「こうやって迷宮は進むんだよ?分かった?あっ、またひかかった♪」
「……」(説得力が無いなぁ)
私の後に来た挑戦者をリアルタイムでミレディ姉と一緒に見ている。
何故、ミレディ姉と呼んでいるのかはふざけて言ったら機嫌がとても良くなったからである。
だが、ハジメ達を見ながら初命は工作をしていた。
そして、あるものに目をつける。
「……」(ツンツン)
「ん?どうしたの?」
「……」カキカキ
「ほうほう……面白そうだね♪よし、やろう♪」
「……」『報酬は貰いますからね』
「分かってるよ♪」
◆◇◆◇
◇ハジメ
「は?」
いきなり、ゴーレム達が消え去り一つの玉座が現れる。
そこに座っている者は
「初めまして」
たったそれだけ、それだけで格の違いを分からせられる。
ユエに至ってはヒュドラに幻覚を見せられた時のような顔になっている。
「今、そちらに行きます」
いつの間にか、目の前に立たれた。
「これから、
死なないで下さいね?
次の瞬間、姿が変貌する。
白銀の髪は真っ黒に染まり手首から先は獣の長所のみをかき集めたような凶悪な手に変わり赤と黒の合わさった禍々しいオーラを放つ。
「始め……」
最初に動いたのはユエだ。
何やら異常に真っ青になっていたがハジメ達を守ると言う意思によって無理やり動く。
ユエは“蒼天”を打つが
そして化け物は先程の瞬間移動?で間合いを詰められ手足を切断される。
「ユエェェェ!!!!」
「あら?回復出来るなんて中々ね」
さっきとは話し方の違う化け物がやったのか影が動きユエを拘束した。
「ッ!!避けてください!ハジメさん!!」
とっさに未来を見たシアがハジメに警告をする。
「クソ!指弾か!」
さっき居たところに銃弾が当たったように壁がえぐれている。
手を見ると1cm程の大きさの球体がある。
「あら?貴方よりこちらの兎を殺った方が良いかしら?」
そう言ったと思った瞬間、シアとの間合いを詰められた。
シアはハンマーを振り落とすが素手で止められる。
手首をひねりシアのハンマーを飛ばすと素手で殴る。
しかし、先程のようなおかしなパワーではなく理解のできるパワーだった(それでも強化状態のシアと同じくらいだが)
シアもそれに気が付き素手での戦闘を始める。
しかし──一撃も入らない。
「ハァハァ……何で……
「だって貴方はステータスに振り回されているもの」
そう言いながらシアの腕を弾き飛ばし腹に貫手を突き刺す。
「シアァァ!!」
「でも、思ったより楽しめたわよ」
残り三十秒
先程の言葉が本当ならば残り三十秒のはずだ。
しかし、ここまで三十秒が長いと感じたのは初めてだ。
ハジメは何発か銃弾を放つ。
しかし、どっかの武術の達人の如く全ての弾をつまみ運動エネルギーを失われた。
しかし、数秒稼げれば十分。
世界最硬の鉱石を”圧縮錬成”したものを取り出し“錬成”で壁を作る。
ハジメは考える。
ユエは大丈夫だがシアは賭けだ。
シアはユエのように再生能力を持っていないから一分の約束を破られれば死んでしまう。
だが、これしか方法が無い。
約束を守ることを前提に防御に徹する。
その行動に化け物はニヤリと笑うとその壁を殴る。
それだけで壁の半分まで到達する。
「ッ!!化け物か!」
自身のことを忘れて相手を化け物と言う。
しかし、ハジメは”錬成師“壊れたのなら直す。
“錬成”によりすぐに壁は元通りになる。
それを見た化け物は凶悪な笑顔になり壁を連続で殴る。
「錬成、錬成、錬成、錬成、錬成、錬成、錬成、錬成……」
一体、何度”錬成“を行っただろうか?
魔力はユエを助ける時と同様にどんどん削られて行く。
そして──ハジメが先に力尽きた。
「ちょっと疲れたから血を貰うわ」
化け物がそう言うとハジメの首にかじりつく。
すると──黒かった髪は元に戻り手も人間のようになる
そして顔を上げると
「……ハジメ
「「「……ハァ??!!」」」
力尽きていた三人は疲れを忘れて叫び三人とも気絶した。
はい、初命は真っ正面からの戦闘力なら三人を軽く蹴散らします。
……タイトルに?を付けたけど、これって兄妹喧嘩になるのかな?
初命の瞬間移動モドキは重力魔法で対象に引き寄せられやすくして持ち前のパワーで地面を蹴っただけです。
……パワーがヤバすぎてハジメにも視認が出来ません