Death mark Vegito 作:名無しのななな
萌とメリイのよる女子トークのような何かが始まった。萌の感性が特別だから成り立つ会話が繰り広げられている。
しかし、その会話を切り裂くように大時計の鐘が鳴り響く。その途端に萌の表情が曇っていく。
「…この痣がシルシってことはもうすぐ死んじゃうかもしれないんですよね。どうすればいいんだろう」
さっきまでの明るさが消えていく。
「大丈夫だ。」とベジットが言う。
「本当に殺されそうになったら手を貸してやる。」
いったいどこからそんな自信が湧くのだろうか。それに、シルシを刻まれているのにも関わらず、堂々としている。
「ベジットさんは怪異に出会ったことがあるの?」と萌がベジットさんに問う。
俺も正直気になった。まるで怪異を恐れていない。
「怪異には出会ったことはない。だが…」
「幽霊はたくさん見てきた。」
「「えっ…」」
驚きの声が萌と被る。幽霊を実際に見た人物がいたとは…
「それって見間違えとかじゃなくて…?」
まあ普通はそうだろう。口だけで話すのなら簡単だ。しかし、どこか嘘をついていない、そんな感じがする。
「このシルシが消えたら話してやろう。で、メリイ。俺たちはどうすればいい?」
「そうでございますね…まずはシルシを刻まれた場所がどこか、心当たりはありませんか?」
「三人ともその場所でシルシを刻まれたかもしれません。」
「三人とも…?ということはおじさんも?」
そういえば言ってなかったな。
今の俺の状況を萌とベジットさんにも話した。自分の名前、何歳なのか、どこに住んでいたのかわからない状況だと伝えた。
「つまり、俺や萌よりも死に近いってわけだ。」
認めたくはないが、認めざるを得ない。シルシを刻まれた場所で消えるといいが…
「萌かベジットさん、心当たりないか?」
俺より記憶の欠落がないこの二人に欠けるしかない。
メリイによれば、怪異スポットに行った者にシルシを刻まれる。つまり、俺もこの二人もその怪異スポットに行ったことになる。
「あるにはある、だが怪異スポットかは確信がない。」
ベジットさんの方は曖昧だ。萌はどうだろうか。
「実は私、心霊系の記者を目指してて…生で幽霊を見たいと思ってたんだ」と萌が続ける。
「そしたら投稿欄で見つけたの。【H小学校】で【花彦くん】を見たって」
【花彦くん】?
メリイはピクリとも動かない。しかし、目の動きで反応していることはわかる。
「聞いたことがございます。亡き主人も興味を持っておりました。」
九条さやが興味を持っていた…
「その花彦くんのことを聞かせてくれ」
「承知いたしました。…ではお話いたしましょう…花彦くんの噂を…」
四人同時にしゃべらせるのむずかC