バフデバフ   作:ボリビア

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タイトル言いたいだけ感ある。


釘崎野薔薇は砕けない

 予想通りというか、当たり前というか。

 五条先生の引率の元案内された場所は六本木にある廃墟ビルであった。

 

(確実にいるな…。)

 

 等級は強く見積もっても三級程度だから初心者にはある意味持ってこいな感じだし多分、二人の実力を見たいのだろう。

 そして案の定、釘崎と虎杖は二人で呪霊退治に行かされた。

 騙されたと文句を言いながらノシノシとビルの中に入っていく釘崎とその姿に呆れている虎杖を見送り、近くで俺と伏黒と五条先生は待機する。

 虎杖はともかく、釘崎は何しに東京来たんだマジで。

 まさか、東京に来たいから高専に来たとかないよな?

 暫くして、伏黒が動こうとする。

 

「…やっぱり俺も行きます。」

 

「病み上がりなんだから無理しちゃダメだよ。」

 

「そうそう、お前が行くと意味なくなるし。」

 

 根っこが善人というか、育ちが良い伏黒は二人が心配で自分も行こうとするが、二人で止める。

 

「そ、今回は轟の言う通り。

 野薔薇のイカれ具合を見たいんだ。」

 

 五条先生が伏黒に今回の狙いを説明しているが、呪術師は大なり小なりイカれている。

 呪霊が見えて、呪術という普通を越えた力を持っていればイカれているのはある意味必然と言えるだろう。

 そして、イカれている呪術師程大成する。

 イカれているからこそ、常識という箍を外して柔軟に術式の解釈を広げられるし、イカれているという事はある種我が強いという事でもあり、強い。

 逆に言えば強い術式を持っていても常識で縛られている呪術師は弱い。

 そういう意味では虎杖はある意味異端児である。

 伏黒の話から、当時只の高校生だった虎杖は呪霊相手に躊躇なく攻撃したそうだ。

 普通は逃げる所を躊躇なく攻撃して、挙げ句の果てに特級呪物飲み込むなんて十分にイカれている。

 

「後、地方とこっちじゃ呪霊の質も違うからそれに対応出来るかも大事だし。」

 

「そうそう、都会の呪霊は狡猾だからねぇ。」

 

 田舎と都会では呪霊の質が違うというのは有名なはなしである。

 強さは同じでも都会の呪霊は、狡猾で卑怯な一段階上の糞になる。

 田舎の呪霊は比較的獣に近く、ごり押しで片付けられるが都会の呪霊は人質とかの手段を当たり前の様に仕掛けてくる。

 

(…あ、人質取られている。)

 

 話をしながら中の様子を音で聞いていると、呪霊が子供を人質に取っており、釘崎が渋々己の得物を手放している。

 なるほど、あの図太さが何処から来ているのかと思ったがどうやら彼女はプライドが高いらしい。

 自己の生存よりも、情けない自分になる事が許せないタイプだ。

 まあ、呪霊が子供を解放するわけ無いが。

 というか、この状況を打開する手札が無いくらい彼女は弱いのか。

 田舎の呪霊と同じだと油断していたという事もあるが、プライドに実力が追い付いていないのは残念である。

 

(まあ、妥協とかしないタイプだし、逆に言えば伸び代は十分にあるとも言える。)

 

 こういうガッツがあるタイプは五条先生が好きそうだ。

 その後、虎杖がコンクリートの壁をぶち壊すという規格外の方法で後ろから奇襲する事で人質は解放。

 ビルから逃げ出そうとした呪霊は釘崎の呪術で無事に祓われた。

 

(…虎杖が藁人形って言ってたな。

 それに、呪霊の消滅の仕方からして、もしかして遠隔で直接ダメージ食らわせるタイプか。)

 

 呪霊の祓い方から見て、核に直接ダメージを与えると考えていいだろう。

 しかも、呪力によるダメージで非常にめんどくさい。

 恐らく、『打撃』という結果を核に押し付ける事でダメージを与えている可能性が高い。

 防ぐ方法としては、込められた呪力以上の呪力を『核』に宿す事でしか防ぐ方法はない。

 つまり、条件付きの防御無視の必中攻撃。

 俺の推測が正しいなら、釘崎と俺の相性は相当悪い。

 俺の売りは異常なまでの呪力効率による強化術式、つまりいくらステータスを強化しようとHPの上限が代わらないので直接ダメージが通る類いは少し厄介になる。

 

(そして、損傷を回復しようにも恐らく釘崎の呪力が邪魔して上手くいかない可能性がある。)

 

 性格が合わないとは思っていたが、術式まで俺の天敵とは。

 

(味方で良かったぜ…。)

 

 その後、釘崎のイカれっぷりを見れて楽しそうな五条先生の奢りで寿司を食うことになったが、何故かリッパ寿司になった。

 というか、回転寿司すらない田舎ってマジかよ。

 

「うおー、マジで新幹線じゃない!?」

 

「だろー!

 ていうか開幕からパフェ頼んだの誰?

 しかも四つ。」

 

「あ、それ全部僕の。」

 

「取り敢えず奢りだから大トロ頼もうぜ。」

 

「轟、俺の分も頼む。」

 

 新幹線で運ばれて来た大トロを食べながら思う。

 銀座の寿司でも、この二人はどうせ騒ぎながら食べる事になりそうだからこっちの方が結果的にマシだったなと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




思ったより短くなってしまった。
最新刊読むと魂に伝えてる感じがあるけど、どうなんだろう?
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