「2人ともお疲れだね。」
「うぅ...。身体中が痛いです...。」
エレベーターに乗ると、見るからに鈍い動きだったわたしたちを見て心配になったのか、ハヤカさんが声をかけてくれます。結局昨日は、模擬戦の後に、隣でチュチュさんにガヤガヤ言われながら光子銃の練習をしました。そのうえチュチュさんが、
「基礎体力のupよ!!!」
なんて言って、透花とわたしは夜になるまで徹底的に走ったり、腕立てや腹筋のようなトレーニングをさせられました。なので今日は2人そろって全身筋肉痛です。ほんとにつらい...。しかも、
「トレーニングは毎日しなさい!!!」
とのことで、しばらくはこの筋肉痛と戦う毎日になりそうです。死なん程度に頑張らんと。
「それで、今日は何をするんですか?」
「ほかの隊の手伝いやで。ウチらはマスキング隊のお手伝いやなあ。」
「リーダーとトモリがレイヤ隊で、アイがパレオ隊に行ってるよ。」
つまり今日はこの4人での行動になるわけですね。マスキングさんかぁ。ちょっとコワそうなイメージがあるので心配です。仲良くなれたらなあ、なんて。
ぽーん
「おっ、着いたよ。フロア4。」
「今日の仕事場やねぇ。」
ドアが開くと、すぐ目の前でマスキングさんが仁王立ちをしていました。
「来てくれたか、待ってたぜ。」
まるでゲームのラスボスのような立ち姿で、まるでゲームのラスボスのようなセリフです。
「マスキング隊長、おはようございます!!」
「おはようさんです。」
「おはよう、ハヤカ、アヤ。それに新人の2人も。」
そう言ってマスキングさんはニッと笑ってこちらへ視線を向けます。
「「おはようございます!」」
透花とわたしは2人そろってあいさつしました。
「おう、2人とも元気でいいな!」
「でも身体中筋肉痛で......昨日はほんと大変だったんですよ~。」
「チュチュにしごかれたんだって?バニから聞いたよ。まあ、あんな気合入ってるチュチュ見るのも久々だし、気に入られてるんじゃねえか?」
「そうだといいんですけど。」
ほんとそうだったらいいです。でもチュチュさんはすごい顔をしながら怒るので、ほんとに気に入られてるんでしょうか?それとちょっと意外ですね。
「バニさんとマスキングさんって仲良いんですね。てっきり聞くならパレオさんの方からだと思っていたんです。」
「まあな。パレオ隊のやつらとは結構仲がいいかもな。」
「そーなんですね。じゃあほかの隊との交流とかもあったりするんですか?」
「うーん、あんまりないかもなあ。」
「私たちは他の隊の手伝いをしてるから関わりが特別多いんだけど、他は多分違うんじゃないかな。」
「全体の数としては少ないのに。ちょっとびっくりしました。」
「でも仲間ってことには変わりねえよ。お互いに協力しあって生きてんだ。皆大切だよ。」
少し余計な話をしてしまいました。マスキングさんが上手に話を切ってくれて助かりました。やっぱりみんながみんな仲が良いというわけではなさそうです。人間ですから仕方のないことですよね。
「それよりも今日の仕事だ。4人ともこの奥の農場で力使っての運搬作業とかを手伝ってもらうつもりだったんだが...前日頑張ったルーキーたちにそれは鬼かもな。」
どうやらマスキングさんは透花とわたしのことを気遣って仕事内容を変えてくれるそうです。
「じゃあハヤカとアヤはこのまま奥に行ってうちのメンバーたちと農場を頼む。あとの2人はもう一度エレベーターに乗ってくれアタシと一緒に別フロアで仕事だ。」
「はーい。」
「じゃあまたね、ロックとトーン。」
そう言って2人はそのまま右のほうにある扉の奥へと入っていきました。
「あの扉の奥が更衣室でそこを抜けると農場になってる。今度は2人もあっち手伝ってもらうからな。」
ハヤカさんとアヤさんを見送るわたしたちの肩に後ろから腕をかけながらマスキングさんが言います。
「楽しみにしとけよ。」
ニカッとしながら話すマスキングさんは、まるでわたしたちよりもそれを楽しみにしてるようでした。
「さっさと行くぞ。」
「「はい!」」
わたしたちはエレベーターに乗り込みます。マスキングさんはフロア1のボタンを押しました。
「結局私たちってどんなお手伝いをするんですか?フロア1って大広間があって、HOMEの入り口もあるフロアですよね。まさか、外に出て危険な食糧調達とか...?」
ひぃぃぃ!!!戦闘班のわたしたちが手伝いってそういうことですかあ?!わたしたちが披露していることを考えて、力仕事を外してくれたと思ったのにぃぃぃ!!
「ハハハッ、そんなわけねえだろ。それともその方がいいのか?」
「いいえそんなことはないです!」
ぞっとするマスキングさんの質問にわたしは大慌てで返事をします。
「安心しろって。アタシらが向かってるのはフロア1の調理場だよ。2人にはアタシと一緒に料理してもらう。できるか?」
「一応簡単なものならできると思います。」
「私は自信ないかもです......。」
「りょーかいだ。頼りにしてるぜロック。トーンも料理苦手だろうが問題ねえ。アタシが教えてやる!」
「それならわたしも教えてほしいです。」
「おう、任せとけ!2人とも店を出せるくらいにしてやるぜ。」
マスキングさんがどんと胸を張りながら言います。マスキングさんもすごく頼りになりそうな人で安心感があります。さっきうまく話を切ったときといい、実はわたしが思ってるよりも優しい人なんかも。
ぽーん
楽しく話しているうちにエレベーターがフロア1に到着しました。
「調理場は大広間の横の道を進んだ先だ。」
わたしたちはマスキングさんの後ろについて歩きます。扉が開いて調理場に入ると真っ先にマスキングさんが、
「2人ともちゃんとエプロンしろよー、レイのとこに頼んで作ってもらったからな。」
と、正面の机に置かれた2着のエプロンを指さして言いました。両方ともおなかの右あたりに可愛く名前が刺繡されています。
「わー!とってもかわいい!」
「気に入ってもらえたようでよかったよ。」
エプロンをつけながらマスキさんが言いました。
「それを着たらしっかり手を洗えよ。おっしゃあ!仕事の時間だ!」
こんにちは、水色ワンコです。最後まで読んでいただきありがとうごぜいました。
投稿までの期間が空いてしまい、2月になってしまいました。立春もきてそろそろ冬が終わりに向かってきました。僕は冬が好きなのでこのままがいいですね。あったかいインスタントのミルクティーを飲みながら、Vtuberの動画をラジオに、お話を書いてる時間はとっても幸せだったりします。
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それでは次回の投稿までしばしお待ちください。