Death mark Vegito 作:名無しのななな
まだ八敷視点となります。そのうちサブタイトル変えないとかなぁ
4
死の宣告…唐突に告げられた重い一言。前例を目の当たりにし、記憶がない今、確証はないがこれまで生きてきた中でこんな重い一言は初めてかもしれない。
メリイに死の宣告を告げられた後、俺は一度九条館の二階の客室で休んでいた。目を開け、西洋風の間接照明が目に入るとため息を漏らす。
ここでじっとしていてもいずれ殺される。なら、行動をしなければ。
俺は二階からメリイのいたホール中央の階段横に行く。
「ご気分はよくなられましたか?」メリイは数時間前と変わらず、赤いソファに座っている。
「ああ。こうしてお前とまた話せるくらいには」
「それは頼もしい限り」
と、返してきた。メリイの声は若干トーンが上がっている。人形なので表情は変わらない。会話の内容によって喜怒哀楽があるのかもしれない。
「八敷様。夜明けまでまだ時間はございます。肝心の助かる望みですが…」
「…ずいぶん控えめな言い方だな」
「申し訳ありません。残念なことに、詳細を聞く前に主である九条さや様が亡くなられてしまったので…。」
「ですが、さや様はシルシから逃れる方法がるとおっしゃられておりました。」
シルシから逃れる方法がある…それに掛けるしかない。
「どうすればこのシルシから逃れられるんだ?」
身を乗り出しながらメリイに聞く。するとメリイは申し訳なさそうにゆっくり目を閉じた。
「具体的な方法は私にはわかりません。ですが…」
再びメリイの目が開かれる。
「怪異です。」
怪異…簡単に言えば幽霊やお化けのようなものか?
シルシは呪いの痣ともいわれるらしい。この犬にでもかまれたような痣を刻まれた者は原因不明の死を遂げる。
どこかで幽霊に遭遇した。知らぬうちに祟られるようなことをした。など憶測が飛び交い、シルシが刻まれる原因は不明だ。
「シルシを刻まれた方をさや様は【印人】と呼称されておりました。」
印人の共通の特徴としてH市内の心霊スポットといった過去に忌まわしい事件や事故があった場所に立ち寄ったという共通点がある。
すると、コンコンと玄関の扉を叩く音が聞こえた。
「来客のようですね」
「十一時に訪問する客など非常識な客としか思えんが…」
「おっしゃる通りです。しかし、これも巡り合わせなのでしょうか?」
「巡り合わせ?」
「どうやら、八敷様以外にもシルシを刻まれた者がいるようです。」
メリイはそういった感知能力があるのだろうか。そもそも人形と会話が成立してる時点でおかしなことだが…
すると今度は急かすようにコンコンコンと叩く音が聞こえた。
「八敷様。私の代わりにお客様を迎えてもらえないでしょうか。私は歩くことができないのです。」
仮に、歩けたとしても人形の私が出向くのも驚かせてしまうでしょうとメリイは言う。出迎えの時、肘を隠せば人形だと気づかれないのではと感じたが歩けないのなら仕方ない。
自分と同じ境遇の者。死のカウントダウンに苦しむ者。果たしてどんな人だろうか。
ギィ、と扉を開けるとセーラー服の女子高生と、青い胴着の上からでも分かる、鍛え上げられた体を持つ男が立っていた。
「ここって九条さや先生の家でよろしいんですよね?」
「よう、少しの間世話になるぞ」
やっべ小説版とゲーム版とでは登場キャラとか若干異なるの忘れてた…