破壊の熊は家族の元へ   作:悪魔野郎

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鼓動は生命を表す

「うん、弱い」

 

 はっきり言って、面白くない。

 苦戦した殻野郎以外は苦戦するような者は居なかったし、だいたいは一撃で倒せる。

 しかし──

 

ドクン

 

 心臓のはね上がるような強者の気配を感じた。

 ああ、生きている。

 

「楽しみだ」

 

 ◆◇◆◇

 

「「「「「「「グゥァァアア!!!!」」」」」」」

「さぁ、殺ろう」

 

 小熊は笑いながら突っ走る。

 そこにヒュドラは火炎放射等の遠距離攻撃を行う。

 

「邪魔だ」

 

 小熊は飛んできた魔法を全て()()()()()()()

 

 これが【破壊権限】の真骨頂。

 認識しそれの耐久が筋力よりも下だった時にどんな物質でも破壊する。

 最上級魔法等の魔力密度ならば不可能かも知れないが今回は飛んできた魔法を全て破壊可能だった。

 

「オラァ!!」

 

 ヒュドラの頭の一つ──赤頭を破壊する。

 しかし、白頭が回復魔法だろうか? 赤頭を逆再生したように回復させる。

 小熊は高速で考えをまとめる。

 白頭を破壊しようとしても肉壁を作られては破壊不可能。

 広範囲の攻撃方法は自身には無い。

 しかし、確実にどの部位でも破壊することが出来る。

 ならば──

 

「魔力が切れるまで破壊する」

 

 ~数時間後~

 

「ハァハァ」

 

 小熊は戦い続けた。

 しかし、一撃も受けず全て攻撃を破壊するか回避しているとは言え体力の限界が近づいてきた。

 ふと、意識が飛びそうになると──黒頭が幻覚を仕掛けてきた。

 

「ッ! ヤ──」

 

 幻覚を受けると言うことは周りの認識を遅らされると言うことに近い。

 小熊はまともに風刃の嵐を受けた。

 

 ◇◆◇◆

 

「あー、ヤバイなー」

 

 風刃の嵐の攻撃が致命傷にならないように避けたのは良いが元耐久力が弱い小熊にとって、その攻撃は内臓を幾らか切断される位のダメージを負った。

 そして、流れ出る血の感覚を受けながら最後の思考をする。

 

 あーあ、死んでしまう()()()()()()()()()

 ん? あの時って何だ? 

 

 そして、外に出てしまった臓器を見て──思い出した。

 

 ◆◇◆◇

 

「動いてる!! 動いてる!!」

「こーら、優しく触ってね。()()()

 

 ああ、私は産まれてすらいなかったのだ。

 

「おーい、買ってきたぞー」

「ありがとう」

「……入院中くらい仕事休んで良いぞ?」

「気遣ってくれてありがとう。でも私の生き甲斐だから」

 

 そう言って、私の母は漫画? と言うものの下書きを書く。

 この世に産まれることが出来ず、何者になる前に死んだ私が望むのは当たり前だが()()だ。

 

 そして、私の唯一の前世で見たものは──母親と父親の()()()だった。

 ああ、泣かないで私が悪いの。

 内臓が上手く作れず皮も不完全で母親の中に居続け母親を危険にさらした私が悪いの。

 でも、もし願うのなら──

 

家族に会いたい

 

 ああ、何故()()を求めたのか。

 ああ、何故()を求めたのか。

 全ては家族に会いたいが為。

 

 ◇◆◇◆

 

「クッソ!! もう少し、早く思い出したかったなぁ」

 

 背中を壁につけ相手をにらみ続けながら文句を言う。

 最も、このようなダメージ自体が初めてだから血の流れ出る感覚などこの生で二度しかない。

 

 だが、小熊は諦めない。

 生きて会うために逆転の一手を探す。

 

 しかし、ヒュドラはトドメを刺すつもりなのか巨大な炎球や風刃を作り出す。

 

 ああ、無いものか。

 

 そう、探していると──手に何かがついた。

 

「……謎の血……」

 

 そう、莫大な魔力を感じたあの血である。

 小熊は考える。

 自身には食った物の力を少し受けることが出来る。

 体力の回復や新たな耐性の獲得等が出来ることを感覚的に理解していた。

 

 そして、閃く。

【魔力操作】の派生【部位強化】を使い()を強化する。

 人間の身体の中で最も力を強く出せる部位こそ顎である。

 

「これは賭けだな」

 

 そう言いながら、瓶を口に挟む。

 そもそも、瓶を砕けるかすら怪しい。

 もし、砕けたとしてもこの血と適合出来るかは分からない。

 

 しかし──成功すれば必ずヒュドラに勝てる。

 

「死んだら、あの世で待ってやる」

 

 そう言って、瓶を噛み砕く。

 

 ◆◇◆◇

 

「は?」

 

 ここは何処だ? 

 周りからは真っ黒な人間? が呻き声を上げ人のドスグロさを表しているようだった。

 しかし、目の前に一つの道が出来ておりその先には──

 

一人の真っ白な人がいた

 

 小熊は恐怖した。

 先程まで戦っていたヒュドラよりも圧倒的な存在感を目の前の生物? が放ってきたからだ。

 

 小熊は一切動けずにいると──

 

抱き締められた

 

 恐怖の次に襲ってきたのは安心感。

 真っ白な人に頭を撫でられると意識が飛んでいった。

 

 ◇◆◇◆

 

「……初めてね」

 

 ヒュドラは恐怖した。

 先程、確実にトドメを刺した生物──いや、そもそもその生物なのだろうか? 

 生物のレベルとして違う。

 そして、先程とは()()()()()()()()()

 

「こんなにも真っ直ぐな魂は初めてだわ。

 最も、呪いになった私が言うことではないでしょうけど」

 

 そう言うと、ヒュドラに向かって──

 

息を素早く吐いた

 

 次の瞬間、【破壊権限】によりヒュドラは跡形もなく消滅した。

 つまり、息だけでヒュドラの耐久力を突破したのだ。

 

「……呪いになったとしてもこの母性は抜けませんね私」

 

 そう言って、肉体を修復する。

 そして、身体中にある黒いヒビや赤黒いオーラが集まり一つの形を作る。

 

「……生きなさい、家族と会えるまで()()として応援するわ」

 

 最後に美しい黒髪から色素が抜け落ちたかのように色が白銀へ変化する。

 そして、疲労からかぶっ倒れた。 

 種族:ブラッド・ベアー→ルナティック・ベアー

 名前:無し

 ・ステータス

 筋力:45250

 体力:5246

 耐性:2500

 敏捷:1025

 魔力:5250

 魔耐:2500

 ・技能

 魔力操作[+魔力放射][+身体強化][+部分強化]

 破壊術[+チャージ短縮][+遅延発動][+破壊権限]

 血力変換[+体力変換][+治癒力変換][+魔力変換]

 天眼[+思考加速][+魔力感知][+気配察知][+先読]

 月食[+狂気侵食][+異空間][+気配遮断][+封印]

 変生魔法[+全属性耐性][+石化耐性][+毒耐性][+恐慌耐性]

 高速魔力回復・威圧・夜目・遠見

 

【月食】

 普段は熊の毛皮の外套

 しかし狂気が詰まっており[+狂気侵食]による肉体強化が可能しかし、侵食の割合が高い程狂気が強くなる。

 肉体強化すると一部が黒く染まり黒と赤のオーラが出る

 外套の状態で魔力を通すと[+気配遮断]が使える。

(狂気を隠す封印が自身にも付与される)

 ただし、[+狂気侵食]は行えず一撃与えると解ける。

 外套の内側は[+異空間]

 

【破壊術】

《削岩穿》貫通力を高め威力を上げるチャージが必要

《城破槌》純粋に威力を上げるチャージが必要

《破界之鉄槌》空間を壊す。

 

 概要

 変異個体であり迷宮の管理下から抜け出した転生個体

 禁呪物である〈狂気の吸血鬼の血〉の中でも年代物(古い程強くなる)を飲み込み進化した。

 記憶は曖昧でハジメのお母さんが聞いていたアニソン等から日本語や知識を覚えた。

 死因が肉体が作れず、血を失い臓器が外に出てしまったため生まれた瞬間死んでしまった。

 最後に見たのは母親と父親の泣き顔。

 異常に肉体の強化が強いのは死因が原因であり筋力が優先されている。

 魂の形が血肉を求めるので吸血鬼との相性が良かったため【血力変換】が手に入っている。

 




誰かーこいつに名前を付けてくれーー!!
(要約・思い付かないのでよかったら感想で案を下さい)
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