒い帽子と黒いドレスを纏っており、眠っている。俺は人がいることに驚きながら声をかける。

 

「…おい」

 

声をかけても微動だにしない。

 

眠っているにしても動かなさすぎる。先ほどの件もあり、不吉な予感がする。すでに息を引き取っている、そのドレスの中は血と草花で埋め尽くされているのではないか。そして、近づいて観察しようとすると…

 

 

人間ではなく、人形ということに気が付いた。

 

 

肘の部分が球体関節になっている。

 

死体でなかったことに少し安心し、この屋敷の玄関に再び向かおうとすると…

 

 

「ようこそ、九条館へ」

 

声に振り返ると、先ほどまでは目が閉じていたはずの人形が目を開け、こちらを見つめていた。

 

「驚かせてしまいましたか?でしたら申し訳ございません」

 

この屋敷に来て、二つ目の異様な状況だった。

 




主は九条さやさんのキャラが残念ながら私にはわかりません。分かるのは某M戦のときの口調くらいなので退場してもらうことになりました。(青き終焉聴きたい)ベジットさんによる生存ルートとか考えましたが…うーん(´・ω・`)思いつかないので断念…
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